ソフトボールの戦場に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。  
汚れを知らない心身を包むのは、白と赤のユニフォーム。  
短めのホットパンツからは白魚のような足を露出させ、豊かな胸もとを泥まみれにしながら激しく揺らして走るのがここでのたしなみ。  
ここは東日本最強ソフトボールサークルリリアム。ここは、乙女たちの楽園にて地獄。  
 
とにかくキャッチ 戦乙女たちのプライド  
 
ACT12  
そして私は今日もいつものように学校へ向かう。  
勿論理奈と一緒に行くために理奈の家に向かうのだが、ふと見ると理奈家の玄関前に男の子が待っている様だ  
(だれだろう?)  
 
気になった私はその男の子に背後から近寄り、一気に背中から抱きつきながら声をかけてみる。  
「あんた誰?家の前でなにしてるの??」  
と誰だか知らないけど、籠絡を狙う意味でも私のおっぱいを思いっきりくっつけながら見知らぬ少年の素姓を確認する。  
 
もしも理奈のストーカー、または昨日理奈達から聞いた下着泥棒だったら…  
キンタマでも握りつぶせばいいか。  
そう思い少し恥ずかしかったが股間にも手を伸ばし、少し玉袋の方に力をくわえ握る  
もし叫べばどうなるか……私は少年のものにしては大きめなキンタマだなと思ったが  
だが少年の方は下手をすれば小学生で女の子になると本能的な恐怖を持ったのか  
少年は怯えた様子で私に話しかける。  
 
「や…止めてください…俺…いや僕は怪しい者じゃありません……」  
明らかな動揺とともに、私に対して男の子とはいえまだまだ発育途中なのか  
可愛らしい女の子のような声…しかも怯えている声に私は少しどきっとしながらも  
先ほどよりちょっとだけ強くキンタマを握り、搾りながらも軽く脅す様に  
 
「自分の事を怪しいなんて言う奴はいないよね  
まず最初にアンタ誰?幼馴染の理奈の家の前でなにしてるの?」  
とその少年を問い詰めながらキンタマをころころ回すのだったが  
「理奈?…あなたはもしかしてラリナの友達なんですか?  
ボクもラリナ同様光陵に所属してる赤松雅人って言います!  
本当にラリナと光陵の事を話そうって思っただけなんです!ふあぁっ!らめぇ!それ以上力入れられたら!!  
出ちゃう!!もう許してください…ボクこのままじゃ学校に行く前にお漏らししちゃう!!」  
 
赤松……あっ!そういえば土生や理奈昨日言ってたな  
確かうちの小学校4年で光陵のショートやってるって……。  
 
まずったな〜少しナーバスになりすぎたか  
私は赤松のキンタマの感触が先ほどより膨らみ、竿もズボンはテントみたいに勃起してしまっていた。  
 
更に言うと勃起したおチンチンの先端に触れているズボンが少しだけ湿り気を帯び  
赤松の顔も蕩けそうなうえ。明らかに性的に女の子の様な吐息…本気で感じている吐息を洩らし  
なんとか射精を…でも4年生だったらオナニーとかまだ知らない年頃だろう  
それでも本能的にちんぽミルクをたくさん出さないよう堪えているって感じだった。  
 
私はビンビンにしこった大きめな赤松のおチンチンを見ながらも  
淫熱を帯び出したキンタマから慌てて手を離し、取り繕うように話しかける。  
 
「あ〜ごめんねっ!君の事は理奈と土生から聞いてるよ  
すっごく足速いんだってね赤松雅人君!!それとゴメンネ乱暴なことして  
付属小との試合で理奈の下着を盗んだやつがいるって聞いたからついね!」  
 
赤松は少しだけ名残惜しそうな呆けた表情をするも、なんとか呼吸を整え  
ペニスを意識しないようにしながら  
「あぁぁ…良かったボクの事ラリナや土生さんが話しててくれていて  
これ以上触られたら…ぼくおしっこ洩らしてましたよ  
ところで貴女は……ラリナの幼馴染って言ってましたけど…だれれすか?」  
と私の素姓を聞いてくる。  
 
確かにこちらから話してなかったな。  
少し離れ赤松の正面に向かいあいながら  
「私は石引優子  
理奈の幼馴染で今はリリアムのキャッチャーをしているよ♪」  
と微笑みまだ苦しそうな赤松の手を出して立ち上がらせる。  
同時に玄関があき、理奈が玄関から出てくるのだが…私と赤松の二人を見て  
奇妙な表情を浮かべたのは言うまでもない。  
(ちなみに土生は赤松が来る事を知っていたので早めに東小へ行っていた)  
 
そんな理奈の最初の言葉は  
「雅人君が来るのは知ってたけど…いったいどうしたの?  
なんか苦しそうだし…それに優子も来て何があったの?」  
と全くどうしてって言葉だった。  
 
で事情の知らない理奈を置き  
「ごめん理奈。赤松君ちょっと色々あるから少し理奈の家で休ませてあげて」  
と理奈の許可を取ろうと声をかけ  
 
「何だか分からないけど…じゃあ雅人君私の家で少し休んでからね」  
と理奈は赤松を家に招き、赤松はつかれながら理奈の家で休憩を取る。  
勃起が収まる前にちんぽミルクをパンツの中に射精してない事を私は祈るのみだ。  
 
で勿論私に対してどう考えてもお前がなんかやったろって表情をしている理奈は  
「雅人君に何かやったでしょ!」  
と私に雷を落とす。  
 
勿論私のミスなのでストーカーか下着泥棒と間違えた事をちゃんと説明し  
キンタマをこりこりいじくって脅したら、精通をしそうになった事を正直に話すのだった。  
 
「優子〜〜あんたね〜  
いくらなんでもそこまでしなくていいって犯人探しとか優子が危ない目にあったら私だって辛いんだから〜  
それに改めて雅人君に謝ってよね!!」  
と二度目の雷を食らうのだったが、正直にいえば大抵理奈は許してくれるし  
何より私は理奈にウソをつきたくなかったのだ。  
 
そして玄関から落ち着き勃起も収まった赤松が現れたので、私は改めて赤松に謝り許してもらったのだった。  
 
ACT13  
そんなこんなで私たちは三人パーティとしていろいろ話をしていた。  
光陵はこれから春の前哨戦として西部リトルと試合をすることになったようだ。  
順当にいけば因縁深い巨神とは三回戦目になるけど、その前に西部リトル  
そして強豪として少し名前を聞いた事がある南海リトルが相手  
 
流石に赤松は少しビビっているようだったが、やっぱり理奈はやる気満々で私もほほえましくなってくる。  
 
「優子さん。所でリリアムもソフトボールで春の前哨戦出るのですか?」  
と赤松が聞いてくるが、小倉監督も沙織も鷲沢副キャプテンも特にそういう話はしてないからな。  
たぶん沙織が少しふれていた強敵に備えて本大会まで練習だろう。  
 
「たぶん出ないだろうね…まず夏の東日本選抜本大会で優勝したら  
秋に西日本大会優勝チームと試合らしいからそれまで温存だと思うよ」  
と私は答えるが、更に私は理奈と赤松を励ます意味でも  
 
「それと練習があるから西部リトルの試合は無理だけど  
南海リトルの方は開けられそうだから応援に行くね理奈!それと土生や赤松君たちもね!」  
と熱く声をかけるのだった。  
 
