勝手に食料事情の続き〜夕子編後半〜    
 
 
バルボグ達にとって地球とバルボ星間の往来とは容易なものだった。  
バルボグのテクノロジーというものは遥か遠い惑星間を短時間で移動でき、  
夕子のようなヒトの肉体を解析、加工したりというのも可能にしていた。  
 
だが、それでも過去に失敗というものはあった。  
バルボ星とは別の惑星で繁殖力の強い哺乳類を見つけたが、バルボグが摂取可能なプワンを持っておらず、  
その問題を結局解決できなかった。  
それゆえ、一度の頓挫があった。  
その苦い経験を受けたのがザンギというバルボグの科学者であった。  
 
ヤシブは地球圏にそのザンギを召喚したのだった。  
 
 
召喚を受けて暫くの後、ヤシブらの宇宙船にザンギがやってきた。  
宇宙船同士が連結し、軽い衝撃があり、しばらくしてヤシブの前にザンギが姿を現したのである。  
 
「おお、ヤシブ監督官。このザンギ、御呼びに応じただいま到着いたしました」  
 
ヤシブは二、三の労いの言葉を掛けると本題をザンギに告げた。  
 
「夕子というヒトのメスを捕獲しておおよその生体検査を終えた。我々が求めるプワンを体内にて生成でき、  
繁殖器官はすでに利用でき、我々の種の繁殖にも使える。  
だが、ヒトの繁殖は時間がかかる様でな、少々効率が悪い。  
・・・そこで、だ。生体科学に長けたお前を呼んだのだ。  
以前養殖実験に使用した生物がいただろう?」  
 
「はい、ヤシブ監督官。アレはこのヒトという哺乳類とは別な星で捕獲した哺乳類です。  
繁殖力は旺盛なのですが、種として我々が摂取可能なプワンを生成しませんのです。  
いくらか品種を改良してみたのですが、結果は変わらず。  
家畜としての繁殖計画が頓挫しました。いやはや使い道に困っていまして・・・」  
 
科学者らしい物言いでヤシブに答えるザンギ。  
 
「そこで、だ」  
 
ヤシブは口を開いた。  
 
「ヒトメスは我々の欲するプワンを生成できる体質でな、これが良質なのだ。  
だが、繁殖と成長にえらく手間と時間がかかる。  
・・・その実験哺乳類とヒトメスの夕子を掛け合わせてみてはどうか?  
もちろん、生物上の壁はあるが・・・ザンギ、お前ならどうにかできるだろう?」  
 
ヤシブは口元を歪めた笑いを浮かべ、  
 
「・・・はい、勿論です、喜んで、いやぁ、おもしろそうですねぇ」  
 
ザンギは科学者らしく好奇心のにじみ出た、ヤシブ以上のニヤつきを見せた。  
 
 
いま、ザンギは自身に割り当てられた宇宙船の一室にいる。  
ザンギが、今目を通しているのは夕子の資料である。  
いや、ヒトメスの資料と言ってもいい。  
肉体の構造、体内に投入されたナノマシンのこと、  
繁殖のプロセス、夕子の因子の特徴、今までの生体検査の方法と結果の記録。  
 
どの情報も興味深いもので、どうしようかと考えた。  
 
「・・・ふむ、とりあえず、実物を拝見したほうがよさそうですね」  
 
そして、ザンギは夕子が収容されている部屋へと脚を向けた。  
 
扉を開けると、部屋の中央には肉のベッドとも呼べるものがあり、その上に夕子はいた。  
肉のベッドの上に横たわっていた。  
肉体と精神が強いストレスにより消耗したので、ナノマシンによって今は意識を遮断してあるそうだ。  
 
ザンギは胸が高鳴った。  
新しい玩具を与えられたときの気分そのものだ。  
早速夕子の元へ駆け寄り、観察する。  
 
「ほほーう、これがヒトのメスですか。今まで見てきた哺乳類とはだいぶ異なりますね・・・」  
 
ザンギは触腕を伸ばし、夕子の肉体に触れる。腕、脚、顔。  
夕子の二つの乳房に触腕が伸びた。  
柔らかく、弾力があるこの組織の中には乳腺という組織があって、プワンを含む液体を精製することが出来るのだとか。  
 
「しかし、それが幼体を体内で作り出してからではないと行われないとは・・・不便ですね」  
 
バルボグにとっての不便、である。  
 
乳房に触腕を巻きつけて、思いのままに揉み、形を変える。  
軽く、激しく、思いっきり。  
肉の潰れる寸前まで圧迫してみたが、夕子に反応はない。  
ナノマシンの意識遮断とは効果的なようだった。  
 
「ある程度なら肉体の組織が損傷してもナノマシンが修復するでしょうが。  
この乳房とやらの中を見たいのですが、破壊するのはさすがにまずいでしょうねぇ」  
 
先端の乳頭を弄り、引っ張ったり。  
 
「組織のサンプル収集くらいは問題ないでしょう」  
 
ザンギはつぶやいた。  
天井から音もなく金属のような触手が幾つも現れた。  
先端は鋭く長い針のようであり、不気味な光沢を放っている。  
 
「まずは両方の乳房から行きましょう」  
 
うねりながら、二本の触手が夕子の胸へ伸び、  
その切っ先を乳首の先端にあてがった。  
 
もし、夕子に意識があったなら激しく抵抗するか、泣き叫んで許しを請うか、その両方か。  
だが、夕子は眠りの中にあり、自分の身にこれから起こることを知ることはない。  
 
