『私の体、洗って下さいますか・・・?』  
 
 
 
 何が決め手だっただろうか。  
気付けば狗牙は目隠し布と腰に巻いたタオルという超軽装スタイルで風呂の椅子に座って  
いた。  
お風呂場には風呂に張った湯のせいで温かい湯気が立ち込めていた。  
と、言っても所詮は湯気なので何もせずにこのままボーっとしていると体が湿気に覆われて  
気持ち悪い感じがする。  
その状態がしばらく続いたが不意に小さな物音が立ち、状況に変化が訪れる。  
目隠しのせいで何も見えないが扉一枚を隔てて、狗牙の耳にシュルシュルという衣擦れの  
音が聞こえ、また少しして扉の開く音が聞こえた。  
『お待たせしましたぁっ・・・あれ?』  
 意気揚々としたコマの声が、二人がいるには少し狭いお風呂場に響く。  
『んもぅ、目隠しなんてしなくて良いって言ったじゃないですかぁ・・・』  
 少し呆れた声を上げてコマが狗牙の目隠し布に手をかける。  
「お、おい、やめろっ」  
 慌てて狗牙が目隠しに手をかけ、コマの「ひっぺがし」を阻止する。  
『ほんっとに狗牙さんはヘタレですねぇ・・・私は別に見られても構わないんですよ?』  
 残念そうに声を出すコマ。  
『むしろ、見てもらいたいぐらいで・・・』  
「ば、ばかっ、今回はお前の体を洗うだけなわけだし、やましいことは一切しないからな!」  
 狗牙が、自分の後ろに立っているであろうコマにわめく。  
『お風呂場に男女二人がほぼ裸でいること自体、やましいと思うのですが・・・』  
 コマがぽつりと言葉を漏らすと狗牙が言葉を詰まらす。  
「と、兎に角、この目隠しは言わば最後の砦みたいなものなんだ! 外さないでくれっ!」  
 
 それを聞いて、コマの顔に悪戯っぽい笑みが浮かぶ。  
『ふぅ〜ん・・・目隠しが最後の砦ですか・・・』  
 コマのわざとらしい声が狗牙の耳に聞こえた。  
「なんだ、また何か企んでるのか・・?」  
 若干、不安そうに狗牙がコマに尋ねる。  
『目隠しが「最後の砦」ということは・・・』  
 コマがその場にゆっくりとひざまずき、狗牙の腰に巻かれているタオルにゆっくりと手をの  
ばす。  
「だから何なんだ?」  
『「こっち」はなくなっても良いんですよね!?』  
 狗牙が言葉の意味を理解するよりも早くコマの手が素早く動き、狗牙の腰に巻かれてい  
たタオルを抜き取る。  
「な、か、返せっ!?」  
 狗牙が慌ててタオルを奪われたであろう方向に手を伸ばす。  
 むにゅんっ  
『あんっ・・・』  
 目隠しで前が見えない故に、がむしゃらに伸ばした手が不意に何か柔らかく暖かい上に  
質量のあるものを掴んだ。  
 確かめるように何度か『それ』を揉み込む。  
 片手では包み込めないほどの質量を持っている『それ』は揉み込む度に様々に形を変え  
、狗牙の手から溢れこぼれる。  
 心なしか揉み込む度に『それ』は少しずつ熱を帯びていくように感じられた。  
『んっ、ぁぅっ、今日の狗牙さん、積極・・・的です、ね・・・』  
 狗牙が『それ』を揉み込むたびにコマの口から甘い吐息が漏れる。  
 それもあってか、狗牙が『それ』の正体に気付く。  
「ま、まさか、今、俺が掴んでいるものって・・・」  
 少し震えた声で狗牙がコマに尋ねると、コマが少し嬉しそうに  
『私の胸ですよぅっ』  
 と答えた。  
 
