「う〜ん……」  
「お姉ちゃん?どうしたの?おなかいたいの?」  
「え?う、ううん、そうじゃないの。学校の宿題でね。将来の夢っていう題で作文を書かないといけないの」  
「ふうん?」  
「小学生のころは色々なりたいものがあったんだけどなあ。中学生になると先がみえちゃっていまいちイメージが湧かないんだよね」  
「僕はね、お姉ちゃん。僕ね。将来お医者さんになりたい!だから今から理科の生き物の所は勉強してるし、『現代医学総論・小学生向け』も読んでるんだよ!」  
「そっか。ゆきちゃんは偉いなあ。私は平凡に生きていければいいな、くらいしか考え付かないから。ゆきちゃんの夢、応援してあげる」  
「ほんと?僕、偉い?」  
「うん。すっごく偉い。撫で撫でしてあげる」  
「えへへへ。じゃあね、じゃあね、お姉ちゃん!僕ね、お姉ちゃんにして欲しいことがあるの!」  
「ん?なあに?なんでも言ってごらん」  
「お医者さんごっこ!」  
「え…?」  
「お隣の由美ちゃんも、けいちゃんも、こないだまではやってくれたのに、最近は患者役は恥ずかしいからって言ってやってくれないんだ。  
 だから僕が患者役ばっかりなんだよ」  
「え、え〜と、そ、それは、ね、ほかのことじゃだめかな……、お姉ちゃんも恥ずかしいし…」  
「え〜!今、なんでもしてくれるって言ったのに!うそつき〜」  
「じゃ、じゃあ、少しだけだからね…?」  
「やったー!お姉ちゃん大好き!」  
「あはは…」  
「それじゃあ、触診するので服を脱がしま〜す!」  
「え〜!?」  
「お医者さんの言うことは絶対です!抵抗したらだめです!」  
「あ、あう…、し、しわにならないように気をつけてね…」  
「う〜ん、心臓がどきどきいってますね。あれ?乳首がなんだかおっきくなってますね」  
「う、あん…」  
「う〜ん、おっぱいは柔らかいのに乳首は硬くなってますね。由美ちゃんやけいちゃんはこういう風にはなってなかったけどなあ。おっぱいの大きさのせいかな」  
「はう、あう、……ん〜〜!?」  
「じゃあ、次はパンツを脱いでくださ〜い。お尻の検査をしま〜す!」  
「…え!?あ、あーーーー!」  
「あーーー!」  
 
 
「はっ!?ゆ、夢…か」  
ぼんやりと自分の指を眺める。幼いころのトラウマは中々消えないらしい。時計を見ると朝の7時20分。もう起きる時間だ。  
「…ねえ、大丈夫?うなされてたよ…?」  
「うぇ、あ、ああ、大丈夫。べ、別にたいしたことじゃないし」  
「…そ、それならいいけど…。ほんとに大丈夫?」  
 
 
さて、ここいらで自己紹介でもしておこう。俺の名は沢広・幸正(さわひろ・ゆきまさ)。  
どうということもないただの大学生だ。一応医学部の一年。19才。  
運動神経は微妙。部活やサークルは特にしていないが、毎日大型犬のシロをつれて近所の山道を走りこんでいるのでスタミナにはそこそこ自信がある。  
今、俺のそばにいる女は沢広・雛美(さわひろ・ひなみ)。  
3つ年上の俺の姉だ。優しく面倒見がいいが、押しに弱い性格で強く迫られるとノーと言えない日本人。  
落ち着いた雰囲気の可憐で清楚な和風美人で、気が弱く、M気質なのか、いじると楽しい人だが同時に俺にとあるトラウマを与えた元凶でもある。  
ちなみに俺と同じ大学の法学部の2年生。本番に弱い性格のため、成績は十分だったにも関わらず2回受験に失敗している。  
美人で慎ましい性格でかなりもてるにも関わらず、男と付き合ったことはなく、まだ処女だ。どうも家族以外の男が苦手らしい。  
今は大学に通うために俺と二人で二人用アパートに同居中。  
 
