種族:二足のドラゴンっぽい2種族  
 
 つみかさなる落ち葉を踏み砕きながら、森の中を二人は走っていた。  
 だが、ただ走っていると言うわけではない。大柄な追う者と、小柄の追われる者。二人  
の関係はただそれだけに過ぎない。  
 小柄な方の体色は地味な茶色で、頭には朽ちた白樺のような色をした短くまっすぐな2  
本の角と、体に似合わぬほど長く太い尻尾がある。体毛は、長い毛髪が認められるだけで、  
服の間からみえる肌や露出した部分は細かい鱗に覆われていた。  
 最も特徴的なのは顔であろう。馬のように長い鼻面をした、爬虫類と獣との中間のよう  
な形をしており、他の露出している部分同様に細かく滑らかな鱗に覆われている。  
 黒い双眸は不安と恐怖を映し、激しくあえぐ口のなかにはきれいに並んだ細い牙と桃色  
の舌が踊るのが見えた。表情から察するに、もうそろそろ息が切れてしまうように思える。  
 対する追う側はどうだろう。顔は追われるものと同様に爬虫類ともつかぬ顔だ。  
体は青く錆びたような色と模様があるり、体格は倍以上にみえる。  
 頭には象牙色の2対4本の角があり、尾の先には鋭い突起もあった。少したれて開いた  
口角からは、太く鋭い牙がうかがえる。少し息は上がっているが、まだまだ余裕があり、  
その目には楽しむような感情が見て取れた。  
 この二人は、多少似ているところがあるが、全くの違う種族である。小さい方をアンキ  
族。大きい方はヴェロシ族と言った。  
 その一方が一方を追いかける。  
 追われる側の必至の形相と、追う側の持つ武器が、この鬼ごっこがただ事でないことが  
容易にうかがえる。  
 なぜこのような事をするのか。これは種族間での殺し合いであった。いや、正確に述べ  
ならヴェロシ族によるアンシ族への一方的な虐殺なのである。文化的にも近く、言葉も習  
慣も理解し合っていたというのに。しかし何らかのきっかけで虐殺が始まった。それ以来、  
体格と戦闘力で圧倒的に劣るアンキ族は急速に数を減らし、いまや森の中でひっそりと暮  
らすだけとなっていた。  
 さて、この鬼ごっこのきっかけはなんだろうか。それはなんと言うこともない単なる偶  
然であった。追われているアンキ族の少女─といっても14〜5はあるが─がたまたま離れ  
た集落へ使いに出たとき、不幸にもヴェロシ族の男に出会った。ほんのそれだけのことな  
のだ。だが、出会うにしても最悪の出会いと言わざるをえまい。捕まることは死を意味す  
るのだ。ほんの数秒視線が交わる。少女は走り出し、一瞬矢をつがえた男は、射ることを  
止め追いかけた。  
 それがほんの数分前のことだ。しかし、この追いかけっこもそろそろ終わりであろう。  
息も絶え絶えに走る少女に対し、男には余裕がある。未だ追いつかないのは、彼女が諦め  
て足を止めるのを待っているからなのだ。  
 
