「このやろう!ジン!見つけたぞ!」  
そう声がするやいなや、扉が勢いよく蹴破られた。  
言葉づかいは汚いが、その声は可愛いらしい、女性の声である。  
そして、その声の主も、なかなか可愛いらしい女の子であった。  
栗色の髪をポニーテールにしていて、年の頃は16、7であろうか。  
大きな目がキッ、と睨む先には、一人の男が立っていた。  
 
「あ〜あ、相変わらず乱暴だなぁ、リア。ドア、弁償しろよ?」  
殺気だっている少女をよそに、ジンと呼ばれた男は余裕の表情だ。  
「今、ここで死ぬ男が、ドアの心配か?それより」  
リアは真っ直ぐな目で見つめ、ジンをどきりとさせる。  
「どうしてお前、軍を裏切ったんだよ!」  
そう、ジンは、数か月前まで軍でリアの相棒だったのだ。  
怪力で、武道の達人だが、単純な性格のリアと、  
冷静沈着で知性派のジンは、かつて最高のパートナーだった。  
だが、それも過去のこと。ジンが裏切ったあの日から。  
 
「あー、分かんないかなあ。リアの足りないオツムじゃ」  
「何っ!?」  
「…俺は最初から組織の人間だったんだよ。つまり、スパイってわけだ」  
その瞬間、リアは目の前が真っ暗になった。  
「…じゃあ、最初から騙してたってわけ?…みんな嘘だったのか…?」  
ドアを蹴破ったその瞬間も、リアは心のどこかで信じていた。  
ジンが軍を裏切ったのは、弱みをにぎられたとか、人質をとられたからで、  
心の底から裏切ったわけではないのだと。  
「ふざけるな!」  
 
「そこまでだ」  
と、突然聞き覚えのある男の声がしてリアは振り返る。  
前に戦ったことのある、組織の幹部、リョウの声だ。  
そして、リョウの手にはナイフが握られ、もう一人の男の首に突き付けられていた。  
「ケンちゃん!」  
リョウにナイフを突き付けられているのは、リアの今の相棒、ケンであった。  
「すみません…つかまってしまいました」  
「お前らの仲間は全滅だ!こいつを殺されたくなかったら、大人しく縄につけ!」  
そうリョウが言うやいなや、横からわらわらと兵士がやってきて、リアをとらえた。  
リアは、きっ、とリョウを睨んだが、ケンの首もとのナイフを見てあきらめた。  
「あなたたちを広間へ連行する。ジン将軍もきてもらう」  
 
広間で繰り広げられていたのは、リアにとって悍ましい光景だった。  
 
ぐちゅっ…ぐちゅっ  
パンパンパン…  
「ああっ…嫌」  
「やめてっ…!…はぁんっ!」  
広間では、とらえられたリアの仲間女性戦士たちがレイプされていたのだった。  
 
「…っ!」  
今まで、戦いにあけくれていて、そういう知識のなかったリアにとって、  
それはあまりにも衝撃的な光景だった。思わず、顔を真っ赤にして下を向く。  
「大丈夫か?」  
ジンは、心配そうにリアの顔をのぞきこむ。  
「うっ…うるさい!敵になんか心配されたくない!」  
その様子を、リョウは興味深そうに眺めていた。  
「敵に気をつかうとは、まさか、あちらにまだ未練が?」  
「…勝者の余裕だよ」  
「そうですか。…では、ここでリアさんもレイプしちゃうことにしちゃいましょう。」  
ジンの顔が微かに強張る。  
「え…」  
 
「や、やめろ!…イヤーっ!」  
リアの両手が、上の方に組まれ、縛られる。  
幼い顔とは似つかない豊かな胸が、下級兵士によってもみしだかれ、  
コスチュームのスカートがめくられて、スコートが露になった。  
そして、兵士の手が、リアのスコートの中に入れられようとしたとき、ジンは思わず言った。  
「待て!!」  
兵士たちの動きが止まる。  
ジンは静かに言った。  
「…その女は、俺が犯す」  
 
「下がれ、上官の命令だ」  
ジンが冷たい声で言い放つ。  
「ジ、ジン!」  
「ジンさん!」  
リアとケンが叫ぶ。信じられない、といった表情だ。  
リアは、ジンならば止めてくれると密かに期待していた。  
それが、今、何と言った?  
 
