「このメールを見た女性は今後、下着を付けずに外出してしまいます。
ただし3人以上の女性にこのメールを転送すると回避することができます。」
「このメールを見た人は10分以内に3人以上にこのメールを送らないと
近くにいる異性に生まれたままの姿を見せてしまいます。
3人以上にこのメールを転送すれば裸を見せるのを止めることができます。」
・・・。
私が自分の部屋で宿題をしていると2通続けてこんなメールが送られてきた。
はあ?何このメール。意味がわからないんだけど…。なんだか下ネタで気味が悪い内容だし…。
梓が送ってきたのね…。こんなのを2通も。久しぶりにメール来たと思ったら何よこれ。
「あずっち何コレ?どういうこと??」
すぐに梓に返信する。
クラス替えしてクラスが別々になってから梓と全く会話とか無かったけど…
突然こんな変なメールを送ってくるなんて私、何か嫌われるようなことしちゃったのかな…
あずちゃんって性格そんなに悪くない子のはずなんだけどな…。
そんなことを考えていると、程なく梓から返事が返ってきた。
「うみっちごめん…急に変なメール送っちゃって……。でもこのメールに書いてあること本当なの!!!
私…本当に下着付けないまま買い物に行っちゃって…。そうしたら今度は2通目のメールが
送られてきて……。10分以内に送らないと男の人に裸を見せちゃうって思って…
怖くなってうみっちに送っちゃった……。本当にごめん…
うみっちも今すぐ誰か3人にこのメール送ったほうがいいよ!!
本当、大変なことになるから!!」
・・・。
なんて反応すればいいんだろう…。
私、からかわれてるのかな……。まさか…、イジメのターゲットになっちゃったとか…?
こんな馬鹿馬鹿しい内容のメールを友達に送れるわけがないじゃない…。
こういうチェーンメールの類は無視するのが一番って前にTVで見たことあるし。
……。
やっぱり誰にも送らずに無視するのが一番よね…。
もしかしてネットで流行ってるイタズラとか?
パソコン付けて検索してみようかな…。
私はパソコンのスイッチを入れて起動するのを待つことにした。
「笹枝宇美乃」と書いてある私の名前をクリックするとパソコンが立ち上がる。
ネットで調べてみたけど検索にヒットしないわね。
これ何なのかしら?気味の悪いメールだけど…。
そうこうしてるうちにメールが送られてきてから10分過ぎたようだ。
そのとき頭の中で「ピシッ!」と何かが壊れたような音がする。例えるならガラスかお皿にヒビが入ったような。
ん?なんだろ。空耳かな?それとも弟が台所で本当に皿でも割ったのかな。
てゆうか、10分経ったけどやっぱり何もないじゃない。馬鹿馬鹿しいわね。
なんだか気味が悪いし、宿題は一旦休憩して漫画でも読んで気分転換しようかな…。
とは言っても私が持ってる漫画は全部飽きちゃったしなー。
そうだ。遙斗に借りようかな。
私は弟の所に漫画を借りに行くことにした。
「はるとー。入るわよ?」そう声をかけて弟の部屋に入る。
「姉貴?何?」
弟はTVゲームの画面を見たままこっちを見ることなく返事する。
「何か漫画貸して欲しいんだけど。」
「あっそ。適当に持っていっていいよ。」
私は適当に漫画を選んで自分の部屋に戻ろうとしたのだけど…。
なんだか今日に限ってここで読んでみたくなってきた。
自分の部屋よりここのほうが気分転換にはちょうどいいかな。
「ねえ。ちょっとここで読んでいってもいい?」私は自ら提案する。
「はあ?何で?まあいいや。好きにすれば?」弟はそう返事しながらそのままゲームを続けている。
弟のベットに腰掛けると私は漫画を読み始めた。
漫画を読み始めてすぐに私の体に異変が起こった。
うーん?なぜだか体が苦しくなってきたような…?
そのまま数ページ漫画をめくるとなんだか急に下着の締め付けが気になってきた。
なんだかすごい違和感がある。すごいパンツを穿いてるのが気持ち悪い。
こんなもの穿いているからだわ。……。あれれ?私なんで今までパンツなんて穿いてたのかしら?