「誰かっ!」  
森が切れ、川辺に近づいたころ、ひしひし背中に迫る圧力に耐えかね、少女はついに甲高  
い声で叫んだ。  
 走りながら叫ぶことは、無駄に体力を消耗するだけであったが、そうせずには居られな  
かったのだ。誰一人助けてくれる者が居ないとしても。だが、もし誰かが居たとしても助  
けの手はさしのべなかったであろう。近接武器を持ってすれば10対1でも勝てない。  
2種族間の違いはそれほどのものなのだ。  
「誰かぁっ!」  
2度目の叫び声に、言いしれぬ絶望が混じった。そして少女はしゃくり上げながら木にも  
たれかかり、そのまま崩れ落ちた。  
「体はよく暖まったか?」  
図太く、かつかすれた低い声で男が皮肉った  
「ああ…お慈悲を」  
この、震え上がってに懇願するメスの生殺与奪を意のままに出来る。その事実が男の嗜虐  
欲をこの上も無いほどに刺激する。  
「おまえメスだよな?」  
種族が違うにしても似たもの同士。性別について大体の区別はつく。相手が男なら、ただ  
弓で射り、逆さに吊して殺すだけの相手だが、和えて追いかけたのは思うところがるから  
だ。  
「メスなら殺さない事もないぜ。オレの言葉は解るな?」  
少女にしてみれば、もしかしたら殺されないかもしれない好機なのだ。震え、泣きながら  
も首を縦に振った。  
 男は目を器用に片目だけを細め呟く。ああ、そいつは可哀想に。  
少女がその意味を理解するまもなく、男は彼女の襟首に両の親指をかけ、そのまま一気に  
引き裂く。彼女の代わりに布が悲鳴をあげ、その裂け目からは疲労と恐怖に乱れた呼吸に  
合わせ、激しく上下する薄い胸板があらわになる。  
 そうされたとき、少女は初めてこの男が何をしようとしているか、可哀想と言った意味  
を理解した。この男は、よりによって違う種族の女を、自分の大きさの半分にも満たない  
ような哀れな自分を辱めようとしているのだ。携帯する弓で射らなかったのは、ただその  
ためにすぎない。  
「あああぁぁっ!」  
少女がヒビ割れた叫び声を上げる。スカートが破かれ、下着をはぎ取られる。彼女は男を  
蹴り爪をたて、必死で抵抗する。どれもあまり効果は上げられなかったが、顔を押さえよ  
うとした腕への一噛みだけは唯一効果を発揮した。小さいとはいえ鋭い牙が男の鱗を砕き、  
肉まで達する。  
少女の舌は男の汗の塩辛さを感じ、次に暖かい血の鉄臭い味を感じた。  
男は動きを止め少女を見下ろした。  
 
「痛ぇなあおい。」  
噛みつきの効果は、男に肉体的な痛みという効果を発揮しただけではなかった。か弱い存  
在の必死な抵抗。それは彼の性的な興奮と嗜虐性という炎に油を注いだのだ。  
「やってくれたな」  
 怒りに近い声色で出した言葉とは裏腹に、男は少女の唾液に濡れ血のにじみ始めた傷を  
嬉しそうに舐めると、きついお仕置きが必要だなとつぶやく。その表情には彼女にとって  
うかがい知ることが出来ないほどの悪意と喜びが満ちる。  
「オレはな、おまえらアンキ族が結構すきなんだぜ」  
 彼は、その左手で少女の右角をつかみ、鼻がふれあう程の距離まで引き寄せて言った。  
「なんでかっていうとな、家畜が言うことを聞かないからって言って殺したら損をするが、  
おまえらなら殺しても損にならない。それに─飼っている犬よりも物わかりがイイ」  
 少女はもう歯の根も合わぬほどがたがたとふるえていたが、そんなことにかまうわけも  
なく、男は無理やりに少女を引き起こす。そして、そのまま更に持ち上げるとそれだだけ  
で彼女はつま先立ちとなってしまう。少女は男の腕や腹に爪を立て暴れたがそれ以上どう  
しようもない。  
「さあ、物わかりの良いおまえにお仕置きだ」  
そういうと、男は無防備な少女の腹に右の鉄槌を打ち込んだ。打たれた彼女の体はなすす  
べもなく、くの字に折れ口から吐瀉物を撒き散らす。  
「随分手加減してやったぜ」  
少女を放り投げると、もんどりうって嘔吐する彼女をみながら着衣を脱ぎ始める。上着を  
脱ぎ捨てると、ややたるんだような肌が見えるが、ところどこに浮く血管や筋が、鍛え絞  
り込まれている肉体であることをうかがわせた。ついで下半身も脱ぎ終えると、その上半  
身を支える強靭な足腰があらわになる。股間のスリットのとじ目は桃色に染まり、平常時  
は中に納められているはずの肉の刃が半ば鞘走っている。  
「おいおい、どこに行くんだよ」  
 男は、えづきながらも這って逃げようとしていた少女の尻尾を片手でつかみ引き寄せる  
と、そのままごろりと仰向けにさせる。そして有無をいわさず股を割る。次いで割った彼  
女の右足と左足の上に、それぞれ自分の左足と右足をのせ尾を尻で踏む。これでもう彼女  
は腰を浮かせることすら出来なくなった。  
「うううっ」  
上半身を起こし、健気に足に噛み付いてるくる少女を無理やり振りほどくと、男は彼女の  
腹部へと二発目の拳を振り下ろす。まるで腹筋の訓練をしているかのように上半身が起き  
上がり、彼女はまた吐瀉物を撒き散らした。男は彼女の後頭部あたりの髪をつかんで上半  
身を引き寄せた後、地獄の責めを開始した。  
 それから数10分も経っただろうか。やっと地獄の責めから解放された少女は、細い手足  
と尾を力なく吐瀉物の上に投げ出して、ぜいぜいと咳とも呼吸ともつかぬ喘ぎをもらして  
いた。酸い臭いが鼻をつき、彼女の顔や髪は嘔吐物にまみれている。  
満足に呼吸できなかったことと、嘔吐により猛烈に体力を消耗したせいで、ごく短時間で  
あったにもかかわらず彼女は酷くやつれ、目にはうっすらと隈が出来ている。その表情は  
苦悶に満ちていたが、なぜかなまめかしくもあった。  
「汚れちまったな。川が近くでよかったぜ」  
 男は再び少女の角をつかみ、川の方へと引きずって歩き出す。  
 
