『メイド・小雪 6』  
 
夜、ぼくは自分の部屋で来週には提出しなければならないレポートを書いていた。  
勉強に関しては、子どものころから教育係の担当メイドがきっちり躾けてくれたおかげで、苦にならない。  
 
幼なじみの聡などは「メイドがひとり専属でついてくれるなんて、さすが直之んちだよな」などと言うけれど、ぼくはその言い方があまり好きではない。  
聡の言うそれは、たぶん、その手のアニメかゲームの影響だ。  
実際、うちでは担当メイドだろうが一般メイドだろうが、フリフリのミニスカ制服で「おかえりなさいませ、ご主人様」なんてことはやらない。  
いや、おかえりなさいませは言うけれど。  
 
で、キリのいいところで、専属ではあるけれどミニスカではないぼくの担当メイドがなにをしているのかと振り向いてみる。  
いつもはぼくの本棚から何か取り出して読んだり音のないテレビを見ていたりする小雪が、小さなノートを膝に乗せて、なにか書き込んでいた。  
なんだろう。  
ぼくがそっと立ち上がって小雪の背後に回っても、まるで気づかないという集中ぶり。  
「なんだい、それ」  
声をかけると、小雪はソファから数センチ飛び上がった。  
「ももももも申し訳ございません、お呼びでしたでしょうか」  
「いや、大丈夫だよ。それ、なにしてるんだい?」  
小雪は一度胸に抱きかかえたその小さなノートを、膝の上に置いた。  
小さな小雪の書く字は、やっぱり小さい。  
小雪の背中から乗り出すようにしてページを覗くと、そこにはうちの会社と取引先の企業や銀行、付き合いのある政治家や文化人の名前と家族構成なんかが書いてある。  
次のページには、格式別のパーティー会場のセッティング、さらに次のページには着物と帯の組み合わせがイラスト付きで解説してあり、さらにさらに会席料理のメニューとその説明、その次のページには…。  
「そうか、小雪たちもそろそろ試験だね」  
「……はい」  
 
うちはメイドたちも日頃の仕事だけでなく、様々な習い事をさせられる。  
メイドとして主家の日常を取り仕切る上で必要な様々はもちろん、上流夫人に立ち混じっても遜色ない教養や芸事、主人の客の話し相手まで務まるような社会的学術的知識。  
その中から経験と知識を兼ね備えたものがメイド長に昇格することもあるし、パーティで同伴のいない客に相手を求められることもあれば、どこかの息子に見初められることもある。  
その時、どんなことででも「メイド風情が」「メイド上がりが」と後ろ指を差され、主家に恥となることがないように。  
そのようにして、仕事の合間を縫うようにして組まれたお稽古の数々が、年に数度、試験されるのである。  
千里も初音も、その時期にはぼくの世話をしながら睡眠を削って勉強していたと知ったのはずいぶん後だったけど。  
 
小雪がうなだれた。  
「小雪は、ほんとうにいたりませんのです…」  
「苦手なものがあるのかい?」  
小雪が座っている隣に腰を下ろし、膝を叩く。  
素直に叩いた膝の上にお尻を乗せた小雪を横抱きにした。  
「ん?なにが苦手?お茶?ドレスコード?」  
もう一度聞くと、小雪はぼくの腕の中で困ったように首をかしげた。  
「いえ、はい、あの、ここのところ旦那さまと奥さまがお出かけなさる時に、操さんが小雪たち若手メイドにお衣装のお仕度をお手伝いさせてくださいまして、おかげで学校で勉強しましたことを実際に拝見できました。  
お茶も唐物はよろしいとお許しを頂きまして、お懐石のお手伝いをいたしまして、…たぶん大丈夫でございます」  
ちょっと驚いた。  
毎日、ぼくが家にいるときは片時も側を離れず、外出した後は一般メイドと一緒に立ち働いている小雪が、いつのまにこんなにたくさんのことを勉強していたのだろう。  
ちょっとレポートが多いくらいで愚痴ばかり言うぼくとは、大違いではないか。  
「すごいね、小雪。よく頑張ってるよ」  
頭を撫でると、小雪がちょっと不安そうにぼくを見上げる。  
大丈夫、まだまだカッパにはならない。ふさふさしている。  
「じゃあ、なにが心配?試験は大丈夫そうじゃないか」  
「いえ、それがそうではございません…」  
小雪が小さくため息をつく。  
 
