「今日ぐらい・・・いいだろ?」  
「・・・うん。」  
 
結婚して12年たった。  
愛する息子は今年で小学五年生。  
今年の夏は受験勉強のために塾の合宿に出ている。  
俺から言わせて見れば順風満帆な結婚生活だった。  
仕事で失敗することもなく、息子はいい子に育ってくれた。  
俺自身の息子だって、12年間愛妻のみに奉仕して来た。  
ただここ数か月セックスレスなのだ。  
大袈裟かもしれないが、月に3回はヤっていた以前と比べると明らかに股間が寂しい。  
だから・・・今日は思う存分楽しまなきゃ。  
 
12年間、ダンナのペニスは私が管理した。  
ダンナの物は私の者。でもそれが夫婦でしょう?  
みんなは私がダンナを尻に敷いてるって言うけど、愛あっての事よ。  
ダンナはセックスの度に言うの。「大事にしてくれてありがとう」って。  
その度に・・・この人でよかったって思うの。  
 
健がいない五日間の間に思いっきりヤっちゃおうと思ってたのに・・・  
なんでこんなにノリが悪いんだ?  
健の事気にしてるのか?  
確かに、今あいつは静かな農村で勉学に励んでいる頃だろう。  
・・・そんな時にこんなやましい事を考えてる俺が悪いのか?  
すまんな、健。たまには父親ではなく一人の男になりたいんだ。  
 
健が塾に通い始め、私もパートの仕事を始めた。  
もっぱらレジの仕事だが、人付き合いとか大変な事がたくさんある。  
もう身体も悲鳴を上げ始めているの・・・。  
ダンナは健がいない間にセックスするつもりみたい。  
ここ数か月は健の勉強を理由に拒んでたけど、ほんとはしたい。  
もう爆発寸前。バイブじゃ満足できない!  
 
俺は横になった。  
うちでは騎乗位が基本。真弓は我が家の女王様なのだ。  
マゾじゃないけど・・・折り合いをつけて生きて行くのが夫婦でしょ?  
だって真弓はいつでも満足が行くまでしてくれるんだから、こんな素晴らしい奥さんを貰えて、俺は幸せ者だ。  
「ねえ、乗って・・・」  
「え・・・」  
こんなの初めてだよ。  
一度俺が頼んで正常位でした事はあるけど・・・  
 
「ねえ、乗って・・・」  
もうどうなってもいい。  
この人を服従する余力は残っていない。  
ただ気持ち良くなりたいだけ。  
足の指先に暖かい物が当たる。  
ダンナが足を舐めるなんて始めて・・・  
ダンナの左手は私の腰に、右手は蕾を執拗に攻め続け、舌は知らぬ間に泉を潤していた。「やんっ」  
いやらしい声が漏れてしまう。  
真治さんったら、上手なんだから・・・  
 
足を舐めてみよう。  
足を舐められると堪らないって誰かが言ってたしな。「やんっ」  
顔を赤らめて・・・なんて可愛らしいんだ・・・真弓・・・  
両手で柔らかい乳房を揉みしだき、さらに舌を泉に這わせ、わざと音を立てる。  
指は直線を描き下腹部まで降りる。  
潤滑油は十分過ぎるほどだった。  
さらに大きな音を立て、中へとお邪魔する。  
一本、二本、三本、ついには四本の指を入れ摩擦運動を繰り返した。  
「あんっ、あんっ」  
真弓の可愛らしい声は可憐さを増し、妖艶だ。  
これが人妻の色気というものか。  
 
四本もの指を入れられ、私の身体は理性を失った。  
感情は私の声帯を震わせ、絶え間なく動く愛液は私を綺麗にしてくれているみたい。  
美容にセックスは不可欠って、本当なのね。  
真治の頭が目の前にある。  
乳房を必死でしゃぶる姿はまるで赤ちゃんのよう。  
私の興奮はさらに高まる。  
「入れるよ・・・」  
そう。この瞬間を待ってた。  
今私に入って来た堅い物は唯一無二の神器。  
もうすぐで絶頂。  
でもずっと真治とつながっていたい。  
 
「入れるよ・・・」  
真弓の泉はすでに洪水だった。  
ピストンをする度に大量の粘液が流れ出している。  
「気持ち・・・い・・い・・・・・・」  
そんな事はすでに身体が証明してる。  
でも、気持ちいいのは真弓だけじゃない。俺もだ。  
ピストンを続けながら真弓の脇腹を舐めた。  
その途端、真弓の口から異様に高い声が漏れ、身体は抜け殻になった。  
 
「―――!!」  
声にもならない悲鳴。  
わたしは気を失った。  
だが私の下では何かが再開された。  
 
あなたがイクまで続けるから。  
そんな事言ってたよな。  
俺はピストン運動を再開した。  
真弓の表情は変化を見せないが、膣だけは呼吸をしている。  
「はあ・・・はあ・・・」  
俺の呼吸も荒くなって来た。  
「あっ・・・あんっ、あんっ」  
真弓の意識が回復したようだ。  
俺たちは官能的なハーモニーを奏でている。  
 
「あんっ・・・」  
声を出していたのは意識が戻るのより前だったみたい。  
真治の攻撃、本当に気持ちいいの。  
「あっ・・・はぁ・・・・・・」  
真治も声を上げている。  
「あっ、あっ、あ―――――」  
世界が薄くなっていく。  
真治が被さるように倒れて来るのが見えた。  
私は意識が完全になくなる前につぶやいた。  
「大事にしてくれてありがとう」  
小さいながら、叫びに近かった。  
「うん」  
私たちは、完全に果てた。  
 
お粗末  
 

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