…。そうだ。脱げばいいんじゃない。
私は着替えるのが億劫で学校から帰ってきたままの格好、つまり制服のままだ。
私はスカートに手を入れると下着に手を伸ばす。
一気に足元までパンツを降ろす。
私はくるくるっと丸まったパンツを足首から抜き取るとポイっとそこら辺に投げた。
もうこんな物いらないものね。
弟の後ろにパンツが落ちる。弟はゲームに集中していて気づかない。
あーすっきりした。すっごい開放感がある。
今までパンツ穿いてたのが馬鹿みたいね。
「ん?」そう思っていると今度はブラの締め付けが気になってきた。
うっとうしい…。なんでこんな物つけてたのかしら。さっさと外そうっと。
私はブラも外すことにした。
ブラを外すためにはブラウスを脱がないといけないのでボタンを外してブラウスを脱ぐ。
ブラウスは一応学校に着て行かないといけないから手元においておく。
上半身ブラジャーだけの格好になる。
服の感覚が無くなってとっても楽な感じだ。
さあさっさとブラも外してしまおう。
手際よくブラを外すとブラもポイっと投げた。
大体パンツと同じあたりに落ちる。
「ふう。」すっきりした私は一息つく。
ブラが落ちた時ちょっと気配がしたのか弟が振り向いた。
最初はチラっと振り向いただけだったけど私のブラとパンツを見つけると
顔色を変えて凝視している。
何を血相を変えて見てるのかしら。
「何?そんなに私の下着が珍しい?」
私の言葉を聞くと、弟が私の方に目線を替える。
持っていたゲームのコントローラーを落として、弟は固まったまま動かなくなっちゃった。
あーあ。よそ見するからゲームオーバーになったみたいね。
「姉貴…?これ…何…?」下着を指差しながら弟が言う。
「何って私のブラとパンツだけど?」何を驚いているのだろう。
「……。何で…ここに置いてあるの…?」
「下着着けるの嫌になっちゃって。パンツ穿いてると気持ち悪いし。
それ、もういらないから捨てといて。」
弟は私を信じられないといった表情で見たまま固まってる。
私、何かしたかしら?
そんなことを思ってると今度はスカートを穿いてるのが嫌になってくる。
よし。さっさと脱ごうっと。
足元にスカートが落ちる。
弟が口をぽかーんと開けている。情けない顔ねw
最後に残った靴下も脱ぎたくなってくる。
靴下を脱ぐと靴下も弟のほうに投げてやった。
これで何も身に着けてない裸だ。
はあー。すっぽんぽんになったらとても気持ちがいい。とっても開放感があっていい気分だ。
こんなにリラーックスしたの久しぶりだわ。とっても幸せな気分になる。
気分を良くした私は漫画を読むのを再開した…のだけれど。
遙斗の奴が私の読書の邪魔をしてきた。
「姉ちゃん!!!何してんだよ!!」
「何って漫画読んでるんだけど?」
人が漫画読んでるのにウルサイ奴だ。
「そ、そうじゃなくて!その格好……。
なな…なんで裸なの???そんな格好で!恥ずかしくないの?」
恥ずかしいって…何が?何を言ってるのかわからない。
「質問の意味がわかりませんけど?」
弟が絶句してる。そして私の体を見てなぜか顔を赤くしてる。
一体何なのよー。変な奴ね。
「……。俺は姉貴の行動の意味が分からないんだけど。。。」
会話が噛み合わないわね…。何が言いたいのかしら。
それよりも。裸になっておなかが冷えたのかトイレに行きたくなってきたわ。
「ちょっとトイレ行ってくるから。」そう言って部屋を後にする。
私が部屋を出てドアを閉めると、ドアの向こうから弟の意味不明な奇声が聞こえてきた。
ったく何を騒いでるんだか。
トイレに入って便器に座る。すっぽんぽんだと脱がなくていいから楽ねー。
そうして用を足してると頭の中で「ピシッ!」と何かが壊れたような音がする。
「んん?」
「んんん??」
「んむむむ??」
「私、今裸?ん?えっ??裸??」私は突然正気に戻ったのだ。
「きゃああああああああああああああ!!!」
弟、、の前で私素っ裸になっちゃったの………?
自分がしてしまった行動をはっきりと理解する。
いやあああああああああああああああ!!!!!
なんで私そんなことしちゃったの?
なんで私そんなことしちゃったの?
なんで私そんなことしちゃったの?
