毎日の習慣として旦那様にディナーの用意が整ったことをお告げするため
私は旦那様の執務室のドアをいつものごとく四度ノックいたしました。
「失礼いたします旦那様」
部屋に入りました私の目に、先日お屋敷に御奉公にあがったばかりのメイドの
クローディアが赤く頬を染め息を荒らげているのが映りました。
執務室の巨大な樫材の机の前で、椅子に深く腰掛け、荘園や領地の管理人から定期的に送られる
書類を読みながら、時折ペンで何事か走り書きをなさっておられる旦那様。
その旦那様の左手は、旦那様のすぐ横に立ち尽くす新人メイドクローディアの下肢に延び、
くちゅくちゅとそこを弄られる音が私の耳にまで届きました。
いまだ小さな膨らみの上で頑なに両手でこぶしを作り、自らたくしあげた
スカートの端をくしゃくしゃにしているのを見、私はクローディアに鏝の使い方を教えねばと
思いました。あのような振る舞いではせっかく旦那様が下されたエプロンとメイド服が
すぐ皺になってしまい大変見苦しゅうございます。
まだまだ小娘というしかないクローディアの、靴下に包まれすんなりと伸びた足が、
がくがくと震えております。旦那様の優雅な、絹や天鵝絨、
銀のナイフやフォークにまこと似つかわしい指が、
クローディアの剥き出しになったクリトリスを擦ったり捏ねたりなさっているのです。
私が執務室を訪れるどれだけ前からこの行為が行われているのか、クローディアの花弁は
溢れだす蜜を滴らせて太腿まで濡れ濡れと光らせておりました。このあたり、小娘といえどすでに
女の肉の悦びを知っていることがよくよく分かります。
もちろんそれは旦那様のご薫陶の賜物でございます。
もはやクローディアの吐息は鞴のようで、汗ばんだ首筋にメイドハットにたくし込み損ねた
黒髪を幾筋も張り付かせ、唇を噛み締め必死で愉悦の声を押し殺しているのですが、
旦那様にクリトリスを摘んで押しつぶされた瞬間、「ひっ!」と引き攣った声をあげて
呆気なく果ててしまいました。
クローディアは危うくその場にへたり込みそうになったのですが…そのようなはしたないことは
決してしてはいけないと常々私がきつく言い聞かせておりますので…息を荒げて小刻みに
体を震わせながらも醜態をさらすことなく辛うじて堪えました。
そして旦那様の指が息も絶え絶えのクローディアと机の上とを往復しました。
その指先には、美しい銀色の光沢を放つ小さな小さなリングが摘まれておりました。
旦那様はそのリングを、クローディアの濡れて真っ赤に腫れあがったクリトリスの上から
ゆっくりと…大層ゆっくりと押し込まれました。
これはこのお屋敷にお仕えするメイド一人一人にサイズを合わせて
与えられたクリトリスリングでそれぞれの名が彫りこまれ、
これを嵌めるのも外すことができるのも
この広い世界で旦那様ただお一人。
よそのお屋敷では臀部に焼印を押しつけたり
むごい仕打ちで屋敷仕えのメイドに印を刻む等と恐ろしい噂も聞き及びますが、当家の旦那様は
大変お優しいお方ですので服や過分な給金のみならず
このように美しいものまでくだされるのです。
常にクリトリスが剥き出しにされるよう、赤い肉の突起の根元まで
ずっぽりと嵌まったリングの具合を確かめるようにくるくると回されます。
「ん、ふっ…ぅう…」
達したばかりの体にはその刺激はいかほどのものなのか、クローディアは
鼻にかかった甘い声を漏らしひくひくと花弁をひくつかせておりました。
おそらくこの様子では、この娘は執務室をひけた後、物陰か人の目の届かぬところに飛び込んで
自慰に耽るに違いありません。ですがクローディアの幼く拙い指づかいでどれほどの
満足が得られるのか私には疑問ではありました。が、そのようなことは
瑣末なことでございます。
そして旦那様の指が離れるとスカートの裾を整え、
旦那様が無言で差し出したクローディア自身の蜜に塗れた
指を桃色の舌で舐め、与えられた絹のハンカチで丁寧に拭い、
クローディアは一礼をし、私の横を通り過ぎ深々と頭を下げたまま
ドアを閉じました。
その間、旦那様は一度もクローディアも私も御覧にはなりませんでした。
「旦那様。ご夕食の用意が整いましてございます」
そうか、と旦那様は美しい白鳥の羽ペンを卓上に置かれました。
そうしてかすかに小首をかしげ、はじめて私を見、
「アンジェラ。最近お前を可愛がり損ねていたね。今夜は寝室に来るといい」
「光栄でございます旦那様」
旦那様のお言葉に、私のクリトリスにきつく嵌まったリングが
痛みにも似た快感を体に奔らせます。
また旦那様にリングを新調していただかねばなりません。
メイドでクリトリス天国。