千春が新米メイドとして屋敷にやってきて、4ヶ月が経った。  
仕事にも少しは慣れたのか、皿を割るなどの失敗は無くなった。  
彼女の失敗に「お仕置き」を与えることを楽しみにしていた広樹にしてみれば、少し面白くない。  
週に1〜2度ほど千春の若い肢体を味わうことは、広樹にとってもはや欠くことのできない慣例になっていたから。  
千春は相変わらず処女のままだが、何もまとうことの無い体は何度も「ご主人様」の目に晒され、触れられている。  
そのためか、彼女に少々色っぽさが出てきたように思うのは、広樹の手前味噌ではないはずだ。  
眠るまでの時間を千春と共に過ごすのは、もはや広樹の中に定着している。  
夜着の支度や酒の給仕を教えるとの名目で、広樹は千春を自室へ呼び、二人きりで過ごすようになっていた。  
小さなミスをさせるように仕向けては、叱って穴埋めを要求する。  
つまり、彼女が失敗するのを待つのではなく、主人自ら失敗を捏造するような真似に及んでいるのだ。  
両親が存命であれば、きっと嘆くであろうことは想像に難くない。  
 
千春に触れるうちに、広樹は段々と彼女の体を開発していった。  
最初は胸だけへの愛撫しか施していなかったが、今では下半身への責めも加えるようになった。  
全くの受身であった彼女にも、男のシンボルに触れることを教え、口を使って主人を気持ちよくさせることを教え。  
千春をよがらせ、また性の知識を与えることが何よりも先決で、抱くのはもう少し後でも良いと考えていた。  
まずは、自分が見ている前で千春に服を脱がせる。  
まだ「お仕置き」を与えていた当初は震えていた彼女の指も、今ではしっかりと動き、自らのボタンを外す。  
脱いだ服を丁寧に畳ませたあと、ベッドに横にならせて覆いかぶさる。  
そして、まだ成熟しきっていない体を堪能するのだ。  
 
今日は、脱がせたところで先に奉仕することを申し付けた。  
素直に屈みこんだ千春が、広樹のパジャマと下着を下ろす。  
現れた男のシンボルをそっと手で包み込み、さするように撫で上げ始めた。  
自分が教えたとおりに動く千春を見て、広樹の口角が上がる。  
最初は手で撫でて、次には口に含み舌で愛撫する。出たものは全て飲み込む。  
従順にそれを守らせているだけなのに、どうしてこんなに心が浮き立つのだろうかと頭の隅で彼は考えた。  
「そう、もう少し…力を強くしてもいい」  
やがて、千春がそれを口の中に迎え入れ、たどたどしく舐めしゃぶり始めた。  
アイスキャンディーを舐めるようにしなさいと教えた如く、下から上へ丁寧に舌が這い、時折ジュッと吸い付いてくる。  
まだ慣れないとはいえ、回数を重ねるごとに上手になっていく様子が分かって、広樹はまたニヤリとした。  
股の間で動く頭を押さえ、腰を使って熱の解放を求める。  
ややあって、むせそうになっている千春を尻目に、広樹は小さく呻いて絶頂を迎えた。  
 