そんなとき後ろから声をかけられる  
「石引先輩おはようございます!」  
 
私たちはおやって表情で振り向くとそこには  
縦ロールの女の子  
伊達眼鏡をかけた女の子  
そしてロングヘアーのアクセントとして横にコンセントみたいに伸ばしている女の子  
 
彼女達は私同様今年リリアムに入り、外野手として選出された天馬三姉妹  
しかも4年でスタメン入りを果たすほどの逸材で今後のホープだ。  
流石にまだ体が出来上がっていないため、通常練習だけで手いっぱいだが、一生懸命やっているのはみんな知っている。  
ちなみに今私にお淑やかな挨拶したのは天馬三姉妹長女の泉ちゃんだった。  
 
続いて天馬三姉妹二女の美咲ちゃんが私に対して熱っぽく、だけどはきはきと  
「石引先輩♪今日もお美しい?あっ申し訳ありません石引先輩  
赤松君は見たことあるから知ってますけど、失礼ですが石引先輩の隣にいらっしゃる方は何方ですか?」  
と確かに天馬三姉妹と理奈はまだ面識がなかったなと思い理奈の事を軽く説明し  
 
それを聞いた天馬三姉妹三女の今日子ちゃんが  
「石引先輩の幼馴染さんなんですか理奈さんって!  
それと理奈さんは久美様とまたタイプの違うピッチャーって話ですけど今度よかったら  
投球を見せてもらえませんか?」  
 
と元気よく今日子ちゃんは理奈に投球を見せてくれとおねだりしてみる。  
 
それを見た泉ちゃんが  
「今日子!はしたないわよ」  
と注意し  
 
美咲ちゃんも  
「理奈さんだって光陵の試合とかで忙しいんだからわがまま言わないの今日子」  
と叱る  
 
ちょっとへこんだ今日子ちゃんは  
「はーいお姉ちゃん。  
でも理奈さん。リトルトーナメントが終わったら私たちと練習試合考えてくださいね」  
と諦めて後日にでもと話を振る  
 
理奈と赤松は苦笑交じりだが  
「うーん。じゃあ中井監督とかに話をしてみるから  
理奈の方もリリアムの監督さんに話してくれない?私だけじゃ何とも言えないし」  
と私にも話をふってくるが、確かにしばらく光陵は練習試合出来るかどうか分からないけど  
改めて私の眼でも理奈や土生たちがどれだけの力を付けたのかは気になり  
「わかった!それじゃあ私からも小倉監督とかに話をしてみるから  
正式に決まったら練習試合してみよ!ソフトボールルールでも野球でも何とかなるし」  
と前向きな発言をすると  
 
「わーい!石引先輩大好き〜」  
と猛然と今日子ちゃんが私のおっぱいめがけて  
今日子ちゃんのふくよかなEカップバストが私の胸に押しつけられる。  
 
それを見た美咲ちゃんは悲鳴を上げそうな顔で  
「ああっ!石引先輩の胸ぇ…じゃなくていきなり道で石引先輩に抱きつかないの今日子!!」  
美咲ちゃんは今日子ちゃんに雷を落とすのだった  
 
ACT14  
学校も終わり私は部屋でユニフォームをかばんに入れ、今日も元気よくリリアムに行く準備をする。  
さてと昨日は楽しかったな…学校ではいつも一緒だけど、プライベートでゆっくり理奈と話ができて…  
まあ土生って恋人候補がいつの間にかできているのにはびっくりしたけど。  
それにしても土生良く理奈の家に行くのかな?まさか同棲…まさかね〜  
 
まあ土生の家庭の事情とかは全然知らないけど、まあ理奈のお父さんに許可はもらってるから  
たぶん土生も家の人から理奈の家に遊びに行く許可はもらっているんだろう。  
土生の家の人って理解のある人なんだろうな…  
私は悔しいが理奈にとって一番大事な人なんだろう土生に対してぼんやり考えていた  
 
そして私も  
踏ん切りって意味では私にとっても良かったかも  
もしも理奈がフリーだったら、どうしても必要以上に気をかけちゃいそうだったし  
今理奈は光陵のエース。そして私はリリアムの正捕手。  
だから少なくてもマウンドにいる時一番見なきゃいけないのはリリアムのエース久美なんだ。  
強豪として常に勝つために……。負けたチームの誇りとかも背負って。  
改めて強豪に籍をしかもスターティングメンバーに選ばれた重みを噛み締めるのだった。  
 
そして私は家を出て  
手荷物をしょいながらリリアム所属の証であるブレスレットを装着し  
西小前にいる天馬三姉妹やリリアム所属の先輩。同期の同級生・下級生などと合流し  
東小地区にあるリリアムのグラウンドへ急ぐ。  
 
西小・東小が抗争関係にある以上東小児童に絡まれないように固まって私たちは行動する。  
もっとも取り決めとして抗争と無関係な児童やリリアム・光陵などスポーツチームを巻き込まないと  
うちの学校の6年生リーダー八坂先輩と谷川先輩  
東小のリーダーさんと沙織がみんなで決めたルールなため、せいぜい東小地区の児童から  
変な目で見られるくらいしか実害がなかったし、リリアムからもたびたびよほどの事がない限り抗争などには近寄らないことときつく言われているのだ。  
 
そうこうしているうちに私達はリリアム・グラウンドに付き  
IDカードを係員さんに提示して、そのカードでロッカーなどを開け  
さっそく私はユニフォームに着替える  
 
私は薄手のアーミーシャツとジーパンを脱ぎ、下着のみになると  
短めなショートパンツとユニフォームを装着すると、まず最初にブリーティングの時間が待っている。  
 
そこに待っていたのは小倉伊織監督と沙織、そして鷲沢副キャプテンが中央に立ち  
今日のメニューや今後の予定をつらつらと沙織が…というより  
本来小倉監督がするべき話を全くせず、沙織と鷲沢副キャプテンに全てしゃべらせている。  
 
「…で話は以上です  
皆様他に連絡する事とかありましたらおっしゃってくださいな」  
と話が終わりメンバーの話を聞こうと沙織が切り出す。  
 
やっぱり春の大会には不参加を決め、夏・秋の為全力を出し切るようだ。  
!!そうだっ…せっかくメンバー全員居るんだったら。  
私は手をあげて発言の意志がある事を沙織たちに伝える。  
 
それに気が付き声をかけたのは沙織ではなく  
「おっどうした石引?何かあんのかい??」  
と男らしい口ぶりで鷲沢副キャプテンが私の意思を拾ってくれる。  
 
「はい。少し個人的なことなんですけど私たちも無関係ではなさそうですので…」  
と私は会釈を鷲沢副キャプテンや沙織・小倉監督を見つめて発言する。  
 
「どうしたの優子?私たちにも関係するって?」  
と今度は小倉監督が私を見て何かしらという表情を浮かべる。  
周囲も少しざわついているようだったが…まあみんなこの事で気を付けてくれればいいか  
意を決して喋る。  
 