「お願い…もうやめ…て」  
そのお願いに、男はうれしそうに答える  
「んー…物わかりがわるい子もかわいいもんだ」  
男が何を言いたいか解ったのだろう。少女はおそれに身をすくませ、腹部を隠すように体  
を丸める。だが、男は彼女の腹を打つためにしゃがんだのではない。左手でその細い首を  
つかむと、気管を親指で押しつぶす。  
「ごめんなさいごめッ…カ…っ」  
少女があまりの苦しさに口を開くと、彼は右手をその中へ滑り込ませ、そして喉の奥へと  
指を押し込んだ。言うまでもなく、強烈な嘔吐感が少女を襲う。胃を痙攣させ全身をわ  
ななかせながら、嘔吐をする。先の責めで胃には何も残っていないようで、ただ熱い胃液  
を何度も戻す。男は巧みな指使いで舌の付け根を押さえつけ、嘔吐をくり返させた。  
 少女はこの責め苦から逃れようと自分の胃液で滑る男の手首を握り、なんとか押し戻そ  
うともがく。苦しさにバタバタと動かす足は、むなしく地面をかいた。  
 今度は程なく解放されたものの、少女はすっかりと抵抗する気力と体力を失い、脱力し  
たまま水際まで連れていかれる。  
「さ、一緒にきれいになろうな」  
 男はその様子に満足したのか少女を後ろから抱き、執拗なまでに丁寧に洗いはじめた。  
髪、顔、口の中。洗う部位が薄い胸からあざの出来た腹部を通過するころ、彼女は背中  
に熱く硬いものが押しつけられているのを感じていた。責めが始まる前は半分も露出して  
いなかった男のペニスは今やほぼ全体を露出させていた。  
「さあ、この中もだ」  
 男は少女の熟しきっていないスリットを開き、二本に指でほぐすように中をかき回す。  
次逆らうと何をされるか解らない恐怖に、抵抗することが出来ない少女の秘所は、無骨な  
指によて無慈悲にほぐされ、次第に柔らかさを増していく。ひとしきり洗いほぐしたのち、  
男は少女を抱えて川からでると、もう待てないと言わんばかりに彼女にむしゃぶりつく。  
 彼の口は少女の鼻面を咥え、開かせた口内全てに舌を這わせ、歯をなぞる。舌同士を絡  
ませ吸い出し味わう。ひとしきりそうした後、口は華奢な首筋をなぞり、薄い胸にキスマ  
ークを刻み腹に噛み後をのこしながら、下半身を目指す。到達した場所は、体が三つに分  
かれるその中心だ。ふわりと閉じた肉の裂け目は、ほぐされて間もないながらもまだ形を  
守り、男を拒絶しているようだ。彼は、その閉じた割れ目に両親指の先をあてがいおし広  
げた。先ほどきれいに洗ったので、ただ湿った粘膜の匂いだけがする。まだ男を知らぬ無  
垢な秘肉はまだ綺麗なで染みなど付いていない。彼は舌先でその場所を征服にかかる。陰  
核と尿道を嬲り、さらにその下側にある卵管を、卵巣を、直接に舐め回さんとする勢いで  
ねぶる。体の反応とは悲しいもので、そうして与えられる苦痛を軽減するため、卵管は女  
の臭いを放つ粘液を分泌し始めた。それは少女の意志とは関係のないものであったが、た  
とえ異種族の女ともいえども、その臭いに酔い始めた男は、事実をよく知りつつもそれに  
対して辱めの言葉でもって彼女の心を刺す。  
 そうやってしばらく経つ頃、少女の秘所は男の舌によってそのほとんどを征服されてい  
た。完全な成熟を伴っていないはずのそこは、吸われ、ねぶられ、弄られて、まるで発情  
期をを迎えた熟女のように赤く腫れ上がっている。だが征服は完成されていない。いきり  
立った肉のくさびを打ち込み、中に精を放ってこそ、それは完成するのだ。  
 
