「何故君は泣いているの?」
「ひっく、うっさいわよ!このバカ!」
「理由を話してくれなきゃ分からないよ」
「どうせアタシなんかより他のスレの方がいいんでしょ?もうほっといてよ!」
「き、急になにを言いだすんだい!」
「どうせアタシなんか素直じゃないし口答えばっかりしちゃうし、アンタに文句言ってばかりだし……」
「すぐに嫉妬しちゃうし、寂しがりやだし……それに、二人きりになれば素直だしね」
「な、なに真顔で恥ずかしいこと言ってんのよ!アンタなんかどっかのスレに行っちゃえばいいのよ!」
「……確かにここには色々なスレがあるよ。おとなしい娘やメイドさん。ハーレムのスレもあるね」
「や、やっぱり飽きたんだ……ぐす、アタシに飽きちゃったんだ」
「でも、ね?僕が好きなのは、文句を言いながらもずっとそばにいてくれて、時々叩いてきたりするけど、
二人きりになると涙を浮かべながら謝ってきて、優しい仲直りのキスをしてくれる、君のようなスレさ」
「バ、バカ……なに恥ずかしいこと言ってんのよ」
「寂しい思いをさせてゴメン……これからはずっと君を見てるよ」
「あ、謝るくらいなら最初からアタシだけを見ててよ!」
「ゴメン……これからは離れていても君だけを見てるよ」
「バカ……側で見てなさいよ」
「うん、分かった」
「わ、分かったのなら仕方ないわね。仲直りをしてあげるわ」
頬を赤く染めた彼女がそう呟き、目を閉じて唇を突き出してきた。
僕はそんな愛しい彼女をギュッと抱き締め仲直りのキスをする。
唇から伝わる彼女のこのスレへの思いを感じ取り、僕は彼女に囁いた。
「これからもずっと一緒だ。……保守だよ」