「はい。この間私の幼馴染の下着を何者かが盗んだという事件が発生しました  
その幼馴染やチームメイトから心配されたのでそういった事が起きたことを報告します」  
 
さらに周囲がざわつく…それはそうだろう  
下着泥棒なんて基本的に男の変態が性欲、または商売の道具として使用するものなのだから。  
 
「それで…具体的にはどういった状況で起きたのですか石引さん?  
差支えがなければ詳しく教えていただけませんか?」  
と沙織も詳しく状況を聞こうと詰め寄ってくるのだった。  
 
「わかりました。では詳しくお話しします、実は……」  
そして私は具体的に理奈の名前を出し、光陵と付属小の練習試合中何者かが  
理奈の下着を盗んだと告げるのだった。  
 
「そんな事って……」  
鷲沢副キャプテンの表情が暗く重い物となる  
それはそうだろう…鷲沢副キャプテンは付属小のソフトボールキャプテンを務めている  
付属小の事はあまり知らないが、いいところの子息の通う学校の上。野球とソフトボールの試合があった以上、先生たちも多くいただろう。  
まず部外者が立ち入れるとは私だってとても思えず、余程の凄腕というわけでもなければ  
学校関係者としか思えない。  
鷲沢副キャプテンは身内に下着泥棒が出て苦しいのだろうと私は思った。  
 
「それにしても一体誰が下着泥棒なんて…」  
「怖い……」  
「うちは大丈夫だろうけど、付属小のセキュリティを破る位のプロだったら……」  
 
周囲は皆不安の声でざわざわしている。  
こうなる事は織り込み済みだけど、話とかないと怖いからね。  
でも流石にみんな不安な表情なのを察したのか…ここはびしっと小倉監督が締めてくれる。  
 
「とりあえずみんな身の回りはより注意しましょうってことね  
まず浮き足立つ前に点検・チェックは怠らないようにすれば何とかなる!  
みんな?他に話とか連絡事項はない?ないんだったらいつも道理練習するけど!!」  
 
と話を切り替えてくれる  
おっとっといけない!もう一つ連絡したい事があるんだった。  
 
「すいません監督  
先ほど言った光陵なんですけど…たまに練習試合組むってことですが今度機会があれば  
やってもらえませんか?いろいろと面白そうだと思うんですが」  
と私も空気読んで話を変えてみる  
 
「ええー。いまさら光陵と試合しなくても〜」  
と横を見ると久美が嫌そうな、つまらなそうな何とも言えない表情で発言するが  
 
そんな久美の発言を遮って小倉監督が  
「いやいや久美。最近戦力強化されてるみたいよ光陵♪  
それに先輩?おっと失礼中井監督も本気だったら馬鹿にはできないわ  
OK優子!!近いうちに中井監督から私からも頼んでみるわね」  
 
と超ノリノリで私の発言を受け入れるのだった。  
そしてとくに意見が出なかったのでミーティングは終わり、早速練習のためグラウンドへと移動する。  
 
そんな移動中久美からちょっと嫌そうなつらで  
「何で光陵なのよ優子〜  
よりによってあんたの幼馴染が超剛速球ピッチャーってことは何とかボールの取れそうな  
土生とバッテリー組んでるんでしょ?  
そりゃ私も色々あって落ち込んでたあいつをけちょんけちょんにしたって仕方ないけど〜」  
 
落ち込んでた?  
そっかあ…まだ聞いてなかったな土生に…どういう経緯で沙織や久美と知り合いになったとか  
それにクラスメートとも言ってたし何か知っているのかな?土生には悪いけど久美に対して  
 
「土生…何かあったの?」  
と聞いてみる。  
 
「ふーリリアム絡みで土生の事は話したくない。でもこれだけは知ってた方がいいかも  
優子は土生とも知り合いになったみたいだから」  
 
と久美は打って変わり真面目な顔で土生の事情の説明を始める  
「土生って両親が蒸発しちゃったんだって。だから光陵の中井監督が今親代わりになってるの  
それにこれは土生から聞いたと思うけど  
土生の先輩が巨神に引き抜き食らって一時期土生はすっごく落ち込んで  
光陵もろともしばらくダメダメになったのは知ってる」  
 
と久美は語るのだった。  
 
「…そうだったんだ。だから……」  
道理でやたらと料理が上手だったんだ…両親の事を全く言わないし触れないから薄々私も変だと思ったけど。  
でもそんな土生のどん底状態を救ったのはやっぱり……理奈だよね。  
そんな改めて理奈の前向きさが土生を救ったのだと思うと胸が熱くなる。  
 
そんな理奈パワーに驚きながらも久美は今度ニヤニヤし  
「まあのこのこ巨神の引き抜きに乗った裏切り者4匹全部私が昔……」  
と巨神に移籍した土生の先輩に対して言いかけるが  
 
「久美。人の触れられたくない話をむやみに話したり、過剰に自分の事を誇るのは高慢というものですよ」  
と沙織が後ろから現れ優しく、だけど厳しめに注意する。  
 
「はわわっ!すいませんお姉さま」  
「失礼しました!!」  
私達は沙織から釘をゴツンゴツン叩かれるような恐怖を感じ急いで謝る。  
 
そして前半パートのメニューをこなし、休憩時間!  
 
ACT15  
「ちょっといいか石引?」  
と基礎体力作りで干からびた体を洗うため軽くシャワーを浴びていた私に対して  
鷲沢副キャプテン自ら話しかけてくる。  
 
汗と泥がかかっていたがそれでも鷲沢副キャプテンの体は  
まず日焼けがたくましくその褐色肌の下に隠された猫のように柔軟なたくましい筋肉に包まれた四股  
引き締まり艶やかな色合いな褐色の腹部  
野性味あふれた美しく顔立ちと艶やかで獅子の鬣みたいな短い髪  
だけど女性らしい膨らみを立派に持ち合わせており、日焼けを免れた為か  
白く美しいおっぱいと同様にきゅっとほどよい筋肉美に溢れ締まった綺麗な白いお尻  
乳首も褐色の肌とはまるで違う真紅のルビーみたいな小粒のものだ  
 
そんな沙織とはまた違う魅力を副キャプテンに感じながら  
「どうしたんですか?鷲沢副キャプテン」  
と私は鷲沢副キャプテンがいつになく硬い表情のまま、私に要件を伝える話し。  
 
「野村理奈の事だけど…リリアムに引き抜けないか話して見てくれないか?」  
と意外な事に理奈を光陵からリリアムへと引き抜けないかとの話だった  
 
私は突然の事に驚いていると矢継ぎ早に鷲沢副キャプテンから  
 
「石引と大泉が上手くいっている事は私もみればわかる  
でも石引だったら野村理奈の球がどれだけ凄いか知っているだろ?  
野村理奈が入団したら基本的なことすべて私が面倒みる!  
だから野村理奈を光陵からスカウトするのを手伝ってほしいんだ」  
 
熱心に鷲沢副キャプテンは私の肩をしっかりつかみ理奈のスカウトを勧める。  
身ぶり手ぶりが大きくなるたび鷲沢副キャプテンの胸もたゆんたゆん艶めかしく揺れ  
短めな陰毛も少し揺れるも、話は続き。  
 
「石引と大泉は全国レベルだ!!  
だけど剛速球持ちの野村理奈がうちに入団すればリリアムはもっと強くなる!  
ピッチャーの二枚看板が整えば私や沙織が打ちさえすれば絶対に負けないし  
去年の虎にだって勝てる!」  
 
