「ゆっくり死んでいきな・・・」
黒いローブを着た女性が、部屋の窓枠に腰掛け、ベッドの上にいる俺を見ている。
俺は、やがて息を引き取るだろう。それも、こいつがいるせいで。
「いいじゃないか、こんな美しい女性に看取られるんだぜ?
一人孤独に死ぬよかマシだろう。」
……ああ、なんだか頭にノイズが走る。
「さて、ここで一つ選択させてやろう。
A.病で死ぬ。
B.鎌で首を刈り取られて死ぬ。
C.近くの川か海に落とした後、溺死して死ぬ。
D. ……ええと、思いつかないな。
さ、どれがいい?」
彼女は、俺に向かって残酷な形相で微笑む。
俺は、思った。
―――ああ、やっぱこいつ、死神だな、と。