 慌てて狗牙が『それ』から手を放そうとするが、コマが狗牙の手首をがっしりと掴んで体ご  
と押し付けているせいで柔らかできめ細かな触り心地がいつまでたっても離れない。  
『やっぱり狗牙さんはおっぱい好きだったんですねぇ、ちょっと安心です・・・』  
「は、はは、はなせっ! それに安心って何だ!?」  
 狗牙がジタバタと体を動かすが、その振動が微妙な刺激になっているのかコマがくすぐっ  
たそうに目を細める。  
 しばらくそんな押したり引いたりを続けて狗牙は『それ』から手を離すことが出来たが、防  
戦一方(?)だったためかかなりの疲労を感じていた。  
「はぁはぁっ・・・こんなことだったら俺は部屋に戻るぞ・・・」  
 息を荒げながら撤退の意思を告げ、立ち上がる狗牙。  
 目隠しをしたままなので歩き出す前に自分の位置を手探りで把握する。  
『あぁっ、待って下さいよぅっ』  
 コマが狗牙のフラフラと伸ばされた手を掴む。  
『もう悪ふざけはしませんから、体を洗う手伝い、お願いしますよぅ・・・』  
 何も見えていないはずの狗牙の目に一瞬、コマの懇願するような表情が映し出されるよう  
な感覚があった。  
『そもそも、お風呂に入れって言ったのは狗牙さんじゃないですかぁ・・・』  
 お願いされた上にそう言われると『先に風呂場でスタンバイしていた身』のせいもあって、  
コマの頼みを断りきれなくなってくる。  
 流石に分が悪くなり、狗牙が覚悟を決めた、というか負けを認めたようにゆっくりと椅子に  
座りなおす。  
『さっすが狗牙さん! 大きいのは『アソコ』だけじゃないんですねっ!?』  
「!?」  
 多分、コマは『心が広い』とか大きいとか言いたかったのだろうが、あまりに何か大きな衝  
撃を受けたのか色々な意味で若干間違った発言をする。  
 そしてそれに加えて今のコマの言葉で狗牙は自分が致命的なミスを犯したことに気付い  
た。  
「み、見たのか・・・?」  
『そ、そりゃあ、タオルも巻かずに立ち上がってフラフラしたらブラブラなるわけですし・・・』  
 
 その通りである。  
 狗牙はタオルを奪われた後、『立ち上がり』、姿勢の低いコマの前で出口はどこだとフラフ  
ラと手探りを始めたのであるから、『股間』を直視されて当たり前なのである。  
『狗牙さんのモノを初めて見ましたけど・・・』  
 コマがごくりと息を飲み込む。  
『通常時、ですよね? なんていうかその・・・』  
 一息ついて。  
『すごく、おおきいでs』  
「わー! 言うな、それ以上言うな!」  
 狗牙が顔を真っ赤にしてコマの言葉を遮る。  
「戻る、俺はもう戻るぞっ!!」  
 急に狗牙が早口になり、立ち上がるために足腰を踏ん張る。  
『ま、待って下さいよぅっ!』  
 ばしゃーっ。  
「あっぢゃーっ!?」  
 突如として狗牙の背中に熱湯が降り注ぐ。  
 勿論、降り注がせたのはコマだが・・・。  
 不意の出来事でしりもちをつくようにまた椅子に座り込む狗牙。  
『今度こそ体を洗いますから、最後まで手伝って下さいよぅ』  
「な、何が今度こそだ!! よく考えれば、こんなこと手伝わなくても大丈夫だろ!!」  
 わめき散らす狗牙だが、コマは至って冷静な状態でいる。  
 それどころか急に甘ったるいため息混じりの声を漏らし始める。  
『だからぁ・・・今から手伝ってもらうんですよぅ・・・?』  
 不意に狗牙の背中からコマが抱きついてくる。  
「!?」  
 狗牙の背中に感じる柔らかな二つの膨らみ、膨らみから伝わるコマの鼓動。  
 目隠し状態の狗牙からしてみれば、何も見えない今、周囲の状態を感じとれるのは聴覚と  
触覚がほぼ頼りであるため、ちょっとした刺激でも鋭敏に感じ取ってしまう。  
「な、ななな、なにをしているっ!」  
 