虎?去年って?  
まあ虎はいいや…沙織は待てば相手の方が出てくるって言ってた。  
それより鷲沢副キャプテンの力が強まり方が少し痛くなってくるほどになってきて  
ちょっとまずそうになってきたので私からも口を開く。  
実際もしも理奈がリリアムに入団したとしての仮定。あくまで仮の話として。  
 
「確かに…理奈だったらリリアムに入っても、剛速球投手として十分通用すると思います」  
そう正直な実力で理奈ならリリアムでも投手として十分通用すると言い切る  
 
そんな私の答えに鷲沢副キャプテンは  
「やっぱり!じゃあ今度あいている日に私と石引の二人で野村理奈の家に行ってスカウトしに!!」  
とても喜んだ表情になる鷲沢副キャプテン。でも私は…私は話を続ける。  
 
「ただ理奈は決して全てできる選手じゃありません。  
剛速球を投げれるとしても、ミーティングは土生達から指導を受けているとはいえ  
打撃はとても勘定に入れられるものではありません…それに……」  
 
私は鷲沢の表情が曇り出したのをはっきり確認しながら一息つき言葉を述べる。  
「それに理奈は小さい時からずっと野球一筋でした。  
いまさらソフトボールに鞍替えする事はあり得ないでしょう  
鷲沢副キャプテン。申し訳ないですがその話を理奈が聞いても迷惑がるだけです」  
 
はっきりと…子供のころからの理奈の意志を組んで無理だと告げる。  
 
今度こそはっきりと鷲沢副キャプテンが苦虫をつぶした表情となり  
 
「待ってよ石引!あんたは野村理奈と一緒にリリアムでやろうとは思わないのか?  
幼馴染だったら大泉以上に息が合うだろうし、打撃はだめでも守備は問題ないんだろ?  
それにさっきも言ったけど打撃の方は私が面倒みるから大丈夫だって!!」  
 
といつもの鷲沢副キャプテンらしくなく私に食い下がって肩を乱暴に揺らし  
私の94cmのバストがぶるんって揺れて、鷲沢副キャプテンの86cmのおっぱいと当たり  
破裂音がシャワールームに響く。  
 
そんな様子に近くでシャワーを浴びていた  
天馬三姉妹やレギュラーなどがこちらを見出してきた。  
たぶん久美と沙織は奥の方で今ごろ楽しんでいるんだろうな…  
 
私は弱り顔のまま  
「鷲沢副キャプテン。ここで話しても埒が明きません。  
とりあえずこの話はまたあとで…理奈がどれだけ野球に打ち込んでいるかとか説明しますから」  
と話を切り上げシャワールームから出ようと  
鷲沢副キャプテンに背を向けるが後ろから鷲沢副キャプテンから声がかかる  
 
「待ちな石引!光陵に野村理奈の生かしきれるキャッチャーがいるのか?  
もしいたとしても人員が乏しい光陵でやるよりうちの方がいいとは思わないのか?」  
 
っ!私はつい腹部が重くなるような感じを覚えて振り返ってしまう。  
流石にそれは光陵の侮辱、強いては理奈が選んだものの否定だと思ったからだ。  
どうしてそこまで理奈の選んだ道に鷲沢副キャプテンが茶々を入れたがるのか  
理解に苦しみながら、私は言い返す。  
 
「だから…今理奈とバッテリーを組んでいるのは私ではなく光陵の土生です!  
それに理奈一人で勝てるほど試合は甘くない事は鷲沢副キャプテンだってわかるはずですよ!!」  
 
私は思いっきり思いの丈を鷲沢副キャプテンに告げる  
 
私はリリアム入団直前時。理奈の意志を組んでリリアムには誘わなかった  
本当はずっと一緒にバッテリーをやっていきたかったけど  
理奈が望まないのに誘ったところで無意味な軋轢が出来るだけ  
 
確かにあの時まで私は理奈と久美の球を比べていたけど今私は久美のパートナー  
そして理奈と土生を見て、いま理奈がパートナーとして必要としているのは私ではなく  
土生だってはっきりわかったから恋愛対象としてもう理奈は見ないし変に固執しない。  
 
でも大事な親友なのは間違えない。  
だから私は自分のメンツ以前に理奈の想いを守りたかった。  
 
それでも鷲沢副キャプテンは引き下がらず、なるだけ人のいなさそうな所に私を押し込み  
「…ちょっと待ってよ……土生土生って?  
私も土生を見たことあるけど男の子だよ?なのに大丈夫なのか?  
あんな爆乳でかわいくてとってもいいにおいのする女の子だよ?送りオオカミに化けるんじゃ」  
と少しおかしなことを言い出す  
もしかして鷲沢副キャプテンって純粋に戦力として必要というよりも個人的に理奈の事。  
 
それにいい匂いのする女の子って…  
なんで?理奈達光陵があくまで試合したのは付属小の野球部で鷲沢副キャプテンのソフトボール部ではないはずだ。  
まさか…でももしかしたら……私は嫌なことを考えてしまう  
 
でも念のためカマをかけてみるか…もしそうだったら鷲沢副キャプテンは昔の私だ。  
「少なくても私は土生と理奈がいる時直接話したことがありますが  
土生はいきなり送りオオカミになって理奈を襲うなんてことはあり得ないでしょう。  
なにより今理奈を守れるのは私じゃなくて土生なんです!理奈の下着だって!  
お気に入りの赤いブラジャーとサンベローナのキャミソールとかだって守れるのは!」  
 
と土生だったら下着泥棒からも理奈を守れると強く言ってみる  
 
鷲沢副キャプテンはカッとしながら私の胸を乱暴に揉みながら反論するも  
「そんなはずはない!  
あの子の…野村理奈の下着は白い102cmのブラジャーに  
いい匂いの染み込んだサンベリーナのキャミソーあっ!!」  
 
鷲沢副キャプテンは悟った。私がわざと挑発しぼろを出させたことに  
自分が理奈の下着を盗んだ…少なくてもあの場で理奈の更衣室に忍び込んだのが自分だと認めてしまったのだ。  
 
やっぱりそうか…変な意味で当たっちゃった私の勘  
確かに鷲沢副キャプテンならロッカールームにも入れるだろうし、いても普通にしてればまず怪しまれない。  
 
すっかり鷲沢副キャプテンは私の胸を揉む力も無くなり、手ブラのように私の胸を隠していた。  
そんな鷲沢副キャプテンを見つめて  
「鷲沢副キャプテン……貴女も理奈の事…」と呟く。  
私は怒りというより驚きを感じていた…こんな近くで理奈に対して恋い焦がれてた人がいたなんて。  
しかも沙織と対等に渡り合える人がこんなバカげたことを…  
 
そんな感慨を持っていると突然鷲沢副キャプテンが私を押し倒してくる。  
「何で?何で二度も??しかもよりによって野村理奈の幼馴染のあんたが  
野村理奈のブラジャーを私が盗んだことを見抜くなんて……」  
 
突然抑え込まれ身動きが取れない…それに鷲沢副キャプテンは強引に私を抱きよせ。  
「落ち着いて…止めてくだ…ああっ」  
しゃべらせないようにキスを交わしてくる。  
 
