「珍しい組み合わせの登校ね、悟ちゃん」  
珍しい組み合わせで教室に入って来た幼馴染みの阿蘇(あそ)悟志(さとし)が、彼と分かれ席についた所で私はすかさず悟志に話しかける。  
「ああ、鳴か…  
 それが金刀が職員室から出たトコを捕まえてさあ。  
 何かと思って声をかけたんだよ」  
「へ〜?  
 で、何だったの?」  
「やっぱり水泳部の星、健磐(たけいわ)鳴(めい)も女の子だねえ〜好きな男のことは気になる?」  
悟ちゃんは悪戯っぽい笑みを浮かべながら、明らかにからかっている。  
「ちょっ!!馬鹿な事言わないでよっ!!」  
そして、私は赤面しそんな彼を喜ばすだけと解っていながらも彼の望み通りの反応を示してしまう。  
「くくっ…大声出すと目立つぞ〜」  
彼は笑いを押し殺し笑っている。  
私は赤くなった顔をうつむけたままその状況を耐える。  
 
そして、  
「ふう…」  
笑いを堪えきった悟ちゃんはため息をつくとようやく本題に入る。  
「なんでも、金刀のいとこが転校してくるんで職員室まで送ったらしいぞ」  
「いとこ?男子?女子?」  
「女性だ!!  
 しかも、ドイツだかなんだかのハーフだ!!ハーフ!!」  
いきなり悟ちゃんは拳を握り締めぐっと嬉しそうに言葉に力を込める。  
「……別にそんなにハイにならなくても……」  
「バカヤロウ!!  
 金刀の従姉妹でハーフ、ここまでの高スペックに期待せずにはおれんだろ?男としてっ!!」  
……確かに気持ちはわかる気がする。  
私は席についてすでに週刊の漫画雑誌を広げている金刀君を見る。  
 
白い肌をコントラストで際だたせるさらさらと音がなりそうな長めの黒い前髪。  
整っているというより整いすぎている女性的な顔立ち。  
背は165くらいだったかな?  
少し低めなのが細身の彼に合っている。  
そして長いまつ毛に縁取られた入学時、一日にして私も含め男女を問わず全校を魅了した漆黒でありながら強い輝きを放つ魔性の瞳。  
…これでは期待するなという方が無理だ。  
私は今日のHRは騒がしくなるなと思い苦笑しつつ席に戻った。  
 
しかし、予想してた騒ぎにはならなかった。  
金刀君が魅きつける美なら、彼女のそれは拒絶の美。  
転校生の存在に誰も声も上げられず、  
授業の合間毎に別のクラス、学年から遠巻きに見にくる人たちまで来る異状な状態なのに誰も話しかけられずに時間が過ぎていった。  
 
やがて、彼女が女性徒とはそれなりに普通に接すようになる頃、  
彼女と金刀君はつき合っているという噂が流れはじめ多くの生徒を落胆せしめた。  
それは私も例外でなく……  
 
お風呂あがりに鏡を眺める。  
水泳のためにショートカットにし、日焼けした顔が鏡にうつる。  
笑えばけっこう可愛い方だと思う。  
…んだけど……  
笑えないなあ……  
…笑えないよ……  
 
失恋…と呼べるほどのものじゃない。  
単に遠くから見てただけ、これは失恋とすら呼べない。  
それでも胸を締め付ける苦しみと、  
今更のように何もしなかった自分への憤りが混じりあった感情が心の奥から……  
暗い…暗い部分から涌き出てくる……  
 