何度も頭の中で繰り返す
あああああああああああああああああ
頭の中で自分に問いかける。
心臓がバクバクしている。
弟の前でなんてことを…
弟の前にいたらなぜだか下着を着けてるのが嫌になって…それで……。
ええ?なんで私そんなことを考えたのかしら……。
「とっ…とにかく服を……。」私は今も裸なのだ。
用を済ませて逃げるように自分の部屋に戻ると真っ先に下着を付ける。
そして近くにあったパジャマを奪うようにして取ると慌てて着る。
あー!!!もうっ!!!何で私あんなことを……。
ありえないわ…、おかしい…。何もかもがおかしいわ…。
まっまさか…。私はさっきのメールを思い出す。
まさかあのメールのせい?あのメールに書いてあったことが現実に……?
頭の中で一生懸命考えるけどパニックになってるせいか考えがまとまらない。
「あっ!!弟の部屋に私の下着置いたまま……」
私は考えるのは後にして弟の部屋に急いで向かう。
ノックもせずにいきなりドアを開けると…。
弟が私のパンツを摘むように持って凝視している。弟は固まったまま動いてない。
「かっ返して!!」弟からパンツを取り返す。
「何見てんのよエロ!バカ!変態!」
「姉ちゃんが勝手に置いて行ったんじゃないか!突然何してんだよ!」
「うっ…」私は返答に困る。
自分でもわけが分からないうちに脱いでしまったのだ。
ばつが悪くなって床に目線を向けると脱いだブラや制服が無造作に置かれている。
「嫌っ!」私は見られたくない一心で全部拾おうとする。
そこで頭の中で「パリッ!」と何かが壊れたような音がする。
音を気にせず私は慌ててブラを拾う。そしてブラを手につかんだ所でふと思う。
「ん?」
「ん??」
「んんん??」
あれ、このブラ弟に捨てて貰おうと思ってたブラじゃない。
ん?今手にあるパンツもそうだよね。
「姉貴…?何固まってんの?」
私はいつの間にか動かないまま考え込んでいたらしい。
「これ捨てといてって言ったでしょ?」そういいながら手に持っていたパンツを弟に無理矢理持たせる。
今度は弟が固まってる。
手に私のパンツを持ったまま強張った表情をした弟が言う。
「姉貴…?何言ってんの…?」
「だから、この下着は要らないから。アンタにやるって。」
そう言ってブラも弟に持たせる。弟はまた固まってる。変な子ねー。
「あれ?私いつの間に服着てたの?もー。服着るの嫌なのに。」
そう言って弟の目の前でパジャマのボタンを外し始める。
「ちょちょちょ…ちょっと!」弟が騒ぎ始めた。
何よ。うるさい子ねー。
私は構わずパジャマの上着を脱ぐ。うん。すっきりする。
「だ、だから何で脱いでんだよ!!おっおっぱい丸出しだぞ…!」
「脱ぎたいからに決まってるでしょ。」
ブラを外す。窮屈にブラに収まってた胸がぷるんと露になる
はー開放感があるわー。
「ちょ…!」そう言ったまま弟は固まる。
何顔真っ赤にしてんだか。
「なあに?私の美しいこの胸が気になるのw?」そう言って私は両手で胸をつかんでぷるんぷるんさせる。
アハハ。耳まで真っ赤にしてやんの。
そのままパジャマの下とショーツを一緒に脱ぐ。
うん。これでまた素っ裸。気持ちいいわ。
うーんと弟の前で伸びをする。
はあー。すっぽんぽんになってすっきりした。
「あ、姉貴…。どうして…。」
弟が驚きを通り越して放心状態になっているようだった。
何よ。さっきから何を驚いているのかしら。
ブツブツなにやら言っている弟を無視して私はベッドに寝っこるがる。
そしてまた漫画を読み始めることにした。
あーなんだか足を閉じているのがしんどい。窮屈な感じがする。
ためにし足をちょっとだけ開いてみる。
うん。開放感があって気持ちいい。快適快適。
もうガバっと開いてしまおう。えいっ。
弟が「うわっ。」っと声を出した。何言ってるんだろう。
しばらくぼーっと放心状態だった弟が口を開いた。
「姉貴、アソコ見えてるよ…?」
「別にいいじゃない。見えたって。減るもんじゃないし。」
「……。」
ったくなんだか知らないけどさっきから突っかかってくるわね。
「じゃあこんなことしてもいいの?」
「別に?それがどうしたの?」
弟が私の股間に顔を寄せて凝視している。別にそれが何だと言うの。
なんだかいけないことをされているような気もするけど気にしない。
「……。嫌じゃないんだ…。」
何が嫌だって言うのだろう?