触手が力をいれ、夕子の乳房がたわんで潰れるようになり、針の先端が乳房を頂点から貫く。  
軽く乳房が揺れ戻り、針が乳房の中心まで達すると、乳頭の先端から少しだが血の筋が流れた。  
 
「針が入りましたね・・・。それではまず乳房のサンプルを採取しましょう」  
 
針の先端が変形し、夕子の温かな乳房の内側を少しだけ削りはじめた。  
プワン、肉の組織、体液。  
一定量が乳房から奪われ、触手の内側へ飲まれていった。  
変形していた針は元に戻り、やがて乳房からゆっくりと抜き取られた。  
傷口はあっという間にふさがり、血も止まったのはナノマシンの効果だろう。  
乳房の内側も修復されたことだ。  
 
「乳房のサンプルはこれでよいでしょう。次は・・・」  
 
ザンギの触腕は夕子の胸から下り、へその辺りを撫でながら、夕子の下腹部へと到った。  
彼女の体温、柔らかい肉の腹、硬い骨盤の感触を触腕で感じ取るザンギ。  
そして彼女の陰部へ。  
薄い陰毛が掻き分けられ、陰唇へ触れる。  
 
「繁殖器官と行きましょうか」  
 
ザンギの触腕が夕子の腰に巻きつき、夕子の尻を持ち上げる。  
意識の無い夕子の身体は正に人形のそれだった。  
だらしなく垂れる脚、力の入っていない筋。  
腰の浮かされた夕子の脚を別の触腕で開き、股を割る。  
身を乗り出して夕子の女の部分をザンギは覗き込んだ。  
 
「これが繁殖器官ですか。タウルが力任せで弄繰り回すように調べて傷物になっている、と聞きましたが。  
見る限り損傷らしい損傷は無いですねぇ・・・。ナノマシンのおかげですかね」  
 
夕子の女を踏み躙ったタウルの蛮行の傷跡を夕子の性器は残していなかった。  
ただ、処女の証たる肉膜もすでに無い。  
 
ザンギは陰唇をゆっくりと開く。  
湿り気と粘膜の隠微な音が微かにし、包皮と肉核と膣が現れた。  
 
それを眺めた跡、先ほど乳房を貫いた触手が現れ、鋭い針を触手の内側へ飲み込んだあと、膣の前へ伸びた。  
膣粘膜の窄まりへ触手は先端を押し当てると、ゆっくりと夕子へ埋もれていった。  
僅かに濡れている膣の粘膜がその触手を包み込み、淫肉の震えを触手へ伝え、軽く締めつける。  
まるで本来受け入れるはずのオスのモノを扱うように。  
触手は奥へ奥へと滑る様に力強く進み、膣の最奥へとたどり着いた。  
 
「ふむ、本来のヒト種の生殖器官はこの子宮という器官まで進入しないようですね。  
後で掛け合わせる試験動物の生殖器では子宮まで容易に達するでしょうねぇ・・・。  
いやはや、夕子の子宮が破裂とは避けたいですねぇ」  
 
ザンギは微かに唇を引きつらせる。ちょっとした憂いだが、さすがのナノマシンでも修復効果に限りがある。  
となれば、  
 
「ヒトメスの卵のサンプルを入手したらこの子宮には手を加えておきましょう。  
ええ、それがいい!そうであれば異種間の受精卵も着床しやすいでしょう!」  
 
自分の選択に大いに納得しているザンギをよそに、夕子の膣奥では触手が子宮口に密着した。  
密着した触手の先端が花の様に開き、花弁の様な細かな触手が子宮口を拡げ、  
さらに触手から針が飛び出し、子宮口を潜り抜け子宮内を這い回る。  
夕子の子宮はその異物と異変を感じた。  
ザンギに抱えられている夕子の腰が痙攣するように跳ね、胎内の子宮が震える。  
針は、狭くぬめりつく子宮を奥へ奥へ進み、片方の卵管をくぐり抜け、若い卵巣に達した。  
 
針はその卵巣に喰らいつくと、幾らかの卵細胞と卵子を呑みこみ、夕子の神聖な子宮を去っていた。  
そして、触手は夕子の膣から引き抜かれると、膣口から触手への粘液の糸が光った。  
 
「この卵は研究材料としても保険としても有用ですねぇ。・・・さて、サンプルは、採取し終わりました。  
あとは生体学者としての愉しみの時間です」  
 
ザンギは触腕を夕子の顔に伸ばし、愛でるように頬に触れる。  
 
「おお、夕子。こんなに素晴らしいモノを私の好きに出来るなんて・・・。  
ええ、バルボグの使命も大事ですとも。・・・さあ夕子、私に君の肉体を弄らせてもらいますよぉ」  
 
床や天井から幾つもの触手が現れ、  
ザンギのコントロール下のその作業用か手術用かの触手は夕子の下半身に幾重にも巻き付き、  
夕子の陰唇へ膣へその奥へと殺到していった。  
陰唇を割り裂き、一気に子宮へ達した。  
子宮の肉壁に触手がへばり付き、夕子の子宮に極めて細い棘を打ち込んでいく。  
棘に毒があった。  
刺され毒を受けたた部位は遺伝子情報を書き換えられ、細胞の構造が変化していく。  
 
