俺には実に都合のいい幼なじみがいる。
隣家に住む日向紅葉がそうだ。
柔らかな物腰に虫も殺せないような優しい性格。容姿だっていい。あいにくファッショ
ンには疎いほうであるが、艶やかな髪とシミの無い色白の素肌はむしろ紅葉の清純さ
を表していた。
まぁ、才色兼備といって申し分ない少女だ。
俺……村瀬光一との付き合いは長く、多分初めてあったのは病院の新生児室だ。そ
して幼稚園小中高と腐れ縁である。
昔から世話焼きな性格でよく手料理を作ってもらったし、両親が留守の時は掃除洗
濯もしてもらった。
紅葉は自他ともに認める『尽くすタイプ』の女の子だった。
そんな紅葉に、『性欲の処理』をさせるようになったのは少し前のことだった。
あの日はちょうど俺と紅葉の両親が連れだって旅行に出かけた。あいにく俺達は翌
週定期試験を控えていたので留守番となった……、今思うと両親たちも、そして紅葉も
軽率である。
そんな状況、普通手を出さないわけがない。
夕食を摂った後(もちろん、紅葉の手料理だった)、一緒に勉強しようと部屋に誘い込
み、……犯した。
まぁ、あんなものレイプだったと思う。
避妊なんて考えなかったし、破瓜で泣く紅葉に俺は容赦なく肉棒を動かしていた。
翌日が日曜ということで……一日中、エロ本やらAVで見た知識を実践した。調教と
言っても過言ではない。
元々、大人しい性格であった紅葉はレイプのことを誰に言うでもなく、そのまま表面
上はいつもと変わらない生活を送っている。
だが、その裏で俺に何度も犯され、性器だけでは飽き足らず口も、尻の穴さえも凌辱
され続けている。
今ではすっかり俺専用の肉奴隷だ。それでいて今までと変わらないように世話を焼
いてくれるのだから……ほんとに都合の良い幼なじみなのだ。
そして、俺と紅葉の関係は今日もまた変わらず続いている。
「んちゅ、ん、あぁ、ちゅ、んっ」
水曜日の朝だった。
登校までのわずかな時間。俺は自室のベッドに腰掛け、ひざまずかせた紅葉に奉仕
させていた。
朝からいきり立つ肉棒を紅葉の口に押し込む。紅葉は嫌がるそぶりも見せず懸命に
小さな口で俺のモノを含んでいく。
どこかうっとりとした表情は紅葉がすでに発情している証だった。度重なる凌辱……
調教の結果である。
以前は紅葉に起こされるのが朝の日課だったが、今ではそれが性欲処理に変わっ
ている。
「ちゅ、んぅん、ちゅ、どぉれふか?」
肉棒に何度も唇をこすりつけながら、上目使いに紅葉が聞く。
俺は答える代わりに無言で紅葉の頭を撫でてやる。そうすると紅葉は嬉しそうに目を
細めるのだ。
「こ、こうくぅん……、んちゅ」
まるで恋人にするような甘いつぶやき。
紅葉が俺に好意を抱いているのは知っていた。だが、たまに彼女が誤解しているの
ではないかと思うのだが……俺は彼女の恋人になった覚えはない。
一度も彼女には好きだ、愛してるだのそんな言葉を言ったことはないのだ。そのとこ
ろを紅葉は理解しているのだろうか?
