1.  
 
國木煙火店には鼻頭につんとくる火薬の匂いが立ち込めていた。  
直幸はその匂いに慣れつつあった。  
父の斡旋で花火屋に入り、半年が経つ。  
地元の花火大会から婚約シーズンでのブライダル花火など、  
いくつか打ち上げに立ち会った。  
華々しい明鼓の陰にはきつい力仕事がある事を知った。  
セッティングをして筒を運び、洗い、それはまるで蟻が餌を運搬するが如く。  
しかし間近で見上げる花火の美しさは格別だ。  
その時直幸は、花火職人としての誇りを噛みしめるのだった。  
 
事務仕事の手を止め、直幸は椅子に腰掛けたまま伸びをした。  
今日は星造りに携わってもいないのに着ているシャツが黄ばんでいる。  
「ふあ…あ」  
欠伸をする彼へ、ふいに1人の少女がよりかかった。  
「おーっす新入り!遅くまでご苦労さん」  
少女は直幸の肩を揉みながらけらけらと笑う。  
身の丈は155ほど、小さな身体ながら闊達なイメージをもつ娘だ。  
青い法被を纏い、短く切った黒髪には鉢巻を巻いている。  
現代の花火屋にはいくぶん時代錯誤な装い。それは職人だという彼女なりの主張だ。  
 
「ああ、お嬢さんお疲れっす――って、痛ててて!!」  
直幸が挨拶を返した直後、少女は彼の肩をぐいいと押し込んだ。  
思わず涙目になるほどの力だ。  
「お嬢さんだぁ?そいつぁひょっとして、『おれ』のことかい?」  
少女はじっとりと直幸を睨む。直幸は苦笑しながら頭を掻いた。  
「あ、ははは…。どうもすみません、“若旦那”。」  
その答えにようやく満足したのか、少女はふっと笑って手を離した。  
「もうじきメシだ、早く座敷に来いよ!」  
そう言って店の奥に消えてしまう。  
 
少女――國木涼音(くにきすずね)は今は亡き先代頭領の一人娘だ。  
國木煙火店を兼ねる屋敷の所有者でもある。  
とはいえまだまだ子供なので、未だに“お嬢”呼ばわりだが。  
涼音は女扱いされる事を嫌う。  
昔から男所帯で暮らしてきたため、自らも男らしくありたいのだろう。  
確かに彼女、黙っていれば宝塚にでもいそうな凛々しさがある。  
短く切り揃えられた黒髪、くっきりとした瞳、薄い桜色の唇。  
女が振り返る美貌は麗人と呼ぶに相応しい。  
しかし彼女が作るあどけない表情は、紛れもなく少女のものだ。  
 
男集は皆がその中性的な魅力に心を奪われていた。  
繁忙期になるとそれを理由に屋敷に泊まる職人が多いのはそのためだ。  
頭領が存命のころは、夜な夜な彼女の入浴を覗いてはマスを掻いたものらしい。  
そして直幸もまた彼女に見惚れる一人であった。  
5つ下、まだ14ながら直幸よりも遥かに大人びた少女。  
「おれ」などと言って女らしさを隠すゆえに、かえって魅力が溢れる少女。  
近ごろ直幸は、何をする時でも視界の端に彼女を捉えていた。  
 
※  
「今日も一日お疲れさん。来週頭からが正念場だぜ、今のうちに精つけな!」  
涼音は座敷の騒がしさに負けぬ大声を張り上げて料理を運ぶ。  
冷奴、油茄子の薄切り肉挟み、太刀魚の塩焼き、竜田揚げ、ちらし寿司…  
大喰らいの男衆の為に馳走が次々と並べられる。男衆は美味そうにがっつく。  
涼音はまだ小さな身で、毎日それら全てを一人で作っていた。  
それだけではない。多い時では20数名に渡る男の洗濯物を洗い、掃除をし、  
発注の電話をとり、セッティングの段取りや消防の許可を取りつけ。  
およそ雑務にあげられる仕事の多くを彼女が担っていた。  
力仕事も多少はできる、しかし火薬を扱うなど荒事は少女ゆえに許されない。  
ならばそれ以外で少しでも役立とうというのだ。  
職人達は時に涼音をからかいながらも、彼女の健気さに頭の下がる思いだった。  
 
そして、もう一つ。涼音には男衆に貢献していることがある。  
 
「さぁて。じゃあ……ぼちぼち始めるかい」  
食事が終わり、男衆とひとしきり談笑した涼音はやや大人びた声で言った。  
瞬間、場の雰囲気が変わる。  
それまで豪放に笑っていた男が獣のようなぎらついた目になる。  
直幸も興奮で身が震えた。  
 
週に1度、土曜の夜。今日は涼音が男衆への労いに、自らの身体を捧げる日だ。  
 
2.  
 