沙織とは全然違う力強いキス……でも今は感じるよりも恐怖が勝ってしまい懸命に振りほどこうと動いていくも  
 
今度は副キャプテンの右中指が私の割れ目へと差し込まれていき  
指のはらで私のクリトリスをいじりながら、指先はピアノのようにとんとんとあそこっを叩く。  
 
左手は勃起しかけている乳首を丹念にしこり、もっと乳首を肥大化させながら  
自分を騙した罪人の私を嘲る様に鷲沢副キャプテンは  
「沙織や大泉に仕込まれた体なんでしょ石引の体って  
もうとろとろの愛液がでてきてる!!なんてスケベなのあんたの体って」  
と文字通り嬲るような愛撫を続け、実際彼女の愛撫で私の体はしっかり責めを喜んでいる。  
 
確かに鷲沢副キャプテンの愛撫は沙織並みといってもいいくらいとても上手い  
リリアムでも鷲沢副キャプテンのファンは多く、かわるがわる副キャプテンに  
抱かれているという話も理解できると思った。  
あそこから濃い愛液が流れ、乳首もしっかりとしこりきっているのがその証だ。  
 
でも…それ以上に今の鷲沢副キャプテンに抱かれるのは嫌…凄く……嫌  
たぶん鷲沢副キャプテンは私石引優子個人というより理奈の幼馴染としての私  
もっというなら理奈の代わりで私を抱いているだけ…  
そう思うと体は感じても心まで隷属するのはあまりにも惨めとしか思えなかった。  
 
だから私は体をくねらせながらそれ以上愛撫されないように動きながら  
「あふぅ♪駄目ですそれ以上は!  
こんなことしたって余計鷲沢副キャプテン惨めになるだけです!  
理奈が今見てるの私たちじゃないんです!!」  
と必死で鷲沢副キャプテンをなだめてみる  
 
だけどやっぱり何か足りないのか私の思いは鷲沢副キャプテンに届かず  
むしろもっと愛撫は激しさを増し、副キャプテンの指が私のクリトリスを強くつねってこねまわし  
つい私は「ひゃぁ!」って声をあげてしまい腰が抜けてしまう  
 
あぅまずい…これじゃあ完全に抵抗できない  
本気でこのままじゃあ理不尽に鷲沢副キャプテンに…シラフならまだしもこんな形のHなんて  
 
そんな私を完全に押し倒した彼女は私の愛液まみれになった指を私の唇に差し込み、私に私が流した愛液を無理やり飲ませながら。  
「そんなかっこつけたって思いっきり私の愛撫で喜んでるじゃない石引は!  
野村理奈とこういう事したいってこんな淫乱なあんたなら絶対思ったはずだ!!  
なのに何でそこまで野村理奈を私の…私たちのリリアムに引き入れようとするのを拒むんだ?  
分からない…私にはまったく理解できないよ!5年の土生なんかより私の方が絶対野村理奈を守れるのに!!」  
 
私はつい鷲沢副キャプテンをけがさせたくないと思い、少し吐き気がしたが押し込められた指を喉奥まで迎え入れるも  
土生に対する対抗心・そしてひた向きなだけど一方通行としか思えない理奈に対する想い  
それらが入り混じった思いを鷲沢副キャプテンは私にぶつけてくる。  
 
痛いぐらいにおっぱいを揉み・徐々に高度を下げ腹部をなでながら臍のゴマを弄るように嬲り  
さらに完全に勃起したクリトリスを潰す位ににぎにぎし、さらに蜜まみれなあそこに指を三本もじゅぶじゅぶ入れてカクテルでも作る位にかき回す  
 
確かにうまいけどそれ以上に私は気持ち悪くなってくるが、そんな状態だからこそ私は確信を持った。  
完全に鷲沢副キャプテンは自分を見失っている、そうとしか思えないセックスだった。  
 
息も絶え絶えに私は  
「やぁぁ…もう嫌です…離してください……」  
とこれ以上はできないとふらふらしながら私は言うが鷲沢副キャプテンは  
 
「嘘ばっかり!あんた膣凄く私の指を加え込んで…どこまでもいやらしい体!!」  
と聞く耳持たず私のおまんこに指をさらに深く突き刺していく  
 
まずい!!本当にまずい!!これ以上指を挿入されたら私乙女じゃなくなっちゃう  
「ひぃぃぁぁ!!ダメっそれ以上指をさされたら…処女膜が破けます!!  
お願い…許してください!!それだけはいやぁぁぁ!!」  
こんな形で処女を失うの?冗談じゃない!!でも私はもうろくに動けない……  
そんな恐怖が全身を包み込み気がついた時は叫び、恐怖のあまり失禁と涙まで流してしまう。  
 
流石にそこまで私が嫌がるとは鷲沢副キャプテンも予想外だったのか  
「おい!落ち付け石引!!私だってそこまでシャレになんない事はしないよ!!  
落ち付けって!!お願いだから!」  
と私に落ち着くよう促すが今の今だけに乱暴で、一度高ぶった自分の精神は  
私自身でもコントロール不能となり。  
 
「怖い…今の鷲沢副キャプテンこわい…こわいよぉぉ…たすけてくみぃぃぃ!!」  
と一番のパートナー久美に泣きつき大声をあげたままただ泣いてしまう。  
 
だが幸か不幸か私たちの周囲には誰もいなかった  
いなかったのだが物凄い駆け足の音が聞こえる  
その足音は私の声の方向へ大急ぎで近寄ってくる  
 
「どうしたの優子! っ!!鷲沢副キャプテン…なにしてるんですか……」  
 
現れた少女は驚きと次の瞬間には憤怒の表情のままこちら…鷲沢副キャプテンを睨んでいた。  
ロングヘアの美少女……彼女はツインテールを解いた久美だった。  
 
流石に無理やり乱暴しているような状況に弁解しようと鷲沢副キャプテンは  
「大泉…違う。石引が野村理奈のスカウトを頑なに認めないからついカッとなって…  
いじめとかする気なんて……」  
何でこうなったか説明する。  
 
それを聞いた久美はさらに怒気を増し食って掛かる  
私はべそをかきながら聞くのが精いっぱいだった  
 
「副キャプテン…ふざけてるんですか?  
リリアムのエースは私でバッテリーを務めているのはそこで怖がって泣いている優子よ!  
なんでそこまで副キャプテンが野村理奈にこだわるか興味ないし知りたくもないけど  
私が気に入らないんだったら直接私に言え!優子や野村理奈を巻き込むな!!」  
 
怒りまかせにまくしたてる久美  
本気で切れた久美を見るのは私も初めてだった  
鷲沢副キャプテンも同様だったのだろう…しばし呆然としていたが  
 
少なくても鷲沢副キャプテン自体私達バッテリーに問題点はないと分かっていたのだ  
その為弁明を続ける。  
 
「いや違う!私は決して石引や大泉の事を不要な存在だと思った事はないよ!  
ただ大泉だってわかってるだろ?自分が速球派では無いって…  
だから私は速球派の野村理奈をリリアムに引き入れたい!」  
 
確かに鷲沢副キャプテンの思いは本当だろう…でも不純物が多すぎる  
今の鷲沢副キャプテンでは絶対理奈の事でリリアムが大混乱になる。  
久美は拳を思いっきり握り締めて殴りかからんほどの勢いだが、これ以上私と理奈と  
そして鷲沢副キャプテンの問題に久美を巻き込めないと覚悟を決め  
私は今にも倒れそうな体でべそかきの状態で少し呂律の回らないまま私は口を開く。  
 
