「ほ、本当にSSを書けばアレを返してくれるのね?」  
男は黙って私を見ていたが、やがて傍にあった箱の中を見つつ口を開いた。  
「ああ、書けばおまえの弱みは返してやるよ。ただし、SSを書くのは制限時間付きだ」  
「……制限時間?」  
「なに、1時間や2時間で書けとは言わない。  
 制限時間は……お前がこれに耐えられなくなるまでだ」  
男はそう言いながら箱からバイブとローターを取り出した。  
 
 
SSを書き始めてから数時間が経った。  
自分の文才の無さを嘆きたくなる。SSはまだ白紙同然だった。  
考えたところで、股間の刺激ですぐに考えは飛んでしまう。  
今はまだ耐えれる範囲だ。しかし、このまま時間が過ぎるとどうなるか分からない。  
(このままじゃいけない。どうにかしないと……)  
具体的な題さえあれば書ける。そう考え、私はSSを書くと決めたスレに書き込んだ。  
 
 
――よし、じゃあ俺が書くからなんかお題出せ  
 
 

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