「今回は、お花があるのでございます」  
「花?」  
「はい。小雪は、あの、決まっていることをまるまる覚えるのは、大丈夫なのですけれど、決まっていないことを考えて作るのが、その」  
「花は、きまってないのかい?」  
「季節や花器で本数や高さが決まっているものはございますのですけれど、でもだからといって全部同じように活けてはいけないのでございます。ですから、さあこのお花の中からこの花器に活けてごらんなさいませとおっしゃられますと、小雪などはもう」  
「ぼんってなるんだね」  
「……はい」  
思わず、笑ってしまった。  
「なるほど、小雪は規則的なことを丸暗記して答えるのは得意でも、芸術的な発想は苦手なんだね。だから、  
お茶もお点前を覚えるのは得意だけど、実際に動いてみるとぼんってなるだろ?」  
「…そ、それは、あの、メイドとして不適格、ということでございましょうか」  
「そういうことではないよ。それに、小雪は努力家だし、一生懸命だ」  
小雪が後生大事に抱えているノートを取り上げようとすると、予想外に小雪が抵抗した。  
「あのあのあの、こ、これは小雪が自分で読めるようにだけ書いたものでございますのでっ」  
 
なにか、あやしい。  
 
「なに?小雪の字はきれいだよ」  
「でもでもでもっ、あっ」  
ひょいとノートを高く掲げる。  
小雪がぼくの膝の上でパタパタと暴れた。  
「あの、お返しくださいませ、それだけは!」  
小雪が立ち上がれないように膝でお尻を挟み込み、ぼくは頭の上でノートをぱらぱらとめくった。  
びっしりと講義の内容やお稽古のおさらいなどがメモしてある。  
返せ返せと騒ぐようなものではないのに…ん?  
最後の方のページが、綴じ目に向かって二つ折りにしてあった。  
「なんだ、これ」  
「ああああああの、あの、ほんとに、ほんとにお返しくださ、ああんっ」  
ぼくが折ってあるページを開くと、小雪は両手の中に顔をうずめた。  
そのページには図解入りで説明文が添えてある。  
この図は…。  
 
「小雪ぃ?」  
「は、はい…。なんでございましょう…」  
「これは、なんのお勉強?」  
「な、なんのことでございましょう。小雪にはさっぱり」  
悪あがきだ。  
ぼくは小雪の前にそのページを開いたノートを差し出した。  
「これも、試験に出るんだね?」  
「そそそそそれは、それは、お、恐らく、出ませんのですけれどもっ、あの、な、な」  
「な?」  
「な、菜摘さんが…」  
その名前だけで、腰の奥がひくっとなった。  
「先日、小雪をリネン室でお呼び止めになりまして、あの、こっそりとおっしゃったのですけれども」  
「なんて?」  
「あの。な、直之さまの、あの」  
「ぼくの?」  
「お、お手が、ついたのでしょう、と」  
さすが菜摘。  
小雪のなにを見て、それを見抜いたのだろう。  
「そ、それであの、お、お手のついたメイドは、それだけで満足してはいけないとおっしゃいまして、あの、ご、ご主人さまに飽きられないために、日々、勉強と努力を欠いてはいけませんと」  
「ふうん。それで、小雪はこういうことを勉強してるんだ」  
折りたたまれたページには男性器の図とその名称などの解説、さらにそれを口腔内に含んだ時の断面図と舌使いの説明文がこと細かに記されている。  
「そそそそそれは、あの、な、菜摘さんが、あの」  
なるほど。  
先輩メイドのご指南というわけか。  
 
ぼくは図案化されたそのイラストに添えられた名称をひとつ、指先で隠した。  
「じゃあ、問題。ここの名前は?」  
「も、問題でございますか?」  
「ほら。菜摘に聞かれて答えられなかったら、勉強してないことになるだろ。先輩の親切な指導に対して、それはよくない」  
困ったような顔で、小雪がそっとノートを見た。  
「そこ、は、あの、あ…」  
「じゃ、こっちは」  
「え、あの、あの、それは」  
「ヒント。『カ』」  
「カ、カ、カっ…」  
 