男衆は震える手で涼音の法被を脱がしてゆく。  
その下に巻かれたサラシを解くと、やや膨らみかけの丘が現れる。  
「へへ、また少し大きくなったんじゃあねえですかい」  
胸を見ながら男が言うと、涼音はやや眉を吊り上げた。  
「けっ。んなトコ出たって邪魔なだけだってんだ」  
その膨れ面はどこまでもあどけなく、男達はくっくっと笑う。  
「まぁまぁ。とりあえずは若、いたす前に中を綺麗にしてきましょうや」  
頭の禿げ上がった男が裸に剥かれた涼音の腕を取る。  
職人の中でも古株の1人だ。  
芸術とも言われる花火技術を持つが、美と同時に穢れにも傾倒する変わり者である。  
「ひひ、全く好きだなおめぇも」  
別の男が茶化すように笑う。  
涼音は剥げた男に従い、共に浴室へと消えていった。  
 
綺麗にする。それはつまり、少女があの剥げ男に浣腸を施され、  
腸の中の物を出しきるという意味だ。  
一体何をしているのか、涼音が帰ってくるのにいつも少なくとも小一時間はかかる。  
覗いた者の話では、肛門にホースを挿され、後ろ手に縄を打たれたまま剛直に舌を這わせる涼音の姿があったとも言う。真実かはわからない。  
 
しかし何にせよ、涼音はいつも男衆に後孔ばかりを使わせていた。  
直幸にはそれが不思議だった。  
普通14歳の少女ならば、そのような変態じみた行為は死んでも嫌がるだろうに。  
「そりゃあお前ぇ、お嬢はあれで野郎の積もりだからよ。  
 おんなの部分が嫌いで仕方ねぇんだ。こんな割れ目いらねえってな。  
 男として抱かれるなら、ソドミーしかねぇだろ?」  
職人として最古参の頭領は、髭を撫でながら遠い目で言った。  
 
約一時間後、浴室から剥げ男と涼音が帰って来る。  
何があったのやら涼音は頬を紅潮させ、男はご満悦で彼女の尻を撫でていた。  
「戻ったぜ。へへ、お嬢の糞してる所ってなあ、何べん見てもたまんねぇや。  
 それは見事な一本糞でよぉ…て、痛っててて!す、すんません!!」  
男は恍惚とした表情で語り、怒った涼音に腕を抓られて泣き叫ぶ。  
「よぉ、で綺麗になったのかい」  
頭領が呼びかけると、ったりめぇだ、と涼音がふくれ面で言う。  
 
涼音は裸体を晒したまま男たちのいる場所まで歩き、脚を開いて立った。  
男に並ぶと彼女の小ささがよく分かる。  
仁王立ちになった長い脚の間に、ひくつく桃色の蕾が覗いた。  
「じゃあ、ほぐそうかい」  
男の一人が言うと、指にたっぷりと香油を垂らしてその蕾に宛がう。  
「くっ…」  
少女の小さなうめきと共に、指は易々と尻穴に呑み込まれていった。  
指は数回前後し、すぐに無遠慮な抜き差しになる。  
わずかに湿った音が漏れはじめた。涼音の呼吸が乱れる。  
 
「まったく、子供の括約筋ってなぁすげえよな。あんだけ拡張したのに、  
 もうぎちぎちに締められんのか。こいつあ突っ込んでから3分もたねぇなあ」  
男が少女の腸内を撫で回しながら絶賛する。  
するとその感触が知りたくなったのか、他の男も香油を塗って指を押し込み始めた。  
「うぁ!そ、そんな急に、……ああっ……!」  
菊輪が一気に拡げられ、涼音は苦悶とも恍惚ともつかぬ吐息を漏らす。  
その高い声はまるで天使のようだ、と直幸は思った。  
 
どのような気分なのだろう。  
14歳の少女が全裸で大股を開いて立ち、節ばった男の指でアナルを蹂躙されている。  
「…うう…く、あ……っ」  
少女は指を咥えながら小さく声をあげていた。  
肛門には神経があり、拡げたり抜き差しされるととんでもなく心地良い。  
どこかでそんな事を聞いた気がする。  
確かに涼音の息はあがり、小さな胸の先端にある突起は立ち上がり、  
脚は時おり内股になったり蟹股になったりしている。  
 