夕子の子宮はまるで心臓のように熱を帯びて鼓動し、夕子の下腹部が跳ねるように脈打つ。  
夕子の子宮はヒトの為の子宮からザンギの玩具として作り変えられていった。  
 
意識の無い夕子の表情に、微かに悲しげな色が漂ったが、誰も気には留めることは無いだろう。  
 
 
身体を包む微かな寒気に夕子は意識を取り戻していった。  
なぜだろう、体を起こしたら酷く頭痛がする。  
頭の芯が痺れているような。  
 
(風邪かな・・・。熱あるのかな?学校休もうかな。体もなんか重いし・・・)  
 
焦点が定まらない視界に段々と周囲の光景が浮かび上がり、  
視界が澄んできた直後に現実と思いたくない現実が現れた。  
 
薄暗く、有機的な床、球状の部屋、何も身につけていない裸の自分、  
夕子の手足に残る、触手で締め付けられた痣の痕。  
 
「ああ、ああぁぁぁ・・・!!ああ、そんなぁぁ」  
 
涙が頬を伝った。  
おぞましい夢だったと思いたい。  
でも、自分の目はおぞましい現実を捉えている。  
 
バルボグという地球外生命体に連れ去られ、考えたくも無い惨い辱めの現実。  
 
「っ痛ッ!」  
 
突然、下腹部に鈍く重い痛みが訪れた。  
へその下、お腹の奥。  
内臓の辺り。  
 
子宮の辺り。  
 
「んッ!?・・・あれ、おかしいな、お腹・・・痛い」  
 
そして、陰部と太ももを生臭く粘つく赤が染めていた。  
 
「は・・・じ・・・まっちゃったの?おかしいな、生理はまだ・・・」  
 
突然訪れた女の肉体の現象に困惑をしていると、  
 
「眼が覚めたか夕子よ」  
 
心臓が飛び跳ねる、声がした。  
聞き覚えのある声だった。  
ヤシブだ。  
隣には別なバルボグがいる。  
 
「私は学者をしております、ザンギ。なんとも、ヒトメスとは動いている所も興味深い生き物ですねぇ」  
 
(学者?)  
 
「おお、順調に機能しているようですねー。いやはや、改造を施したときから理想通りになっているか、  
上手く機能するか、肉体が耐えれるかと心配していたのですが、なによりです」  
 
ザンギが嬉々とした声色で語り、触腕で夕子の脚に伝う血に触れる。  
 
「我々バルボグは過去にヒト意外にも哺乳類に類される生物を発見し、捕獲したことがあるのですよ。  
成長が早く、環境変化にも強い生物でした。  
ですが、その生物は体内で我々が欲するプワンを生成することが出来ませんでした。  
品種改良を試みたり、遺伝子操作をしても空しく。計画は狂ってしまいました。  
・・・ですが!なんと、この惑星にはヒトメスがいたではありませんか!  
しかもヒトメスはプワンを持っている」  
 
ザンギは捲くし立てる様に早口で述べた。  
 
「そこで思いついたのです。もし、試験生物とヒトメスを掛け合わせて  
プワンを持つ生物を生み出すことが出来たら!・・・と」  
 
ザンギはそこで言葉を切った。  
そばにいたヤシブが口を開く。  
 
「夕子、ヒトメスであるお前にはその試験生物とこれから繁殖実験をするのだ。  
だが、お前の繁殖器官は元の状態では適さない。  
だからお前の子宮と卵の組織を操作してな、改良を施した。  
これで試験生物との混血生物を胎内で作り出せるようになったのだ」  
 
「わ・・・私の子宮・・・どう、なっちゃったの?  
もう、人間の赤ちゃんを産めないの・・・?」  
 
目の前が真っ暗になっていくようだった。  
 
夕子の耳にザンギの声が入った。  
 
「うーむ、そうですねぇ。  
卵は試験生物の精を受け入れるようにしましたし、  
それで作られた受精卵以外は子宮の表面で溶けてしまうでしょう。  
万が一にヒトの受精卵が生育したとしても、まともな個体は生成されないでしょうねぇ。  
しかし、興味深い」  
 
夕子の中で何かがはじけた。  
 
「あああああああああ!!いやぁぁぁぁぁぁ!!もういやぁぁぁぁぁ!!  
アンタ達なんて!バルボグなんて!滅びればいいのよッ!  
もう嫌よ!うちに帰してぇ!!こんな狂ったことに私を巻き込まないで!!」  
 
夕子は喉を裂くように叫んだ。泣いた。  
頭を抱え、涙と悲鳴を撒き散らして泣きじゃくって、現実を拒絶しようとした。  
 
だが、耳障りに感じたヤシブが夕子の首をを締め上げ、顔を覗き込んだ。  
 
「いいか、夕子?よく聞け。  
我々がお前を殺して代わりのヒトメスを連れてくるのは簡単なんだぞ。  
お前が死んでいないのは我々が時間的な猶予が残っていないのと、  
手間をかけたお前の身体を無駄にしたくないからだ」  
 
