―ぴちゃ…ちゅっ…ちゅるっ…
真っ暗な会議室に、わたしが彼のアソコを舐めている音が響き渡る。
わたしは以前彼に教えられたように、口を大きく開け丁寧に彼に奉仕していた。
決して小さくないであろうソレを、亀頭から裏筋、袋にいたるまで、
彼が感じ得るところすべてを、しっかりと舐めあげていく。
時々ちらっと上目遣いで彼の顔をのぞきこんでみるが、
彼は片手をわたしの頭に置いて、おだやかな表情を浮かべたままだった。
…ご主人さま、気持ちいいのかなぁ…?
ちょっぴり不安になって、さっきより愛撫を強めにしてみる。
しばらくして、彼のモノがピクッと動いたかと思ったら、いきなり肩を掴まれ立たされた。
「え、あ…?」
突然の出来事で、訳が分からなくなる。自分の奉仕が至らず叱られるのかと思っていたら―
「ありがとう、気持ちよかった。もういいよ」
彼はねぎらいの言葉と笑顔を向けると、わたしの髪に手を伸ばし、そっとなでた。
「あ……♪ありがとうございますぅ…」
主人にほめられ、それまでの緊張が解けたわたし。素直に笑みがこぼれる。
しかし、次の彼の言葉ですぐさま現実に引き戻されるのだった…
「―じゃあ次は、こっちの口で奉仕してもらおうかな」
彼は、さっきの行為のなごりであらわになったままだった、わたしの下半身を指差した。
「――っ、は・はぃ…」
わたしは、これから彼に与えられるであろう快感を想像し、
既にグショグショのパンティーをさらに濡らしていく。
それを自分でも感じながら、わたしは彼の言葉にそっとうなづくのだった―…。
「じゃあ、パンツ脱いで」
彼に言われるがまま、わたしは両手をパンティーにかける。
ローターの紐がからまないよう、ゆっくり下ろしていくと―
――にちゃぁ…
股間とそこに接していた部分の間に、うっすらと糸がひくのが見えた。
自分がこんなにも濡れていたことを再確認させられ、さらに顔が熱くなる。
「ホントすごい濡れかただな……さぁ、もっとこっちにおいで。これ、取ってあげるよ」
股間から伸びるコードの先にある電源装置をひかれ、わたしはふらふらと彼のほうへ向かう。
その光景はさながら、散歩中に手綱をひっぱる飼い主と、犬のようだった―。
「ほら、もっと開いて」
「は、はぃ…」
わたしは立ったまま、脚を肩幅以上に開き、ワンピースの裾を胸のあたりまで持ち上げている。
「…じゃあ行くよ?」
――ズル…っ―
「あっ、あぁあ…」
――ズッ、ずズっ、ずるぅっ……
………ゴツっ、ヴヴヴ…
ゆっくりと引き抜かれたそれは、地面に落ちて鈍い音を立てたかと思うと、
ふたたび暴れ出した。愛液で濡れて、テカテカと妖しい光を放ちながら…。
長い責め苦からようやく開放されたからか、わたしは身体をぶるっと震わせると、
今まで栓をされていた股間から大量の涎があふれてきて――
ボタっ、ボタタッ…
振動し続けているローターの上に、こぼれおちた。
「はははっ、おもらししたみたいだな。それとも雨でも降ってきたか?お天気お姉さんよ」
屈辱的な言葉をかけられ、わたしは死ぬほど恥ずかしくなり、何も言い返せない。
彼のはしゃぐ姿は、まるでお気に入りのおもちゃで遊ぶ子供のよう。
「…なぁ、早くしてくれよ」
にやにやしながらわたしの顔を見つめる彼。
「あの…ど、どうすれば…?」
さっきの口奉仕のときに彼のズボンと下着は脱がせたものの、それから彼はイスに座ったまま、
全く動く気配はない。どうすればいいかわからず、オロオロしながら尋ねると―
「アキが自分で考えてやって」
と逆に突き放されてしまった。困ったわたしが必死に考えてたどりついた答えは―
「し、失礼します…」
わたしは、自分の主が座っているイスの手すりの上に足をのせ、腰をめいっぱい落としていた。
彼はというと、わたしの太股に手をかけ脚を開かせ、長いソレの照準を割れ目にあわせている。
例えるなら…そう、親が子供に用を立たせようとするような格好だ。
回転式のイスの上で、こんな不安定な姿勢をとれば、最悪バランスを崩して倒れかねないが、
その恐怖よりもこれから味わう快楽への好奇心のほうが、確実に上回っていた―。
鼓動が高まるのを感じながら、わたしは、いざ入れようと腰をさらに落としていく…
「あ、待って」
「えっ!?ど、どぉして…」
彼の先端部を半分ほど飲み込んだあたりで、彼に止められた。
これからというところでおあずけを食らい、気が狂いそうになる。
「アレ、言ってからね」
「…アレ…?………あっ…」
思い出した。それは、初めて彼と結ばれた日。
彼とわたしが、この主従関係を結んだ日に交わした、永遠の契約(ちかい)の言葉――。
「…さま……しの…コに…」
「エ?何聞こえない」
彼は言いながら、わたしの入口に刺さりかけているソレの先を、すばやく出し入れされる。
たった2〜3回だが、その行為はわたしの思考を完全に破壊させるには、十分すぎるものだった。
「んあぁっっ、ご・ごしゅじんさまのオチ●チンで!どれいのわたしのオマ●コを!
