同日放課後、プール横にあるシャワー室の一角。  
 
先程迄、激しく身体を求め合った彼等…莢華と裕樹が、今此処に居る。  
音楽準備室から、移動し、無事、プール横に設置されたシャワー室へと、  
侵入を果した二人だったが、ボイラー室には、既に鍵が掛けられており、  
程好い熱さへと、その水温を上げる事は、出来なかった。  
二人は、仕方なく、体温よりやや冷たい、シャワーの洗礼を、その身で受ける事にした。  
先程の事で、火照った身体には、季節柄も手伝って、これ位、冷たいシャワーの方が、  
心地良いと、浴びている、当の本人達は勝手に思う。  
態々、他人に見付かる事を予期し、再び丁寧に纏った、互いの服は、既にシャワーで濡れ、  
その機能は、完全に意味を失っていた。  
何故、服を着たまま、シャワーを浴びているのかは、皆様のご想像に、お任せするとして、  
そもそも、そんなに濡れて、帰りは一体、どうするのか…?  
なんて、浅はかな考えの、今の二人には、全くどうでも良い話であった。  
 
熱い口付けを楽しむ二人は、じゃれあう、小猫の様に戯れ、抱き合っている。  
自分達の頭上から、今も降り注ぎ、やがて排水溝へと、流れ落つる水の音と、  
二人が発する、熱い吐息だけが、微かに、この場所へと木霊する…。  
「んんっ…ふっ…」  
再び口膣を開くと、撫でる様に互いの舌を絡ませ、その刺激を充分楽しむ。  
冷たいシャワーに濡れながらも、纏っていた莢華のブラウスを、やっとの事で脱がせると、  
次に、莢華を最後迄、護っていたブラへと、裕樹は、手を伸ばした…。  
だが、女性のブラなんか、一度も外した経験の無い裕樹は、具体的にどう外せば良いのか、判らない。  
「…あれ…?おかしいな…外れない…」  
本来外すべき筈の、ホックの位置が、中々掴めない裕樹は、莢華の背中へと、  
もぞもぞと探る様に、指を這わせる。  
「んっ…あん…っ…ブラの…ホックは、そこじゃ…無い…」  
図らずも、背中に与えられた裕樹の、その滑る様な指の感触に、  
思わず快楽が駆け巡るのを、莢華は感じた…。  
軽く息を乱して、暫く背中へと這い回る、裕樹の指の感触に、耽ける様酔いしれる。  
その快感を与えた筈の、当の本人は、莢華のブラを外す事で、頭がいっぱいになっており、  
そんな莢華の様子に、気付く筈も無い。  
「…っと、漸く、外れた…」  
暫くブラと格闘を続け、やっと見付けた、ブラのホックに手を掛けると、  
ぎこちない手付きで、それを外して行く。  
莢華の…形の良い二つの膨らみが、外したブラの反動によって、零れる様に揺れた…。  
中途半端に外された、莢華のブラは、その役目を果し終え、やがて邪魔になったソレを、  
裕樹が、無造作に剥ぎ取ると、シャワーで濡れたブラウスの横へ、放り投げる。  
月明かりに照らされた、莢華の白く、艶(なまめ)かしい肢体が、略完全に、  
裕樹の目の前へと、晒された…。  
露になった肌がシャワーの水を弾き、艶(つや)やかに輝く。  
「先生のその格好…何か物凄く…エロいんですけど…」  
莢華の艶姿に、思わず本音を零し、裕樹はその姿を、脳裏に焼き付けようと、じっと莢華を見詰めて居る。  
「うふふ…そう?褒めてくれて嬉しいわ…裕樹クン。」  
その、送られた視線に臆する事無く、肌に直接へばり付く、濡れた髪を掻き上げると、  
妖しく微笑んで、莢華が言う。  
もう、二人を遮る物は、莢華が纏う、ずぶ濡れのタイトスカート以外に、何も無い。  
 
互いの肌の感触を、直に確かめ合う様、身体を密着して抱き付くと、二人の心は、甘く満たされて行く。  
「…それにしても、さっきブラ越しに触った、先生の胸…気持ち良かったなぁ…」  
そんな中、そう言って、持て余す程の、大きな莢華の膨らみを、裕樹がその手中へと収めると、  
下から、ゆっくりと捏ねる様、揉みしだく。  
「うわ…何、この柔らかさ…」  
莢華が持つ、大きな膨らみへと、直に触れ、感じる事の許された、裕樹は、包んだ掌全体へと広がる、  
柔らかくて、じん…と伝わる、温かなその感触に、軽い感動を覚えた。  
新しい玩具を、与えられた子供の様に、目を輝かせて、莢華のソレへと戯れる。  
「…や…んっ…もう、駄目よ…そんなに強く…しちゃ…」  
裕樹の掌で、莢華の柔らかな二つの膨らみが自在に、その形を変えて行く。  
与えられた刺激の…余りの強さに、苦痛で顔を歪め、先生らしく、宥めるように莢華は言う。  
「…あはっ…んっ…ふぁっ…あんっ」  
だが、裕樹は、聞く耳を持たず、冷たいシャワーの刺激の所為か、傍又、裕樹が与えた、  
他の刺激でそうなったのかは、判らないが、莢華の固くなった果実を、指の腹に、  
挟み込んで、擦り合わせると、莢華が堪らず嬌声を上げる。  
時々、態と、果実を指で摘むと、そのまま引っ張ったりもした。  
「あふっ…ああっん…良いわぁ…」  
莢華は与えられる快感に、背筋を弓形へと反らせて、快楽の趣くままに、よがり続ける。  
「本当に、いやらしいなぁ…莢華は…。」  
そう、莢華の名を呟いてから、裕樹は次に、膨らみを、果実事、口に含むと、  
次第に小突く様、舌を這わせて、軽く甘噛みし、充分なその刺激を、莢華へと送り込んでやる。  
「あはぁっ…んっ…だって、裕…樹クンが…やあああんっ…それ…気持ち…っ…良い…」  
シャワー室は、先程迄居た、防音設備が万全な、音楽準備室とは違い、少し大きな、  
喘ぎ声を漏らすだけでも、辺りへと容易に、声が響いてしまう。  
「シーッ!そんなに、大きい声を出したら、駄目ですよ!先生…。」  
窘めるように今度は、裕樹が莢華の耳元で囁く。  
だが、裕樹の手は、止む事を知らず、未だにしっかりと、莢華の膨らみを揉みしだいており、  
その言葉の意味には、全くと言って良い程、説得力は無い。  
「んっ…だって…裕樹クンの手が、余りに気持ち…良いから、つい勝手に、声が出ちゃうのよ…」  
妖艶に微笑む、そんな莢華の様子に、白濁した熱が、再び自分自身へと灯るのを、裕樹は感じていた。  
タイトスカートの下に、ある筈のショーツは先程の、音楽準備室における戯れで、既に無い。  
抱き付いたまま、シャワー室の壁に、背中が付く様、莢華の身体を押しつけると、軽く脚を開かせる…。  
そして、そのまま、自分の性の吐き出し口である、莢華の胎内へと、  
又、侵入を果すため、迷う事無く一気に、突き上げた…。  
突き上げられ、莢華の身体が、ビクンと一度跳ね上がる…。  
 