怖くて夕子は声が上がらなかった。  
抗う意思がヤシブによって刈り取られてしまった。  
 
「さて、ザンギ。試験生物をつれて来い」  
 
「はい、ヤシブ監督官。ヒトメスとの異種間繁殖はいい結果がでそうですねぇ!」  
 
そういうと、ザンギは何処か姿を消した。  
 
程なくして、ザンギはこの部屋に戻ってきた。  
その背後に醜悪な巨躯を従えて。  
 
「いやあああああああああああああああッッ!!」  
 
目を見開き、絶叫を上げる夕子。  
ザンギが連れてきた試験生物というのは大きく醜悪だった。  
首の無いナメクジに、人間のような形状で強靭そうな手足が生えていた。  
体表の至る所から粘つく液体を滴らせ、生臭く蠢く粘膜の皮膚。  
それが四つん這いで歩く様はとてもおぞましい。  
そして身体をゆすり、この部屋の様子を探っているようだ。  
 
ザンギが腕を振ったその直後、夕子の視界は回転し、背中に衝撃と痛みが走った。  
ザンギに身体を放られたと気づくのに、少し間があった。  
痛む背中を気にしながら視線を上げた先に、あの試験生物がいた。  
間近でその生物を見た夕子は身体がこわばり、動けなかった。  
生理的な恐怖が夕子を緊張させた。  
試験生物は頭だろうか、身体の先端を近づけ、鼻とも口ともわからない穴から、夕子の匂いをかいだ。  
匂いの中に、生殖が可能な雌の匂いを感じ取った。  
 
そこからはあっという間だった。  
生物は夕子を組み敷き、口だったのだろう、穴から舌をだし、夕子の身体を嘗め回した。  
皮膚のいたるところから、触手が伸び、夕子の手足を縛り上げた。  
夕子の肌に赤黒い粘膜の触手が食い込むと、生物の腹部から他の触手とは形の異なる一本の触手があらわれた。  
太く脈打つ肉の槍を、この生物の生殖器だと認識したのはすぐだった。  
 
「い、いやぁぁぁぁぁ!!やだああああぁぁぁッ!!いや、やめてよッ!  
こんな化け物の子供なんて妊娠したくないっ!わたしは、わたしは家畜なんかじゃない!」  
 
身体を揺すって、髪を振り、狂乱の形相で拒絶する夕子をバルボグたちは冷やかに見た。  
 
「なにを喚くんですか・・・家畜ではありません・・・ヒトメスなんてまだ家畜ですらないのですよ?」  
 
ザンギが息を吐くがごとく呟いた。  
その呟きは夕子には届かなかった。  
試験生物が猛り声をあげ、ザンギの言葉をかき消してしまった。  
 
ヤシブとザンギは退室し、観測ルームへと去っていった。  
 
そして試験生物の舌が夕子の頬を這いずり回り、唇をこじ開けて口腔へ突きこまれた。  
空気を飲む音が夕子の喉から鳴り、粘膜と唾液の混ざり合う音が響く。  
生物の舌が夕子の舌をしゃぶり、唾液を流し込んだ。  
この雌は今から自分の物だとする証として。  
夕子の口から生物の舌が抜かれ、その舌は夕子の下腹部へ伸びた。  
そして、陰部に吸い付いた。陰唇を割り、女の粘膜を弄んだ。  
 
「あッ、くッ!やめてぇぇッ!そんなのいやぁ!」  
 
その刺激は夕子の性器の雌を刺激した。  
熱を帯び、膣内が蠢く。  
愛しい男を迎えいれるのだと膣の肉は勘違いをした。  
だが、夕子は自分の肉の穴がそんな反応をしているとは思わなかった。  
快楽は無く、性器だけが整った。  
 
その肉の穴の様子を感じ取ったのか、試験生物は組み敷いた夕子の脚を開かせ、  
股を割った。  
尻が持ち上げられ、夕子の陰部が無防備に晒される。  
いよいよ、夕子を雌にしようという。  
 
「だめぇぇぇ!セックスやだあああ!こんなのやだぁぁ!!いやあぁぁぁぁ!!」  
 
無理矢理に股を開かれ、女として最も神聖で、大切で、恥らう場所を  
バルボグに続いてこの醜悪な生物に滅茶苦茶にされる。  
さらに今回は完全な雌として。  
・・・この生物との子供を妊娠するために。  
 
試験生物の生殖器が夕子の陰部にあてがわれた。  
脈動が陰唇に伝わり、熱が伝わる。  
 
「おねがぁい、やめてぇ、おね・・・がい・・・します・・・うわぁ」  
 
叫びではなく、泣き声で拒否と許しを請う。  
その声は誰にも届かず、生物は体を進めた。  
粘つく音が膣の入り口で響いた。  
 
「あぁぁ、やめて、やめてぇ!・・・入ってくるよぉ」  
 
膣口が生殖器の先端で開かれ、その太さに拡げられていく。  
夕子の肉が異形の雄を飲み込んでいく。  
少し挿入されただけで、膣が悲鳴を上げ始めた。  
そして一番太い部分が膣を潜ろうとしていた。  
以前夕子を犯したバルボグの触手よりも太いモノが、夕子の肉を思いっきり拡げていた。  
 
