高校最後の春。
夏の全国大会を目指して、部員はいつも以上に張り切っている。
甲子園への切符を掴むための、春の地区大会が徐々に迫ってきているからだ。
「100球目か。お前の鍛え方じゃ、足もキツいだろうし、少し休むか」
言い方は気になったが、ちょうど足が痛みだしていたところだ。エスパーか何かかあいつは。
さすが俺の恋女房。
「ああ、ありがとう」
相棒の気遣いに頷き、俺はアンダーシャツの袖で汗を拭いながら部室に戻った。
「はい、タオル」
差し出された手の先に視線を移すと、マネージャーの結衣ちゃんがいた。
いつも通りの笑顔で、水で濡らしたタオルを渡してくれた。
「ありがとう、結衣ちゃん」
「白浜君、最近頑張ってるね」
「最近て……今まで頑張ってなかったみたいじゃん」
俺は苦笑いしながら、そう言って横目で彼女を見た。
「はは……ゴメンね。でも、野球やってるときの白浜君、カッコイいよ」
「嘘ばっ…」
結衣ちゃんは、俺が言い切る前に、覆い被さってきた。
「……ちょっ」
「好き。だったんだよ……ずっと」
そのときの彼女の潤んだ瞳が、唇が愛おしくて仕方なかった。
「俺だって……そんな風に迫られたら、抑えられないよ」
「いいよ……白浜君なら」
ゴクリと唾を飲んだ。目の前にいる彼女が、自分の好きなようにできるという事実に、ついに自分の欲望が抑えられなくなった。
「じゃあ、いくよ」
「……うん」
彼女の制服を捲り上げると、乳房を覆う白いブラジャーが俺の目に映る。
「ゴメンね……胸、小さくて」
「いや……可愛いよ」
俺はゆっくりと、下着の上から、彼女の胸に手を重ねた。
俺が動かす度に、形を変える胸が快感でたまらない。
「んゃっ……あっぅん」
そして、小さく漏らす彼女の声がさらに欲望を煽る。
さらに下着をも捲り上げ、淡い桃色の突起を指で転がす。
「ひぁっ! ダ……メ、そこっ……弱い…の。あぁんっ」
なんか、俺も楽しくなって、夢中で彼女の胸を揉み続けた。
途中、両端を人差し指と中指で挟んで「フォーク」と言って遊んでいたら、軽く叩かれたが。
「そろそろ、下もいいかな?」
「えっ? ……あ、うん。ぃぃょ」
俺は返事を聞くとすぐさま、彼女の下着を衝動的に引き下ろした。
「すごい……濡れてる…」
「そんなこと……言わないでぇっ」
彼女は目をウルウルさせながら、俺を見つめて来る。
「じゃぁ……挿入れるよ」
俺は自分のソレを取り出すと、彼女の秘所にあてがう。
そして、ゆっくりと力を入れて、奥へと挿入する。
「あっ! 奥にぃ……白浜君が、入ってくる!」
「動くよ…!」
腰を動かすと、彼女はビクビクと身体で反応する。同時に部室に響き渡る喘ぎ声が、何とも言えない。
「ぁっん、やぁ! いゃっ、ぁん」
「気持ちっ……い、い?」
「あっ、ん、気持ち……いぃ…んっ」
俺のソレが堪えきるのにも限度が来ていた、ひょっとしたら他よりも早いのかもしれない。それはいけないことなんだろうか。違うと信じたい。
「あっ、出るっ!」
「中……熱いのがっん……来る、んっ」
事を終えて、俺達は部室を後にした。
外は日が暮れ始め、一年達は帰り、レギュラーだけが残って練習を続けていたようだった。
「熱いね……お二人さん」
「わっ! 滝沢!」
俺の相棒こと、キャッチャーの滝沢が部室の前に座り込んでいた。
「滝沢くん……なんで?」
結衣ちゃんは頬を赤く染めて、恐る恐る滝沢に訊ねてみた。
「なんでって、そこのバカが、休んでから一向に戻ってこないからなぁ」
「ヴっ……」
その日から、俺はあまりの恐ろしさに滝沢のサインに首を横に振れなくなった。