理奈が風呂場から出た時には、土生は完全に着替え終わっていた。
そして荷物を持って家を出ようとするが。
「待ちなさいよ。」
「まってられるかよ、先グラウンドに行ってるぜ。」
「どこに行くつもり?あたしはグラウンドでなんて一言もいってないんだけど。」
「…なら、どこでやるつもりだ。」
着替えながら喋る理奈、早くしろと思いつつ待つ土生。
ショーツをするりとはいて、その上にスパッツを履く。そして理奈の巨乳のサイズに合わせた特注のスポーツブラ。
とはいえ、特注といえど理奈の巨乳を完全に覆う事は出来ない。
裸を見慣れている土生だが、むしろ露出度の高い服を着ている方がエロっぽく感じた。
ぴちぴちのスパッツも理奈の理想的なボディラインを魅せる。
「…どーしたの?」
「な、なんでもねえよ…」
「ふうん。」
赤みがかったオレンジ色のスポーツブラとスパッツ。
とても魅力的なのだが、今はそんな事を考えている状況ではない。
理奈が右手にグローブをはめると、
「来て。」
言われるがままについていく。玄関でスパイクに履き替える。
コンクリートの路上をスパイクで歩くのは負担になるのでタブーなのだが…
「おい、グラウンドまで距離があるから、スパイクは足に悪いぞ。」
「だから、誰がグラウンドまで行くって言ったのよ。翔はスニーカーでいいから。」
玄関を出て、路地に…向かわなかった。
玄関を出るや否や左に曲って、向かった先は…ブルペン。
「どうする気だ?何で勝負する気だ?
捕球くらい、いつも余裕でやってるだろ。」
「捕球?何生ぬるい事言ってんのよ。3打席勝負に決まってるじゃない。」
「ば、馬鹿かお前は!」
バッターボックスとホームベースが書かれてはいるが、それは形だけ。
ピッチングとキャッチャーの感覚を維持するためのものに過ぎない。
キャッチャーがいない時でも練習できるように、ホームベースの後ろに的のついた3,4m四方のネットがあるが。
もちろんバッターから見て前方にはネットはない。あるのは立ち並んでいる家ばかり。
そんな状況でバッティングするなど、もってのほかだが。
「…早く打席につきなさいよ。」
「ば、馬鹿言うな!打球が飛んだら、どんなことになるか分かってんのか!
ファールボールでも後ろのネットを超える可能性は十分すぎるほどあるんだぜ!?」
「…大丈夫、打たせないから。
あたしより弱くて、根性無しの奴に、打たれるわけがないでしょ?」
「な…ぐ…」
理奈に考えなどなかった。
ただ、土生にムカついて、叩き潰したかっただけ。立ち直らせようという考えも、優しさもない。
「バットを持ちなさい。
10球投げてあげる。そのうちヒット性の辺りを1本でも打てたら、翔の勝ち。」
「く…(ヒット性って…そんな打球を放ったら、大変な事に…)」
やむを得ずバットを持ち、構える。
…そして、左腕がうなる。
(…な、なんだよ、これ…)
「ストライクよ、振らなきゃ当たらないわよ、翔。」
ウォームアップも投球練習もせずに、この球速。
いつもキャッチャーの目線で見ているが、バッターとして見るのはこれが初めて。
…ヒットどころか、当てることすらやっとかもしれない。
2球目、3球目。バットを動かすことができない。
打つと間違いなく大惨事が起こる。それ以上に、理奈の速球の威力に完全に怯んでいる。
「なあに?全然動かないけど。
そっか。打てなかった時の言い訳を考えてるのね。」
「ぐ…」
「ま、『打ったら大変な事になってしまう』と自分に言い訳してたら?
でも、それって翔らしくないよね。」
「…?」
らしくない、…そう言われても、自分らしさって、なんだろう。
「どんな状況でも、落ち着いていて、決して弱みを見せない、何があっても動じない。
すごく頼りがいがあって…あたしはそう思ってたけど、間違ってたのかな?」
「理奈?」
理奈の体をまとっていた冷徹さが、消えていた。
代わりに理奈をまとっていたのは、悲しそうな目。
「ねえ、この状況を、打開してよ。
翔なら、どんな時でも、きっと何とかしてくれる…
さっきの様な情けない翔じゃなくて、あたしの大好きな翔を見せてよ!」
「…。」
静かにバットを構える。
…そうだ、自分がナンバー1でありたいのなら、せめてそうあろうとする姿を見せないと!