「ふ、とぉおい、ふと、すぎるよぉッ、痛いッ、裂けちゃ・・・くッ」  
 
歯を食いしばり、異形の挿入を耐えるが、身体が訴えてくる痛みが苦しい声となって漏れる。  
 
そして、膣の柔肉が太い部分をやっと飲み込んだ時。  
 
試験生物は体重をかけ、思いっきり夕子を突いた。  
 
「あぎぃ、ああああッ、あがぁぁぁ!あああああああああああああ!!!」  
 
骨盤が砕け、胎が破れたのかと夕子は思った。  
白い喉の何処からこんな悲鳴が出てくるのか。  
粘膜が擦り上げられ、異形の生殖器が膣の最奥に届き、子宮口を押し上げた。  
その衝撃で夕子の腹部の中で子宮が跳ねた。  
下腹部に見える異常な膨らみが、突き上げられた子宮によって出来た。  
そんな状態でも膣の肉がじわりと濡れ、雄のモノを包み込む。  
女の粘膜が優しく蠢き、雄に快楽を与えようとした。  
試験生物が嬉しそうに息を吐く。  
そして、夕子の膣の入り口の近くまで自らの生殖器を抜くと、再び勢い良く突いた。  
またしても膣が引き伸ばされ、子宮が踊った。  
そして、夕子は喉を裂いて叫んだ。  
 
試験生物が抽挿のたびに夕子は小刻みに声をあげ、反応した。  
しかし、その声には快楽が感じられない。軋む身体に対する苦痛が混じっていた。  
それでも、試験生物は楽しいのか動きを加速させ、夕子の粘膜を味わう。  
そして、その動きが緩やかになっていった。  
 
「あぐッ、うッ、ぐッ、うあ、ああ、あああぁ・・・うごき、とまった・・・?  
・・・・・・・・・・やだ、やめて、やめて、  
おねがい!やめてぇッ!!それだけはいやぁ!!いやぁぁぁぁぁああああああ!!」  
 
試験生物がゆっくりと膣奥を突いて、動きが止まった。  
夕子はこの次に行われることに拒絶する。  
やめてと叫んで、嫌だと叫んで。  
 
試験生物の生殖器がゆっくりと震えたかと思うと、次の瞬間、膣内で跳ね回った。  
先端から大量の白く熱い液体を放った。  
それは精液を噴出して、夕子の膣内を満たした。  
 
「ぅぅぅぅくううううッぁぁぁあぁぁあああああ!!ぁぁぁぁあああああああああああああ!!!」  
 
膣が膨れ上がり、結合部の隙間から白い汚液が大量に噴出す。  
 
「そ、そんなぁぁあああ!!あああああ、ち、膣の中で射精しちゃったぁぁ、射精されちゃったぁあ!  
あああ、バケモノの妊娠なんていやだぁぁ、あああああああああああ」  
 
視界が涙で歪んだ。夕子は最期を宣告された表情を浮かべ、心から色が消えていくようだった。  
 
異形は夕子の膣内で蠢き、子宮の入り口へ精液を塗りこみ、試験生物は息が荒い。  
だが、その硬さは失われていなかった。  
彼にとって、まだ序の口なのだ。  
ゆっくり、夕子の最奥に先端をあわせた。  
 
「ぅぅあ、ぅくあッ?!なに、な、も、もういい・・・でしょう?!もう射精したん・・・じゃ?」  
 
最奥の入り口、子宮口に先端が当たった。  
 
「・・・・・だめッぇぇ!」  
 
そして、更に力を込めて、子宮口を貫いた。  
硬く小さな子宮口が突かれ、夕子の肉袋がひしゃげる。  
その入り口が滅茶苦茶に潰されて、入口を開け、異形の生殖器が子宮内に侵入した。  
 
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」  
 
強引にだが、ゆっくりと子宮の中を進み、その天井へたどり着いた。  
夕子の胎内は狭く、受け入れた時には子宮は歪に形を変え、内側から大きく膨らんだ。  
子宮が引き伸ばされ、今にも破裂しそうなほどだった。  
 
そんな惨状をヤシブとザンギは観測ルームからディスプレイパネル越しに観察していた。  
もちろん夕子や試験生物のデータ収集をしながらである。  
 
「・・・並のヒトメスなら」  
 
息を吐くようにザンギが  
 
「すでに死んでいますねぇ」  
 
呟いた。  
 
「夕子の生殖器官の改良の際、組織の強化も施術しておいて正解というものでした。  
いやはや、それでも・・・また使い物になるかどうか不安になる様相ですねぇ」  
 
突く。腹部が突き上げられ、視界が暗転する。  
抜く。試験生物の生殖器の最も太い部分が子宮内に引っかかり、子宮が膣の入り口近くまで動く。  
その度に先ほどの白濁液が胎内から描き出されていく。  
 
「あッ!ぎぃ!んッ、んッ!ッや、やめぇ、し、死ん、じゃうッ、おな、か、い、痛いッ!」  
 
突かれる度に細切れの悲鳴と喘ぎを漏らし、食いしばった歯の隙間から、吐息が漏れる。  
その夕子の吐息に惹かれるように異形の舌が口腔に侵入し、夕子の唾液と舌を貪る。  
夕子の声がくぐもって響く。  
 
やがて、夕子の淫らな粘膜に変化が現れだした。  
この異常に夕子の女の器官はついに狂った。  
膣と子宮がリズムを刻むように雄を刺激する。  
柔らかく包み、更に精を欲する。  
しかし、この雌の反応は快楽として夕子は認識できなかった。  
心と身体が全く釣り合わない性交。  
 
「んぐぅッ!あがッ!ん!んん!んぐううう!!」  
(痛い!!お腹!!破裂する!!子宮が!!子宮がぁ!!)  
 