 狗牙がコマを振り解いて脱出を試みるが、がっちりと腕を回され身動き一つ出来ない状態  
である。  
 と、いうか、この男は『手荒なマネ』が出来るはずもない。  
 狗牙がそうしてあたふたしている内にコマが抱きついたまま、体を上下にスライドさせる。  
 二つの大きな膨らみが狗牙の背中を上へ下へ動き回り、時に力の加減が加えられ絶妙  
な感触を生み出す。  
 いつの間にやらボディソープのようなものがかけられており、「ニチュニチュ」と糸の引く音  
と泡立っていくような感触が狗牙の背中に広がった。  
狗牙にしてみれば未知の感触であるが故か脳での現状把握処理が追いつかず、コマにさ  
れるがままになってしまう。  
『んふふふぅっ、狗牙さんはぁ・・・ボディスポンジぃ〜』  
意地悪そうな笑みをこぼしつつ満足げに狗牙の背中に自分の体を擦り付けるコマ。  
興奮してきたのか体を上下させる度に荒い吐息を口から漏らす。  
気付けば、狗牙の背中から感じられる感触が『柔らかな二つの膨らみ』に加えて、『固めの  
二つの豆粒』のようなものも追加されていた。  
その二つの感触が妙に妄想を引き立たせてしまい、思わず狗牙は顔を暑くする。  
「んふふぅ、くーがさん、赤くなっちゃって可愛いじゃないですかぁっ・・・」  
 一度退治した妖怪に良い様にしてやられるのは癪であるが、最早、狗牙は何も抵抗する  
ことが出来ないような状態である。  
『・・・』  
 しばらくしてから急にコマが動きを止める。  
『むー・・・』  
 不満そうな声を上げ、狗牙の体から離れてコマがつまらなさそうな顔をする。  
『魚のマグロは好きですけど・・・こういう時のマグロは好きになれないですよぅ・・・』  
「だから、元々こういうことをするために風呂にいるわけじゃないだろうっ!!」  
 コマが解放してくれたことに安堵しつつも狗牙がやりきれない色々な気持ちをコマにぶつ  
ける。  
「そもそもだな、俺は化け猫の誘惑でその気になるような男じゃない!」  
『そうは言いますけど、体の方は随分と正直じゃないですか?』  
 
 まさかと思ったが、コマの言う通り『体は正直』だったようだ。  
 目隠しをしているため断言は出来ないが狗牙は『勃起』の感覚をハッキリと感じていた。  
『そりゃっ!』  
 急に狗牙が仰向けに引き倒される。  
「ぬがぁっ!?」  
 コマが狗牙の肩を掴み勢い良く後ろへ引っ張ったのである。  
 狗牙の頭に強い衝撃が発生し、目の前にチカチカと火花が散る。  
 頭に残る痛みから何とか解放されようと体を起こそうとする狗牙だが、肩の部分をコマに  
押さえられていて起き上がることが出来ない。  
「お、おいっ、また何か企んでいるんじゃないだ・・・ぅぁっ!?」  
 不意に狗牙の怒張した陰茎が柔らかいものに飲み込まれる感覚が生じる。  
 倒れている狗牙の胸の上に軽くコマが馬乗りになり、自分の胸で狗牙の陰茎を包み込ん  
でそのまま揉みこんだのだ。  
『体は反応しているのに、当人に「その気」がないならば・・・』  
 狗牙の脳裏に『また』嫌な予感がよぎる。  
「おい、まさか・・・」  
 コマが『また』意地悪そうな笑い声を口から漏らし楽しそうに声を上げる。  
『勿論、「その気」にさせるまでですよぅ!』  
 サッと後ろ手で狗牙の目隠しを外すコマ。  
 狗牙の目に久々の光が差し込み、一瞬視界がぼんやりしていたが、すぐに振り向いたコ  
マの意地悪そうな笑顔が長い黒髪越しに見え、それの次に掴みごたえのありそうな肉感で  
流線型の綺麗なお尻、そのお尻から生える細くてしとやかで吸い込まれそうな黒い色をし  
た尻尾、そしてそれに反比例して透き通るように綺麗なピンク色の女性器が目に飛び込ん  
だ。  
 どきりと一瞬、心臓を高鳴らしてしまう狗牙。  
「お、おい、なにやって、やめっ・・・ぬぁぁっ!?」  
 途端、狗牙の下半身に痺れるような快感が波立った。  
 コマが自分の胸をきゅっと寄せて、狗牙の陰茎をしっかりと胸と胸で挟み込み抽送を開始  
する。  
 