「この女は俺が」  
すっ、とジンはリアの前に立った。  
「…犯す」  
その低い声を聞いた瞬間、リアの体にどくん、と熱いものが走った。  
「やれやれ、上官の命令には逆らえませんからねぇ。勝手にするといい」  
リョウがため息をつく。そして、ケンをちらりと見た。ケンはびくりとする。  
「で、こいつは?」  
「こいつには、俺がこいつを犯す所を見ててもらう。…そのほうが燃えるだろう?」  
リアとケンの顔がかあっと赤くなる。  
「なぁ、ケン?お前、この女のこと好きだっただろう?」  
ジンはにやり、と笑う。  
「そ、そんなことありません!ただ俺は、2人のチームワークの良さが憧れで…!」  
 
だが、その声を無視して、ジンはリアに歩みよる。  
「リア」  
リアは手を縛られながらも、必死に体をよじる仕草をした。  
「こっちを向け」  
「嫌だ。お前となんかだれがするもんか!」  
「同意は求めてない」  
ジンは、無理矢理リアの顔を引き寄せると、強引に唇を押しつけた。  
「っ…!」  
プライドの高いリアは、目をつぶり、必死に歯を食いしばって絶えようとする。  
 
「ふん…生意気な」  
「あっ…!」  
今度は、ジンはリアの柔らかな膨らみに手をのばす。  
信じられなかった。ジンがそんなことをするなんて。  
胸が大きいせいで、リアは何人もの男性にいやらしい目で見られてきたが、  
ジンだけは自分を決してそういうふうには見ないと思っていたのに。  
だが、歯を食いしばって耐えてはいるものの、  
手を拘束され、ジンに唇や歯茎をいやらしく舐められたり、  
抱きすくめられて胸を揉みしだかれているうちに、  
身体が熱くなってきて、脳の奥が甘くとろけてくるような気がする。  
何も考えられなくなる…  
 
「んっ…んんっ!はあっ…!」  
気を抜いたすきに、ついにジンの舌がリアの歯を割って入ってくる。  
「んっ…んっ…あっ…」  
ジンの舌がリアの舌や歯茎に触れる度に、リアはびくりと反応する。  
(いっ…いやらしいよぉ…ジンの息づかい…私も、エッチな声でちゃうっ…)  
ジンの息づかいを感じる度に、知らず知らず、リアの秘所はじゅんとなってくる。  
 
「あっ!」  
リアの白いノンスリーブの中に、冷たい手が入ってきた。  
ノンスリーブをたくしあげ、白いブラに手をかける。  
「ちょ…!何をする!」  
「何って…いくら頭の悪いお前でも分かるだろ?」  
「やっ…!」  
リアの白くて形の良い胸があらわになる。  
「み…見んな!ダメ!見ちゃイヤ!」  
リアは、真っ赤な顔をさらに赤くした。男性に胸を見られるなんて初めてだ。  
「嫌ぁ…」  
つん、と、ジンは色づいた先端に触れた。  
ビクン、とリアは身体を震わせる。  
「何だよ。嫌嫌言いながらも立派に乳首は立ってるんだな」  
「え?」  
リアには、その意味が分からなかった。その反応を見て、ジンは言った。  
「…気持ちいいと、乳首が立ってくるんだよ」  
「嘘!」  
「嘘をついてどうする」  
その声が本気だったので、恐る恐る、リアは自分の胸を見た。  
外気に、ぷるぷるとふるえるその先端。  
そこは、見ていて可哀想なほど尖っていた。  
「嘘…」  
リアは涙目になった。自分がみじめだった。  
気持ちいい?犯されているのに。  
でも、確かにそう言われてみれば、なんとなく、甘いフワフワとした気持ちがする。  
下半身も、なんだかキュンキュンいってるような気がする。  
これが、気持ちいいってことだろうか。  
 
さらに、ジンは体勢を変えた。後からリアの胸を揉みしだくようにしたのだ。  
その時、リアは今までジンで隠れていて気付かなかったケンに気がついた。  
ケンは、リアと目が合うと、サッと目をそらしたが、  
その後も目を合わせないようにしながらも、こちらをチラチラと見ている。  
それに、リアは気がついていなかったが、なんだか脚をもぞもぞさせている。  
「嫌…ケンちゃんまで。…見ないでよ…」  
リアは涙声になった。ケンにまで胸を見られている。  
胸だけでなく敵に胸を揉みしだかれて気持ちよくなっている自分も。  
「や…めて…」  
 