 少女に似合わぬそこを突き荒らすという興奮に、男のペニスはもはや完全に臨戦態勢と  
なっていた。どうだとばかりにそれを少女の目の前に突き出す。  
 改めてそれを見せつけられ、少女はひっと息を飲んだ。いきり立った彼のペニスは、彼  
女の腕程もあった。おまけに、根本には肉茎を囲むように返しになった棘がが3列、先端  
は細くなっているものの、釣り針の先端のような形状の返しになっている。  
「ごめんなさい…ひぐっ…ごめんなさい…」  
 征服の時は来たれり。男はごめんなさいと繰り返す少女の足の間に腰を割り込ませると、  
そのくさびをスリットにあてがいぐっと突き刺した。  
きつく熱い器官が男を包み込み、拒絶せんとして締め付ける。強烈な快感に彼はうめき声  
をもらしながらもそれに耐え、さらに奥へと突き進む。  
「うわあああああ…」  
少女が痛みと苦しみに力なく叫んだ。  
三分の二ほども入れたところで、彼女の生殖器は限界かと思われるほどに押し広げられる。  
男は、少女の両足を両手でもって裂いたまま、腰をふり、ゆすり立てた。  
ここまでくると少女は、体がスリットから引き裂かれてしまいそうな痛みで、半狂乱にな  
って抵抗する。  
やがて、彼のほぼ全てが少女の体内に没するころ、その先端はやがて卵巣につながる、子  
宮のような器官へと達した。これは、アンキ族の女が受精した卵をしばらく暖めておく器  
官で、かなりの弾力性と熱をもっている。  
「クッ…ここがたまらん」  
卵管全体の締まりと体温の刺激だけで射精しそうになるのをこらえ、全てを埋没させるた  
めの一押しを行う。少女は泣き叫び、やめて助けてと懇願する。これが同族であれば、男  
は罪悪を感じたかもしれない。しかし、異種族に対しては慈悲も加減も覚えぬ。  
少女が哀れなのは、男が彼女を生きている自慰の道具というくらいにしか思っていないこ  
となのだ。さらなる彼の進入に、少女はこの小さな体のどこにそんなものがと思えるほど  
の力で暴れもがいた。  
 やがて男の先端が卵宮とでも言うべき器官の奥を突き、さらにその奥の卵巣に達した。  
ついに彼は、自分の全てを少女の中に埋没させることに成功したのだ。  
「ふうぅ…さ…さすがにきつ過ぎる…」  
気を抜くと本当に射精しそうになる程、少女の体が男を排出しようとする蠕動は強いもの  
だったが、それに耐え、彼は腰を弾ませた。  
ここからは言う間でも無かろう。種族が違えど男と女の営みは変わりがない。男は絶頂に  
むけて駆け上るかのように激しく腰を振り、ゆすり立て己一人の快楽をむさぼる。  
そこには、少女にたいする慈悲や加減は一切存在しない。  
少女は、自分の顔を舐め回し、口をむさぼる男を見ないようにぐっと目を閉じ、手を血が  
にじむほどに握りしめ、足の指をきつく折り曲げて、解放されるまで耐える。  
男の激しい息づかいと、結合した部分から漏れる濡れそぼった音は更に激しさを増し、彼  
が達するのは時間の問題であったが、男をしらぬ彼女はそれがいつかをうかがい知ること  
はできない。地獄とも思える責めは、やがて終わりを告げる。  
 