「久美…ごめん。こんな展開になっちゃって……  
鷲沢副キャプテン……私の思った事をはっきり言います…  
今の鷲沢副キャプテンは理奈に惹かれすぎて瞳が曇ってます…  
それでは理奈どころか光陵やリリアム全てに迷惑をかけてしまいます……」  
 
苦しい…気持ち悪い…でも副キャプテンが理奈のスカウトをごり押しなんてやったら絶対に禍根が残る。  
それは理奈だって絶対に望まない事だろう…だからギリギリ残った意識で思った事を言う。  
 
だけど副キャプテンは後に引けなくなったのだろう  
「今は黙って石引は!野村理奈なら十分リリアムでもやっていける!!  
それに…私野村理奈の事……好きになったのよ!  
付属小のマウンドで投げ込んだあの娘の球を見て、あの娘が…野村理奈がどうしても欲しくなったの!!  
この気持ちを別のチームだからなんてもう…ごまかせるわけがないでしょ!!」  
と久美に対しても個人的に自分が野村理奈を愛していることを宣言してしまう。  
 
それを聞いた久美は細かい事情は分からないが、それを私が諦めさせようとして副キャプテンが強硬手段に出たのかと取り  
問答無用で鷲沢副キャプテンを殴り飛ばそうと拳骨を振りかぶるが  
その拳は鷲沢副キャプテンに当たる前に止められる。  
 
「お姉さま!!」  
 
久美の怒りまかせに振り上げられた拳骨を沙織が横から手のひらで止めていたのだった。  
「……納めなさい」  
久美に対して母親のように優しく諭すように拳を引かせる  
 
流石に沙織まで出てきて少し落ち着いたのか毒気が抜かれたのか、素直に拳を下げる  
「わかりました…でも私は」  
が久美の瞳はしっかりと鷲沢副キャプテンを睨んでいた  
 
だがそんな久美を置いておき私に近寄って手を差し伸べ  
「立てますか?石引さん?  
でもこのコンディションでは午後の練習は無理ですね…医務室に休んでいてくださいな」  
と医務室に行けと指示を出す  
 
多少は落ち着いてきたのか…何とか立てそうな私は立ち上がり医務室に向かう  
少しよろよろするも横で支えてくれているのは…  
「大丈夫優子?私が支えるから医務室まで付いていくね…お姉さますいません……後の事は」  
 
と久美は沙織に一瞥をし沙織と鷲沢副キャプテンを残したまま  
私はシャワールームを出て、流石に全裸は無理なので  
下着だけの簡単な姿のまま医務室に行くのだった  
 
ACT16  
そして私と久美は医務室に入る  
そして久美は私を抱きながらてきぱきと久美はベットメークをして、私を寝かしつける  
 
久美は心から私を心配した表情で  
「優子。ゆっくり休んでてね…鷲沢副キャプテンの事はたぶんお姉さまか小倉監督が何とかするだろうし」  
と声をかけてくれる  
 
私も久美に対して  
「ありがとう久美…いろいろ面倒かけちゃったけど、それと久美!聞いてほしい事があるの」  
とお礼を言うが、今しかないだろうな…  
私は久美を引き留める  
 
「久美……前私が他の誰かを見てボールを取ってるって言ったよね…」  
久美は今更そんな事って表情をするが私は「今だけは聞いて」と頼み  
久美は私の寝ているベットに座り込んで聞く態勢を取る。  
 
「実は理奈なの…私の幼馴染で……私の…初恋の人で理奈のお母さんになりたかった、ただ一人の理奈」  
私は自分と理奈の顛末を話す、以前の久美だったら怒って聞かなかっただろう話だったが  
私も久美もあの時から結ばれて、お互いの意思などを許容できるようになっていた  
 
「ふーん。でもまあ野村理奈はいま土生の事好きなんでしょ?  
土生はどう思っているかいまいち分からないけど?」  
と適当なあいずちだが話はちゃんと聞いてくれる  
 
「そうだね…だから私は理奈の事を陰から守ろうって思ったの…理奈が理奈のままでいられるように  
そういう意味では土生にも感謝してるかもね…料理では負けたかないけど」  
とくすりと笑う…少し余裕が出てきたのかな…  
 
「まあお姉さまが言ったように優子が野村理奈の事を吹っ切れたのは私にとってもありがたいしね」  
と久美も微笑むがすぐに硬い表情に戻り  
 
「それなのに今度は鷲沢副キャプテンが野村理奈に執着しだすなんて!  
いったいあの人何考えてるの?  
優子の話を聞く限り。まず野村理奈は野球をやめそうにないのに独りよがりにこだわって!  
お姉さまに負けた人のくせに!!」  
と鷲沢副キャプテンに対して怒りをあらわにし罵る。  
 
そんな久美をなだめようと  
「そんな事言ったらまた沙織に怒られるよ‘やたら相手の事を言うのは傲慢です’ってね!」  
と笑いながら言ってみる。  
 
久美はまだ固い表情で  
「だって…乱暴な事されたんでしょ?  
怒るなって方が無理よ…鷲沢副キャプテンは絶対リリアムから追い出して…」  
 
とヒートアップする久美の唇を私の指で止め  
「いや…私もあの時は怖かったけどもう怒ってないよ  
ただある意味副キャプテンが昔の私のような激しい思いを理奈に持ってたんだなって  
どうなるか分からないけど決着は私自身で決める。どんな事になっても理奈の事を本当に知ってほしいから…」  
とある意味副キャプテンは鏡の裏返し的な存在。だからこそ諦めてほしかった  
 
「まあいいや優子がそう言うんだったら。でもまた副キャプテンがあんたに乱暴したら  
今度こそ殴るから…お姉さまが止めたとしてもね。  
それじゃあ私グラウンドに戻るから。ゆっくり休んでてねっ」  
 
そう言い終えた後で唇に軽くキスを久美はして、そのままグラウンドへと戻る。  
 
残された私はゆっくり体を休め、心を落ち着かせる。  
そうして暫くしているとノックが聞こえ、‘入るわね’と声がかかる  
小倉監督か〜何の用だろうと思うも横になっている私に近寄り  
 
「いろいろ大変だったわね優子」  
と声をかけてくれる  
 
監督…しかも私たちの大先輩に当たる人に対して下着姿のまま横になるのは恐縮だったが  
寝たままで  
「すいません小倉監督。ご迷惑かけてしまって…」  
と詫びを入れるのだった。  
 
そんな私に小倉監督は首をふって心配ないってジェスチャーを見せ  
「平気平気。結構色恋でもめたりすることってリリアムだとよくあることだし  
それにしても光陵の野村理奈ちゃんって罪な女の子ね。知らないうちに人の心を引きよせ愛を抱かせる  
でもその愛はその人の為になる場合もあれば、むしろ足かせになる可能性もある」  
と理奈に対して評価をする。  
 