「ふん、お前のお気に入りのケンちゃん、お前の感じてる顔見て興奮してやがるぜ」  
少し楽しげに、ジンはつぶやく。  
「うぅっ…やめて…」  
とは言うものの、身体は全く力が入らない。  
身体の芯はアツいし、呼吸は乱れてくる。  
 
「さて、こっちの方は…」  
リアは、ギクリとまた現実に引き戻される。  
胸を見られただけでも恥ずかしいのに、その手はさらに下肢に伸びてくる。  
スカートの下は戦闘中めくれてもいいように見せパンになっている。  
いわば、テニスのスコートのようなものだ。  
しかし、それとてまじまじと見られては恥ずかしい。  
ジンは、リアの脚の間に入り込み、リアの秘所を見つめている。  
「スコートって言っても白だから本物と大差ないな」  
ジンのあつい吐息がリアのむっちりとした白いふとももにかかる。  
ジンはさらにふとももを押し上げ、脚をM字にする。  
「やっ…!」  
そしてそこにじわっと丸く広がる染みを見つけた。  
「ん?濡れてるな。染みになってるぞ」  
「え?」  
リアには、自分がそんなに濡れてるだなんて感覚はなかった。  
「ふ…犯されてこんなに濡れるなんて、お前は淫乱だな」  
嬉しそうにジンは言う。  
 
「縛られているのがいいんだろう?え?こうやって憎んでる敵に犯されるのが」  
「違っ…あっ!」  
スコートが一気にずりおろされた。  
「ああっ…」  
今まで誰にも見せたことのない、大事な部分が露になる。  
こんもりとした丘、薄く生えた茂み。割れ目はぬらぬらと赤く光っていた。  
ケンちゃんも、私の大事な部分を見てるのだろうか…  
だが、怖くてそっちのほうを見ることはできなかった。  
 
ぬちょ。  
ジンは秘部に指を押し当てた。  
ぬるぬるしている。その上、次から次へと汁はあふれでてくる。  
「んっ…やめろ…」  
リアは身をよじらせた。慣れない感覚に戸惑っていた。  
「止める?何を」  
そう言うと、ジンは探るように指を動かし、目的の場所を見つけると指を沈めた。  
「んんっ…!」  
リアがすっかり女の顔になっているのを見て、ジンはニヤリとした。  
そして、わざとグチャグチャと音を立て、リアの肉壁を擦った。  
 
「んっ…」  
(ゆ…指が入って…)  
今まで感じたことのない、窒に異物を差し込まれる感覚にリアは戸惑う。  
(うぅ…なんか、音がやらしい…恥ずかしいよっ)  
 
ぐちゃっ…にちゅっ…くちゅくちゅ…  
ジンの手が上下するのに合わせ、蜜は次から次へとあふれ出てくる。  
「凄い濡れ方じゃないか。そんなにこの指が気持ちいいのか?」  
「んはぁっ…そ、そんな…ことっ」  
「なんだ?指よりもっと太いものがいいのか?いやらしい奴だな」  
「んん…んーっ!」  
リアは「イヤイヤ」と言う風に首を振った。  
目をぎゅっとつむり、歯を食いしばって耐えてい  
あまりに強すぎる刺激に、目の端に涙がにじむ。  
「声だせよ。楽になるぞ」  
ジンはそんなリアの様子をにやにやしながら観察していた。  
 
リアの白い頬は上気し、紅く染まっている。  
悩ましげに眉をひそめ、大きな瞳に涙をためているリアは可愛いかった。  
だが、そんなうぶな表情とは裏腹に、その身体はいやらしかった。  
たわわに実る乳房は攻めたてる手の動きに合わせて揺れ、  
その先端も固く卑猥に尖っている。  
ウエストから腰のラインは丸みを帯びてなだらかで、  
欲情をかきたてるむっちりとした太ももも、蜜を滴らせた秘部も  
何もかもがジンを興奮させた。  
 
「あぁっ!そこは…そこはダメぇ」  
ジンの指が偶然クリトリスに当たったらしい。  
「何?ここか?」  
ジンは手の向きを変え、わざと手のひらがクリトリスをこするように  
容赦なくリアの秘所を攻めたてた。  
 
