カキ氷は何味がお好き?と問われれば、迷わずイチゴ味!と答える  
甘々な高校生、万丈渉(ばんじょう・わたる)は、隣家のベランダに干し  
てある洗濯物を見て、目を丸くしていた。  
「なんだ、あれは?」  
渉の視線の先には、隣人の物と思しき下着や衣服、タオルなどという、  
生活感を漂わせる物が風になびき、天日の恩恵にあずかろうとはため  
いている。それらはいいとして、彼を驚かせたのは、その中にある一着  
のワンピースの存在だった。  
「何か、コスプレマニアが着るような・・・変わった服だな」  
赤を基調としたその服は、内に幾重も純白のフリルをあしらえ、遠目には  
魔女っ子の変身着のごとく映る。さらに、背には天使の羽をあしらった模様  
が打たれており、まるで、カードでもキャプっとけ、さくら、と言った様相。  
「隣には子供もいないし・・・おばさんの服かな」  
渉は隣家に住まう人妻、嬉野恵美子(うれしの・えみこ)の姿を思い、見る  
も魔女っ子然としたワンピースを重ね合わせてみた。恵美子は三十半ば  
の美麗な熟女──ではあったが、年齢的に見れば魔女っ子コスプレ姿など、  
かなり厳しいと言わざるを得ないと、常識人であれば思うはず。しかし・・・  
「おばさんの魔女っ子コス、萌え!」  
熟女好きを自負する渉は、恵美子のコスプレ姿を妄想し、萌えてしまう。彼は  
隣家の人妻に、ぼんやりとしたものではあったが、あこがれにも似た恋心を  
持っていた。だから、丈がやたらと詰まったように見える魔女っ子コスを、恵美  
子が気恥ずかしそうに着る姿を思えば、もう最高!──とか考える、ダメ萌え  
嗜好を持っているのだ。  
 
「おばさん、あんなの着て何するんだろう・・・まあ、だんなさんがいる  
んだし、うん・・・」  
渉は、隣家の夫婦が夜の営みに、あれを利用しているのだと踏んだ。  
おおよそ大きなお世話ではあるが、倦怠期を迎えた中年夫婦がめりはり  
をつけようと、オプショナルなプレイに傾倒する気持ちも、分からないでも  
ないな、などと思いつつ、ひとり悦に入っている。と、その時──  
「大変!大変!変身しなくっちゃ!」  
隣家のベランダをドタドタと踏み鳴らし、少年を恋焦がす人妻が現れた。  
(おばさんだ!)  
洗濯物を盗み見るような真似をしたせいもあって、渉は恵美子の姿を認め  
ると同時に、物陰へ潜んだ。潜みつつ、憧れの淑女を控え目に見遣る。  
(年の割りに可愛いよな、やっぱり)  
渉の目に、薄緑色のミニスカートを穿き、サマーセーターを着た美熟女が  
映った。加齢を感じさせない麗しさは、熟女好き以外にも十分鑑賞に堪え  
得るもので、誰の目にも美しいと映る。まして、淡い恋心を持った少年であ  
れば、それは尚更の事。  
(ああ、おばさん・・・パンティが見えそう)  
熟女のスカートの奥に、まだ見知らぬ秘境を思い、心を焦がす渉。少年は  
これを僥倖とし、せめて麗しい御姿を拝見しようと身じろぎもしなかった。  
 
「生乾きだけど・・・仕方がないか」  
恵美子が件のワンピースを手にして、眉をひそめた。まだ、生地が乾いて  
いないのか、魔女っ子コスはしんなりと腰砕け気味である。しかし、何やら  
意を決したように表情をきっと引き締めると、  
「プリティチェンジ、アンスコエミー!」  
手を天にかざし、呪文のようなものを唱えた。次の瞬間──  
 