どうかぐちゃぐちゃにしてぇえええっ!!!!」
音量を無視したかのような声でその言葉を叫びながら、勢いよくお尻を落とす。
「あっ、あぁんっ!!んっ、んぅ…いいよぉ…ぁふぅ…」
わたしは、やっと得られた快感の渦に飲み込まれながら、ひたすら腰を上下させた。
「うっ、ふっ…まったく…今の声…外に聞こえたかもな…」
苦笑しながら、わたしの動きにあわせて腰を突き上げる。
「まぁ…いいや…うっ、オレももう、ガマンできなさそうだ…」
倒れないようわたしの身体をしっかりと支えつつ、更にリズムを少しずつ上げてゆく。
「あん、ぁあっ…ご、しゅじんさま…っ、ぁはっ・アキホはもう…っぅうんっ」
「オレもっ…もうじきだ…じゃあそろそろ……っ、奴隷らしく…イッちゃおうか?」
突然、わたしの目の前に、ヌッと2本の腕が現れた。
それらが彼のものだと気付いたときには、すでにそれぞれの手は
ワンピースの中のわたしの胸をとらえ、まさぐっていた。
「んああぁん!!ご・ごひゅじんさまぁあ!そ、それは…」
「うっ…ふっ…あぁ、今日"は"ホントにブラしてないんだな」
幼い顔には不似合いな大きさのこの胸――正直自分にとってはコンプレックスでしかなかった。
今でも番組に出るときはなるべく目立たないような衣装を選んでいる。
そんなわたしの気持ちを知ってか知らずか、彼はこの胸をえらく気に入っているようだ。
いつものように、手のひらで全体を揉みながら、時折思い出したように指先で乳首を転がす。
荒々しくも丁寧な彼の愛撫で、わたしは徐々に『そのとき』へと高められていく。
「はっ、あぁんっ、そ、それもごひゅじんさまがめいれい…っ…っふうぅぅ!!」
いつの間に片手を下半身にのばしたのだろうか、いきなり今度はクリトリスを摘まれる。
突然の強い刺激に、わたしはまた言葉をさえぎられ、かわりに甲高い声で鳴いた。
透けパンやローターと同じように、ノーブラで出社するよう命じたのも、やはり彼だった。
生放送があるのを理由に、彼の命令を無視することもできたはず…
だけどそうしなかった理由が、自分でもよくわからない。
ただ…1つだけわかっていることは―
もうわたしは、この人なしには生きていけない、ということ。
「はっあぁっ、はぁんぅ、ふぅぅ…、もぉイ、イキそうです…ふぅああぁぅん!」
「はぁ…っ、いいぞ、イケっ…イッちまえぇっ…!!」
彼がわたしのいちばん奥を突いたとき、わたしの中でなにかがはじけた。
「んはぁぅっ!アキ、イッちゃ…いますぅぅう……っ!!!」
――びくっ、びくびくびく……っっ!!
わたしは、どこか遠くのほうで、彼の放った熱いものが流れ込んでくるのを感じていた―…。
「―――……ぃ、起きろ。起きろって。おぃ」
おでこをぺちぺちと叩かれ、わたしは目が覚めた。
「―ん、ぁ…っ、ご…しゅじんさま…?」
どうやらあのあとわたしたちは本当に倒れちゃったみたいで。
わたしだけほんの少しの間、気を失ってたようです。
彼はその隙にお互いの服を直して、濡らしてしまったイスやら床などの後始末をしてたとか。
「まったく…ホントにオマエは。気をつけろよな」
彼はそう言って、すねた子供のようにそっぽを向いている。
「―…心配してくれてありがとうございます、ご主人様♪♪」
そんな彼の頬に、わたしはそっとキスをした。せいいっぱいの愛をこめて―…。
――そして―
アイツは、オレがもう少し片付けておくと言うと、
「まっ、また社内でえっちしてもいいですよ…?」
とだけ言い残し、そそくさと出ていった。んー…どうやら今回のでハマったみたいだな。
それにしてもアイツが気絶したときは少しあせった。くくく、罰として今度おしおきが必要だな…
一人残されたオレは、苦笑しながらさっきまで使ってたイスに再び腰掛けると、
テーブルの上に置いてあったリモコンのスイッチを押した。
―…ウィイーン…
会議室の奥の壁の上から、何かがゆっくりと降りてくる。それは、巨大なスクリーンだった。
―ピッ…
リモコンにある別のスイッチを操作すると、そこに映ったのは―…
『……ぁあっ、んぅっ!ご、ごひゅじんさまぁ、ぃいですうぅぅ!!』
―…映ったのは、さっきまでこのイスの上で淫らに腰を振っていたアキの姿、そのものだった。
どうやら撮影は成功のようだ。アイツが部屋に入るところから豪快にイクところまで、
部屋に設置されているカメラによってしっかりと撮れていた。面白いことに、音声がなければ
まるでアキが自ら男を誘って身体を開いているかのようにも見える―。
「これ見せたら、アイツ一体なんて言うかなぁ…?」
さっきまで天使のような表情だったアキが、自分が隠し撮りされたことを知って
絶望へとたたき落とされる様を想像すると、自然と口元がゆるむ。
オレはスクリーンの中で踊り狂う彼女を、
いつものテレビとは違う『笑顔』を見せる彼女を、ずっと見つめていた―…。
―第1章・完―