「んっ…んんんーっ!」  
腰ががくがくとし、ビクン、と背中が後にそる。  
くちゅくちゅくちゅくちゅ…  
もはや、ジンがわざと音を立てなくても自然にいやらしい音が響いていた。  
「あっ…イヤ!嫌っ!あぁぁぁんっ!ダメっ!ああんっ!」  
リアは、もはや理性の押さえがきかなくなり、何も考えられなくなっていた。  
 
「あっ、あっ、んっ、もうダメ!」  
リアは、ビクビクと身体を震わせながら身をよじる。  
「はぅっ、ひっ…ああ…あぁぁぁん!!」  
ビクン、と、リアの脚が大きくはずんだ。  
 
「イったか」  
達したことにより、ぐったりとしたリアから、ジンは指を引き抜いた。  
だらり、と透明な液体が指先から床にこぼれ落ちた。  
(俺の指…気持ち良かったんだな)  
 
「はあっ…はあっ…」  
リアの窒からも、とろとろと透明な液体が溢れ出ている。  
 
「リア」  
リアは、ぼうっとした頭で声の方を見やった。  
が、目の前の光景に、一気に目が覚める。  
「ジ…ジンやめて」  
 
ジンの腰にそそり立つ赤黒い肉棒を見て、リアはショックをうけた。  
男の人のものがそんな風になっているなんて知らなかったし  
それよりも、ジンが自分に欲情しているということが信じられなかった。  
普段は気の強い女の子ではあるが、気を許した相手には甘えたがるリアは、  
ジンが相棒だったときは、しょっちゅうくっついたり  
悲しい時にはぎゅっと抱き締めてもらったりもした。  
でも一度もそんないやらしいことはされたことなかったのに。  
…実はその時、ジンは鬼のような自制心で耐えていたのだが  
そのことをリアは知らなかった。  
(可哀想だが…他の男にレイプされるくらいなら…)  
ジンたちの周りでは、軍の女兵士たちが、もっとひどいやり方でレイプされている。  
あんな風になるくらいなら…それに…  
 
「やっとこの日がきたよ。今まで何度あんたを犯してやりたいと思ったことか」  
「う…嘘」  
「嘘じゃない。そんなエロい顔と体をして。俺が何とも思わないとでも?」  
それは本当だった。涙をためて見上げるこの純真な少女を見て、  
心が痛まないわけではなかった。  
しかし、それと同時に、そんなリアの表情は、強く欲情をかきたてた。  
 
ジンは、脚を持ち上げ、リアの上に被さると、固くなった自身をぐっ、と押し当てた。  
未開発な穴は、ジンを初めは押し返したが、ジンは無理矢理腰を押しこんだ。  
「あああっ…ジン!」  
にゅるり、と先端が入った。  
「入ったぞ」  
「嫌!抜いてぇ!」  
だが、その声を無視して、ジンは欲望のままに自身を押し進めていく。  
(く…こんなに濡れてるのに、かなりきついな)  
「ああっ!ダメ!痛い…!やめて!やめてよジン!」  
リアは泣きそうになりながら叫んだ。  
 
信じられない。ずっと抱きたいと思っていた女だ。  
でもできなかった。自分はいずれ軍を裏切る人間だから。  
下手に近付いたら、傷つけてしまう気がして。  
だが、今はそんな心配もする必要はない。清らかなこの少女のまんこに  
自分のちんこをこすりつけ、めちゃくちゃに汚してやりたい。  
ジンは、乱暴に腰を打ち付けた。パンパン、という卑猥な音が響く。  
 
肉壁が、きゅんきゅんときつく、侵入する異物を締め付けてくる。  
少し痛かったが、狭い胎内は、この上もなく気持ち良かった。  
「痛っ…やだっ!やめっ…もうやめてよぉ」数々の修行や戦いで痛みには慣れているリアだが、たまらず声をあげる。  
「今更やめられるか」ジンはさらに強く腰を押し込んだ。  
 
「はぁっ…はぁ」  
ジンの動きが止まった。ようやく奥まで入ったようだ。  
「どうだ?完全に奥まで繋がったぞ」  
そう言いながら、ぐいぐいとジンは腰を動かした。  
「痛っ…動くなぁ!」  
「悪い。無理だ。お前の中、気持ちいいっ…!」  
 