「わッ!まぶしい──」  
恵美子を見ていた渉が、彼女の体から発せられる透過光に目を眩ま  
せた。光は恵美子を包み、あたり一面を恐ろしく明るく照らしていく。  
「なんだ、なんだ?」  
潜んでいた渉は、よろけながら物陰から出た。そして、光が徐々に収束  
していく中に恵美子の姿を探す──すると・・・  
「うふっ、アンスコエミー、登場よ!」  
ベランダでは、魔女っ子服に身を包んだ恵美子がそう叫びつつ、にこやか  
に決めポーズを取っていた。丈を思いっきり詰めたワンピースから生足を  
つるりと出し、三段フリルが縫いこまれたアンダースコートも丸出しという  
艶姿で。  
「お、おばさん!」  
驚愕のあまり、激萌え!という言葉は出なかったが、憧れの人妻が魔女  
っ子コスに身を包み、変身をした事実に思わず叫んでしまう渉。熟女萌え  
の少年にしてみれば、今の状況は望外の思いが叶ったと言っても過言で  
はない。だが、驚いたのは渉だけではなかった。  
「あ、あら・・・渉クン?い、いいえ、あたしは、おばさんじゃなくって、魔法少女  
アンスコエミー・・・です」  
魔女っ子スティックを小粋に持ち、言い放つアンスコエミー。しかし、先ほど  
変身時に見せた気勢はどこへやら、隣家の少年に痴態を見られた素の熟女  
になっている。そこへ、  
「どう見たって、おばさんじゃないか」  
ベランダを見上げ、渉は恵美子の魔女っ子コスを食い入るように見た。無論、  
生足の奥にあるアンダースコートを凝視しつつ。  
 
「恥ずかしい所を見られちゃったわね、渉クン」  
隣家に招かれた渉は、アンスコエミー姿の恵美子から出されたジュース  
を飲んでいた。人妻は少年に口外無用を条件に、自分の身に課せられた  
魔女っ子・・・ならぬ、魔法熟女としての使命をとつとつと語り出す。  
「今から二十年ほど前までは、確かに魔法少女だったんだけどねえ・・・」  
恵美子は、自分が魔界から派遣されてきた魔法少女だった事を渉に告げた。  
更に、この世界に蔓延する悪者を駆逐し、平和を保つ任を背負っていた事も。  
「まあ、悪者はたいがいやっつけたんだけど、こっちの水に慣れちゃって、魔  
界へ帰るのが嫌になったの。好きな人・・・だんなの事ね・・・も出来ちゃったし。  
おばさんね、この世界がとっても好きなの。うふふ、子供はまだ出来ないけれ  
ど、お隣には渉クンみたいな可愛い子もいるからね」  
そう言って、恵美子は渉を優しく見つめた。若干、気恥ずかしそうに頬を赤らめ  
ているのは、やはり魔女っ子コスのせいだろうか。  
「おばさん・・・」  
可愛いと言われた渉の顔が上気している。目の前には、彼の心の琴線を弾く  
ようなコスプレ熟女──  
「おばさんは、渉クンを我が子のように思ってるの。えへへ、迷惑だった?」  
恵美子は無邪気に微笑んでいるが、渉の理性が少し傾いてきている事に気づ  
いていない。隣家の人妻を己の欲望として見る、男の情欲に。  
「実はね、渉クン・・・おばさん、魔女っ子の正体がばれちゃうと、魔界へ強制送還  
されちゃうの・・・だから、黙っててくれる?」  
うつむいて話を聞いている渉に、恵美子が縋るように詰め寄った。この人妻は少  
年をまだ子供だと思っている。幼い日々から見知っている、隣家の小さな子供と。  
 
(おばさん・・・は・・・僕が黙ってないと・・・この世界に居られない?)  
恵美子が漏らした真実を、渉は都合良く解釈する。己が、彼女にとって  
の絶対君主になったと理解したのである。そうなれば──  
(おばさんを自由に出来る!)  
そう思った瞬間、渉は恵美子の体の上へ覆い被さっていた。それが、  
あまりにも唐突で、アンスコエミーは完全に不意を突かれた形になる。  
「やめなさい、渉クン!やめて!」  
自宅の客間で、人妻は隣家の少年に圧し掛かられた。やめて、と必死に  
抗うが、渉は恵美子の肢体に縋りつき、まったく離れようとはしない。それ  
どころか、いよいよあつかましく柔らかな女の膨らみ──すなわち、乳房へ  
顔を押し付け、素肌を貪ろうとした。  
「おばさん、おばさん!」  
「やめるのよ、渉クン!ああ・・・」  
渉の唇が自分の乳房へ吸い付いている!──恵美子はそれを知ると、少年  
の頭を押しのけようと試みた。このままでは、少年の思いは良からぬ方向へ  
行ってしまうと、気が気では無い。すると、  
「僕を拒めば、おばさんが魔法少女だったって言い触らすぞ!」  
渉は乳房を力任せに掴みながら、恵美子の弱みをついてきた。  
「そ、そんな!ああ、許して、渉クン・・・」  
天井を仰ぎながら、恵美子は背を仰け反らせて涙した。少年の手が乳房から  
女を包むアンダースコートへ伸びてきたからだ。そして、夫がある身でありな  
がら、隣家の少年と紡ぐ事になった禁忌に、人妻は恐怖を覚える・・・・・  
 