涼音の対面に座り、直幸はただ見とれた。  
細い脚の間には幾本もの男の腕が蠢き、小さな排泄の穴を拡げている。  
時おり腕にあふれた油が伝い落ちるのが変に艶めかしい。  
少女の額には珠の汗が浮かび、桜色の唇はうすく開き、きりりとした瞳が濡れ…。  
ふと、その目が直幸を捉えた。  
「…なあ新入り。そ、その、そんなに顔…じいっと見ねえでくんねぇか。  
 ………け……結構、恥ずかしいんだぜ……これ…」  
涼音は頬を真っ赤に染め、視線をあらぬほうに落とす。  
直幸も慌てて視線を外す。  
それでも、少女の口からかすかに漂う香りに、彼の愚息はいきり立った。  
 
菊輪ばかりがゆるゆると嬲られ、30分が経過した。  
指ばかりか舌まで使って丹念にほぐされ、涼音はとうとう膝立ちの姿勢になっていた。  
少女は気息奄々だ。しかしながら男側も我慢に限界が来ていた。  
すでに待ちきれず自ら慰め、少女の整った鼻先に精を引っ掛ける者も出ていた。  
彼らは美少女の顔を自らの精液で汚すことにひどく充足感を覚えているようであった。  
「バカ、生臭いモン顔に掛けんじゃねえよ。」  
涼音はそう漏らしながらも、精を放ち終えた逸物を膝立ちのまま掴んでは口に含んだ。  
半端に放った精をすべて出し切らせようというのだ。  
凛とした瞳で意地悪そうに睨みあげながら鈴口をちろちろと舐めまわす。  
物の先端からつーっと舌を這わせ玉を口に含んで転がす。  
「う、…ううううう!!」  
男は堪らないらしく、尻を締めてさらなる白濁を少女の口内に流し込んだ。  
獣のように長い射精。そうとう溜めこんでいたのだろう。  
涼音はそれを音を立てて嚥下してゆく。  
呑み込むのに苦心しているようだが、何人目でも丁寧さは変わらない。  
流石に六人連続ともなれば口の端から白い精を溢していたが。  
 
「よし、もう十分だろう。」  
やがて頭領も堪らなくなったのか、指を抜いた。  
涼音の肛門は蹂躙で大きく口を開けていた。頭領はそこに逸物を宛がう。  
「いくぞ」  
「…お、おう…」  
一声掛けて涼音に覚悟をさせると、畳に這う彼女を背後から深々と貫いた。  
「んんんんっっ!!!」  
涼音の高く澄んだ声が座敷に響く。  
 
※  
「……あ……あう…」  
涼音は小さく声をあげながら、背後から中年の男に抱かれていた。  
「どうした?気持ちいいのか?」  
男は後ろから手を回して涼音の胸をまさぐる。涼音はあっと声を上げた。  
あのような薄い胸で感じるのだろうか?  
直幸は思ったが、小さい胸の方が感度がいいとも聞く。  
「気持ちいいんだろうな、ちびたちんちん勃たせやがってよ」  
男はそう茶化しながら涼音の陰核を苛んだ。涼音の細い腰が跳ね上がる。  
 
ぱんっぱんっぱんっぱんっ…  
頬を張るような音が断続的に響く。  
男は少女の若尻に腰を叩きつけるようにしていた。  
少女は華奢な身体を精一杯踏ん張り、獣のような突き込みに耐えていた。  
男はそれをいい事にさらに少女の腸へと逸物を叩き込み、徐々に膝立ちのまま  
背伸びをするように伸び上がる。  
涼音の中はよほど具合がいいのか、その男も挿入してから3分ともたない。  
最後に少女の小さな体を腰に叩きつけ、吼えながら彼女の中に精の猛りを放つ。  
「うあっ!…く、ぅ」  
涼音は歯を喰いしばりながら汚辱感に堪えていた。  
尻の穴を深く貫かれたまま、腸の奥に生暖かい粘液を注がれているのだ。  
良い気分のはずもない。  
しかし、彼女は必死に括約筋を締め、最後の一滴まで男の精を搾り取ろうとする。  
「す…すげぇ、ケツが膣越しにぐにぐに動いてやがる…」  
男が歓喜した。  
 
3.  
 
