「つきましたよ、御坊ちゃま」「う、うん」  
何年も前に取り潰された廃屋、そこに場違いな高級車が止まる。  
車から降りたのは、真っ赤なきわどいドレスを着た妖艶な雰囲気の女と、おどおどした様子の  
少年だった。  
「ここが、パパの・・・?」「はい、私の前のご主人様が、御坊ちゃま、あなたに遺産として残したものです」  
きょろきょろと辺りを見回す、確かに大きな家だがボロボロでとても住めそうにはない。  
「あんなビルだのくだらない紙切れだのよりトテモ素晴らしい物ですわ」  
そう言うと女は少年の手をぐいと引く、「あわわ、まって」そういいながら少年は女に連れられ館へと入っていった。  
 
館の中には何も無く、埃りっぽい少年が軽く咳をすると、女は壁に手を当てて何やらつぶやき始める。  
「?な、なに?」  
女は何も答えず、ずっとぶつぶつ言っていたと思ったら、急に壁が光り始めてズズズと音を立て動き出す。  
「え?えええ?なに?なに?」驚く少年に対し女は静かに振り向き、  
「ようこそ、真実の世界へ」にこりと微笑んだ。  
 
 
壁の中には狭い階段が地下へと伸びていた。  
それをしばらく降りてゆくと、だんだんと光が見えてくる。  
そこをくぐった瞬間「はうぅ・・!」光に目がくらみ少年が目を閉じ、そっと開けると、  
そこは  
 
そこには大勢の人間がひしめく大きなスタジアムだった、スタジアムの中央には何やら二人の少女がいるらしい。  
「御坊ちゃま、ここにいるのは、選ばれた人たちのみです、そして、あの子達をよく見てください」  
指差された子をじっと見る、と、二人の少女は互いの体を愛しあっていた。  
「は、はわわわ」慌てて手で顔を隠す。「ふふ、坊ちゃま、よく見てください」「え!?」  
言われて恐る恐る見ると、二人の少女の片方は金色の髪に純白の服を着ているが、その背中には翼が生えている。  
そして片方の少女は日に焼けた肌からは黒い羽が生え、そして尻尾がはえているのがわかる。  
「ど、どういうこと!?」「・・・・まだわからないのですか?あの子達は、天使と悪魔、ここはそれらを競わせる場所」  
「?????」「悪魔と天使は実際に存在するのです、あのようにね、そしてここはそれらを競わせ、楽しむ場所」  
「そ、そんな」「本当です、何でしたら、東洋のモノ達もご用意できますよ?」  
「うううう、いいよ・・・」「安心してください、此処は例え破壊神シヴァ、大天使ミカエル、そして悪魔の長ルシフェルが三つ巴の  
3Pバトルを繰り広げたとしても、客席にはまったく被害は出ません。」  
「それって・・・・すごいの?」「はい・・あっ、ほら御坊ちゃま勝負がつきそうですよ」  
言われて思わずスタジアムの中央を見ると、其処では二人の少女が反対向きになりお互いの女の子の部分と、男の部分を攻め立てていた。  
俗に言う69の体勢である。「まあ、あの形、私どもは‘ウロボロスの型,と言ってますが」  
少年はドキドキしながら二人の勝負を見守っている、だが、下になった黒い少女、悪魔の娘は段々と口や指の動きが鈍くなってきている。  
「ね、ねえ、負けるとどうなるの?」「天使は堕天しますし、悪魔は消滅します」それを聞き少年は目を見開く、  
「消滅?死んじゃうの?」「うーん、われわれの死ぬとはすこしちがいますが・・・」  
「助けたい!!ねえ、どうすればいいの?」あまりの剣幕に今度は女が驚く。  
「うーん、そうですね・・・・名前を呼んでください」「わかった、あの子なんていうの?」  
「知りません」女はこともなげに答える。  
「ここにいる誰も・・・いえ、あのもの自身も知らない名前、教えてあげてください」  
はっとして、少年が目を向けると、天使の指使いと、口により、悪魔は口から涎を垂らし、完全に失神しかけている。  
「な、名前名前・・・・」「落ち着いて、思い出せるはずです」  
少年は深呼吸をし目を瞑る、そして目を開いた。  
 
「ミザリー!!」少年が叫んだ瞬間、悪魔の目に生気が宿る。  
そして、「は!?ウ、ウグウウ」尻尾が天使の口を、犯し始める。  
と、同時に長く伸びた下が二つに割れて、天使の女の子の部分と、男の部分と嘗め回す。  
(あああ、だめ、だめ、私堕天しちゃう・・・)何とか身をよじって抜け出そうとするが  
がっしりとつかまって逃げれない。  
そしてついに  
「んんんん!!!!!!」ビシャアァァァ派手に体液をぶちまけるとそのまま  
天子の体が黒々と染まってゆく。  
その瞬間歓声が巻き起こる。そして集まったものは感心したように少年を見つめた。  
戦いに勝った悪魔が少年をじっと見つめている。  
思わず少年は悪魔に近寄る。  
「あ、あの・・・だいじょうぶ?」パチン!  
少年のほほに暖かに感触が走り、その後の痛みで叩かれたのだときづく。  
「い、いたたた・・・」「・・・・お礼なんていわないわよ、余計なことして」  
腰に手を当てて少年をにらみつける悪魔。  
わけがわからずきょとんとする少年にすっと手を差し出してくる。  
「握手!」「あ、う、うん」わけがわからないまま手を握る。  
「これで契約は完了、私、ミザリーは貴方の物よ!」「え、ああ、よ、よろしく」  
「もう!!私に名前をつけたんだから、あなた責任とんなさいよね!!」  
「え?え??ええええ!!!!」少年の絶叫がスタジアムに響いた。  
 
 
終わり  
 

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