「やっぱり、人妻だけあってフェラチオが上手だね、おばさん」  
「んッ・・・んんッ・・・」  
男肉を啜る淑女の鳴き声が、室内を満たしていた。今、恵美子は  
渉の男根を頬張り、舌を使った愛撫を捧げている。件の魔女っ子  
コスをしたまま、アンダースコートを半脱ぎにさせられた格好で、  
互いの上半身と下半身を対峙させる、いわゆるシックスナインと  
呼ばれる姿勢で──  
「ああ、夢にまで見たおばさんのオマンコだ・・・」  
男根を咥えさせられ、上目遣いに己を見る人妻の表情がたまらない  
と、渉はにやついていた。未だ女を知らない身ではあるが、舌が男根  
を擦ってくる度に沸き起こる射精感にも耐え、淑女の口唇愛撫を愉し  
んでいる。更には鼻っ面に突きつけられた淑女の陰部を指で掻き開き、  
僅かに色が染みた女肉をまざまざと凝視した。  
「なんかグズグズしてるね、おばさんのココ。だんなさんとやり過ぎな  
んじゃないの?フフフ・・・」  
三十半ばの人妻の恥肉である。多少、形が崩れていても何の不思議も  
無い。だが、渉は恵美子を辱め、夫との交わりを思い起こさせるために、  
わざと持ち物の評価を下したのである。それに対し恵美子は涙ぐみ、  
少年に逆らえなくなった自分の身の上を嘆き、ただ、すすり泣くばかり。  
「そんな事を・・・言わないで、渉クン」  
咥えていた男根を唇から離し、恵美子は呟く。その目は涙に光り、これ  
以上の要求は許して欲しいと訴えかけていた。しかし──  
 
「まあいいさ。どうせこれからは、ココは僕のものになるんだから。じゃあ、  
おばさん、四つん這いになって」  
渉は言いながら、指で女穴をずぶりと穿った。今まで散々にいじられた  
ためか、そこはしとどに濡れそぼり、少年の指をいとも容易く招き入れて  
しまう。  
「あひいッ!だ、駄目よ・・・それだけはッ!」  
自分の女穴が肉汁を滴らせている──その事を、恵美子は少年の指に  
よって知らされた。ぬめる女穴は、指で恥液を掬われる音に満ち、いやら  
しい泣き声を放っている。そして、男を知った女がいかにあさましいかを  
この人妻は十分すぎるほどに教えられていく。  
「欲しがってるね、おばさん」  
「ちッ、違うわ、ああ・・・」  
少年の指が、胎内で開いたり閉じたりという、艶めく蠢きを見せると、恵美子  
は思わずその動きに合わせ、腰を使った。無意識の内に──というよりは、  
女の本能がそれを求めてしまうのである。  
「オマンコって、吸い付いてくるんだね。おばさん・・・」  
「ああ、言わないで・・・」  
ちゅくっ・・・ちゅくっと、女肉が指を奥へ迎えようと受動していた。渉の指使い  
に合わせ、膣口が勝手にすぼまり、拒もうとするつもりが反対に欲してしまう  
──恵美子は、まるで白昼夢を見ているような感じだった。  
(ああ、渉クン・・・これ以上はかんにんして・・・)  
目を閉じると、いっそう性感が高まっていく。今、まぎれもなく自分の女は少年  
の指で愉しませて貰っているという自覚が、恵美子にはあった。そして、この後  
間違いなく訪れる、男肉と女肉の交わりの予感も──  
 
