「なあ、一美、今度の日曜だけど……」  
「一美さん、でしょ?」  
「……うっせーな」  
「四つも年上を呼び捨てなんて……従姉(ねえ)さん、  
 隆彦をそんな子に育てた覚えは無いわっ!」  
「育てられてねえから」  
「おしめの交換とかしてあげたじゃない」  
「覚えてるかよ、そんなこと」  
「おんぶして、子守唄も歌ったげたし」  
「覚えてねえって」  
「お風呂にも入れてあげたのよ?」  
「………………」  
「……赤くならないで欲しいんだけどなー。こっちまで  
 恥ずかしくなってきちゃうじゃない」  
「……で、一美は今度の日曜空いてるか?」  
「何事もなかったかのようにっ!? ふーんだ、一美さんって  
 呼んでくれなきゃ答えないもーん」  
「……四つ年上が聞いて呆れるな」  
「なによー」  
「大人なのは見た目だけじゃねえか。そんな性格じゃ彼氏もいねえだろ?」  
「むむぅ、酷い事言われてるー。……そりゃ、確かに彼氏とかいないけどっ!」  
「はぁ……ったくもぉ……」  
「?? 私、隆彦が頭抱えるような事なんか言ったっけ?」  
「うっせえ! ……とにかく、今度の日曜、行くぞ」  
「……行くって……どこへ?」  
「この前、一美言ってたろ。あのバンドのコンサート……ほれ」  
「え? ええ!? 嘘、これ、チケット!?」  
「責任持って付き合ってもらうぞ」  
「……ど、どうやって取ったの? っていうか凄い、隆彦!」  
「苦労したんだからな……ホントに」  
「……けど、そんな苦労したチケット……私なんかと一緒に行くより……  
 ほら、隆彦ももう年頃なんだし、彼女とかいるんでしょ? 一緒に行ったら?」  
「……いねえよ、彼女なんて」  
「……あ、そうなんだー。ご、ごめんね?」  
「余計傷つくわっ!? ……だいたい、これは一美の為にとってきたんだから、  
 例え彼女がいても……これには、お前と一緒に行くよ」  
「……」  
「……なんだよ」  
「えへへー……何か、今、凄い嬉しいかも」  
「……にやけんなよ。気持ち悪いぞ」  
「にへへー」  
「と・に・か・く! ……今度の日曜、ちゃんと空けとけよ、一美!」  
「了解っ! ばっちり予定空けて、寂しい隆彦君に付き合ってあげますよー」  
「そんな事言われたら余計寂しくなるわっ!」  
 
 
 
                                     オチは無い。  
 

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