だが紅葉は頭を撫でてやったことに気をよくしたのか一層熱をこめて肉棒に奉仕を続
ける。
「ん、んちゅ、はぁ、ああぁ……」
声の中に切ない響きが混ざる。
淫乱の幼なじみは舐めているうちに自分でも感じてきたようだ。
俺の調教の成果があるとはいえ元々の素質もあるだろう。今では紅葉はすっかり一
人前の雌犬だ。
「紅葉、もういいぞ」
頭を押しのけ口から肉棒を抜く。射精をせず、猛るままのそれを見て紅葉が少し不思
議そうな顔をする。
「紅葉の中に入れてやるよ」
「あ……」
淫欲にまみれた目で俺を見上げる。いつもの清廉とした紅葉からは考えられない表
情だった。
「後ろ向いてお尻突き出して」
俺が後背位で紅葉を犯そうと思った理由は単純だ。既に紅葉は制服に着替えてい
る。制服にシワをつけるわけにはいかないからな。
「後ろからするんですか?」
「あぁ、イヤか?」
俺の言葉に紅葉は首を振る。
「こうくんが、そうしたいなら」
紅葉は健気にそういうとベッドに手をつき、大きなお尻を突き出した。
「おいおい……」
紅葉のスカートをまくりあげ、俺は呆れたようにつぶやいた。
スカートの奥。本来ならば俺専用の肉穴を隠すショーツがあるはずだった。だが、今
の紅葉はその布きれをまとっておらず濡れた性器を晒していた。
「これは……あのその…………朝、こうくんの舐めると濡れちゃいますから……下着
は脱いでおいたんです」
何が濡れちゃうからだ。そんなこと当たり前のように言って……変態だな。
バチン
「ひゃぅん!」
俺はめくれあがったスカートから露出する生尻を叩く。まぁ、もちろんスパンキングな
んてしょっちゅうやっている。紅葉の身体も精神も、すでに俺に叩かれるだけで悦ぶよ
う調教されていた。
「変態」
「あぁ、ごめんなさい、こうくん」
変態にしたのは俺だから謝られるのはどうかと思うけどな。
「こんな変態じゃ誰とも付き合えないだろうな」
「わ、私はこうくんのモノですからこうくん以外と付き合うなんて」
ズプッ
「あああああっ!」
俺は紅葉の言葉を遮り、肉槍で貫いた。まったく、健気な奴だ。俺はまだ紅葉と付き
合ってないんだがな。
肉棒を挿入すると紅葉の膣壁はまるで歓迎するかのように俺を包んできた。毎日の
ように貫くそこは俺のためにあしらえたように絶妙の快感を与えてくる。
快感を得ているのは紅葉も同じで歓喜の声をあげ背中をのけ反らせる。軽く達したよ
うだ。
「ああ、ああん、こうくぅん」
紅葉が腰を動かす。その動きは自らが快感を得るものではなくあくまで俺を感じさせ
るため。何度も教え込んだ調教の成果だ。
「いいぞ」
肉棒が紅葉の熱さに包まれる。身体全身が紅葉に包まれているような錯覚。股間は
さらに力を強め紅葉の中で膨張する。どうしようも無い熱が身体の奥から沸き上がり、俺も紅葉も自然と息が荒くなっていた。
「こぅくん……」
「……紅葉っ!」
互いの名を呼ぶ。官能が高まり、俺の頭の中はもう紅葉一色だった。
「ひゃん、こうくぅん」
動きを変えた俺に紅葉が悲鳴をあげる。気にしない。
俺は紅葉の動きに任せるのもいいが、俺の衝動がその思いを上回っていた。
亀頭が抜ける寸前まで腰を引き、たたき付ける。単純な前後運動だけでなく円運動
も織り交ぜ、紅葉の快楽を引き出していく。
「こ、こぅくん、おかし……あっぁ、ああぁ! おかしくな……」
「んっ、紅葉はもう、十分におかしい、だろ!」
「あっ、こうくぅん! さっきから私の弱いところばかりっ!」
紅葉が調教によって俺の感じさせ方を覚えたように、俺も調教で彼女の感じさせ方
は習熟していた。
「まだまだ」