キャプテンなら、どんな状況でも、決してあきらめない、そして…
実際に、みんなの期待にこたえないといけない。
こうやって、必死に期待にこたえてほしいと願っている理奈のためにも!
「行くよ!手加減しないからねっ!」
「…ああ。」
…なぜだろう、すごく落ち着く。
いい考えが思いついたわけじゃない、とはいえ、何も考えずにバットを振るわけにはいかない。
…でも、何とか出来そうな気がする。
「…っ!」
はええ…でも…
何か違う、さっきは感じた、ストレートの圧倒的な何かが、今は感じない。
5球目、6球目。
…感じる。神経が研ぎ澄まされていく気がする。
7球目。
まだだ、まだ、バットを振るわけにはいかない。打球を飛ばすわけにはいかない。
あれ、「打球を飛ばす」という前提になってる、…俺の中で。
もう少し…もう少しこの神経の研ぎ澄まされている感覚…維持してくれ…もう少しだけ、研ぎ澄まされてくれ…
(翔の目つき…何とかしてくれそうな気がする…ねえ、何とかしてよ、翔…
お願い!)
静かな気迫を感じ、土生を信じて投げた、8球目。
情をかけたつもりなど一切ない。いや、情などかかっていない。
…だが、失投をした。コントロールミスではない。コーナーは突いた、球速も最高。
だが、そのコースはインロー。土生の大得意なコース。
土生の気迫が、インローが得意だという情報を、理奈から離れさせた。
そして…
(この感覚…感じる、今までで一番、これ以上ないってくらい、研ぎ澄まされてる…
ここだっ!)
自然と無理なく、スムーズにバットが出る。
そして、腰が回る、軸がぶれることなく、体が回転する。
(この限りなく不利な状況を撃ち破る、ただ1つの方法…それは、これだ!)
バットを回す直前に、このほとんど勝ち目のない勝負の、唯一の盲点に気がついた。
…いや、気付いたのではない、体が盲点を感じ取り、細胞を動かさせた。
(バットを回した!?ど、どうしよう…周りの家に…
ううん、翔の事だから何か考えがある、きっと何とかしてくれる。あたしは、信じる!)
打球音とともに、バットが振りぬかれる。
「…。」
「…。」
「う、嘘…」
「よく捕ったな、理奈。」
理奈のグローブに、ボールが収まっている。
ピッチャー返し。もちろんこれだとアウトになってしまうが、一部のファールボールを除けば、
…ボールを周りに飛ばすことのできないこの状況で放つことが出来る、唯一の打球。
「…狙ったの?」
「さあな。あと2球あるが、悪いが、これで終わりにしてくれ、手がしびれた。」
理奈の打球の威力は半端ではない。土生の手にも結構な負荷がかかった。
「…えっと…」
「理奈の勝ちだ。ヒット性の当たりは、打てなかったからな。
やっと気付いたぜ、ナンバーワンとかで、そんなみみっちい事でこだわってた俺がいかに馬鹿だったかがな。」
「翔…」
「いいじゃねえか、土生翔平。
大好きな女の子に甘えてる、おっぱい大好きな甘えんぼさんでさ。」
…え?
今、あたしの事を…大好きな、女の子って…
「あ、いや…優秀なピッチャーとして、さ。その…お前のストレート、大好きだ。」
「…。
(あたしが期待してることが、正しいと考えていいのかな?)」
「でも、本当に理奈はすごい。あんなストレート投げるやつ、他にはいない。」
「しょ、翔だって、さ!…ピッチャー返し、ねらったでしょ?
おまけに、あたしがピッチャー返しに反応して、捕る事が出来る、ぎりぎりの打球の速さに調整してさ。」
「さあ、何のことやら。」
「し、しらばっくれないでよ。傍から見たら偶然のピッチャー返しって、装おうとして、
あたしを持ち上げてくれて、…その…」
「な、なんだよ…」
お互いに顔が真っ赤。
お互いが必死に野球の話題を持ち上げようとするが、ほとんど意味がない。
それでも土生は動揺する気持ちを抑えているが、理奈はもう爆発寸前。
「…翔っ!」
「!?」
思わず抱きついた。
夜の住宅地、各家庭の人たちはみんな家でそれぞれの時間を過ごしている。
「あたし、もう、耐えられない!