ぼんっ。  
 
「小雪は暗記物に強いんじゃなかったのかい。じゃ、穴埋め問題いこうか」  
もう、小雪は半分泣きそうになっている。  
「『○○を舌の裏側や舌先で突きながら、○○部分を舐め、その後喉の奥まで加えながら唇にのみ少し力を入れて舐め上げる。その時舌で○○の部分も舐め上げる』」  
「あのあのあの、ほんとうに、ほんとうにもう、お許しくださいませ…」  
いたたまれないように、小雪は身体を縮めて僕の胸の中にすっぽりとおさまるようにくっついてきた。  
赤面を通り越して、ふるふると震えてさえいる。  
これ以上は、かわいそうかな。  
 
「わかったよ、じゃあ口答試験はやめて、実技にしようか?」  
楽しくてたまらなくなってきた。  
「え…」  
「小雪はお風呂で洗ってくれることはあるけど、あまり触ってくれないじゃないか。ぼくは小雪のことを舐めるのに」  
「え、え、え、え」  
お許しくださいませと言うくせに、逃げようとせずに、安全な場所を求めるようにぼくにすがってくる。  
「ね。今日は、小雪が舐めてくれないか」  
答えを待たずに、小雪を抱きかかえたまま立ち上がる。  
「あ、あのあのあのあの」  
そのままバスルームへ向かいながら、小雪の頭に顎を乗せた。  
「でも、小雪がいやならいいよ。小雪のいやなことはしなくていいから」  
ドアを開けて小雪を下ろす。  
顔を覗き込む僕から逃れるようにうつむいた小雪が、消えてしまいそうな声で答えた。  
「そ、そのようなことは、ございませんのですけれど、あの」  
「最初から上手だなんて思ってないよ。何事もお稽古が大事だろ?お茶も、着物も」  
メイドの制服を脱がせようとすると、小雪はぼくの手を押さえる。  
「あの、小雪が、いたします」  
Tシャツの裾に手をかけて持ち上げてくれ、ぼくは腕を上げて身体をかがめ、小雪が脱がせやすいようにした。  
小雪はぼくのジーンズを脱がせてから、シャワーのお湯を出してバスルームの中を暖め、バスタブにお湯を張る。  
その背中を見ながら、ぼくは下着を脱いだ。  
小雪はまだ、ぼくの下着までは脱がせてくれない。  
そうしなさいと言えば、真っ赤になりながらしてくれるだろうと思うが、いずれ、ぼくが命じなくても進んで脱がせてくれるように躾けなければ。  
 
お湯の温度を手で確かめている小雪の後ろに近づいて、白いエプロンのリボンを引っ張った。  
「ほら、小雪。小雪だけ服を着てるのはずるいよ」  
リボンをほどいて、制服の背中にあるファスナーを下ろす。  
「は、はい、きゃ…」  
ワンピースとエプロンがいっぺんに肩からずり落ちて、小雪は慌てて両手で押さえた。  
ブラは、いつもどおり白だ。  
「小雪は白い下着が好きなの?」  
小雪の押さえたドレスをずるずると引っぱりながら、聞く。  
「はい、あの、いえ、その、き、決まっておりますので」  
「決まり?」  
「はい、あの、メイドは、白でなくてはいけませんのです」  
そういえば、初音も菜摘も下着は白だった。  
担当メイドは休日らしい休日はあまりないし、あったとすれば主人の留守のときなので、休日の下着を見る機会はない。  
 
「じゃあ、小雪は白以外は持っていないの?」  
「も、持っていないことはございませんが、あまり」  
バスルームの床が濡れているので、ぼくは小雪のワンピースを頭の上から引き抜いた。  
結い上げた髪がくずれたので、ピンをはずしてやると、ふわりと肩の上に落ちる。  
制服を外に出し、髪の中に手を通して小雪の顔を引き寄せる。  
「今度、違うのを付けて見せてくれるかい?」  
「あ、あの、あの、でも」  
言葉を遮るように、唇をふさぐ。  
舌で唇を押し開くと、小雪が自分から舌を差し出してきた。  
抱き寄せた背中に手を回して下着のホックをはずす。  
唇を合わせて舌を絡ませたまま、手は背中を撫でさすりながら降りていき、ブラとお揃いの小さな下着にかかる。  
小雪が助けるように腰を離し、ぼくは下着を一気に引き下ろす。  
小雪とぼくの体に挟まれていた白いブラが落ちた。  
「でも?」  
唇を離して聞くと、足首に下着を絡ませた小雪は潤んだ目でぼくを見上げる。  
「はい…?」  
「違う下着。でも、と言っただろう?」  
「あ、はい、あの」  
「ぼくの部屋に持ってきて、着替えて見せてくれるだろ?」  
「でも、あの、小雪は、あまり持っておりませんので」  
「持っていると言ったじゃないか」  
「でも、あの、直之さまにお見せできるような」  
小雪を抱き寄せたまま、片手でスポンジにボディシャンプーをつけてくしゅくしゅと泡立て、その泡を小雪につけて洗う。  
「どんなのだい?」  
「い…」  
泡が背中を覆い、手が前に回って小雪の丸い乳房をつかんだ。  
「い?」  
「イチゴですとか…パンダですとか、あの、そんなのですので」  
小雪の身体を横向きにして乳房をゆっくり揉む。  
この胸を包むイチゴ模様のブラを想像する。  
「いいじゃないか。そのイチゴのを持ってきなさい。ぼくの前で着替えられるだろう?」  
「ふぇ…」  
 