ジンは、激しくピストン運動を開始した。  
「ああっ!ダメ!痛い…!やめて!やめてよジン!」  
リアは泣きそうになりながら叫んだ。  
信じられない。ずっと抱きたいと思っていた女だ。  
でもできなかった。自分はいずれ軍を裏切る人間だから。  
下手に近付いたら、傷つけてしまう気がして。  
だが、今はそんな心配もする必要はない。清らかなこの少女のまんこに  
自分のちんこをこすりつけ、めちゃくちゃに汚してやりたい。  
ジンは、乱暴に腰を打ち付けた。パンパン、という卑猥な音が響く。  
 
「んんぅ…」  
リアの身体は、次第に痛みになれてきた。  
それどころか、段々とジンのモノを受け入れはじめていた。  
「んぁっ…!ジンの…熱い!…はあんっ…こすれてるよぉっ」  
「敵とのセックスがそんなに気持ちいいのか?やっぱりお前は淫乱だな」  
「違うっ!あたし、気持ちよくなんか…あんっ!」  
違うといいつつも、吸い付いてくるようなその窒の動きに、  
ジンは思わずニヤリとする。どうやら「身体は正直」というやつらしい。  
そしてジンも、自らの限界が近いのを感じはじめていた。  
「やっぱり、久しぶりだから早いな。そろそろ中に出すぞ」  
いくら性知識があまりないリアでもそれが危険であることは分かる。  
「い、嫌!妊娠したらどうすんだ!」  
「セックスというのは子作りだよ。子供ができるのは当たり前じゃないか」  
ジンは、そう答えてスパートをかけた。  
 
「ダメぇ!お願い!中には…嫌!やめてーっ!!」  
ビクン、と、ジンの体が震えた。  
「うっ…ああ」  
既に達したジンであったが、子宮に子種を確実に届けようとでもするかのように  
グッ、グッと何度も体を震わせ、自身を奥へと突き立てていた。  
そして、なごり惜しそうに、ようやくリアから離れた。  
つい先程まで汚れのなかった少女から、どろり、と白い液体がこぼれ落ちた。  
少女は泣いていた。しかしどこかでほっとしていた。  
これで、終わったのだ。  
 
と、その時、ジンは言い放った。  
「まだだ」  
見ると、先程出したばかりだというのに、ジンのものはもう固くなっている。  
「えっ?」  
しかし、ジンは後からリアを抱き抱えると、あぐらをかき、  
自分の股の上にリアを座らせるようにした。  
 
リアは赤面した。向きが変わったことで、ケンと目が合ったのだ。  
今まで忘れていた…というより、恥ずかしいので考えないようにしていた  
ケンが2人の営みを見ている、ということが嫌でも実感させられる。  
それに、今までリアは気付かなかったが、ケンの様子がおかしい。  
ケンは、腕を前にしばられてはいるが、指や手のひらはかろうじて動く。  
リアたちの性行為を見ながら自分のズボンのなかで、  
自らのものを擦り、慰めていたのだ。  
(そんな…ケンちゃんまで!)  
「ほぉ、あいつ、俺たちを見てオナニーしてやがる」  
今気付いたかのように言うジンだったが、本当はずっと気付いていた。  
だからこそ、この体勢にしたのだ。  
ジンは、リアの太ももを掴み高く持ち上げた。  
 
(嫌…!)  
リアが犯され、中出しされた秘部が、  
どろどろと、白い精液のしたたる様がケンからははっきりと見えた。  
「あいつ、お前の中出しまんこを見て興奮してるぜ」  
ジンは笑みを浮かべ、下から思い切り己の剛直を突き立てた。  
 
「んんっ!やぁっ…!」  
ジンは、ゆっくり、ケンに見せつけるように肉壁を擦った。  
ズン、ズンと奥までリアを味わい、蹂躙しつくす。  
 
 
ケンがリアに好意を持っているのはずっと前から気付いていた。  
気の利く後輩のふりをして、リアに近付くのを見て、  
ジンは、腹腸が煮えくりかえるような思いだった。  
リアは人懐こいため、すぐに他人と仲良くなる。  
その度に、自分が多少は独占欲の強い男だということは自覚していたが、  
ケンには特別強い感情を抱いていた。  
(お前がリアの相棒だと?そこは俺の席だ…!)  
だが、そんなことも知らずに、「ケンちゃん」と呼んでケンを可愛がるリア。  
 