…それは衝動……それは欲望……  
私の中の抑圧されたそれが、きっかけを得て心をタガを破りゆっくりと、鎌首をもたげて来た事を私を感じていた。  
 
暗い…暗い中、  
私は歩いていた……  
私はそれに呑まれ、その暗い物も私であった……  
 
「お〜い〜もう放課後だぞ〜」  
…暗闇の中、声がする……  
 
がたっ  
 
私は声に反応するように飛びかかり、固い物のぶつかる派手な音がする。  
「お…おい…寝ぼけているのか?」  
…この声は……  
序々に明るく意識に私は私に戻る。  
…夢だったのかな……  
「悟ちゃん…?」  
ゆがんだ視界で辛うじて彼だけを認識する。  
「悟ちゃん?  
 じゃねえよ…声かけたら急に押し倒しやがって」  
「え?」  
始めは私は目に映った映像の意味が解らなかったが、  
それが私が悟ちゃんの両肩を押さえつけ彼の後ろの机を倒した状況だと気づく……  
「ごめん!」  
私は慌てて彼を放すとそのまま、動転し教室から走って出ていく。  
 
校門までは知り抜けた所で、  
ぬるり…と  
指先に…いや爪の先にぬめりと温かい感覚を覚え、私は指  
先を見る。  
 
そこには血……まだ乾いていない血……  
 
爪……  
 
心臓が高鳴る…  
気持ちが悪い……  
 
私はワタシの腕を見て吐きそうになり疼くまる。  
「大丈夫?保険の先生呼ぶ?」  
見ず知らずの生徒が私を気遣い声をかけてくれるが、  
私はその人を振り払い、再び逃げるように走り出す……  
 
腕に浮き出た黒い黒い……  
鱗を隠し……  
 
わけが解らない……  
家に帰った私は、急いで手を洗うと自室に閉じ篭った。  
 
失恋…意識の混濁…鱗…  
そして…血…  
ぐるぐるとそれらが私の頭を廻る。  
助けてよ……  
助けてよ……悟ちゃん…  
ぐるぐると回る暗闇の中、  
好きなはずの彼でなく、  
たまに私の頭に浮かぶいつも、笑ってくれていたちょっと意地悪な幼馴染みだけが私をつなぎ止めてくれる気がした……  
 
どれくらいたっただろう、  
いつの間にか眠っていた私は覚醒すると、父さんが心配して私の様子を、見にきてくれたらしい事を枕もとにあったおにぎりで気づく……  
 
でも、そんなモノ……  
今はいらない……  
…私は……  
 
 
あの日から私は学校に行っていない。  
 
もう…行けないのかも知れない……  
父さんには風邪とだけ言っている。  
 
父さんの元にはいつまで居られるのだろう……  
私は人間じゃない……  
 
…黒い鱗……  
始め気づかなかったが、私の短い髪の毛に埋もれる程度だけど後頭部には小さな角が二つ……  
まるで漫画かアニメの竜みたいな……  
 
…そして、私は欲している事に気づいた……  
…それはおぞましいはずの物……  
片隅に残った私の意識はそれを拒否する……  
…でも、私をそれを求め、  
実際に何度も手にしている……  
 
最初は小さな野良猫…  
その内にどこかの家の犬……  
 
…爪をそれらに差し込み引き裂き…喰らう……  
温かい血と肉の感触に私は酔い…止められなくなる……  
 
私はきっといつか…人を殺すのだろう……  
…血を求める化け物なのだから……  
 
 
「いつつ……」  
鳴に押し倒された時に出来た傷が痛み、  
授業中の眠気から俺を現実に戻してくれる。  
 
あの日から鳴は学校に来ていない……  
「……本気だったんだな」  
金刀とジーベンビュルグの噂が流れてから鳴が元気がなかったのは知っている。  
そして…この間の出来事……  
俺は…胸の奥を締め付けられるような感情を感じながら、  
誰も座っていないあいつの席を見て呟く。  
鳴に好きな奴が出来たと相談された時、と同じ感覚……  
…俺はずっと鳴が好きだったんだけどなあ……  
もっとも相手が金刀だと聞いた瞬間には多分、タレントに憧れるようなものだと思って俺は安心していた。  
 
……いい加減、鞄持っていってやらなきゃな……  
あの日、鳴は鞄を忘れたままだ。  
クラスでは近所に住んでいる俺の役目だと言うのが当然のごとくになっているが、  
俺が持っていかない為に、鞄は放置されていた。  
 