「……ふぅ……」  
男が逸物を抜くと、涼音のぽっかりと空いた紅穴からどろっと白濁が零れおちる。  
1人が注ぎ込める量ではない。頭領から始まり、男で8人目なのだ。  
まるでヨーグルトのように流れ出る精液は、使用したのが膣であれば確実に  
妊娠しているだろうと思わせるほどだった。  
 
「さて、すっきりしたことだし寝るか」  
男達はそう言って1人また1人と寝室に戻ってゆく。  
座敷には涼音と直幸だけが残された。  
少女は畳に仰向けになって薄い胸を上下させている。  
その白い肌を目にし、直幸はズボンを押さえた。  
「…新入り。お前ぇだけは今日もしねえのかい」  
涼音が彼を見つめて問う。  
「俺は…いいです」  
直幸は首を振った。  
涼音は訝しそうに彼を見つめる。  
「変な奴だな。普通の男はアレを見たら、理性なんて捨てて襲い掛かるぞ?  
 …それとも、何かい」  
涼音は自分の胸を見つめた。  
サラシの痕がうっすらと赤みになった、平坦な胸。  
普段は男だから当然だと言う彼女だが、内心は複雑なのだろう。  
「おれなんかじゃあ、到底役者不足かい…。」  
涼音はどこか悲しげに呟く。しかし言い終わらぬうち、  
「ち、違いますっ!!」  
直幸はその涼音が驚くほど力強く否定した。  
彼は下半身の猛りを手で押さえて続ける。  
「俺はまだ新参者です。労わられるほどじゃない。それに…」  
「…それに?」  
涼音がくっきりとした瞳を見開いて直幸を覗き込む。  
彼はやや気恥ずかしそうに言った。  
「涼音さんみたいに小さな女の子がお尻でするのは……見ていて辛そうです」  
直幸の言葉に涼音はしばし固まっていた。  
そしてやや沈黙した後、突如腹を抱えて笑い出す。  
 
「ふふふ、あっはははは!お前、んな事気にしてたのか!  
 新参ってったってもう半年だろ?十分じゃねえか。」  
涼音は吹きぬける風で髪をはらい、立てた片膝を抱えるようにして直幸を見上げた。  
「それと、おれはちいとも辛くなんかないんだぜ?たしかに親父の精液は不味いし、  
 ジジイ共はねちっこい。でも、お前やあいつ等がいるからおれがいるんだ。  
 恩返しになるなら何だってしたい。何をされてもお前らが喜ぶならいい」  
涼音は歯をみせて笑う。その笑顔の何といじらしいことだろう。  
「涼音さん…。」  
直幸は背筋に電流が走るようだった。  
 
「へへ、いたす気になったかい新入り?お前みたいに若い奴の相手は初めてだ。  
 随分滾ってることだろうな」  
涼音はそう言いながら直幸のズボンに手をかける。  
直幸には自分の逸物が痛いほど屹立しているのが分かった。  
ショーツが下ろされると、その逸物が弾けるように飛び出した。  
「……う、うわ……」  
さすがの涼音もそれを凝視したまま言葉を失くす。  
男たちと風呂に入ったとき、直幸は自分のサイズが並外れている事に気付いた。  
その時はだからどうしたと思ったものだが、今ならばそれは大きな意味を持つ。  
少女が喉を鳴らした。  
「す、すっげえ…。長くて太くて、ビンビンに反り返ってやがる。  
 これが根元まで入ったら、どうなるんだよ…」  
小さな手で先走りの溢れる亀頭から竿までを撫でて呟いている。  
そして不安げな顔の直幸に気付き、ふっと笑みを浮かべた。  
 
「さ、さて。始めようか」  
涼音は脚を開き、正常位で直幸を導く。  
間近で見る彼女はやはり華奢だが、腿にはほどよくむちりと肉がのっていた。  
「はい。し、失礼します!」  
直幸はむしゃぶり付きたくなるのを堪え、できるだけゆっくり涼音の腿を割った。  
やや赤くなったピンクの蕾が小指ほど開き、ひくついている。  
直幸はそこに亀頭を宛がうと、力を込めてめり込ませた。  
粘土に沈ませるような抵抗の後、硬い肉の輪に僅かずつ亀頭が飲み込まれてゆく。  
慎重にしても少女が苦しむだけだ。直幸は一気に力を込めた。  
すると一瞬のうちに亀頭と竿が、輪ゴムで締め付けられるような圧迫感に包まれる。  
「うあっ!」  
その声は少女の物か自分の叫びか、直幸にはわからなかった。  
海綿体が軋むように痛い。身体が小さい事もあり、涼音の腸内はきつかった。  
「奥までいきますよ」  
直幸が言うと、涼音は優美な曲線を描く眉を寄せて頷く。  
それを見て侵入を再開する。半ばほどまで沈んだ怒張を、さらに奥へ、奥へ。  
みちりと怒張に絡みつく圧迫感は膣以上だ。  
反り返った逸物を曲げるような圧迫で、少女の腸の形がわかる。  
子宮に沿って大きくカーブした消化器官。それを長く太い逸物が無理矢理直線にしていくのが感じられる。  
 