乳首を指で挟みながら、小雪の背中に反対の手を回した。  
お互いの身体に手が挟まれて動きにくくなるが、そのまま構わず乳首を転がしながら乳房を揉みしだく。  
「あ、あの、あん…、な、直之さま、あの」  
「なに」  
乳房から片手を離さず、もう一方の手で小雪の身体に泡を滑らせていく。  
「あの、こ、小雪が、いたしますから」  
先に洗われることに、メイドとして戸惑いがあるらしい。  
バスタブを背にして椅子に腰を下ろし、髪を洗ってもらう。  
シャワーをかけるとき、顔にかからないように手で覆ってくれるのだが、そのために小雪はぼくの膝の間に入らなければならない。  
自然と、目の前には小雪の身体が来る。  
小雪の脚を膝で挟んで、ピンク色の二つの突起を指先でつつくと、小雪はシャワーヘッドを持ったまましゃがみ込もうとし、脚を挟まれている関係でぼくの太ももに座り込む形になった。  
「きゃ、も、申しわけございま、やんっ」  
髪からお湯を滴らせながら、バランスを崩した小雪の身体を抱きかかえる。  
ちょうどいい位置にあったので、乳首にちゅっとキスをした。  
身をよじったので、シャワーヘッドが踊って小雪が頭からお湯を浴びる。  
「なおゆきさまぁ、もうっ」  
ぼくはくすくす笑って、濡れた髪をかきあげた。  
立ち上がって、身体を洗ってもらう。  
座ったままのほうが洗いやすいだろうとは思うのだが、小さな小雪が背伸びしてぼくの胸や背中を洗ってくれるたびに、小雪の胸や脚が触れるのが好きなのだ。  
 
お返しに小雪を隅々まで洗い、最後にぼくは小雪に言った。  
「ここ。また忘れてる」  
小雪はうらめしそうにぼくを見上げ、それから床に膝をついた。  
ゆるく立てた泡で包むようにそっと撫でる。  
両手でそっと交互に擦り、持ち上げてやわらかい袋の裏まで指を這わせてくれる。  
恐る恐る、といったように触れてくるのがかえって気持ちいい。  
シャワーですっかり流し、小雪を抱きかかえてバスタブで暖まる。  
上がってから小雪に大きなタオルで拭いてもらい、そのまま小雪をそのタオルで包む。  
隙あらば逃げ出そうという顔をしている小雪をひょいと抱き上げて、部屋に戻りベッドに放り出した。  
小雪は「んきゅっ」と鳴いて、ベッドの上で小さく跳ねて転がった。  
弾みではだけたタオルを小雪が引き寄せるより早く、ぼくは小雪の腰をまたぐようにして上に乗る。  
 