 先ほどコマが狗牙に一方的に塗りたくったボディソープのせいもありコマの動きは滑らか  
で、抽送をするたびにニチャニチャと淫靡な音が上がる。  
『私の胸の・・・間からっ、くーがさんのがっ・・・出たり隠れたり・・・んふ、んふふっ』  
 勢いづいたコマの動きは止まらず、狗牙の陰茎に絶えず甘い刺激を与え続ける。  
『ほらぁ、先っぽから、お汁が出てますよぅ・・・?』  
 流石に狗牙も刺激に耐え切れず、陰茎の先から少しずつカウパーが漏れ出てきていた。  
 コマが陰茎の先端に愛しそうに軽いキスを何度か降らせ、それを吸い取る。  
「くっ、はっ・・・くそ、何か癪だ・・・ここまで来たら、やるだけやっとかないと損か・・・」  
 体感的には気持ちの良いものも、完全に主導権を握られていて不満を抱えていた狗牙が  
腹をくくる。  
『くーがさぁん、こことか・・・どうで、ふにゃぁぁっ!?』  
 ゴロゴロと喉を鳴らしながら楽しそうに声を出していたコマが突然、素っ頓狂な声を上げ座  
り込んでいた腰を狗牙から逃げるようにビクリと浮かせる。  
 先ほどまでされるがままだった狗牙がコマの会陰部を、つまり女性器から肛門部にかけ  
てを指でコチョコチョっと擽り上げたのだ。  
 調子付いていたコマの頭の中では狗牙からの反撃を全く想定していなかったので、ちょっ  
とした刺激を受けただけでも大きな感覚に変わる。  
 その刺激のせいか一瞬コマの動きが止まる。  
 狗牙はその瞬間を見逃さず、すかさず徹底的な反撃に移行する。  
 コマの浮いた腰を手でしっかりと掴み逃げられないように固定し、そして腰が動かなくなっ  
た所で自分の体を起こしコマが攻撃することが出来ないように後背位に体を入れ替える。  
 言ってみれば四つん這いのコマを後ろから狗牙が押さえつけているような状態。  
『あ、だ、駄目ですよぅ、私から何も出来なくなっちゃうじゃないですかぁっ!』  
 攻撃権がなくなるどころか、このままでは主導権を奪われると感じたのかコマが焦った口  
調で体を揺すりながら狗牙に言うが、狗牙からしてみればその状態になるのが目的だった  
ので知ったことではない。  
 攻撃の来ないうちに何とか切り抜けようとコマが身を揺するが、腰の部分をがっしりと掴ま  
れているせいで腰を軸にして上半身とお尻をフリフリと振ることしか出来ない。  
 狗牙からしてみれば誘っているように見えなくもない。  
 
 狗牙の声に少し『黒み』がかかったような、意地悪さを感じるコマ。  
 ちょっと暴れる仕草を見せればヘタレの狗牙のことだから解放してくれると思い、足をジタ  
バタさせて逃げる仕草を見せるコマだったが、ここまで開き直ってしまった狗牙には相手が  
どういう心境だろうと関係なく、また『この手の妖怪』の扱いも慣れたものだった。  
『は、放してくださいよぅっ! 今日のことは謝りますからっ!』  
 腰を掴まれたまま思い切り体を揺するがやはり逃げ出すことは出来ない。  
 いつまで経っても腰を掴んでいる狗牙の手の力は弱まらず、このままいくとコマの体力の  
ほうが先に尽きてしまいそうだった。  
 一か八かで渾身の力を振り絞りコマは脱出を試みたが、狗牙が後ろから背中に覆いかぶ  
さるように体を乗っけてきて、コマの頭の上で時折ピクピクと動いている『猫耳』に熱い吐息  
を「ふーっ」と長く吹き込んだ。  
 猫のときもそうだったが人間の状態になっても耳だけは敏感な部分で、ちょっとした刺激  
でも敏感に感じ取ってしまう。  
 そのせいで耳に少しでも刺激が加わると全身の力がフッと抜けてしまう。  
『ふにゃぁぁぁ〜・・・』  
 自分の体を支えていたコマの手脚がガクガクと震える。  
『だ、だめです、耳は力が・・・抜け、にゃっ、にゃっぅぅっ!?』  
 尚も続けて耳に吐息を「ふっ、ふっ」とリズミカルに吹き入れる狗牙。  
 吹き入れるたびに耳がピクッピクッと動き、狗牙の加虐心を挑発する。  
 狗牙が右耳から吐息を吹き入れれば、それから逃げるようにコマは体を左に捩り、左耳か  
ら吐息を吹き入れれば、その逆へ逃げるように体を捩る。  
『やっ、やめっ、だめっですっ、くぅがさぁん・・・耳、駄目なんですっ・・・』  
 本当に弱点の一つなのか、コマが切なそうな声で狗牙に懇願する。  
 しかし、そんなコマの行動や一言一言が今の狗牙にとっては最高のスパイスだった。  
「ほぅ・・・コマは耳が好きなのか、なら耳を徹底的に責めてやろう・・・」  
『ひっ・・・』  
 コマが本当に怯えた声を出し、息を呑む。  
 コマから見えない位置から声を出し「行くぞ、行くぞ」と脅しをかける狗牙。  
 今のコマには身構えることしか出来なく、目をつぶって耳に神経を集中して必死に刺激か  
ら身を守ろうとするコマ。  
 