ここが…もう、耐えられないのよ!」
土生の手首を持ち、胸に押し付ける。
心臓の鼓動を感じさせたいのだろうが、土生が感じるのは胸の弾力、
…そして、土生自身の、胸の鼓動。
「理奈…理奈っ!」
土生も理奈を抱きしめる。
そして何を思ったか、疲労の残る腕で理奈を抱えあげる。
「きゃっ!」
「…その、さ。家の中に入ろう。俺…エッチしたい。」
「…うん。」
そして、理奈の家…いや、もう2人の家と言ってもいいかもしれない。
お互いが片想いをしている、2人だけしかいない家で、2人の想いを抑えるものは何もない。
理奈の部屋。丸い机とベッド以外はランドセルなどの荷物しか見当たらない簡素な部屋。
…その小さなベッドの上に、そっと理奈の体を乗せる。
「好きにしていいよ。」
「…うん。その前に、俺…」
「?」
好きだ、と言いたい。
…でも、その言葉を出すことができない。
言いたいのに、でも、もし断られたら…その想いがとてつもなく強いゆえに、逆に不安だった。
「いや、なんでもない。」
「そう…ほら、おっぱい飲んでよ。」
「うん、えっと、さ。好きにして、いいんだよな?」
「え?そ、そういったけど…」
「俺まだ、理奈の…その、下の…おま…あ、えっと」
「クスクス…いいよ、スパッツも、ショーツも、脱がしていいよ。」
土生の顔が紅潮する。
そして、服を脱ぐと、巨乳の方には見向きもせず、好きだという思いと、異性に対する興味が、スパッツに手をかけ、
ショーツもろとも一気にずらした。
「!!!」
「どう?これが女の子の…あそこ、だよ。」
毛の全く生えていないつるつるすべすべの丘。
そこに線が1本引いてある。俗に言う割れ目。そこまでは知っていた。
だが、雑誌でもこの部分は修正がかかっており、割れ目のさらに奥までは知らない。
ごくり、とつばを飲み込み。そして、
「脚、開いて。」
「…うん。」
恥ずかしそうに脚を開く。わずかにピンクに染まっている肌。
その割れ目がわずかに開いており、かすかにピンク色の何かが見えている。
その割れ目に指で触れてみると、
「あっ…」
(今のが、気持ちいい時に出る、あの声…?)
雑誌で手に入れた知識の記憶を引っ張り出す。
(おっぱいはいくら触っても全然感じてなかったのに…
女の子のあそこがおっぱいよりずっと敏感なのは、本当なんだな。
まあ、俺のここもそうなんだけど…)
ものすごい勢いで成長した自分の分身を見る。
皮は半分めくれ、先っぽは濡れている。
理奈への想いと性欲によって高揚した状態の中、指で割れ目を開いてみる。
…そこには、ピンク色の世界が広がっていた。
「んっ…」
(女の子のあそこって、こんな風になってたんだ。)
「しょ、翔…エッチ、して…」
「う、うん。」
おっぱいとおんなじように、しゃぶるんだよな…
えっと、それから、上の部分にはクリトリスがあって…これか!
「あんっ!」
「理奈?」
「そ、そこ…」
ここが一番感じるというのは本当らしい。
ならば、ここをしゃぶってやろう、そう本能がささやいた。
普通陰唇全体をしゃぶるのが一般的だろうが、そんなのは関係なかった。
(ちゅぱ…)
「んっ!」
乳首をしゃぶる要領で、クリトリスを唇で咥えて、ちゅくちゅくと音を立ててしゃぶっていく。
「脚、開いて。」
「…うん。」
恥ずかしそうに脚を開く。わずかにピンクに染まっている肌。
その割れ目がわずかに開いており、かすかにピンク色の何かが見えている。
その割れ目に指で触れてみると、
「あっ…」
(今のが、気持ちいい時に出る、あの声…?)
雑誌で手に入れた知識の記憶を引っ張り出す。
(おっぱいはいくら触っても全然感じてなかったのに…
女の子のあそこがおっぱいよりずっと敏感なのは、本当なんだな。
まあ、俺のここもそうなんだけど…)
ものすごい勢いで成長した自分の分身を見る。
皮は半分めくれ、先っぽは濡れている。
理奈への想いと性欲によって高揚した状態の中、指で割れ目を開いてみる。
…そこには、ピンク色の世界が広がっていた。
「んっ…」
(女の子のあそこって、こんな風になってたんだ。)
「しょ、翔…エッチ、して…」
「う、うん。」
おっぱいとおんなじように、しゃぶるんだよな…
えっと、それから、上の部分にはクリトリスがあって…これか!