「全部飲んだね?えらいぞ、千春」  
広樹の言葉に、涙をたたえた目で千春は恥ずかしげにうなずく。  
パジャマをギュッとつかんでいたその手が、ゆっくりと外された。  
下からじっと見上げられ、広樹の胸に甘酸っぱい感情が生まれる。  
気に入りの娘に見つめられ、柄にもなく照れているのだ。  
「おいで、さあ」  
面映さをかくすように、二度瞬きをして腕を広げる。  
素直に立ち上がった千春を抱きとめ、ベッドにそっと組み敷いた。  
頬を染め、恥ずかしげにしながらも、その若い体は期待に震えているのが分かる。  
この子のこういった所が、自分をとらえて離さないのだと広樹は思った。  
快感を覚え始めた少女の、純粋な性への興味。  
女の下心などとは無縁の可愛らしい本能に、応えてやらねばという使命感のようなものが心に生まれた。  
「あ…ご主人様、っ…」  
再び胸に舌を這わされ、千春が小さく声を上げる。  
はかなげな呟きに、広樹は顔を上げて短いキスを贈ってやった。  
しばしのあと、開いた千春の丸い瞳に自分が映っているのをみとめ、微笑む。  
「私の言いつけを守ったお前には、褒美をやろう」  
小さく息を呑んだ千春の下着に手をかけ、一気に奪い去る。  
折れそうなほど細い足首をつかみ、大きく開かせてその間を見やった。  
「あっ…そんな…」  
千春が羞恥に震え、緩く身じろぎをする。  
年端も行かぬ少女が大股開きをし、大事な部分を覗き込まれているのだ。  
心の底では触れられることを望んでいても、とっさに身をすくませるのは自然な流れ。  
「濡れているようだね」  
広樹が指で彼女の溝をなぞると、喉の奥で押し殺した悲鳴が上がる。  
その千春の反応は、広樹をいたく満足させるものであった。  
「もっと、滴るくらいに濡らしてやろう」  
開かせた脚を押さえ、広樹は楽しげに囁いてその中心へ顔を埋めた。  
「やっ!あ…んっ…ご、主人…様っ…」  
わざと音を立てて舐めすすってやると、千春が切なげに声を上げる。  
産毛を逆立てるように動かされる主人の手に、その腰がもぞもぞと動いた。  
まるで誘っているかのようだ。  
わざとらしい媚態などまだ身につけていない千春の、天然の誘惑に広樹の頬がほころぶ。  
もっと触れてほしいと望んでいるのだ、応えてやらねばならない。  
「やんっ!あぁ…ひゃんっ!」  
舌に力を入れ、襞の奥に隠された肉芽をつつく。  
千春の尻が大きく跳ね、彼女の弱点が広樹の舌に押し付けられる格好になった。  
「いやっ…ダメ…」  
だめなわけがなかろう、と広樹は心の中で言い返す。  
腰をくねらせ、嬌声を上げていながらも、よくそんなことが言えるものだ。  
わざと焦らしても楽しめそうだが、もっと千春を乱してもやりたい。  
しばし迷ってから、広樹は後者を選択した。  
肉芽を責め苛めるよう、千春の柔肉を指で左右に開く。  
ぷくりと丸いそれが物欲しそうにひくつくのを一瞬眺めてから、広樹はそれを大きくべろりと舐め上げた。  
 
「ひゃああっ!」  
一際大きく上ずった声をあげ、千春が身をよじって暴れる。  
「大人しくしなさい」  
広樹は威厳を込めてぴしゃりと叱りつけ、動く内股をつねった。  
「痛っ」  
悲鳴が上がり、つねる指を押しのけようと千春が広樹の手にかかる。  
懸命な抵抗をすることが、逆に体の中心に隙ができていることにも気付かずに。  
広樹は、千春の力に負けたふりをして、太股をつねっていた手を離した。  
「はあっ…」  
安心したように息をつき、千春が体の緊張を解く。  
一番敏感な場所に舌を這わされていながら、緊張感を手放すとは早計にすぎる。  
浮かぶ笑いをかみ殺し、広樹はもう一度、隙をついて千春の肉芽に舌を伸ばした。  
押しつぶすように圧迫してやると、また色めいた悲鳴が上がる。  
「ダメ、ご主人様…んっ、ああんっ!」  
細いその手から力が抜け、肘がシーツにぱたりと落ちた。  
軽く達してしまった千春は、はあはあと荒い息をつき、体中の力を抜いた。  
 
広樹は、今まで寝た女にこういった反応をほとんどされたことがない。  
そもそも、女のここを舐めてやることが、滅多にないことだったから。  
手を付けたメイドたち、後腐れのない女たちを、必要以上に悦ばせる必要を感じなかった。  
胸の感触をしばし楽しんだ後に、指で大事な部分をある程度ほぐし、さっさと挿入する。  
相手の女がどんな反応をするかには、さほどの興味を感じなかった。  
しかし、この少女を相手にするようになり自分は変わったと広樹は思う。  
千春が恥ずかしがれば、もっと恥ずかしい目にあわせてやりたくなる。  
すすり泣けば、もっと大粒の涙がこぼれるのを見たくなる。  
ねだるような声を上げれば、もっともっと気持ちよくしてやりたくなる。  
千春の反応の一つ一つに、広樹も敏感に反応し、一喜一憂する。  
今までと違うのは、この少女に惹かれているからだと自覚しているのかいないのか。  
 
「今日は、なかなか良かった」  
いかめしい口調で言い、起き上がらせる。  
シャワーを使ってくるように言い、大人しく浴室へ向かうその後姿を見つめた。  
腰の辺りの肉付きが少し良くなってきたように思える。  
千春の失敗をあげつらってお仕置きをするという名目も、そろそろ苦しくなってきている。  
次はどうやった手を使おうかと思いながら、広樹は煙草に手を伸ばした。  
 
=オワリ=  
 

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