「理奈ってそんな魔性の女の子じゃないですって♪  
現に理奈のおかげで土生は救われたようなものですし……」  
少し笑いながら小倉監督にこたえるも  
 
「でも…一度足かせになっちゃったんでしょ優子は?  
それに…今は奈津が野村理奈の虜になって、優子を傷つけた…」  
とまるで千里眼でも見たかのように、何も話してないのに大かた察しが付いているようだった。  
 
敵わないな…まだまだ小倉監督…いや小倉先輩には  
小倉監督いわく自分は打撃の神様にはいまいち微笑まれなかった  
だから守備の女神さまに微笑んでもらおうと、精いっぱい守備練習に打ち込んだって言ってたな。  
その真骨頂がうちでまだまだ現役なIDプレイの基礎そのものなわけで  
小倉監督の洞察力の高さでもある。  
 
「それに…本当は私気づいてたよ  
十中八九付属小の下着泥棒は奈津がやったってね  
いつもだったら怒るのに明らかに動揺してたから怪しいって思ったし、光陵を口に出したら瞳が過剰に輝いていた。  
それに野村理奈ちゃん絡みで優子が医務室に来た…幾らなんでも理奈ちゃんの引き抜き云々だけで  
奈津は強引に押し倒すほど馬鹿じゃないし、大方優子が下着泥棒だって見抜いたからだと  
完璧に確信したよ」  
 
そこまで見抜けるなんて……  
私は小倉監督に対して畏怖に近い感情を持つ。  
普段ボケーってしているのは…半分ぐらい素だろうけど……。  
 
「まあこの後決着をつけるんでしょ奈津と…  
今の様子だったら…大団円になりそう…違うわね大団円にして見せてね優子!  
優子と奈津とリリアム全てが喜ぶ大団円を待ってるわ」  
と私の肩をぱんって叩き励まして、小倉監督は出ていくのだった。  
 
ACT17  
そんなこんなで私は一人でベットに横になっていると…  
気がついた時には眠っていたらしく、練習終了のブザーが鳴り響くのを聞き  
慌てて私はとび起きた!!  
 
もう時間か…  
実は医務室で迎えるのは初めてだったので少し新鮮な気分だが  
少したってからノックが響いたので、ハーイと元気な声で返事をし招き入れる。  
 
そこに来たのは…沙織だった。  
そんな彼女をまっすぐ見つめて  
「沙織…私の出番かな…それとも改めてって事?」  
と沙織に対して聞いてみる  
 
沙織は微笑みながら  
「その調子なら大丈夫そうですね優子。  
それじゃあ薄々私や小倉監督の意図は気付いていると思うので、ユニフォームを着て  
グラウンドへ来てください…待ってますわ」  
 
と要件を伝えるとさっさとグラウンドへ戻るのだった。  
 
私はすっかり元気になった体で、更衣室にあった私のリリアムユニフォームを着て  
グラウンドに移動する。全てのけりをつける為に  
 
グラウンドには沙織と久美  
小倉監督に鷲沢副キャプテンが待っていた  
 
早速小倉監督がルールを説明してくれる  
「やっぱり来た優子っ!!簡単に言うといつものように勝負だけど今日は少し変則だよ  
優子と久美の二人がバッテリーを組んで、奈津と対決!!  
五球勝負で安打三本以上なら奈津の勝ち。二本以下なら優子達バッテリーの勝ちよ」  
 
なるほどね…確かに普通に打撃勝負よりもこれだったら  
私はベンチに行きキャッチャー用のスタイルに完全防備を決め  
みんなの前に現れる。  
 
「なお奈津が勝った場合は野村理奈ちゃんのスカウトを私と一緒に中井監督に話に行く  
優子達が勝った場合。奈津は野村理奈ちゃんの事を諦める  
その条件でいいわね」  
 
私達はその条件をのんだ…というよりも勝負が見てた  
 
私はキャッチャーベースに陣を取り久美の正面に立つ  
勿論バッターは鷲沢副キャプテンその人だった  
‘リリアムの黒豹’というだけあり、プレッシャーを感じるが…  
 
そんな鷲沢副キャプテンから私に話しかけてくる  
「石引。私は野村理奈をリリアムにおいておきたい  
どうしてもそれをあんたが嫌がるのなら…現時点で最強バッテリーの  
あんた達を叩き潰してでも野村理奈を手に入れる」  
 
と強い意気込みを感じさせるのだが…  
 
私はただ一言  
「させませんよ」とだけ言うだけだった。  
 
そして結果は当然  
 
「0/5…石引さんと久美のパーフェクトゲームです」  
と後見人としての沙織が全ての結果を告げる  
 
私は久美を信じ、あえて全てストレートの球を投げてもらうよう指示を出した  
決して鷲沢副キャプテンを甘く見ていたわけではない  
ただ鷲沢副キャプテンは理奈の球を追い求めるあまり、フォーシームである久美の投球の微妙な変化に対して蔑になり、全部見事な空振りに終わったのだった。  
 
自分で言うのもなんだけど、今の鷲沢副キャプテンだったら何十回やったって結果は変わらない。  
今リリアムにいる久美を信じぬいた私と、いま光陵にいる理奈の幻影を追い求めた  
鷲沢副キャプテンに対して負ける道理は少しもなかったのだ。  
 
「そんな…幾らなんでも全然大泉の球打てないなんて…」  
完全な敗北に鷲沢副キャプテンはただ項垂れていたが、そんな彼女に沙織は近寄り。  
 
「これだけやれば貴女にも身にしみてわかるはずですよ。鷲沢さん?  
野村理奈さんと久美の球は全然違う  
それを見抜けず野村理奈さんの剛速球と魅力に瞳を曇らせたのが敗因だという事に」  
少し冷たい表情でハッキリと言い切るのだった。  
 
「だから…完全に負けたのか…私は……くっ!」  
そんな沙織の言葉を聞き、鷲沢副キャプテンは自分が理奈に執着しすぎて負けた事を悟る。  
そしてこの勝負に負けた以上この理奈の引き抜き自体リリアム自体認めないという事も…  
 
そんな鷲沢副キャプテンの肩を小倉監督が叩きながら  
「約束よ奈津。それと…わかっているでしょ?これから自分がしなきゃいけない事」  
と全ての始末を自分でつけろと言い放つ  
 
鷲沢副キャプテンは立ち上がって私の方に近寄り  
「いろいろひどい事してごめん石引。  
それとあの事の始末も私が付けるから……」  
と私に謝罪をし、理奈の下着を盗んだことの決着をつけると約束してくれる。  
 
そして近くにいた小倉監督は  
「じゃあ行こうか。  
実は前もって中井監督に連絡してあるの  
‘野村理奈ちゃんの事で話があるから今日は理奈ちゃんを早めにあがらせてくれってね’  
今頃光陵のグラウンドで待っているはずだから急がなきゃ!それじゃあ沙織・久美  
練習が終わったら後かたずけお願いね」  
 
と小倉監督は残った久美と沙織に後の事を任せてグラウンドを後にする  
私と鷲沢副キャプテンは急いで私服に着替えて、小倉監督の車に乗り込み  
光陵の練習場に向かうのだった。  
 
ACT18  
スタジアム前には小倉監督の言ったとおり理奈が一人で待っていた。  
気を使って一人で来てほしいと頼んでくれたのだろう。  
土生とかいると話がややこしくなりそうだし、変な因縁が残るって配慮かな。  
 