 コマが恐怖からぷるぷると体を震わせていると狗牙がカウントダウンを始める。  
「耳責めまで、あと3・・・2・・・1・・・」  
 ゼロッ。  
『・・・あれっ?』  
 カウントダウンが終わっても、何も起こらない。  
 コマが不思議に思いゆっくりと目を開けたのも束の間、意識集中が途切れた瞬間を狙っ  
て、狗牙が耳責め攻撃を再開した。  
『にゃ、にゃぅぅぅぅっ!? ずるひっ、ずるひでしゅよぅぅうううっ!?』  
 狗牙は右手でコマの右耳を先端から根元へ優しく摘むように揉んで行き、左手でコマの  
左耳を抑えて歯で甘噛みを行う。  
 一つ一つの刺激に対してビクビクと全身を攣縮させるコマ。  
 ついには自分の体を支える力もなくなり、前のめりに崩れてしまう。  
 狗牙はコマに覆いかぶさるように体を乗せ、口で耳の甘噛みを止めず、両手をコマの胸  
へ滑らせていく。  
 コマはこれ以上の連続的な刺激から少しでも逃れようと両手を胸の前に回すが、上手く力  
が入らないのと先程自分で塗りたくったボディソープのせいで互いの手の滑りが良くなり、  
簡単に狗牙の手の侵入を許してしまう。  
 結果的に自分の手と胸で狗牙の掌を包み込む形になってしまうコマ。  
 狗牙の大きな手がコマの胸の上をヌルヌルと円を描くようにゆっくりと撫で回し、掌で胸の  
先端を擦り上げていく。  
『はぁっ・・ふぁぁっ・・・』  
 コマが切ない表情で体を逃がすように身を捩るが、体が床に押し付けられており、尚且つ  
力の入らない状態で脱出できるはずもない。  
『ら、らめでしゅよぅ・・・みみとおっぱい、そんにゃに・・ふにゃぁぁっ』  
 なんというか、ヨガでいう所の『猫のポーズ』を押し潰した感じというのが正しいだろう。  
 最早、コマの体は完全に力が抜けてガックリと突っ伏す形になっており、抵抗する意思は  
あれど、気力がない状態である。  
 様々な快感からか呂律も回らなくなってきており、一言で言えば『なすがまま』であろうか  
、先ほどまで狗牙の手を引き離そうと掴んでいた両手は力なく前に伸ばされ、床と体に挟  
まれて形良く潰された胸をやわやわと揉みたてられている。  
 
『ふわぁぁ・・・ぁぅっ、ほんとはっ・・・わらひが、せめる、はじゅでしたにょにぃ・・・』  
 耳のみの責めと違う、胸へのゆっくりとした責めにコマの体がピクピクと緊張と弛緩を繰り  
返す。  
『おっぱい・・・変でしゅ・・・な、なにか、へんなんでしゅよぅ・・・ふぁぅぅっ!?』  
 突然、狗牙がコマの両方の乳首を親指と中指でキュッと摘み上げた。  
『ゃ、ゃっ!らめれすっ、さきっぽ、ぃゃですぅっ!?』  
 コマの体が一度ビクンと脈打ち、体全体にこわばりが見えた。  
 狗牙は親指と中指はそのままに、コマの硬くなった乳首をコリコリと転がして弄ぶ。  
『ゃっ・・ぅぅぅっ・・・』  
 自分の敏感な部分への責めを必死に耐えようとするコマ。  
 それを陥落させようと狗牙が新たに親指と中指で摘んでいた乳首の頂を、余っていた人  
差し指でカリカリと掻き始めた。  
『ふぁっ!? そ、それっ、だめでしゅっ、ちゅよしゅぎてっ・・!?』  
 先ほどの刺激と比べて鋭くなった刺激に耐えられず声を上げてしまうコマ。  
 狗牙が乳首を一掻きするたびにコマがビクリ、ビクリと体を強張らせる。  
 自分の行動で他の者の動きを征服できる、それも先程まで自分のことを散々弄んでいた  
者に仕返しまで出来る。  
そんな状態に気を良くしたのか、狗牙による乳首責めは中々止まらない。  
 しばらくして疲労のせいでコマの反応が少し鈍くなってきたことを感じ、狗牙が責める手を  
止める。  
『はぁっ・・・はぁっ・・・んっ・・・ふぁっ・・・?』  
 急に責めの手が止まったことに疑問を感じつつ、一時の安らぎに安堵するコマ。  
 自分の力で体を動かすことが出来るかはわからないが、先ほどまで味わっていた快感の  
余韻が心地良く、体を浮かせているような気分になる。  
 ほんの少し休んだぐらいだろうか、すぐに狗牙が声をかけてコマの安らぎを振り払う。  
「さて、コマ・・・」  
 いつもの狗牙と違う、少し意地悪そうな声。  
『な、なんですかぁ・・・はぁっ・・・ふぅっ・・・』  
 呂律も直ってきて息も絶え絶え呼びかけに答えることは出来るが、どうやら体は動かせそ  
うにないコマ。  
 