「だーめ。試験だって言っただろ?」  
「でも、あの、あのあのあのっ」  
「だいじょうぶ。まだ講義だから」  
小雪のほっぺたに唇を押し付ける。  
「教えてあげるよ」  
ぼんっ、と真っ赤になった小雪の熱い首筋から胸元まで唇を下ろしていった。  
両手を乳房に置いて、小さく刻まれた臍に舌を差し入れた。  
「ひぁ、あっ!」  
小雪のお腹が持ち上がった。  
胸を揉んでいた手で腰を抱き、そのまま薄い茂みに舌でわけ入ると、持ち上がった腰が高く上がった。  
「あ!」  
脚を開かせて、縦の溝まで舐め下ろす。  
「や、あん、な、なお…、さ、あ!」  
下から何度も舐めあげると、そこが潤んできた。  
ぼくは小雪のポツンとしたピンク色の小さな小さな塊を探り当てた。  
まだかわいいそれは、その主人のように恥ずかしそうに身を隠している。  
「あ、あんっ!」  
そこを舌先でつつきながら、指一本で秘孔をくじった。  
「ん!」  
小雪の腰がどさっと落ちる。  
指と舌が取り残されて、ぼくは脚の間から、真っ赤に上気させた小雪の顔を見た。  
「わかった?」  
「はい、は、はい…?」  
「ここ」  
割れ目に沿って指を滑らせると、小雪はまだぴくんと跳ねた。  
「小雪の気持ちいいとこ。ここだろ」  
「……あ、あの」  
返事に詰まったのは、気持ちいいところがたくさんあるからだろうか。  
 
「じゃあ、ぼくの気持ちいいところはどこかわかるかい」  
手首をつかんで上体を起こさせ、座ったまま向き合う形になる。  
あぐらをかいたぼくの股間に目をやって、小雪は真っ赤になった。  
「触ってみなさい。ほら」  
小雪が哀願するような目を向けたが、ぼくはその手をとって導いた。  
風呂で洗ってくれるときのようなクッションの泡なしで、直接小雪の指が絡みついた。  
その上から自分の手を添えて、動かす。  
「ゆっくりしごいて。そう。う、そこは敏感だから強くしないで。うん、いいよ」  
小雪の手を使って自分でしているような感覚。  
ぼくはもう一方の手を小雪の頭の後ろに回した。  
軽く引き寄せると、小雪は涙ぐんでぼくを見上げた。  
 
「やっぱり、いやかい?」  
小雪とこういう関係になってから、まだ日が浅い。  
口ですることに抵抗があるとしても仕方ないのかもしれない。  
「…そのようなことはございませんのですけれども、あの」  
小さな小さな声で、小雪が言う。  
すっぽりぼくの手で覆われた小雪の手が、ずっと動いている。  
「あの、よろしゅうございましょうか。あの、ほんとうに、あの」  
主人の大事なものを口に含むということに自信がないようだった。  
「うん。小雪にしてもらいたいんだ」  
「……はい」  
小雪は背中を丸めて、顔を伏せた。  
ぼくが手を離すと、自由になった小雪の手が根元のほうに下り、唇が先端に触れた。  
亀頭が口の中に飲み込まれる。  
そろそろと舌が這う。  
「小雪、さっきぼくが舐めて気持ちよかったところがあるだろ」  
「……ひゃい…」  
「もう少し、そう、そこが同じ…気持ちいいところ」  
小雪の舌がくびれをなぞり、裏筋を舐める。  
…いい。  
初めてとは思えない。  
これは、菜摘の指導の成果だろうか。  
段々と慣れてきたのか、深くくわえ込んで唇でしごきだした。  
 
「…う」  
思わず声が漏れた。  
小雪が上目使いにぼくを見上げ、ぼくは小雪の頭に手を置いてもっと深い愛撫を要求した。  
唾液が溜まってきたらしく、ちゅぱちゅぱという音がしてくる。  
根が真面目でなんにでも一生懸命な性格の小雪らしく、一心にしゃぶっている。  
それが小雪の小さな口の中いっぱいにふくらみ、ついにあふれるように小雪の唇から飛び出した。  
「んっ、あ、も、申し、ございませ」  
屹立して口から飛び出したものに慌てて手を添えようとする小雪の腰を両手でつかむ。  
「あ、あの、いけませんでしたでしょうか、やはりあの」  
抱えあげられて、小雪はぼくの肩に手を置いて身体を支えた。  
そのままゆっくりと下ろしてくると、先端が小雪の秘所に当たる。  
「自分で入れてごらん」  
「……は、はい」  
膝立ちになった小雪が、ぼくの肩につかまるようにしてそっと腰を沈める。  
「んっ」  
ぎゅっと眉根を寄せた。  
うまく入らないらしい。  
手を差し入れてまさぐってみると、まだ潤いが足りないようだ。  
このまま入れても痛いだろう。  
 