陰部が快楽を感じ、脳は苦痛を感じる。  
突かれる度に淫肉が喜び踊るが、粘膜を抉られる激痛が流れる。  
その度に、愛欲の液と血が混ざり、膣口を濡らす。  
 
 
そして、試験生物が呻いた。  
この行為の締めくくりが近い。  
試験生物の生殖器が大きく振るえ、抽挿が緩やかになる。  
再び、子宮口からその中へ入り、子宮に包まれ、動きが止まる。  
 
「もうやだぁ・・・もう、もう・・・ぐぅッ、ううあぁぁ、ひぃがぁぁ!!!っぁあ」  
 
胎内の中で今まで感じたことの無い熱が生まれた。  
先ほどの射精とは比べ物にならない、本気の射精。  
それが夕子の子宮の中で放たれた。  
地鳴りのような音と共に夕子の身体が振るえ、腹部の中で子宮が跳ね躍る。  
 
「いぎぃ、あがぁぁあがああああああああああああああ!いやぁああああああああああああああ!!」  
 
夕子の絶叫と同時に、その子宮は大きく膨らんだ。  
そして、夕子は自分の腹部が妊婦の様に膨れ上がるの見た。  
 
叫びと共に、肺の空気を吐き出した夕子はそこで気を失った。  
全身から力が抜けた夕子から試験生物は己のモノを引き抜いた。  
栓を失った肉袋から白濁液が流れ出し、汚猥の水溜りが形成される。  
白濁液が排出されるにつれて、膨らんだ腹が元通りの状態へ戻った。  
 
満足げに試験生物が口の端をゆがめ、夕子を見下ろす。  
これでこの雌は自分の仔を産むだろう。そう悟ったような笑みだ。  
 
 
その行為が終わった頃を見計らってバルボグは夕子を回収し、試験生物を夕子から引き離した。  
勿論、これで終わりではない。  
夕子の妊娠を観察しなければならない。  
 
「タウル、夕子を検査台に移せ」  
 
ヤシブが次々に指示を飛ばす。  
 
「子宮内と乳房の状況を常に監視しろ。ここからが重要なのだ」  
 
そして、夕子は力なく無抵抗のまま、バルボグに運ばれていった。  
 
 
それから検査台というベッドの上に載せられた夕子。  
薄っすらと意識が戻るが、覚醒には程遠い。  
周囲の音が遠雷の様に遠く聞こえる。  
この朦朧とした意識の外でどの様なことが行われているのか。  
 
バルボグは夕子の両足を高く上げた状態で固定した。  
「妊婦の分娩代」ににているな、夕子はどこかでそう思った。  
夕子の陰部が曝け出されているのも同じように。  
その陰唇は赤く腫れ上がり、その孔からは白くどろりとした汚液が滴っているのである。  
勿論、この汚液の中には数え切れないほどの微小な異物が蠢き、それが夕子の膣内、子宮内を這いずり回っている。  
 
(バケモノの・・・精液・・・気持ち悪いな・・・)  
 
何も感じないような、フラットな言葉が脳裏に浮かぶ。  
 
『ヤシブ監督官、夕子の生殖器内は予想どうりの状態です』  
 
ザンギだろうか、報告する声が響く。  
 
『卵巣から卵はすでに排出されています。ですが、受精には時間が・・・ナノマシンを使って・・・』  
 
(卵・・・?・・・卵子?)  
 
『生殖器内のナノマシンにより、受精が加速されます。おお・・・これが・・・素晴らしい』  
 
夕子の意識の中にイメージが浮かんだ。  
夕子の分身であり、『ヒトとして生まれてほしかったモノ』に幾つもの異物が殺到し、犯していく。  
夕子の分身の形が滅茶苦茶に歪んで行き、得体の知れぬ肉の塊になった。  
 
(受精しちゃったの・・・?やだよ、『こんなの』のお母さんになるのなんて。やだ)  
 
涙が流れた。  
 
『着床を確認しました。・・・素晴らしい!素晴らしい!この生育速度はすごいぞぉ!!』  
 
子宮の中で何かが膨れ上がっていく。何かが育っていく。  
 
『おお、夕子の肉体にも急な変化が!・・・脳組織や乳房内の状態が・・・』  
 
胸の奥が疼く。重く熱く苦しい。  
 
『これが・・・この分泌物が母乳とやらか・・・調べろ』  
 
検査台の上から二本の触手が現れた。  
しなやかで青白く透き通る肉で、先端はヒトデの様になっている触手。  
それが、夕子の膨らみ、母性を滴らせる乳房に吸い付いた。  
触手の吸い付きに振るえ揺れる夕子の乳房は、その先端から白く甘い液体を噴いた。  
その液体を触手は吸った。  
恐ろしく貪欲に。  
 
「んぁ、あッ!ん、んッ!うあ、あぁあ、ああ!んぅぅぅ、ううぅぅん!んぅぅぅ!!ああぁあぁッ!!」  
 
嬌声だった。母性を貪られる本能的な快楽。触手が乳首を吸い上げ、  
そのヒトデの腕で乳房を強く揉み搾り、乳腺を刺激する。  
その度に母乳は滴った。  
大量の母乳が触手に吸われた。  
 