「あっ、痛いっ…」  
ふいに涼音が呟いた。  
「痛いんですか?」  
直幸が案じると、少女は焦った様子で首を振った。  
「いい、痛くない!本当だ、むしろぞくぞくきちまった。…でもあんまり大きいからよ、  
“痛くなったらどうしよう”って気持ちが「痛い」って言葉になっちまった。ごめんな」  
涼音は猫のように気高い瞳を震わせて謝罪する。  
直幸はいよいよ彼女が愛しくなり、その小さな身体を抱き寄せた。  
酸味のある甘たるい匂いがふわりと鼻腔をついた。  
 
直幸は対面座位の格好で涼音を貫いていた。  
腸内のスペースに余裕がないからか、その結合部からはぐちゅっぐちゅっと  
聞いた事も無いほど淫靡な音が漏れている。  
2人の体格は明らかに大人と子供、そして少女の小さな肛門から見え隠れする怒張は  
黒人並みに逞しい。  
男の首に手を回しながら、少女は苦しげに眉根を寄せていた。しかし決して嫌がっているわけではない。  
よく見れば、彼女の脚は男の腰に絡みつき、激しい抽迭にあわせて腰をくゆらしている事がわかるだろう。  
14歳の少女はできうる限り男に愉悦を与えながらも、体内から滲み出る性の喜びを  
その身の全てで受け止めているようだった。  
「凄い、凄い、凄い、大きい…!」  
涼音は男の牙で深々と貫かれて歓喜の声をあげた。  
男もまた少女の熱く潤み始めた腸肉を堪能する。柔らかながら折らんばかりにきつく締め上げる狭洞を。  
 
直幸にも限界はすぐに来た。涼音は予想以上に暖かく、狭く、柔らかすぎた。  
抑えてきた滾りを解放してしまうことにする。  
数度の大きなストロークの後、ずんっと深く突き上げた。亀頭が少女の奥底に潜む弾力の壁に押し潰される。瞬間、直幸の前立腺に鈍い痛みが走った。  
陰嚢が収縮し、尿道を一息に熱い精液が駆け抜ける。堪えに堪えていたために生半可な量ではない。亀頭を少女の腸奥に擦り付けたまま、柔らかい空間へと精を放つ。  
一度、二度、三度。陰茎をぶるぶる震わせながら呆れるほどに迸らせる。  
受け止める涼音にもそれが伝わっているのだろう。  
「ああっ……!」  
少女のすらりと長い脚が宙を蹴った。同時に直幸は陰毛に暖かい潤みを感じる。  
見ると、涼音の桜貝のように愛らしい割れ目がひくつき、とろとろと蜜を吐いている。  
少女は尻穴の深くを貫かれ、深く絶頂を極めたのである。  
 
 
「はあ、はあ…。…っふふ、若、一緒にイっちゃったんですか。可愛い声あげて」  
絶頂の余韻に浸りながらも、直幸は男の本能でつい嬉しくなり、少女の顔を覗きこんでからかった。  
涼音は頬を赤らめたまま、今度はしっかと睨み返してくる。  
「ちっ…。蜜を吐くのはどろどろして嫌いなんだけどよ、一刻ばかし女にされちまった。  
おめぇも大した野郎だな、新入り」  
涼音は膨れて言った後、表情を変えてけらけらと爽やかに笑う。  
直幸もつられて笑った。  
 
「おーお、あの手馴れた嬢ちゃんを初手合わせでイカせるのかい。てえしたもんだ」  
「気にいらねえなぁ、若ぇくせに」  
「まあそう言うんじゃねぇよ、御似合いじゃねえか。あいつらもよ」  
「全くだ。本気で花火屋続けようって若者もそう多いわけじゃねぇからな。  
 俺はあのご立派な逸物で、此処を継いでもらおうって腹だぜ?」  
「まぁ俺は、お嬢が排泄を見して下さるってだけでもういつ死んでもいいんだけどよ」  
座敷のそば、庭に面した渡り廊下で寝たはずの職人たちが囁きあっていた。  
 
彼らは涼音に興味を持っている。しかしそれはあくまで、性欲の捌け口としてだ。  
職人たちは随分前から、直幸の本気の恋に気付いていた。  
そしておそらくは、涼音も歳の近い直幸に何らかの気持ちを抱いている事も。  
 
 
座敷には若い笑い声が2つ、夜空に咲く明鼓のように響いていた。  
 
                    
                 了  
 

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