俺は今、悩んでいます。  
 
誰にも相談できない悩みがあります。  
「・・・・ぃ」  
最近付きまとわれているんです。  
「・・ぃ・・ぉぃ」  
えっ?ストーカー?いや、そのほうがどれだけ救われるか。  
「・・・ぉーぃ」  
もしかしたら感づいてる方もいると思いますが  
「おーい」  
俺の悩みt「おーい、聞いてるのか?」  
「だー!もぉうっさい!」  
「なんだ、何回も読んでいるのに  
 返事をしないお主が悪いのではないか!!」  
 
この俺に四六時中まとわりついている少女。  
俺の悩みは彼女のことです。  
 
出会いは二週間前、まだ少し肌寒い春先のことでした。  
 
 
俺がいつものごとくバイトをクビになった帰り道  
 
肩を落としながら帰っていると、  
誰かが上着の袖引いているような気がした。  
 
振り返ってみると、十歳かきわどい少女がだった。  
 
俺にロリコンの趣味は無いが、  
それでも惹かれそうなきれいな顔立ちだった。  
 
そのとき俺は彼女が何か言いたそうだった気がした。  
 
「お嬢ちゃん、どうしたのかな?迷子かな?」  
(これでは危ないオヤジに間違われそうでわないか。)  
などと心に苦笑いを浮かべていたら、  
その子がおもむろに口を開いてこう言った。  
 
 
「わらわのために死んでくれぬか?」  
 
はっ?  
 
「だから、わらわのノルマのために死んでくれぬか?」  
 
 
そう、彼女は『死神』だったのです。  
 
 
 

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