何度かあいつの友人に鞄のことは頼まれているし、  
もう持っていかないと、他の奴が持っていく事になるだろう。  
 
それは俺と鳴の接点が希薄になることを意味する気がする。  
俺は今日こそは絶対に鞄を持っていく、  
そう心に決めた。  
 
鞄を二個持った俺は学校の帰り道、家の近所の公園に居た。  
鳴と子供のころ、よく来た公園だ。  
最近、この近所はよく惨殺された犬猫の死体が捨てられた事件がおこる為、  
まだ薄暗い時間であり、普段ならまだ犬の散歩をする人が居たりするが今日はもう誰も居ない。  
 
「…引き裂かれたような死体か…まさかな」  
俺は意識した為に肩に痛みを感じ鞄を二個ともベンチに置き、  
自分も深く腰を掛けた。  
…その時  
 
「キャイんっ!!」  
辺りに甲高い犬の悲鳴が響く。  
まさか…まさか……  
 
俺は肩の傷を思い出し、自分の恐ろしい想像を振り払う為、  
その悲鳴のもとに走る。  
そして…そこで見たものは……  
 
 
温かい肉に爪のささる感触…  
…ココチイイ……  
そして、その爪を伝わり滑り気のある血が指を…腕を伝わる…  
…キモチイイ……  
私は目に映る赤の快楽に沈みきっていた。  
血の溢れる傷口に唇を当て、  
舌で血をなめ取り…牙をたて肉を食んだ…  
 
「……鳴」  
暗い愉悦にひたる私に突如、後ろから声が掛けられる。  
見られた!  
とっさに私は、身を翻すと声の主に向かい爪をたてる。  
 
柔らかい肉の感触が再び私の爪先から私に愉悦を与える。  
とっさに反射的に飛びついただけのはずが、  
その愉悦は目的とすげ替わった。  
今までで最も大きな欲望……  
これは性的な興奮だ……  
 
相手は人間の男だと本能が理解したんだ。  
私の愉悦は性へと初めて移行してしまい、  
それに興奮しきった私は刺さった爪をそのままに自分の残った手で、自分の呼吸を邪魔する服を破りさる。  
 
「ふう…はあ…」  
服を破り捨て下着だけになった私は、爪でさえつけた獲物の首筋に舌を這わせる。  
「よ…せ……」  
痛みと出血に抗う力を奪われているのだろう、  
獲物は自由になる腕と足で必死に私は跳ね退けようとするが、その力は弱々しい。  
 
私は私を跳ね退けようとした足を掴んでやると、  
そのまま爪で相手の足が傷つくのも構わずに一気にズボンを下着ごと引き裂いて彼自身を剥き出しにてやる。  
 
まだ萎えているそれだが、布から解放された事で臭いを巻き散らす。  
それは更に私を興奮させる。  
次いで私は相手の口を私の口で犯す為に、這わしていた舌を首筋から離し、  
相手の顔を正面から初めて見る。  
 
…まって…  
…知っている…  
…彼は……  
 
「…悟ちゃん…」  
 
初めて目があった…  
そう思った瞬間、彼女の口から俺の名前が漏れ彼女の手が止まった。  
 
もっとも行為は止まったが、未だに彼女は息を荒立てたまま俺を組み敷いている。  
腕の付け根に刺さった彼女の爪もその俺に激痛を与えたままだ……  
…だが、そんなことはどうでも良い。  
「鳴…大丈夫か?」  
俺はただ彼女を気遣い声をかける。  
「…悟ちゃん…悟ちゃん…  
 私…どうしよう……恐いよ……」  
俺の声に安心したのか、高ぶっていた彼女の感情が涙と一緒に流れてくるのを感じる。  
 
俺はそっと彼女に手を伸ばし涙を指で拭いてやる。  
「もう…大丈夫だ……  
 もう…大丈夫だ」  
何の根拠もない言葉だと解っていたが、  
俺は彼女の爪が一層傷をえぐるのも構わずに俺は体を起こし彼女を抱き締め、ただゆっくり囁く。  
 