「ああ・・・僕、もう我慢できないや・・・挿れるよ、おばさん」  
四つん這いになった恵美子の桃尻へ、渉が男根をなぞらせた。もう、  
女穴までは数センチ足らず。  
「駄目・・・もう、かんにんして・・それだけは・・・ああッ!」  
許しを乞う恵美子に、渉はついに引導を渡してしまった。ぐぐ、と花弁  
が分けられ、少年の男根は人妻の女穴へと飲み込まれていく。  
「やった!入ったよ、おばさん!僕は、魔法少女アンスコエミーを・・・  
いや、魔法熟女アンスコエミーを・・・犯ったんだ!」  
「ああ・・・ああッ・・・あああ───ッ!」  
渉のものが膣内を遡ってくる感覚に、恵美子は目を見開いて哭いた。  
かつては魔法少女として、悪人を薙いだ経験もあるアンスコエミーは、  
今やただ一人の少年の前に屈してしまう、か弱い女でしかない。  
「う・・・うう・・・あなた・・許して・・・あたしが、馬鹿でした・・・うッ、うッ・・・」  
渉の男根が淫らに抽送を始めると、恵美子は身を崩し、夫へ不義を詫  
びた。弱みを握られたとは言え、魔界へ戻りたくない一心で、少年の男  
を迎えてしまった自分を罵り、またその運命を呪う。  
「おばさん・・・うッ・・・そんなに締めちゃあ・・・すぐ、いっちゃうよ」  
嘆く恵美子を他所に、たっぷりとした熟女の女肉の艶めきを貪る渉は  
ご満悦だった。男を知った体ゆえなのか、人妻の順応は極めて早いと  
色めきたってもいる。それが、ひくつく男根の先にも表れていた。  
「渉クン・・・あなたは、ひどい子だわ・・・ああ・・・」  
魔女っ子コスのまま、犯される。こんな羞恥にまみれた行為など、恵美子  
は夫とだって経験していない。しかも、魔法少女の戦闘服といえる姿で辱  
めに遭うというのは、戦い抜いた自分の昔日を貶められる思いだった。  
 
 
この日を境に、人妻は少年の性奴と化した。家屋が接しているのを  
良い事に、渉は夜な夜な恵美子を訪ね、犯す日々を重ねていく。  
「だんなさん、仕事で忙しいんでしょ?知ってるよ」  
多忙な恵美子の夫の帰りが遅いことを聞きつけ、散々に人妻を貪る  
画策を練る少年。彼は、決まって恵美子を陵辱する際には、魔女っ子  
コスを身にまとうよう命じた。  
「そんな・・・普通にすれば・・・」  
「それじゃあ、面白くないんだよ。さあ、おばさん、魔女っ子・・・じゃなくって  
魔法熟女に変身して」  
嫌がる恵美子を魔法熟女に変身させた後は、鬼畜の如く昂ぶる渉。激情  
とでも言おうか、熟した女を羞恥にまみれさせる事が心底楽しいようで、  
「どうだ、アンスコエミーめ!そらッ、そらあッ!」  
と、まるで悪の首魁にでもなったつもりで、人妻を恥辱の淵へと追い込んだ。  
しかも、恵美子への執心は尋常なものでは無く、ついには熟女の排泄器官  
までも、欲望の対象としていく。  
 
その日は雨が降っていた。薄曇の空が悲嘆に暮れる恵美子の心情を表して  
いるようで、切ない。だが、渉は何のお構いも無く、恵美子をいつも通りに魔法  
熟女へと変身させ、縄で縛り上げた挙句、夫婦が褥を共にするベッドへ転がし  
ていた。そして、アンダースコートを淑女の太ももあたりまで下ろし、桃尻をさす  
りながら、淫靡な趣に目を光らせている。  
「そろそろ、普通のセックスも飽きてきたな」  
恵美子の尻の割れ目へ指を這わせつつ、渉が囁いた。表情には暴虐者の悦を  
浮かばせ、一端の男を気取っている。  
 