「ねえ、どうしたの?」  
まだ姉さんは心配そうに俺を見ている。  
かつて彼女に与えられたトラウマは未だ解消されていない。日常生活に問題があるものじゃない。だが、外科医志望の医学部生の俺には深刻だ。  
なんといっても、生き物の内臓をイメージすると指が震えるのだ。解剖実習もしたし、実験動物や食用の鶏で何度も練習したがどうしても治らない。  
まだ1年生で、すぐに将来にどうこうというわけではないが、このままでは外科は諦めなくてはならない。  
 
血も内臓も平気だし、本番にも強いほうだと思う。なのになぜこんなことになっているのか。  
それは、今朝見た夢の中の出来事が原因だ。  
あの時、幼い俺は姉さんが抵抗しないのをいいことに姉さんの股間をいじくりまわし、そして、彼女の肛門に人差し指を突っ込んだのだった。  
それまで無抵抗だった姉さんもさすがに驚いたのかお尻を締めて、逃げ出そうとし、結果、俺の指は骨折したのだ。  
そして、生き物の内臓を見ると、姉さんの直腸の感触が蘇り、連鎖的に骨折の激痛を思い出し、指が震えてしまう。  
だからモツ鍋もうまく食べられない。  
無論、姉さんは俺がこんなトラウマを持っていることは知らない。ふと、心理学の教授の言葉を思い出した。  
 
『トラウマの解消方法にはいくつかあるが、一番手っ取り早いのはトラウマを受けた出来事と同じことを、よりマイルドにしてもう一度体験し、  
 深層心理に、この出来事は怖くもなんともないと覚えさせることだ。ただし、注意しなければよりトラウマを深める可能性もある』  
 
もう、これしか、ない。  
「姉さん、少し相談したいことがあるんだけど、いいかな」  
「う、うん。なんでも言って。私にできることならなんでもするから!」  
相談されたことがうれしかったのか、身を乗り出して笑顔で答えてくる。  
昔から何度も俺にからかわれ続けてきたのに、さっぱり懲りない人だと思うが、今はその無防備な優しさがありがたい。  
「あのさ、俺、医者目指して頑張ってきたけど、医学部に入って改めてその難しさを実感したっていうかさ……」  
「うん、うん」  
「きちんとした診察ができるのかな、って悩んでるんだ。俺、要領悪いから、中々覚えられなくて、診察の勉強をもっとしたいだけど、  
 講義の回数は決まってるし……」  
「それで?」  
「だから、さ、姉さんに診察の練習台になって欲しいんだ。実験台扱いなんて、姉さんいやかもしれないけど…こんなこと頼めるの姉さんしかいないし」  
「そんなことない!私、いつだってゆきちゃんの夢を応援してるから!それで、診察の練習ってどうすればいいの?」  
「本当?、それじゃあ、今からでもいいかな」  
「うん!いいよ!」  
「じゃあ、まずは上着を脱いでもらえるかな」  
「……え?」  
「ほら、早く。服着てたら診察できないし」  
「う、うん。あれ?わたし、騙されてる?」  
「細かいことはいいから、じゃあ俺が脱がせるよ」  
「え、きゃっ!」  
パジャマ姿だった姉さんの上着のボタンを手早く外す。  
「じゃあ、自分で広げてて」  
「う、うん」  
「ブラジャーも外すからね」  
「…あ、あう…」  
形のいいDカップがまろびでる。  
診察でブラを取る必要はないけど、一度こっちのペースになると抵抗できなくなる姉さんを見てると思わずいじめたくなってしまう。  
聴診器(捨てる予定のものを先輩から貰ってきた)を胸に当てるとどきどきと鼓動が響く。  
 