抱き締めた彼女の体がまだ息が荒く、熱も持っている事に俺は気づく……  
「…鳴、大丈夫か?」  
「あんまり大丈夫じゃないかも……  
 でも、悟ちゃんほどじゃないよ」  
そう言って俺を見つめた鳴は、まだ興奮状態なのだろう…  
息が荒く目が潤んでいる。  
 
彼女のそんな状態に否応無しに俺は反応してしまう。  
「悟ちゃん…こんな私に感じてくれているの?」  
「…いや…これは俺の意志とは無関係で……」  
俺は焦り、  
思わず腰をひいて彼女から体を離してしまう。  
 
「そうだよね…」  
そんな俺の反応に鳴は心底悲しそうな反応をする。  
「…って、お前の好きな奴は金刀だろ?  
 それなのに、こうゆう状況でどうこうってのは俺は嫌なんだよ」  
「じゃあ、どういう状況なら?」  
「そりゃあ、俺がお前にちゃんと告白して……」  
「ふ〜ん、悟ちゃん私に告白したいんだ」  
「そう、ちゃんと告ってだなあ……」  
「でも、今のそれって告白だよ」  
……  
……なんだってええええええっ!!  
 
今までの自分の言葉を思い出す。  
……いや、まだぎりぎりセーフだろ?  
そう納得しようとする俺を無視して鳴は  
「私ね…体がおかしくなってから、金刀君のこと思い出さなかったよ……  
 でも、悟ちゃんのことはよく思い出したんだ。  
 悟ちゃんに助けて欲しかった、よく解らないけどきっと私は悟ちゃんが好きなんだと思う」  
「……俺ははっきり解っているぞ。  
 鳴が好きだ」  
俺は言い切って鳴を再び強く抱き締めてやる。  
背や肩の鱗がすべすべして肌触りがいい。  
「悟ちゃん…お願い。  
 私、我慢がもう出来ないよ」  
 
……正直、俺は出来れば鳴の体を堪能したいんだけど、  
だが、すでに彼女の方はこれ以上待たせるのはどうかと言うほどに興奮しきっている。  
俺は仕方なく彼女を抱き締めていた腕をゆるめ、体をある程度動かせるようにして彼女の足の間に自分の腰を入れる。  
 
鳴の体の変化のせいだろうか?  
ショーツをずらすとすでに濡れた彼女の大切な部分は、本来はそこにあるべき茂みがなく、つるつると潤いで濡れ照かっている。  
 
俺はそこに自分自身を沈める前にと、彼女の柔らかい唇に自分の唇当ててそれを初めて味わう。  
「あっ…あくん」  
唇から彼女の甘い息が漏れ、俺を興奮させる。  
俺は彼女の牙が俺の唇を傷つけるのも構わずに彼女の唇をむさぼり、  
同時に自分自身に手を添え、彼女の大切な部分に導いて行く。  
くちゃ…  
「あうんっ」  
彼女の潤いと俺の先が当たった音と同時に、彼女は声を上げ反り返り俺の唇から離れてしまう。  
俺はそれを名残惜しみながら、彼女と一つになる事に集中する為に敢えて彼女の唇を追わずに腰を押し進める。  
 
「んっ」  
「んんっ」  
うまく入らずに彼女の大切な部分の表面を何度かこねた後、  
ようやく先端が入り二人の吐く息が重なり、  
そのまま俺は彼女の中はきついにも関わらず、潤いに滑るように自然に奥に入って行く。  
「あっう……ん」  
しかし、それもすぐに止まってしまう。  
俺の自分自身が中程までも行かない間に抵抗に引っかかってしまった。  
 
しかもその時、彼女が苦悶の声と表情を表したのだ。  
「大丈夫か?」  
俺が不安になって鳴に声を掛けると、  
鳴はそんな俺の心情を察したのか、自ら腰を動かし俺を奥に導く。  
 