俺は紅葉に覆いかぶさり、彼女をベッドの上に倒していく。制服の下から手を突っ込
み、最近大きくなったという双丘を掴む。こちらの下着はまだ健在だったが、構わずず
らし、尖った先端と柔らかな膨らみを弄る。
「ひゃぁ、ああん!」
二つの性感帯から与えられる刺激に紅葉が悲鳴をあげる。俺の手で思うように鳴く
紅葉に歪んだ充足感に満たされる。
「いい、気持ちいいです、こうくん!」
「はは」
まったく、こいつは……。
俺は紅葉の首筋に唇を埋め、証をつける。
紅葉が俺の従属物だという証だ。
「あぁ、あああ!」
俺の行為ひとつひとつに紅葉が快感を表す。
性器をえぐり、乳房を潰し、乳首をつねる。
どこまでも昇っていきそうな快感もやがて限界は来る。
「あぁ、こうくん、私、私もうイキそうです! こ、こうくん、は」
「あぁ、俺もだ」
最後に絶頂に達するいつも一緒だった。こればかりは身体の相性とでも言えばいい
のだろうか、最初からそうだった。
「紅葉、膣内に出すぞ」
「は、はいぃ、こぅくんの精液いっぱいいっぱい中出ししてください!」
普段の清純な顔からは考えられない淫らな顔。淫欲に涙溢れさせ紅葉が叫ぶ。
互いの動きを高めていく。
「こうくんっ、こうくんっ! ああああーーーっ!」
俺が膣内に精液を吐き出した瞬間、紅葉の背筋が大きく伸びる。小さく震えながら紅
葉は絶頂の余韻に浸っていた。
力尽きるようにベッドに倒れ込む紅葉。俺も荒い息をつきながら彼女の背中に倒れ
る。
「こぅくん……大好きです」
「あぁ、俺も……好きだよ」
「えっ?」
失言だった。
射精の直後で頭が煮えていたのだろう。口から出たのは絶対口にしたくない『本音』
だった。
「何でもない。ただの独り言だ」
照れ隠しのように俺は紅葉の肌に唇をうめていく。
好きだ、なんて紅葉相手に言えるわけがない……。
「んっ」
紅葉は肌に与えられる刺激に小さく声を上げながらも微笑む。
「いや、紅葉さっきの言葉はだな……」
笑っている紅葉に俺は反論したかった。
俺は紅葉をレイプしたひどい奴だぞ? 今更好きだなんて……言えるわけないじゃな
いか。だって、そんな資格ないだろ? 紅葉を犯して泣かして……罪悪感持っていた
はずなのに、紅葉が離れていくのがイヤで離れなれないよう調教してる鬼畜だぞ?
「大丈夫です……私はこうくんの気持ち、分かってますから」
「え…………」
こいつは何を言っているんだか……。
「幼なじみですから……ずっと一緒にいましたから。こうくんが私をどう思ってくれてる
かなんて言われなくても分かります」
「あー」
「初めての時はその、痛かったですけど……やっぱり嬉しかったんですよ」
肩越しに微笑みながら紅葉は告げる。
あー、くそっ。つまり俺が紅葉に感じてる思いとか後ろめたさとか、全部お見通しと。
俺のことなんか全部分かると……。
ほんと都合のいい幼なじみだな。
「ひゃん、こ、こうくん!」
紅葉をひっくり返し今度は正面から繋がる。繋がりっぱなしだった二人の場所。一度
吐き出した後も俺のものは紅葉に刺激されてすぐに硬さを戻してきた。
「て、照れ隠しに犯すなんて……」
「うるさいっ」
ほんとにお見通しだな。
だったらそんなこと考えられないくらい犯してやるさ。
「ひゃん、こ、こうくん……」
「ん」
俺に向け、差し出される手。俺は紅葉の小さな手を繋ぐ。
「あの……こうくん……」
紅葉の目が何かを求めていた。
そ りゃ俺だって紅葉とずっと一緒にいたんだ。紅葉が俺を分かるように俺だって紅葉
のことはお見通しだった。
だから、
「ああ」
紅葉に優しくキスをする。
恋人同士がするような優しいキスを。