 しかし、そんなコマにこれ以上の休息を与えまいと狗牙が次の企みを口に出す。  
「さっきは泡だらけになってしまったからなぁ・・・今度は泡を洗い流さないとな・・・。」  
 狗牙がコマの脇の下から腕を差込み、グッと抱え上げて風呂用の小さな椅子に座らせる。  
 抵抗する力もなく、ほんのり赤く上気した顔で、なすがままにされるコマ。  
 コマの体は力が抜けてふにゃふにゃと揺れているが、狗牙はそれをしっかりと片手で抱え  
込む。  
 そして、狗牙がもう片方の手に持ったもの、それは『シャワー』であった。  
 狗牙はシャワーのノズルを捻って、お湯の温度が適温なことを確かめるとコマに向き直る。  
『な、なにをするきですか・・・』  
 コマは嫌な予感がして表情を曇らせるが、対称的に狗牙は少し楽しそうな表情を見せる。  
「いや、なに、泡を洗い流すだけさ」  
 そう言って狗牙がコマの体の泡を上から洗い流していく。  
『あ・・・』  
 コマの口から思わず安堵の溜め息が漏れた。  
 シャワーの温度は少し暖かいくらいで、お湯の勢いも柔らかいくらいのもので、先ほどまで  
の激しい疲労と快感の入り混じるコマの体にシャワーが優しく浸透していく。  
『はふぅ・・・』  
 狗牙がゆっくりとシャワーの位置を変えて、コマの体に付着していた泡を洗い流していく。  
 時折、耳や胸にかかるお湯がもどかしく快感を刺激しているようにも感じたが、先ほどに  
比べれば大したことはない。  
 コマも徐々にリラックスを感じ始め、抵抗する素振りも見せず狗牙に行動をゆだね始めた。  
「・・・ほっ!」  
『うにゃぁぁっ!?』  
 安心したのも束の間、狗牙が急にコマの長い尻尾を手で掴み、上に引っ張り上げたのだ。  
 どうやら尻尾もコマにとって敏感な『弱点』だったらしく、急な刺激に思わず椅子からお尻を  
跳ね上げるコマ。  
 そこに狗牙がすかさずシャワーを差し入れる。  
『ぇっ・・・!? ふにゃぁぁぁぁっ!?』  
 
 ぺたりと再び椅子に座り込んだコマだったが、そこには狗牙が仕込んだシャワーが待ち受  
けていた。  
 ダイレクトに女性器に当たる何本もの細い水流。  
 突然の感覚にわけもわからず、腰を浮かして何とか逃げようとするコマ。  
 しかし、狗牙ががっしりと後ろからコマに抱きつくようにしていて、上手く動くことが出来ず、  
また椅子にペタリと腰を落としてしまい、再び水流をまともに受けてしまう。  
『こ、これ駄目です、これ駄目ですってばぁぁっ!』  
 それどころか尻尾をしっかりと握られてしまい、今度は体から力が抜けていく。  
『やっ、やっ・・駄目ですっ、尻尾掴んだら・・アレが・・・んにゃぁぁっ!?』  
 狗牙がコマの股下に手を差し込み、陰唇をクイッと広げ、コマに対して水流が更にダイレク  
トに刺激を与える。  
 更にはそのまま、陰核を包み込む柔らかな皮をクイッと押し上げ軽く充血してプリプリとし  
ていた陰核を外に押し出した。  
『ふやぁぁっぁぁぁっ、だ、だめです、これ、イっちゃ・・・んんっ!』  
 シャワーをかける前までの情事で高みに登りかけていたのか、一時のリラックスも大した  
回復をさせず、その言葉の後、コマは耐えるように目をギュッと瞑って体を強張らせていた  
が、しばらくしてから体を大きく何度か攣縮させて最後には背後の狗牙に寄り掛かるように  
倒れこんだ。  
 