「あんっ!」
「理奈?」
「そ、そこ…」
ここが一番感じるというのは本当らしい。
ならば、ここをしゃぶってやろう、そう本能がささやいた。
普通陰唇全体をしゃぶるのが一般的だろうが、そんなのは関係なかった。
(ちゅぱ…)
「んっ!」
乳首をしゃぶる要領で、クリトリスを唇で咥えて、ちゅくちゅくと音を立ててしゃぶっていく。
「しょう…翔…あっ!」
(理奈の奴…すごくイってやがる!)
今まで全く感じてくれなかった。
それを晴らすがごとく、激しくクリトリスを責め立てる。そして…
「ああうっ!」
「!」
土生の顔に潮が降りかかる。
すぐに手でぬぐい、舐めてみる。
(しょっぱい…けど、なんか不思議な味…)
「あうう…」
理奈の意識は飛びかけている。
だが、もちろん理奈にとってはまだ物足りない。
「お…お願い、翔のあそこを…あたしの…ここに…」
「!…理奈…」
お互いにまだ自分の想いを伝えていない相手。
理奈は土生の想いはどうでもよかった。ただ、自分の好きな相手とつながり、中に出してほしかった。
…だが、そんな後先のことを考えない理奈と違い、土生は賢い。
好きな相手とはいえ想いを伝えてない以上、…そして何より、理奈を不幸にすることはできない。
「…だめだ、理奈。」
「え?…あ、あたしが、嫌?」
「そんなんじゃねえ!…もし、もし子供が出来たりしたら…」
「大丈夫だよお…あたし、まだその…生理、してないから。」
「…。」
少し黙りこむ。そういう事情なら理性を振り切る事も…
出来なかった。
「…初潮が妊娠になってしまう、とも限らないぜ。」
「大丈夫だよお…お願い、翔が、欲しいのぉ…
翔は、あたしが、嫌いなの?」
「そんなんじゃない…」
「じゃあ、なんで?あたしは、翔の事が、…あう…」
好きだと言えない。
恥ずかしい…それもあるが、それ以上に、同じ大切な野球仲間が、恋人同士になるのが、想像できなかった。
「俺だって、理奈と…その、ヤりたくて、繋がりたくて…理奈の事が…えっと…」
好きだと言えない。
異性として意識し続けても、やはりグローブをはめてボールを持ったピッチャー。
「でも、俺たちは…(特別な関係じゃ…)」
「翔…できないの…?」
恋人とか、そんな関係じゃないとできない。
好きでない相手とは、できない。
…もし、そう口に出してでもいれば…でも、言えなかった。
理奈がそういう関係だともし思い込んでいたら…と思い、それも言えなかった。
「…うっ…馬鹿ぁ!翔の馬鹿ぁ!だいっ嫌い!」
「!…理奈、ごめん。」
四つん這いで理奈の上を覆っていた土生に抱きつく。
もちろん、だい嫌い、なんて嘘である。大好きだからこそ、だい嫌い、そう言わずにはいられなかった。
ベッドの上で重なり、スポーツブラを思い切りはがして、巨乳にしゃぶりつく。
いつもよりずっと気持ちを込めて、愛でるようにしゃぶる。すると、
「んっ…」
(か、感じた…?)
「気持ちいいよ…」
「いつもは…全然何にも感じてないのに…本当に?御世辞とかじゃなくて?」
「ん…気持ちいよ、翔。
それに、嬉しい。」
「え?」
理奈が一筋の涙を流した。
「いじめの元だった、このおっぱいをさ…」
「理奈、どうしたんだ?」
「翔が、こんなにもおいしそうに、幸せそうに飲んでくれて、嬉しくて…」
「理奈…
おいしいよ。もっと飲んでいい?」
「うん!」
いつも、おっぱいを飲んでいた。
でも、今日、今こうして飲んでいるおっぱいは、いつもよりずっとおいしかった。
出ないはずの母乳を感じられた。
…そして、いつの間にか、お互いに裸のまま眠っていた。
明日は日曜日。練習はお休み。
いつも投げてるストレートから、ちょっと離れて遊んでいよう。