『プワンがこんなにも含まれている・・・これは興味深い』  
 
触手が搾取をやめ、乳房を放す。夕子の乳房は震え、快楽をまだ求めるようだった。  
夕子の双房はすっかり母親となる雌のモノになり、成熟をしていた。  
 
「あぁぁ・・・おっぱぃ・・・あついょぉ・・・」  
 
口から甘い声が漏れた。  
そして、この甘い快楽の陰で、夕子の胎は膨らみ続け、ついに妊婦の胎となった。  
 
もうすぐ、望まない母親になる。  
 
 
やがて意識が覚醒した。  
気が付けば、肌色の山が目の前にあった。  
それが自分の孕み腹であることを夕子は認識した。  
そして、今、自分が分娩台の様な肉のベッドに拘束されていることも。  
 
「・・・え?・・・あぁ!?いやぁぁぁあぁ!!」  
 
叫んだ。その瞬間、大きな鼓動が腹を打った。  
そして、激しい痛みが腰を溶かし、意識を貫いた。  
 
「ひぐぅッ!ああ、なに、・・・痛いッ!おなか、痛いッ!うう、うくぅああ!!」  
 
四肢を動かし、痛みを身体で訴えるが、脚は高く固定され、腕は頭上で拘束されている。  
 
「夕子よ。交配種の発育は驚異的なものだったぞ」  
 
視界の外からヤシブの声がする。  
 
「お前の子宮の中では既に交配した個体が生育を終え、もうじき分娩されるだろう。  
遺伝子の検査ではヒトメスと試験生物、両者の特徴を受け継いでいるのが確認されている。  
これは一つの成果なのだ」  
 
荒い夕子の呼吸が、その時を告げる。  
身体の奥で何かが暴れ、弾ける感覚があった。  
それが子宮口の隙間を流れ出て膣内を濡らしていく感覚も。  
やがて夕子の陰唇を内側から開いて、膣の奥から生臭い血と濁った水が混じったモノが吐き出された。  
卑部から滴ったそれが夕子の紅潮した丸い尻を濡らす。  
 
「な、なに?・・・まさか、は、破水・・・し、しちゃった?」  
 
それが何の兆候なのか、夕子は過去に習っていた。  
孕んだ女が『母』になる過程が進行していく。  
 
そして、激しい痛みが身体を奔ると、夕子は言葉を忘れて、唸り、歯を噛み締めて堪えるしかなかった。  
脳が産めというシグナルを発し、異形の胎児も産めという。  
身体を見えない腕で潰されるようだ。  
それが子宮を搾り中身を出そうとしているかのような。  
 
「いぎぃッ!!!」  
 
大きい声が出た。  
 
子宮口が内側からこじ開けられ、骨盤が無理矢理広がった。その激痛ゆえ。  
 
「これがヒトメスの繁殖か・・・」  
 
ヤシブは影から様子を伺い、苦痛に歪む夕子の顔を見入っていた。  
 
(母体に強い負担をかけるだな。これは特に注意が要るな)  
 
荒い呼吸を繰り返しては、リズムを刻むように夕子は痛みの波を受ける。  
産道となった膣が一杯に拡がる。  
熱を帯びた塊が子宮を這い出て膣に流れ出た。今は膣という肉の中に熱さがある。  
そして、膣口が内側から広がり、夕子の淫肉の粘膜の色とは違う、肉の色が見えた。  
 
「おお、ヤシブ監督官!いよいよです」  
 
ザンギが言った。  
 
 
夕子は産みの苦しみに喘いだ。  
 
「いたぁい!!あぁあああ!!ぐぅううううう・・・はぁ、はぁ、痛ッいよぉ、こ、こわいよ!」  
 
身体が自然と分娩を行う。呼吸が出産のものになり、肌が赤く染まり大量の汗が滴る。  
肉体を内側から裂かれる激痛が流れると、視界が白む。  
『産みの苦しみ』という未知なる経験に怯えた。  
 
膣が最も拡がり、肉の排出と汚液のしぶきが下品な音を響かせると、  
 
「うぐぅうぅうう、あがぁ・・・・・・んんぅううううあああああああああああああああああああ!!」  
 
夕子は叫び、ついに肉が股からこぼれ落ちる。  
「べちゃり」という音の混ざった響きがこの場所を満たした。  
夕子の拡がった肉孔から、何かが出でて、床に落ちた。  
急に身体が軽くなった、胸に空虚感が湧き、子宮までが無くなったような心地がした。  
 
彼女は母親になってしまった。  
 
やがて産声が無い事が夕子に違和感を与えた。  
 
(赤ちゃん・・・バケモノと私の赤ちゃん・・・産まれちゃった・・・・・・産声が無い?)  
 
回らない舌が言葉をつむぐ。  
 
「あ、あかひゃ・・・ん?」  
 
『びちゃり』という音が耳朶を打った。  
音にあわせて何かと夕子を繋ぐ緒が引っ張られ、子宮に痛みを奔らせた。  
視界の届かない場所で何かが蠢いているのがわかる。  
それが、内股を触り、陰部を撫でた。  
 
そして、夕子は目にした。  
下腹部に乗り上げ、濡れた夕子の陰毛の上に這い上がったのは醜悪な赤子だった。  
あの試験生物の姿にそっくりで、人間の様な皮膚を持って・・・その頭部からは、  
 
夕子から受け継いだ黒く艶やかな長い髪が生えていた。  
 
その赤子が母を見つめ、微笑んだように見えた。  
 
「あぁ・・・・」  
 
この一言を呟き、夕子の心は完全に破壊された。彼女はもう考えることをやめた。  
心を失った母親の腹を這い、その胸の乳房に辿り着いた赤子は、  
その先端を咥えると母乳を音を立てて貪り始めた。  
 