・・・・  
・・・  
・・  
 
 しかし、一時的な絶頂を迎えてもシャワーは止まることを見せずに流され続けた。  
 むしろ、それは狗牙の手によって水圧を上げられ、先ほどよりも強い刺激をコマに送り始め  
たのだ。  
『ぃ、いま、イったばっかりで、そ、んな・・・ゃっ、またっ・・・ふにゃぁぁぁぅっ!!』  
 快感の頂点から帰ってきたばかりですぐにまた頂点に押し戻されるコマ。  
 先ほどの絶頂とは違い、一際高く飛んでいくような快感を覚え、コマの体がガクガクと震え  
る。  
「そろそろ良いだろう・・・」  
 そう狗牙が言葉を発した直後、シャワーは止まり、コマの尻尾ががっしりと狗牙に掴まれる。  
 尻尾に引っ張られるようにコマが腰を浮かせ、綺麗なピンク色の肉の割れ目を狗牙の目  
の前に突き出す形となる。  
『ひゃうっ!?』  
 狗牙がコマの肉の割れ目を指でツーッと線をなぞるように撫で上げる。  
「粘り気のあるお湯なんて・・・無いよな?」  
 狗牙が自分の指先で糸を引く粘液をコマの鼻先に持ってきて見せ付ける。  
 途端にコマの顔が赤みを増し、恥ずかしげにうつむいてしまう。  
『そ、その、あの・・・』  
 
・・・・  
・・・  
・・  
 
そうコマが言葉を発した瞬間、間髪入れずに狗牙は自らの剛直をコマの可憐な肉壷に突き・・  
 べしっ!!  
『ふにゃっ!?』  
 突如、コマの頭に眼を覚ますような勢いのある衝撃が走った。  
 途端に今まで描いていた様々な『妄想』からコマは引き離される。  
「少しは学習というものを知ったらどうだ・・・」  
コマが現在居る場所、そこは狗牙の部屋のベッドの上。  
そして部屋の主である狗牙は腰にバスタオルを巻いた姿で丸めた雑誌を持ちながら体から  
ホコホコと湯気を上げ、ベッドの上で寝転がっているコマのことを呆れた顔で見下ろしている。  
『あの、ですね・・これはそのぉ・・・レポートでして・・・』  
 コマが苦笑いしながら狗牙の顔を覗き込む。  
「・・・」  
 狗牙が無言無表情の冷めた顔でコマのことを見つめ続ける。  
『え、えへへへ・・・だめ、ですかね?』  
 コマが恐る恐る狗牙に尋ねるが返事が無い。  
『ぁ、お風呂空いたんですよね・・? じゃあちょっと失礼して・・・』  
 流石のコマも圧力に耐え切れず、そそくさと二番湯を貰いにお風呂場へ向かおうとするが  
、狗牙の「待て」の一声で静止される。  
『く、くーがさん、はやく体を拭かないと、冷えちゃいますよ・・?』  
「いいから、そこに座れ、少し説教が必要のようだ」  
 
どうやら、コマが二番湯にありつけるのはまだ先のようだ。  
 
「そもそもだ、俺はそんなに軽率な行動はしない、されるような覚えもないと言っているだろう  
が・・・」  
 
「つまるところ、そういう不埒な考えを踏まえて、ありもしなかった出来事をそれに記載する  
のをやめろと・・・」  
『・・・』  
「おい、聞いてるのかコマ!?」  
『き、きいてますっ!!』  
「なら俺が何を言いたいのか、言ってみろ!」  
『く、くーがさんは結局おっぱいが好き?』  
「・・・」  
『あ、あれ・・・?』  
「お前、しばらく猫缶なしな・・」  
『な、なんでですか、的を射ていたはずですよ!!』  
「ばかもの! 人の話をちゃんと聞け! そもそもお前は人の話を都合良く捉えすぎている  
傾向がだな!!」  
 
 
 夜も更けて、お風呂に貯めておいたお湯が水に変わったころ、狗牙の説教は終わったらしい。  
 

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