おにいちゃんのばか。  
私は苛ついた気分でベッドに横たわる。  
こんな気持ちになったのもおにいちゃんが理由。  
妹の私の目の前で厭らしい本をニヤニヤ笑いながら見ていたと思ったら。  
女友達の電話一本で遊びに行ってしまう。  
 
『私と遊んで!!』  
そう抗議したのに、本気に受け取らず出掛けたおにいちゃんなんて嫌い!!  
 
嘘、私はやっぱりおにいちゃんが大好きだ。お調子者でスケベ、偶には喧嘩もするけど。  
 
おにいちゃん大好き。  
 
そんな事を考えている内に、私の意識は眠りの世界へと引き込まれた…  
 
 
目が覚めると辺りは既に薄暗い。夕方だ。  
ふと気がつくと、お腹も空き喉も渇いた。  
 
ん?足音がする。この足音は…おにいちゃん!!  
私は半身を起こし、ドアの方向を見つめる。  
自然と頬が緩むのを私は感じていた。  
 
『お帰りおにいちゃん』  
 
 
 
 
「ほほ〜い。ひ○、ミルクだゾ。た〜んとおのみ〜」  
 

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