「う〜ん、鼓動が激しいな。心臓になにかあるのかな」  
「え?え?わたし、なんかまずいの?」  
「これ以上は直接触診しないと」  
「ひゃあん!?」  
「ふむ、しこりはないみたいだ。乳がんの可能性はないな」  
「あうぅ…」  
「おや、乳首にしこりがあるね」  
「え…?」  
「じゃあ、後向いてくれる?」  
「うん…」  
滑らかな背中を撫ですさり、さらに後から胸に手を伸ばす。  
「う〜ん、下から揺らすと波打ってるなあ」  
「あの、それってなにかいけないのかなあ…」  
「じゃあ、つぎは、下半身かな」  
「答えてよ〜」  
「パンツの中、触診しますので〜足を開いてください」  
「う、うえええ!?」  
素っ頓狂な声を上げる姉さんを抑えこみつつ、の中に手を入れる。滑らかな下腹、そして陰毛の感触、ふっくらとした恥丘。  
まだだ、まだ大丈夫、かつての激痛はまだ蘇ってこない。  
これからが本番だ。  
「じゃあ、これから膣周辺を検査しますから」  
「はうう…」  
「くっ…」  
そのままクリトリスをいじくる。  
「ん、ん…、は、ぁあああ」  
そして大陰唇を開き、粘液まみれのそこへ指を入れる。  
「あ、あああん!」  
「ぐぅ!」  
その瞬間、かつての激痛の幻が指を駆け巡る!はでに指先が痙攣し、姉さんの敏感な部分をかき回した。  
「あ、あああああああーーー!」  
「く、耐えろ!俺の指!」  
大丈夫だ!膣なら、肛門と違って潰されることも折られることもない!激しい蠕動と粘膜のしっとりした感触を感じつつ、俺は心を抑える。  
すると、いくらまっても指に痛みが起きないことを俺の深層心理が理解したのか徐々に指の振るえが収まり、激痛の残滓も消えていく……  
やった!成功したのだ!これなら、トラウマが克服される!  
そして、姉さんのそこから手を抜いた。すると、支えを失った姉さんはぐったりと前のめりにベッドに倒れた。  
そのとき、パンツがずれてお尻がむき出しになる。べとべとになった肛門がこちらに突き出された。  
「う、く!」  
それを見た瞬間、再び激震が指に走る!  
「やはり、ここを制しなければ俺のトラウマは解消できないか…!」  
ならば、やってやる!だが、無思慮に指をつっこむだけではかつての悲劇を繰り替えすだけだ。  
どうすればいい?  
 
「そうか。以前は指を挟まれた状態で姉さんが暴れたから折れたんだ。肛門括約筋自体には骨をはさみ潰す力はない。  
 なら、姉さんが暴れないようにして指をいれればいいわけだ」  
「ね、ねえ、ゆきちゃん……、なにか、こわいこといってない……?」  
「細かいことはいいから、じゃあ、姉さん、手を出して」  
「…え?」  
そのまま姉さんの手をタオルでしばり、ベッドの枠に縛り付ける。そして足を広げて同じく足側のベッド枠に固定する。  
「ね、ねえ…、ゆきちゃん、診察でしばったりもするの…?」  
「べつに珍しくないよ」  
適当に答えつつ、姉さんの肛門にワセリンを塗りつける。  
「は、ああああん…、」  
「じゃあ、これから直腸がんの診察をするから、力を抜いてね」  
「え…、ああああん!」  
く、さすがにいきなり指を入れようとすると、手が震える。ならば、最初は小さめのバイブにしとこう。  
「あ、あああああ!?」  
く、すごい締め付けだ。いきなり指をいれなくてよかった。  
何度かバイブを往復させると、ぐったりと姉さんの体から力が抜け、肛門が緩む。  
これなら……、そして指を入れた。そして、そのまま耐え続ける。すると、幻痛が静まっていくのを感じる。  
「やった…。ついに、克服できたのか……。これで、外科医にいける!」  
何年も俺をさいなんでいたトラウマがこんなに簡単に解消されるなんて!  
「ありがとう、姉さん!これでなんとか自信がついたよ!」  
「そ、そう?それなら…よかった…」  
改めて姉さんの肛門を見つめてみる。  
こんな小さな穴に今まで振り回されてきたのか……  
「よし、今日はとことんここを征服しよう!」  
こうなったらすることは一つしかない。俺はズボンとトランクスを脱ぐと、改めて姉さんのお尻の穴を指で拡張していく。  
「んんん!?」  
そして……  
「ああああーーーーー!?」  
「う!?」  
 
 
「ねえ、ゆきちゃん、うなされてたみたいだったけど、本当に大丈夫?」  
「え、あ、うん。大丈夫大丈夫…」  
俺の名は沢広・幸正(さわひろ・ゆきまさ)。将来有望な医学部の2年生だ。  
ただ一つ悩みがあり、それはアナルセックスが怖いということだ。  
 
 

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