「いいよ、小雪。ちょっと中断。交代しよう」  
「こ、交代でございますか」  
一生懸命、ぼくを身体に収めようとしていた小雪が、はあ、と息をついた。  
腰をつかんで持ち上げて小雪の身体を浮かせ、ベッドに下ろす。  
「あの、も、もう、しわけ」  
「いいから。ぼくがいけなかった。自分だけ小雪に気持ちよくしてもらって、急ぎすぎたね」  
ベッドに座り込んだ小雪を抱き寄せて、頬に唇を押し付けた。  
「あの、あの、あの」  
「なに」  
背中に手を滑らせながら聞いた。  
「ほんとうでございましょうか。あの、小雪がいたしましたので、ほんとうに」  
「うん。気持ちよかった。小雪に舐めてもらって、もう、すぐ小雪に入りたいと思うくらい気持ちいい」  
はにかんだようにうつむいた小雪の背を反らせるようにして、乳房を舐めた。  
乳首を咥えて舌先でねぶる。  
つんと固くなったそこを唇で挟んだり吸い上げたりしながら、反対側を指の間に挟んで大きく揉みたてる。  
「あ、の、あ…」  
背中に回した手もおろそかにせず、指先を小さく動かして小雪の肌に這わせる。  
小雪が膝をすり合わせて、ため息をついた。  
「感じる?」  
小雪はもう返事もできないようで、小刻みに呼吸しながら、ぼくの腕につかまるようにして身体を支えていた。  
仰向けに倒してやると、顔を見られまいとするように横を向いてしまった。  
「こら。聞いているのに答えないとはなんだい?」  
手を止めて言う。  
「は、はい…」  
途中でやめられて、小雪がうるんだ目を開けた。  
「聞いたんだよ。感じる?」  
指先で乳首をはじく。  
「ん、あ、の…」  
ちゅっと口付けて吸い上げると、ぴくんと身体が震えるのがかわいい。  
手を下ろして、ぴったりとくっついた太ももをこじ開けるようにして差し込む。  
割れ目にそって指を沈めると、そこはさっきよりも水気が多く、ぬめっていた。  
「ね、小雪。こっちと」  
乳首を指で潰すようにぐりぐりと回してやる。  
「こっち」  
ぬかるみに沈めた指を縦に動かす。  
「どっちが感じるの?」  
小雪が真っ赤になる。  
 
メイドを躾けるコツは、毎回きちんとイかせてやること。  
 
小雪が菜摘の指導を受けるのなら、ぼくも兄の助言に従わねばならない。  
自分の担当メイドが一番感じるところを、覚えなければ。  
ま、言い訳だけど。  
 
小雪はいやいやをするように首を振り、ぼくの手を押しのけようとする。  
たぶん、小雪はまだイったことがない。  
触ったり舐めたりされると気持ちいいという感覚はあっても、イってはいないようだ。  
せっかく小雪が初めて舐めてくれたんだ。  
ぼくも、小雪をイかせたい。  
今まで決して抵抗しなかった小雪が、必死でぼくから逃れようとしている。  
ぼくはクリトリスに親指を置きながら、小雪の中を丹念にかきまわした。  
「ん、んっ、あ…」  
立てさせた膝が動く。  
中からじゅくじゅくと蜜があふれてくる。  
「小雪、すっごい濡れてるよ。どうして?」  
そう言うと、顔を横に向けた小雪が、手で顔を覆った。  
顔が見えなくてはつまらない。  
「だめだよ、隠すんじゃない。小雪の感じてる顔が見たいんだよ、ほら」  
中に沈めた手はそのままに、もう片方の手で小雪の手首をつかんで顔から引き離した。  
「ん、や、あの、いっ」  
 
「ね、どうして小雪はこんなに濡れてるの?」  
くちゅっっと音を立てると、小雪がまたぼくの手を押さえる。  
「……は…」  
小雪が押さえたくらいではどうということもなく、ぼくはなぞり上げるように動かしながら乳首を舐めたり吸ったりする。  
次第に小雪の息遣いが変わってきた。  
 
