「はぁ〜、綺麗な星空ね〜」
「はぁ〜…どうすんのさ、このあと」
「いいじゃない、ほら星が綺麗よ」
「夜勝手に外出てまでして見るものか……?おばさんも心配してるだろうよ」
「あ、さっきメールいれといたから大丈夫」
「いや後で大目玉確定だから!!わかってんのか!?」
「そしたら私は博貴に連れ出されたって言うわ」
「・・・よくそんな事が言えたな。窓から侵入して俺を拉致したのは理沙だ」
「うっさいわね。誰のためにこの丘に来たと思ってるの?」
「あ?」
「あんたの為にシチュを用意してんのよ。」
「なんだ?どういう意味だ?」
「意外と博貴はロマンチストだしね。私しか知らないと思うけど」
「・・・・」
「なら星空の下なんて最高の舞台じゃない?だから来たの」
「・・・どういう意味だ」
「伊達に15年一緒じゃないわ。あんたの思ってることは丸見えよ」
「・・・・」
「まったくヘタレもいい加減にしなさいよ。男はがっつりいかないと」
「・・・なんか面目丸潰れなんだが」
「全部あんたのせいじゃない。まだ言わないなら、私から・・ふむぅ!?」
「・・・ちっ。格好よく言う筈だったのに。グダグダ過ぎだな」
「やっぱロマンチストね・・・今のファーストキスなのよ?」
「こっちもだ馬鹿・・・・なあ?」
「・・・・ん?」
「俺さ、理沙が好きだ。」
「・・・うん、ずっと待ってた。私も博貴が好き」
「そっか。じゃ帰るぞ」
「ねぇ、博貴はおじさんに何発なぐられるかなぁ?」
「なんでそういうこと言うかなぁ!?帰りたくない・・・」
「じゃあ・・・・朝帰りにしよっか?」