「あはぁ…ッあ…ンっ…裕樹クン、凄いわ…もう、こんなに熱くて、固くなってるのね…」  
シャワーによって、先程迄、下肢に纏わり付いていた、自らの蜜と、白蜜の交じり合ったモノが、  
殆ど流れてしまっているので、裕樹自身を、その内へと、受け容れるのは、少しきついが、  
莢華が嬉しそうに、又、腰を動かすと、再びあの、悦楽の世界へと、足を踏み入れようとする。  
シャワーよりも、断然熱い、裕樹のソレが、莢華の胎内を、充分過ぎる程に犯して行く…。  
ぐちゅぐちゅと…擦れ合う卑猥な音が、二人を繋ぐ、その場所から聞こえた…。  
「くっ…せんせ…い…ヤバイって…こんなのまだ、オレには、キツ過ぎる…。」  
そう言いつつも、こちらも負けじと、腰を動かし、莢華と共に、  
再び高みへと上り詰めようと、必死に追いつめ、縋り付く。  
動く事で発せられた、甘い痺れが、再び二人を妖しく包んで行った…。  
互いに、激しく腰を打ちつける度、莢華の、二つの膨らみも、それに合せる様、淫らに揺れる。  
表情は、先程と同じく、恍惚に輝いていて、堪ったモノを、  
全て吐き出すかの様、無防備に曝け出していた。  
「ふああぁぁぁっ…あッ…ソコ…良いわッ…もっと、もっと激しく突いてぇぇ…ッ…!」  
裕樹へと、縋る様に抱き付いて、尚も激しくよがり続ける、莢華の胎内に、  
熱く滾る、裕樹の熱が再び、放出されるのは、最早、時間の問題であった。  
「くっ…せんせ…いっ…凄っ…さっき、あんなに乱れたのに、未だ足りないなんて…!」  
貪欲に、快楽を貪り続ける、互いの腰が、激しく揺れる…。  
熱く蠢く莢華の肉襞が、質量のある裕樹自身を捉えて、抱え込み、離そうとはしない。  
莢華の、そのきつい締め付けが…裕樹自身を、再び、限界まで追いつめて行った…。  
「…くうッ…うッ…さ…やか…お…俺…もう…限界…ッ――――!」  
「ん…っッふ…ふああッあッ…あンッ…裕樹…クン…私も…もう…ッだめぇぇぇッ――――!」  
白濁した蜜を、思いのまま、莢華の胎内へとぶちまけると、彼女の身体が、悦びに噎せる様、  
切なく息を乱して、軽く痙攣を起す。  
互いに、又、達してしまった様だ。  
「ふふっ…素敵…。ねぇ…裕樹クン…お願い…もう一回、もう一回だけ…ね?」  
それから暫くして、事足りない莢華が、甘えた猫なで声を出して、裕樹を誘う。  
お互い、繋がったままなのを、良い事に、莢華は自ら、腰をくねらせ、淫らに動かす。  
「…げっ…嘘!先生…まだ、ヤるの…?オレ…もう、持たないよー!」  
既に、足腰立たない状態の裕樹が、情けない声を上げ、等々、敗北宣言をした…。  
だが、莢華の膣内(なか)で、確実に、その存在を増して行く、自分自身には、嘘を付けず、再び、  
熱い何かが宿り、裕樹の下半身を、蝕む様に支配して行くのを、裕樹は感じていた…。  
やがて、二人の影が、窓から零れる月明かりによって、重なり合うと、本能の趣くまま、  
何度も何度も繰り返し、愛し合う。  
真夏に訪れた、二人の熱い夜は、未だ、始まったばかりだ…。  
 
因みに、長時間裸でいた事と、冷たいシャワーの所為で、二人共、同時期辺り、  
夏風邪に掛かってしまい、他の先生や、生徒達に、その関係を噂され、怪しまれたりもしたのだが、  
それは、自分達の不注意が招いた、自業自得…と言うものである。  
 
―― 今度こそ本当に終わり ――  
 

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