「ああ・・・そこは、駄目・・・いじらないで・・・」  
少年の指が人妻の菊座を弄んでいた。恵美子は、ここをただの排泄  
器官としか認識していないので、意地悪な蠢きに嫌悪感を持つ。まして、  
それが他人の指であれば、尚更だった。  
「おばさん、お尻の穴でセックスした事ある?」  
「な、無いわ・・・そんな、恐ろしい事・・・ひいッ!」  
訪ねる渉の指が、ずぶりと熟女の菊門を穿った。指は第二関節のあたり  
まで埋まって、くりくりと捻り回されていく。  
「あひィーッ!や、やめて、渉クン!」  
「そうか。じゃあ、おばさんはアナルバージンなんだね」  
「そ、そこは・・・そういう事をする所じゃないの・・・やめてッ!」  
肛内に埋め込まれた指が暴れる衝撃が、恵美子を泣き狂わせた。上気し  
た桃尻をいやいやと振り、悪戯な指捌きから逃れようと必死になる。  
「面白いな。ほら、おばさん、もっとお尻を振って」  
「キャーッ!いやあーッ!だめえーッ・・・」  
恵美子が喘ぐ様を見て、我が意を得た渉はよりいっそう激しい肛虐に耽っ  
た。弄ばれる尻穴は、鈍い肉音と共に少しずつ花開き、辺りへ汚物の異臭  
を漂わせる。  
「臭いな。おばさんのウンチの臭いがするよ」  
「いやッ!言わないで、ああ・・・」  
恵美子は渉に汚物の臭いを嗅がれるという、これ以上無い辱めで羞恥を極  
めた。強制されたとは言え、自分の半分も生きていない少年に、濃厚な便臭  
を確かめられては、かなわない。  
 
雨が強くなっていた。薄曇りの空は闇へと変化し、人妻と少年との間に  
紡がれる罪を覆い隠しているかのよう──  
「おばさん、力を抜いて。裂けちゃうよ」  
「だめッ!む、むむ・・・」  
縛った恵美子をベッドの上で前のめりにさせ、渉は高々と上げられた桃  
尻の中心部を、己の男根で狙っていた。無論、少年は人妻の尻穴を穿つ  
つもりで、そこを狙っているのだ。  
「先っぽが・・・入ってくよ、おばさん・・・」  
「ああ・・・やめてちょうだい、渉クン・・・かんにんして・・・お願い」  
放射状に広がった恵美子の肛門の皺が一斉に伸びた。そこで、男根が  
欲望の無理強いをしているからだ。  
「いやあ・・・広がっちゃう・・・だめよ、だめッ!」  
「先っぽが入ったよ、フフフ・・・おばさん、もうちょっとだよ」  
はあっと恵美子が全身から脱力すると、渉の男根はずずっと肛内へと  
招かれていった。そして、茎の部分が半分も入った所で、男女それぞれ  
は新たな世界を垣間見る事となる。  
「おばさんのアナルバージン、もらったよ!ああ、なんて気持ちいいんだ」  
「いやあ───ッ!」  
歓喜と絶望──少年と人妻は、ひとつになったままで、まったく反対の感情  
を得た。渉は、人妻に君臨する絶対者として──そして、恵美子は少年に  
魔法少女としての誇りを砕かれた、哀れな一匹のメス犬として──  
「いやッ!いやッ!いやッ!こんなの、いやあーッ・・・」  
どれだけ犯され抜いても、涙は枯れない事を、恵美子は知らされている。  
だが、今は尻穴を男根で穿たれたまま、ただ、少年の欲望の前に傅くしか  
術が無い事も。僅かな救いといえば、肛姦で泣き狂う人妻の叫び声を、雨  
がかき消してくれていただけだった──  
 