心の無い夕子は胸を吸われるたびに無意識に悦びの声をこぼした。  
 
 
その後、バルボグによって夕子と赤子は引き離された。  
分娩台の上で夕子の乳を啜る赤子をタウルが引き剥がし、鎮静効果の薬物を使って眠らせた。  
それを金属光沢を放つケースに閉じ込めて捕獲とした。  
 
「『コイツ』を検査しろ。ただし傷つけるな」  
 
ヤシブの指示がタウルに飛んだ。  
続けて指示を送る。  
 
「本星に送るんだ。クローン量産プラント及び食料プラントにも連絡をしておけ」  
「ヤシブ監督官、夕子はまだ手元に置いて置きたいのですが、いかがでしょう?」  
 
口を出したのはザンギだ。  
ザンギには考えがあった。  
 
「実はまだ異種配合の案がありまして。夕子をサンプルとして本星に送るのはそれからにして貰いたいのです。はい」  
 
これをヤシブは認めた。  
そして夕子はまだ陵辱を受けることになる。  
 
 
赤子は生体検査を受けた後バルボ星に送られた。  
バルボ星において赤子は研究対象になった後にクローン培養の素材となった。  
大量の赤子のクローンがプラントにおいて生産され、それは食料プラントにおいて『プワン』の塊へと加工された。  
 
「これが本星から送られてきたプワン糧食である」  
 
地球の付近を航行する宇宙船の中で、ヤシブは部下のバルボグ一同に説明をしていた。  
 
「これによってバルボ星の食料危機は一時的だが解決をされた。  
今、本星のプラントにおいて増産され、バルボグ上流階級を優先的に配給が行われている。  
もう少しで労働階級のバルボグにも行き渡るであろう」  
 
その声は尊大さがあった。  
 
 
そして宇宙船の一室では。  
 
「んぅぅ・・・あ、あ、ふぁッ!ぅぅぅぅぅうぐぅぅ!!!」  
 
身体を流れる快楽が喘ぎとなって響く部屋があった。  
それは夕子の拘束されている部屋だった。  
 
「これは以前の試験生物は違う星の生命体なのですが・・・」  
 
「んあ、んあああ!!ああああああ!!くぅぅッ、あん!あん!あ、あ、ああ、ああああ!!」  
 
夕子とザンギであった。  
 
夕子は新たな性交を受けていた。  
身体中が粘つく白濁液でまみれた夕子を組み敷いて、  
蜘蛛の様な巨大な生物が、尾の先端を伸ばし夕子の膣穴を貫いていた。  
頭を床に押さえつけられ、尻を突き上げた夕子の格好は獣の様であり、より一層蜘蛛の興奮を煽った。  
蜘蛛が太く猛った生殖管を夕子に叩き付けると夕子の粘膜が更にぬめり、締め付けを強くする。  
 
心の壊れた夕子は人形の様にその強姦を受けて嬌声を漏らしていた。  
快楽の粘液が夕子の卑陰から滴り、陰核は赤く腫れている。  
汚されていなかった頃の陰部に比べ、いまや淫猥な『それ』になっていた。  
だからこそ、異形との交じり合いでも粘膜の快楽を得てしまっていた。  
 
「この生物は高純度のプワンを生産できる見込みがあったのですが、繁殖に難がありまして。  
卵生の為、繁殖に非常に時間が掛かるのです。  
そこで、ヒトメスの卵を利用し、ヒトメスの母体から栄養分を得れば大幅な時間短縮になるはずなのです。  
その為に片方の卵巣をナノマシンで活性化させ、根こそぎ卵細胞を受精可能な段階まで成熟させました。  
・・・つまりですね。夕子、貴方に今度は産卵をしてもらいましょう」  
 
独り言のような説明口調でザンギは言った。  
そして、  
 
「あう、あうあうあぐぁッ!あ!あ!あ!んぁあああ!あああ・・・ぐぁああ!あああ!あああああああああああ!!!!」  
 
蜘蛛がその動きを早め、一気に夕子の奥を穿った。  
子宮口は既に柔らかくなっていて、その雄を簡単に飲み込んだ。  
その刺激が激しい快楽となって背筋を駆け抜けた。  
思考することを辞めていた夕子は本能で悦びの声と激しい悲鳴を上げた。  
 
子宮の粘膜が飢えているかのように雄のモノを包み、愛撫すると、蜘蛛はその刺激で夕子の胎に精液を吐き出した。  
子宮は喜び、大量の精液を飲み込んだが、収まりきらない分が膣から噴出した。  
白濁の粘つく汚液が内股を濡らし、垂れる様は劣情の限りだった。  
夕子の『女』は雄の液を流し込まれたことを知ると、熱くなった卵巣から排卵をした。  
そして、ヒトの物ではない精子が彼女の卵子を目指す。  
 
やがて、異形の卵が受精し彼女の腹を膨らませるだろう。  
そして彼女は肉穴と陰唇から偽りの愛の球体を産み落とすだろう。  
それも大量に。  
 
だが、夕子は、  
 
「ふあぁぁ・・・あぁぁぁぁ・・・・んあぁ」  
 
力なく、狂った快楽により歪んだ顔で鳴くのみだ。  
きっとこの後のことなんて、理解してはいないだろう。  
 
勝手に食料事情の続き〜夕子編後半〜  終  
 
 

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