「……っくちゅん!」
さすがにこの時期に裸エプロンはちょっと寒い。
まあそろそろ旦那様が帰ってくるし、そしたら暖かくなるから別に良いけど。
とかなんとか考えてニヤついているとチャイムが鳴る。
覗き穴から見える凛々しい人影はもちろん三日前に結婚したばかりの愛しの旦那様。
格好良い、真面目そう、男らしいと評判の自慢の旦那様だ。
「たっだいま〜」
帰ってくるなり外では絶対に見せないでれでれ顔でキスをしてくる。
二人っきりの時はいつもこう。そのギャップが可愛いのだけれど。
冷たい唇の間から熱い舌が伸びて来て私の舌を絡めとる。
背筋がぞくぞく震えるのは、抱き締めてくれる手が夜気で冷えているからだけでは、多分ない。
美味しい……。
甘い唾液、冬の空気で乾いて少し荒れた唇、舌のぬめり、熱い吐息、口中の全てで愛しいひとを感じる。
舌を吸われ、唇を噛まれ、歯茎を撫でられ、歯をくすぐられる。
旦那様が責め方を変える度に、意識が甘く白濁していく。
されるがままになっているといつの間にか膝が笑い、お腹の底の方がきゅうっと切なくなる。
無意識的に旦那様のはち切れそうになったオチンチンに下腹部を押し付ける。
エプロンとズボン越しの刺激がもどかしい。
白濁を通り越して意識がちかちかと瞬き始めた途端、無理矢理体を引き離される。
「おかえりは?」
イケそうだったのになんでとか、もっと欲しいよとか、色んな思考が曖昧な意識を駆け巡る。
「えー、と……」
段々と意識が覚醒して、どう答えるべきか思い出す。早く答えないと、今日はおあずけになっちゃう。
「今日も一日お疲れ様でした。お風呂でシますか?御飯にしながらシますか?それとも……ここでシますか?」
そんなエッチなことを言いながら(どうせなら全部が良いなあ)と、もっとエッチなことを考えてみたり。
でも旦那様はもっとも〜っとエッチだった。
「じゃあここでシて、御飯にしながらシて、お風呂でシて、朝までベッドでシよう」
「もう……えっち♪」