 
翌日、渉は学校を終え、帰途についていた。その足取りは軽く、また  
しっかりと歩を進めている。  
「今日はおばさんを、どうやって辱めようかな」  
渉の脳裏には、麗しい恵美子の裸身が浮かんでいた。散々に味わっ  
た肢体だが、いくら貪っても貪り尽きない事が不思議に思えている。  
今だって、彼女の羞恥につけこんだ荒淫の跡が、男根に生々しく感じ  
られるのだ。  
「とっとと、帰ろう」  
いち早く恵美子に会いたい。その一心で、渉は心を逸らせた。それは、  
横断歩道を渡る彼に、信号無視を気づかせない程に──  
(あ、あれ・・・マジ?車が・・・)  
歩行者信号が赤──それに気づいた時、渉は自分の周りがスローモー  
ションになっていく事を感じた。車道を走ってくる車のドライバーの顔が  
引きつっている。そして、向かい側にいる歩行者が自分を見て、悲鳴を  
上げている様もはっきりと理解出来た。更には、このまま自分は車から  
逃げる事が出来ないという現実も──  
(死ぬ!)  
危機に瀕した渉に出来たのは、目を閉じる事だけだった。急ブレーキ  
を踏む、タイヤのスキール音が聞こえる。そして、次の瞬間、ふわりと  
体が宙に浮き、渉の意識は消えた──  
 
『渉クン、しっかりして』  
幾許かの時が流れ、渉はぼんやりと誰かの声を聞いた。声の主は女性  
のようで、いかにも心配げな雰囲気で問いかけてくる。  
 
「おばさん・・・?」  
恐る恐る目を開け、渉は状況を再認識した。声は紛う事無き、恵美子の  
物。そして、自分が宙に浮いたままである事も知る。  
「ああ、よかった!気がついたのね、渉クン。怪我は無いから、安心して」  
渉は、魔法熟女アンスコエミーに変じた恵美子の腕の中にいた。自身の  
体に異常は無く、恵美子の言うとおり無傷である。  
「助かった・・・のか?」  
「うふふ。たまたま、おばさん通りかかってね・・・ちょいと魔法で時間を止め  
て、空を飛んで渉クンをさらったの。間一髪だったわ」  
例の魔女っ子服を着た恵美子に抱かれ、渉は空を飛んでいた。高度は百  
メートルもあろうか、真夏にしては体を掬う風も冷たく感じる。話を整理する  
と、恵美子が自分を助けてくれたと理解出来た。しかし、疑問も残る。  
「おばさん・・・どうして、僕を助けたの?」  
「どうして、って?」  
「あんなにひどい事した僕なんて・・・見殺しにしてもよかったのに・・・僕は  
おばさんを・・・」  
恵美子の弱みを握り、散々に辱めた自分を何故助けたのか──渉はそれ  
が不思議だった。ただ、今も彼は中空にあり、恵美子の腕の中にいる。もし  
ここで手放されれば、死は免れないだろう。だが、恵美子は渉の体を、これ  
以上ないくらいに、強く抱きしめていた。それはまるで、慈母が我が子を抱き  
しめるが如く──そして、恵美子は言った。  
「前にも言ったでしょ?おばさん、渉クンの事を我が子のように思ってるって。  
どこの世界に、我が子を見殺す母親がいますか」  
ふふっと頬を緩め、かつてこの世界の治安を守っていた魔法少女──現、  
魔法熟女アンスコエミーは、こう言って渉を優しく見遣ったのである。  
 
それを聞いた時、渉は顔をくしゃくしゃにして、涙を流した。自身に対し  
て、陵辱の限りを尽くした男を彼女は許してくれている。そして、危機  
を救ってくれもした。これは、慈愛だ──渉はようやく理解出来た。女  
性が持つ本能、母性。恵美子は誰よりもその愛を豊かにし、渉へと傾  
けていてくれたのである。  
「ごべんなだい」  
鼻詰まって、ごめんなさいがうまく言えない渉。だが、恵美子はにこやか  
に相好を崩し、  
「いいのよ」  
とだけ言った。そうして二人は、暮れなずむ街の中へ蕩けていったので  
ある・・・・・  
 
 
その日、インターネットの掲示板に、都市伝説まがいの小話がひとつ寄  
せられて、ネットランナーたちからの失笑を買った。その内容を一部抜粋し、  
おしまい。  
 
『今日、車運転してたら、学生っぽい奴と、空飛ぶ魔法少女・・・っていうか、  
魔法熟女って感じの・・・いや、やめとこう。どうせ、誰も信じちゃくれない』  
 
投稿者は最後は投げやりになり、こう結んでいる。  
 
『アンダースコート穿いてたよ、そういや。ああ、なんか頭から離れねえー  
熟女のアンスコ・・・もう、駄目だ、俺』  
 
──と。  
 

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