「姉貴…。一つ教えてよ。どうして裸になったの?」
「ん?だって裸のほうが気持ちいいじゃない。服なんて着てられるかって感じ。」
「……。」
顔を真っ赤にした弟が言う。
「は、裸を見られても嫌じゃないんだったら……。
じゃ、じゃあ、むっ胸、触っても…いい…?」
コイツは突然何を言い出すんだ…。
「はあ!?駄目に決まってるでしょ?いきなり何?頭おかしいの?変態なの?」
私がそう言うと弟はまた黙り込んでしまった。
訳がわからないので漫画を読むのに集中しよう。
読み始めてどれくらい経っただろうか、ぼーっと突っ立ていた弟が部屋から出て行く音が聞こえる。
一人になったとたん、私の頭の中で「パリッ!」と何かが壊れたような音がする。
「ん?んん?あっ…えっ…えええええええええええええええええええ」
私!!また裸になってるじゃない!! しかもこんな格好で…
いつの間にか私はM字開脚で本を読んでいた。
「い、嫌!嫌嫌!」
私は慌てて弟のベットから飛び起きると部屋から飛び出した。
そのまま私の部屋に走りこむ。服を着ることも忘れて自分の布団に飛び込む。
「ああ!もう!!!」布団の中で大声を出す。
布団の中で自分がやってしまったことを思い出して悶絶する
全身が真っ赤になって火照っているのが自分でもわかる。
顔を赤くしないといけなかったのは弟じゃなくて私のほうだった…。
ああ!これ夢じゃないのかな……。自分から弟の奴に胸やアソコを見せてやるなんて
失態なんてレベルじゃない…!
「あーマジか…うーー。あーー。」自分でもよくわからない声を出してしまう。
しかもよりによってなんて格好で私は本を読んでたんだ…
一度ならず二度も私は……………。
本当にあのメールのせいなのか…
本当にあのメールに私をこんな目に遭わせる力があるのか…。
あのメールの通りなら…、、あのメールの内容が本当なら…、、
私は弟の前にいると服を脱いじゃうの……?
いやっ…そんなの絶対嫌ッ!!
その時玄関のほうから声が聞こえてきた。
「ただいまー。」
用事で出かけていたお母さんが帰ってきたようだ。
まずい…、お母さんの前で脱いだりしたら…。私の状況は悪くなっていく一方のようだった。
あっ…私裸だった…。
お母さんが今部屋に来たら言い訳のしようが無い。
私は慌てて布団から飛び出すと新しい下着を取り出して付ける。
こんな短期間に二度も下着を付け替えるハメになるなんて…。
そんなことを思いながら部屋着を着る。
お母さんは私の部屋には寄らずそのまま台所に行ったようでほっとする。
でも、その代わりに私の部屋を小さくノックする音が聞こえてきた。
「あ、姉貴…、まずいって、俺の部屋に姉貴の下着があるの見つかったらお母さんに殺されるよ!
返すから自分でなんとかしてよ…。」
その言葉と同時に弟がドアノブの回す音が聞こえる。
嫌!絶対嫌!弟と顔を会わせたらまた私はおかしくなってしまう!
部屋に入れてはいけない!!
「は、は、入ってこないで!!」
「い、いや、だから…姉貴の下着が俺の部屋にあったらまずいんだって!」
弟が構わず入ってくる。マズイ!!
「下着…。捨てるなら姉貴が自分で捨ててよ…。」
私が渡してしまった2組のブラとパンツを弟が返してくる。
頭の中で「パリッ!」と何かが壊れたような音がする。
弟と顔を合わせてはいけない!
もう絶対に…脱ぎたくない!!
私は血相を変えて弟から逃げるために部屋から出ようとする。
でも部屋から出ようとドアノブをつかんだ所で私は思う。
「あっ、そうだ。」良い事を思いついた。
部屋から出る前にこの窮屈な服と下着を脱いでからにしようかしら。
うん。そうだ。それがいい。こんな下着は要らないから弟にあげてしまおう。
私はゆっくりと部屋の中心に戻ると、弟の前で3度目の脱衣をしてしまうのだった。
おわり