もっと、もっと感じさせたい。  
ぼくは指を抜くと、準備をして小雪に反り返ったペニスを押し当てた。  
「ぐちょぐちょだから、するっと入っちゃうかもね」  
言うと、小雪は涙ぐんだ目でぼくを見上げた。  
「な、おゆきさ…まの…いじわる、っ」  
ほんとに、するっと入った。  
途中で少しつかえた。  
「んあ!」  
ぐいっと押し込むと、小雪が声を上げた。  
「あ…、うんっ」  
ゆっくりと浅く突く。  
それからぐうっと深く入れる。  
「あ、あっ」  
抜け落ちそうなほど引いてから、また浅く出し入れすると、小雪の腕がぼくの首に絡みついた。  
ちょっと体勢が苦しい。  
膝を抱えるようにして上から突く。  
「ん、ん、あ、ん…」  
ぎゅっと小雪の中が締まる。  
う、これじゃ長持ちしない。  
一度抜いてから小雪の身体をひっくり返して、後ろから抱きかかえた。  
「あ、やぁん…」  
この格好をさせるのは初めてだ。  
膝と肘で身体を支えさせると、腰を抱いて押し入る。  
「あん!」  
小雪の手足から力が抜けて、ぼくが抱いた腰だけで浮いている。  
続けていると、さすがに小柄な小雪でもこのまま抱えているのは疲れてきた。  
もう一度仰向けに寝かせると、小雪が目を潤ませたまま、大きく胸を上下させて手を伸ばした。  
その手をつかんで、かわいい声を上げる唇にキスした。  
舌を絡めながら、手を添えずに小雪の中に入る。  
つい今までかき混ぜるように突き入れていた、ぐちゃぐちゃに濡れたそこに三度吸い込まれた。  
 
「うん、んんっ」  
唇を離すと、小雪は背筋と脚をぴんと突っ張らせた。  
イくかもしれない。  
ぼくも、もう限界だ。  
小雪の両足を抱え込んで、速度を上げた。  
「あ、ん!あ……!!」  
小雪がぎゅっと目をつぶって声を押さえ込む。  
ぼくがもう少し、というところで小雪はぼくの手を握る手に力をこめた。  
「ああああああん!!」  
小雪の中がぎゅっと痙攣するように締まった。  
「ひゃ、あ!」  
達して敏感になったところを更に激しく責められた小雪が跳ねる。  
ぼくも、小雪の中で達した。  
 
ぐったりした小雪を抱き寄せると、小雪はぼくの胸にすがりつくように丸くなった。  
「良かった?小雪」  
「…むきゅ」  
そんなに強く抱いてないぞ。  
「ね。今、いつもと違わなかった?」  
小雪がちらっと目だけを上げる。  
「……は、はい?」  
「いつもより、すっごく気持ちよくなかった?」  
「…あ、あの…あの。……はい」  
やっぱり。  
ぼくは満足して、今度はほんとに小雪がむきゅっとなるまで抱きしめた。  
「ぼくも、すっごく良かった。ね」  
「……」  
「ん?小雪?」  
そろそろ、顔を上げてもいいころなのに、小雪はいつまでも丸くなっている。  
「どうした?」  
「…あ、あの、は、恥ずか…」  
「恥ずかしい?どうして?」  
背中を撫でてやる。  
「あの、あの、こ、小雪は、あの」  
「ん?」  
「は、はしたない…声を」  
笑ってしまった。  
 
今までも、小雪がなるべく声を立てないようにしているのは気づいていた。  
一生懸命我慢していても漏れる声が、嫌いではなかったけど。  
それでも、初めてイく時には、抑えきれなかったものらしい。  
小雪の髪を撫でて、頭に唇をつけた。  
「うん、いい声だったよ」  
「あ、あの、あの、そ、それに、あの」  
「なに?まだ恥ずかしいことしたの?」  
「・・・い」  
「ん?」  
小雪の顔を上げさせて、覗き込む。  
「い、いっぱい・・・濡れて…しまいました」  
消え入りそうな声。  
ぼくは小雪の身体を仰向けに転がして、その上に覆いかぶさった。  
「うん。小雪はいっぱい濡れてたね。嬉しかったよ」  
「…え、え、え」  
「ちゃんと、勉強したことを実践できたじゃないか。上手にできたから、濡れたんだよ」  
「そ、そうなのでございましょうか」  
「うん。そう。今日の講義は、優等生」  
額に唇を押し当てて離し、ちゅっと音を立てた。  
「講義は何回にしようか。そのあと模試をして、本試験はどんな問題が出るかな」  
「え、え、え、あのあのあのっ」  
ぼくの腕の中で、小雪がパタパタした。  
「だめ。逃がすものか」  
 
さあ、講義をもう一つやろう。  
 
兄と菜摘に負けない、立派な主人とメイドになろうね、小雪。  
 
――――了――――  
 

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