男は、ひときわ大きくうめくと、少女のそのか弱い体を折れるかとも思えるほどにきつく  
抱きしめ、今までになく腰を突き入れる。脈動する男根が、一瞬後に引けた後、ビクビク  
とうごめきながら少女の一番深いところで達した。  
精液は間欠泉のごとく周期をもって大量に放たれ、無垢な胎内をくまなく汚してゆく。男  
は射精しながらも、びくつくように腰を打ち付け、更なる快楽をむさぼる。  
熱く胎内に染み渡るモノが、自分を汚したと少女は知る。一回にとどまらず、なんども脈  
動して吐き出し続けられる異種族の子種。  
ぐっと耐えていた心に亀裂が走る。血がにじむほど噛んだ唇、手のひらが傷つくほどに握  
った手から力が抜けた。完全に心折られた彼女の目からは、今までと異なる涙がこぼれ落  
ちる。折れた心の苦しみは、肉体の苦痛と合わさり、慟哭となってその口からほとばしり  
でた。  
「泣くのはまだ早いぜ?」  
そんな彼女に対して、男は容赦なかった。二人はまだ繋がったままでいる。彼はまだ満足  
したわけではない。このまま何度も犯し抜こうとしているのだ。  
 彼が腰を使い始ると、卑猥な音を立てながら精液と愛液、そしてわずかな血液が混ざり  
あい、ピンク色の泡となってスリットからあふれた。  
どれくらいの時間責め立てられたのだろうか。  
「もっとキツク締めろよ!」「しゃぶれ」「自分で舐めて中を綺麗にしろ!」  
男は、泣いてしゃくり上げる少女をなじり罵倒し、いろいろな事を共用する。  
そして、彼が四回目に達したとき、好き放題に突き荒らされた彼女の花園は、もうすっか  
と締め付ける力を失っていた。  
膣からゴボッという音と共に、ペニスが引き抜かれまだこんな量をと思えるほど大量の精  
液がたれ、尾の付け根を伝って地面に染みを作った。  
「ガバガバになっちまったな」  
卵巣まで見えそうな程にぽっかりと空いたスリットと膣口を見て、男が下品に嗤う。  
「五回目と言いたいが、こうもユルクなっちゃおもしろみが無いな」  
男は少し考えると、これで最後だと決め、少女に対しこれで最後だと告げた。  
少女は絶望で暗く濁った瞳を男に向けた。  
「ホントだぜ」  
そう言うと彼は彼女の足を持ち、をまんぐりがえしするように持ち上げると、だいぶ萎え  
たペニスを、締まりの無くなったスリットに入れる。  
そして、不意に少女の首に両の手を掛け、力を込める。  
少女の顔が苦悶に歪む。頼りないカギ爪が男の手の甲を引っ掻き、細い足は男の腰を締め  
付け、口は空気を求めて虚しく開かれた。同時に、緩くなっていたスリットは恐ろしい程  
の力を持って男の象徴を締め上げる。  
「おお…いいぞ」  
苦しむ少女の表情が、締め付ける体が、その全てが心地いい。  
少女の顔は、涙と唾液と精液で汚れ、やつれてはいるものの、傷つけられてはない。  
それは、彼女を気遣ってのことなどではない。傷のい、綺麗な顔が苦悶に悶える様を見る  
ためだけにそうしたのだ。  
やがて、少女の体が弓なりに反り、ぶるぶると痙攣し、いっそう体に力がこもる。  
気を失う寸前に手の力が緩められると、体は狂ったように空気を求めた。だが、まだ男は  
絶頂に達していない。繰り返しこの首締めが行われ、苦しみに少女の意識は壊れていく。  
 
「…して」  
「あ?」  
「…もう…殺して」  
少女の懇願は、もはや早く逃れたいとう願いから、死を願うものへと変わっていた。  
「ああいいとも…くっ」  
男がうめいた。約束が本当なら、これで最後なのだろう。そして射精する間際、男は少女  
の首を押さえながら頭部を川に沈める。反射的に、彼女の瞬幕が閉じる。  
驚き、そして見上げた少女の目には、自分の口から上がる気泡と、かき乱され揺らめく水  
面、そしてそれにうつる男が見えた。  
ごぼごぼと息が漏れる。数センチ先の水面が遠い。もがけばもがくほど、体は空気を求め  
あえぐ。男が射精し、そのほとばしりを胎内に感じる。空気が欲しい。  
腕は空をかき、足が力なくばたついた。丸められた尻尾は、弱々しく男の背中をたたく。  
視界が狭まり暗くなる。空気を、解放を求めながらも、少女は早く殺してくれと願う。  
息を吸うと、空気の代わりに水が肺を満たした。  
男はばたばたと暴れる少女をなお押さえ続けていた。完全に満たされたのだ、この玩具の  
事はどうでも良い。それに、最後に願いを叶えてやったではないか。彼女の口からあふれ  
ていた大量の気泡は、やがてこぽこぽと少なくなり瞬膜が開いていく。  
そして、絶望と恨みがましい表情をうつした目から光が消えた。  
男はこの上なく満足する。己の欲望を満たすと共に、種族の最終目的にも近づいたのだから。  
 
 

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