そんな私の考えをよそに、理奈の前に車を止めて彼女を助手席に小倉監督は迎え入れる  
ちなみに私と鷲沢副キャプテンは後部座席だ  
「こんばんは小倉監督。光陵の野村理奈って言います」  
と助手席に座った理奈はまず初対面として小倉監督に挨拶をする。  
 
「こんばんは野村理奈ちゃん。時間とらせちゃってごめんね〜」  
と小倉監督も理奈に対して返事をし、車を発進させる。  
 
「話は中井監督からある程度聞いてますがどうしたんですか?」  
とよく分からない表情のまま私達を見て  
「それに優子と……すいません貴女は…リリアムの方ですよね?誰ですか?」  
と直接鷲沢副キャプテンの顔を知らない理奈は首をかしげてしまう  
 
ただそれでも嬉しかったのだろう…今やっと一目ぼれした野村理奈に再会できて  
後で忌み嫌われる可能性もあるとはいえ  
「ああ…ごめん。私は鷲沢奈津  
リリアム副キャプテンで付属小ソフトボールのキャプテンをしてるんだ」  
と自分の素姓を説明し  
 
「野村理奈…実はまえ光陵が付属小と練習試合を見たときあんたの投球を見て  
一度話がしたかったんだ…あんな凄い球野球で見たの初めてだったから」  
 
と熱く…だけどさっきまでの過剰過ぎる理奈への思いを完全に制御した  
素直に自分の好意を理奈に伝える  
自制心溢れる本来の鷲沢副キャプテンがいた  
 
理奈はそんな鷲沢副キャプテン対して  
「え〜上手ですね鷲沢さんって!そんな褒めたってなにもあげられませんよ」  
と照れているそぶりを見せるのだった。  
 
そんな会話を聞きながらまず小倉監督は鷲沢副キャプテンの家に止まる  
少し鷲沢副キャプテンの表情が強張るが、意を決して家に入るのだった  
流石に付属小に通っているだけあり、鷲沢副キャプテンの家は見た限りでもかなり広く  
外装だけでもかなり高そうだった。  
 
ボケッとしばらく家を見ていたら鷲沢副キャプテンは紙袋を手に持ったまま駆け足で戻ってきて  
「すいません小倉監督取ってきました!」  
 
と謝りながら再び車に戻るのだった。  
理奈のブラジャーだろうな…この状況ではそれしかないと思うが、理奈のいい匂いが紙袋から少し漂ってくる。  
 
そして私達は付属小近くにある小倉監督行きつけの喫茶店に入り  
何で理奈に対してきてもらったかみんなで説明する  
 
「……そうだったんですか。それで一人で来てほしいって」  
全ての真相を知り驚きの表情のまま固まる理奈だったが  
 
「ごめん!本当にごめん!!ブラジャー盗んで…本当に出来心だったの!!」  
と机を頭でたたき割る勢いで当てて頭を下げる鷲沢キャプテンだったが  
 
「鷲沢さん。そこまで私の事を思ってくれるのは嬉しいです  
ただ鷲沢さん本人が自分で分かっていると思いますが、あなたの気持ちを受け入れられませんし  
リリアムに入団しようとは全く思ってません。ですから頭をあげてください」  
と鷲沢副キャプテンを宥め、手を取る。  
 
「野村理奈……あんたは」  
と鷲沢副キャプテンは…いや私や小倉監督も成り行きを見守るが  
 
「だから正直に盗んだって言ってくれてうれしいって思っているんです  
これからは同じスポーツマンとしてこれからよろしくお願いします鷲沢さん」  
と鷲沢副キャプテンを許してくれる。  
 
そしてもう一度鷲沢副キャプテンは頭をしっかり理奈へと下げ  
「ありがとう…野村理奈。  
これから光陵で活躍する事を応援するから…」  
と心から鷲沢副キャプテンは理奈の今後の活躍を応援するのだった。  
 
そして鷲沢副キャプテンにとっての禊は終わり、理奈と副キャプテンはメアドを交換したのち  
家まで送ってくれるのだった。  
 
まずは鷲沢副キャプテンの家前で車を止め、鷲沢副キャプテンをおろそうとするも、その前に言葉を交わす  
「鷲沢副キャプテン。またあした」  
「ああありがと石引。いろいろ迷惑かけたけど今度は先輩らしいところ見せてやるよ。それと…」  
 
それと?何だろうなと思うが  
「今度は負けない…選手としてまだまだ石引や沙織の陰に隠れている訳にはいかないよ  
私だってリリアムの副キャプテン何だから。大泉にも言っといてね」  
と改めて私に…いや私と久美に対して次からは本気の本気で向かっていくと言い切る。  
 
ああ。こう覚悟を決めたのなら久美でも鷲沢副キャプテンを打ち取るのは相当困難だろうし  
打撃や守備でもハイ・レベルな鷲沢副キャプテンだ…現時点でトータルを考えたらまだ私は及ばないだろう  
だけどそんな選手が私達に対して改めて本気で向かい合ってくれると思うと胸が熱くなってくる。  
 
「覚悟してます!でも私はもっとこれからも強くなりますよっ」  
よ私も熱く鷲沢副キャプテンに返すのだった。  
 
そしてそんな私を微笑みながら見て、副キャプテンは家に帰るのだった。  
 
残った私を理奈も西小地区まで送ってくれて、私達をおろすと声をかけてくる  
「それじゃあ野村理奈ちゃん。また試合できそうだったら改めてあいましょ!  
それと優子…くれぐれも野村理奈ちゃんを襲わないように!」  
 
とふざけたことを言い出し  
「襲いませんよ!」と私は返すも  
「それじゃあまた明日練習がんばろー」  
と口笛を吹きながら帰っていくのだった。  
 
「変わった人だね小倉監督って……」  
「うん凄く変わった人。でもああ見えて頭はかなり切れる人なんだよね」  
と小倉監督評を二人で笑いながら言っているが、二人並んで家路につき  
 
「優子。今日家に来るの?結構ご飯の残りあるから今日はちょっと…」  
「ああイイよ。その内またパスタでも作ってもってくから宜しくね理奈」  
と今日理奈はご飯を持ってこなくて大丈夫と言い  
 
「それと私のブラジャー盗んだことはびっくりしたけど、一通り話して見て  
鷲沢さんって言葉は乱暴だけど感じのいい人だね。緒方さんになんか雰囲気近い気がする」  
「まあ私はそんな話したこと無い人だったけど  
本来真面目な人で誰よりもリリアムの選手だって言うのに誇りを持ってる人だっているのは沙織から聞いた事があるの  
だからもうこんな間違えしないから安心してね、それと…」  
それから鷲沢副キャプテンの事を二人で話しながら  
 
理奈に対して鷲沢副キャプテンの名誉のため庇おうとするが  
「わかってるって。翔とかには全部話したりしないから」  
とこの事をしゃべらないと言ってくれるのだった。  
 
「それじゃあ優子また明日。それと家の前とかまで待ってなくてもいつも通り来てれば大丈夫だから」  
「うんわかった。それじゃあ明日ね理奈」  
と大事そうにり名は紙袋を抱えながら私と別れるのだった。  
 
その後私はいつも通り、残りの宿題を済ませてからお風呂に入り  
明日の為ゆっくり休むのだった。  
 

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