一度、抵抗を乗り切った後は再びスムーズに俺は鳴の中に自身を埋没させて行けた。  
「ふう」  
そして、奥にたどり着いた所で一度息をつくと、  
再び鳴の唇に自らの唇を押し当て、  
「うん…っ」  
自身を奥まで到達させた事で、必要無くなった添えていた手が自由になったので彼女の充分な大きさを持つ胸に添える。  
 
下から胸を支える形で添えると、その心地いいボリュームが手のひらに伝わってくる。  
俺はそのままの形でゆっくり腰を前後させてゆくと、  
「あっ……あうんっ」  
彼女の甘い声と同時に、手のひらに伝わる胸の重さも弾む。  
 
俺はまだまだこの感触を楽しみたかったが、  
すでにこみ上げていた終わりの感覚に速度を上げる為に体  
を支えるため胸から手を離して速度を上げる。  
「あっああ……さ…さとちゃん……私、もっ…う…ああっ」  
彼女の最後の声と共に、俺も達し彼女の胸に崩れ落ちた。  
 
 
しばらく、抱き合って余韻を楽しんだ俺はふと気づく。  
「どうしたの悟ちゃん?」  
「…いや……」  
俺は確認の為に彼女の背に手をまわし撫でる。  
「あんっ…悟ちゃん、またしたくなっちゃよ」  
「…そうじゃなく」  
やけに可愛い声を出す鳴の誘惑を俺は、後ろ髪をひかれる思いで却下し、今度は頭を撫でくる。  
……間違いない。  
「お前、鱗も角も消えているぞ」  
「え?」  
俺の言葉に鳴はさき程、俺がしたようにぺたぺたと自分の頭と肩や背中を触る。  
 
「……本当だ、満足したからかな?  
 今まではその……」  
鳴は俺の肩の傷を見て目を伏せる。  
……多分、この辺りの犬猫の事件はこいつの所為だろう。  
それで満足すると鱗とかが消えるんだ……  
もっともこの事は触れてやらない方がいい。  
 
「…なんかいい加減な物だな……」  
「いい加減って…どうしても戻らないから困ってたんだよ」  
俺のため息まじりの言葉に一度、沈みかけた鳴の表情が再び明るくなる。  
うん、こいつはこうじゃなくちゃ。  
「じゃあ、いつでも俺が消してやるよ」  
俺はそう思い更にちょっとふざけてみる。  
「悟ちゃんのエッチ…」  
鳴はそんな俺の期待通りに可愛い笑顔に舌をちょっと出しべーをしてそっぽを向く。  
俺はそんな彼女を自分の方に向かせると、  
「ちょとっ悟ちゃん」  
彼女の抗議を無視して、軽いキスをした。  
 
 
ー・ー・ー・エピローグ・ー・ー・ー・ー  
 
あれから俺たちは、服はお互いぼろぼろだわ。  
俺に至っては流血してるわで家に帰ることさえ四苦八苦した。  
何とか二人の服を寄せ集め、  
俺がまず家に帰り彼女の分の服を持ち出しなんとかしたが、  
 
その後、怪我や服について親からこってり絞られた。  
…いや、冷静に考えると絞られる程度で済んだのは奇跡だ。  
俺の肩の傷から見れば警察に通報されて然るべきだろう……  
 
鳴の方は父子家庭だったがはずだが、そっちがどう話したのかは知らない、  
もしかしたら、話してない可能性も高いと思う。  
 
そして今も彼女の鱗が出たりするのは、実はまだ続いているが、  
手を握るとか、ひどくてもキスで直ってしまうようになったし、  
なにより彼女は興奮したりしなくなった……  
…俺としてはちょっと哀しい気もするけど……  
 
「またエッチなこと考えているでしょ?」  
感傷にふけるオレに並んで登校してた鳴が横から声をかけてくる。  
「…ああ…鳴が好きだからな」  
俺は鳴にそう言って笑いかけてやる。  
「え…あ…あの」  
自分から話題を振っておいて鳴は真っ赤になってあたふたする。  
そんな鳴を見て俺は確信する、  
「もう大丈夫だ」  
…と  
 

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