私の名前は石原恭子。大学に通っていて、大学から少し離れたアパートで、一人暮らしをしている。  
一人暮らしを始めてから、私は「自分を性的快楽によって慰めること」―――つまり、「オナニー」のことに興味を持ちはじめていた。  
大学に入り、人間関係や勉強などの悩みで、いらいらしていることが多くなり、以前までは週に2回ほどだったが、毎日「する」ようになった。  
「ああんっ…あっ………ぁんっ!」  
いつも通りのやり方で、自らを快楽の海に突き落とした。しかし、自らの手で性器を弄ぶだけの「行為」に、私は物足りなさを感じるようになってきていた。(満足できない…もっと気持ちよくなりたい!)  
そして気が狂うようなある暑い日、私はインターネットで、外で「する」女性の体験談を見た。人気のない夜の公園で、全裸になってしている自分の姿――――想像しただけで、私は実行することしか頭になくなっていた。  
 
夜0時をまわった頃、私は車で少し離れた公園に向かった。これからすることを考えると、私の鼓動はこれ以上ないほど速くなり、クーラーがきいた車内で私の肌は上気し、汗ばんでいた。(ああ…早くやりたい!)  
公園につき、公衆トイレの近くにあるベンチに座った。近くに誰もいないことを確かめて、私は服を脱ぎ始めた。私のいやらしい身体を覆っていた鎧が一枚、また一枚と地面に落ちていく。そして、愛液をたっぷりふくんだ淫らな最後の鎧を脱ぎ去った。  
まるで、大勢の人の前で私がスポットライトを浴びているみたいだった。私はベンチの上に寝て、「ストレス解消」を始めた。(気持ちいいっ!部屋でするのと全然違う!)  
「あんっ…あっ………ああっ!」周りのことを全く気にせず、はしたない嬌声をあげて、悦楽の頂点に昇りつめてしまった。  
その後1時間は快楽に溺れ続けていた。満足したあと、びしょ濡れの下着は身に着けずにベンチの上に置いておいた。そして服を着て、車に乗り込みその場を去った。  
しかし、私の淫らな舞台はまだフィナーレを迎えていないことを、私は気付いていなかった。  
 
次の日の夕方まで私は眠ってしまっていた。(しばらく講義ないからいいか。もう少し休もう…)  
そして、翌日小包が届いた。差し出し人は分からなかったので、開けるかどうか迷ったが、私は好奇心に負けて開けてしまった。  
すると、中のビニール袋には、昨日公園に置いてきた下着が入っていた。さらに、そのときの痴態を撮った写真、ビデオが入っていた。(何で?まさかずっと見られてた?)  
箱の底には、“愛する奴隷石原恭子へ”と書かれた封筒が入っていた。中身を見ると、今日の夜0時にあの公園に来るように書かれていた。  
行かなければおそらく私の痴態が多くの人の目に晒されることになるだろう。しかし、私はどんなことをされてしまうのかという期待に胸を膨らませるのだった。  
 
そして、0時頃公園に着いた。人がいる気配はない。  
昨日のベンチに座ろうとすると、ベンチの下から携帯の着信音が鳴った。下を見ると、紙袋が置いてあった。その中にある赤い携帯を開くと、メールが一通きていた。  
 
 
 
恭子へ  
この携帯はいつも持っていなさい。まず、恭子が守らなければならない掟を決めておく。 
@私の命令には必ず従うこと。  
A勝手に自慰をしてはならない。  
B許可したとき以外は下着は身に着けてはならない。  
C家では全裸で生活し、バイブを弱にして入れておくこと。  
D寝るときには、バイブを抜くこと。  
E私のメールを受け取ったら、5分以内に返信すること。  
F携帯の中のデータを消したり、変更したりしてはいけない。  
以上のことを必ず守ること。守らなかった場合は、厳しい罰を与える上に、恭子の恥ずかしい写真や動画を公開する。  
今日は、家に帰って紙袋の赤いバイブで1回だけイッてから寝なさい。  
 
 
携帯のメモリーを見ると、あの日の私の写真、動画が入っていた。ご丁寧に、待ち受けは私の痴態の写真に“私は淫乱な露出狂です”という赤い文字が入っているものだった。  
とりあえず、私は車に乗り、アパートへと帰った。  
 
自分の部屋に入り、鍵をかけ、袋を逆さまにした。  
長さが20cmほどで、表面にいぼいぼがついた真っ赤なバイブ、四角い箱のようなものがケーブルで繋がった15cmほどの白のバイブ、そして真夏である今の季節には必要ない、黒のロングコートが入っていた。  
私は高校生のときに経験はあったが、バイブを見るのは初めてだった。愛撫しているだけで、私の「淫らな花」は溢れんばかりに蜜を滴らせていた。  
私はベットの上でM字開脚をして、無機質な光沢を放っている赤い悪魔を花の中心にあてがった。悪魔はゆっくりと私の中に侵入してくる。(ああっ…入ってくる…)  
半分が侵入した時点で、私は悪魔の虜になってしまっていた。自らの指とも男性のものとも違う、まったく新しい快楽だった。私はスイッチを入れずに、一心不乱にかき回した。部屋には、愛液とバイブが奏でる淫らな音が響いていた。  
「あんっ…!もっと…っ!もっときてぇっ!イクッ!イッちゃうよぉ!」  
バイブに卑猥な舞をさせられた私が目覚めたのは、朝10時頃だった。私は昨日のメールを思い出した。悦楽の頂点に昇りつめてしまったのは、1回だけではないだろう。慌てて赤い携帯を手にとった。  
 

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