(ふざけるな…お前は俺のものだ!)  
腕をリアの腰に回し、ぎゅっと抱き締めながらジンは激しく突き上げた。  
「やんっ!やぁっ!お願い、もう許して…」  
熱いジンの体温と息遣いを強く感じた。  
気が遠くなりながら、リアは懇願した。  
だが、腰使いはますます激しくなるばかりだ。  
「あっ、んぁ、ああぁん!」  
リアは、激しく体をくねらせ、絶頂に達した。  
 
リアが自らの肉棒で絶頂に達したという事実は、ジンを大いに満足させた。  
だが、ジンの攻めはまだ終わらない。  
今度は、腰をつかんでリアを無理矢理起こし、後から挿入した。  
 
「はぁっ…もういいでしょ?もうやめて…」  
「だめだ。もう一回は中で出さないとな」  
「何で…赤ちゃん、できちゃうよぉっ!やめてよぉ」  
 
リアはポロポロと涙を流しながら懇願する。  
ジンは、腰を振りながらあっさりと答えた。  
「嫌だ。大体、子供ができて何が悪い?要するに、お前は戦いたいんだろ?  
なら子供ができたって、ママさんファイターならいくらでもいる。」  
「そ、そりゃそうだけど…」  
「出すぞ」  
問答無用で、ジンはリアの中に精液を吐き出した。  
結局、ジンはこの日5回もリアの中に出したのだった。  
 
※ ※ ※  
 
「リア、入るぞ」  
ドアが開いた。  
そこには、穏やかな表情のジンが立っていた。  
寝床に横たわるリアは、どこか気分が悪そうだ。  
「おめでとう。妊娠3か月だ」  
そう言うジンの表情は、嬉しげだった。  
「…そっか。まあ、あれだけ中出しされればね」  
しかしそう言うリアの表情は、どこか曇っている。  
ジンはリアの横に腰掛けた。  
「まあ、もう10ヶ月程の辛抱だ。そうすれは―」  
「そうじゃない」  
リアは、真っ直ぐにジンを見た。  
「侍女から聞いたよ。…子供ができれば、幹部の妻となることができて  
敵でも処刑されないと。なるほど、子供がいれば、子供を人質にできる」  
リアはため息をついた。  
「ケンちゃんを助けたのもあんたか?昨日、牢から脱走したって」  
「知らないな」  
ジンは、リアをぎゅっと抱き締めた。  
 
※ ※ ※  
 
14年後―  
 
「はっ…とぉ!」  
「…何やってるんだ?リア」  
ジンが呆れ顔でため息をつく。  
「合気道だよ。ほら、今は平気だけど、ババアになったら筋力も落ちるだろ?  
その点、合気道なら力がなくても強くなれるし。  
今から始めたら、55歳くらいには達人かな。ゆくゆくは仙人を目指すつもりだ!」  
「…わー、素敵な目標」  
「棒読みだぞ」  
ジンはまたしても、わざとらしくため息をついた。  
「…君は、軍と組織の戦いとかどうでもいいんだね」  
 
そして、本題に入る。「それよりだ、なぜ、サヤが戦場にいくのを許した?」  
サヤとは、ジンとリアの間にできた娘のことである。  
今年で14歳になる勝ち気な娘だ。  
「だって、あの子、言い出したら聞かないし」  
リアは口を尖らせる。「それにこの間なんか従者に向かってこうだよ?  
『汚らわしい!この無礼者が!』って平手うち」  
くくく、とジンは笑った。  
「すぐに手が出るのはお前に似たんだな」  
「いや、顔は確かにあたしにそっくりだけどさあ、  
あの高慢な態度!あれはあんたそっくり!  
それに、この前のテスト数学のテストなんて100点でさぁ」  
 
※ ※ ※  
 
とある戦場―  
 
「生意気な口をきくわね。いくら精鋭といえども、  
たった10人で何ができるというのかしら?」  
1人の幼い少女が高慢な笑みを浮かべる。  
栗色の長髪をツインテールにしたその少女は、誰かに似ていた。  
 
「10人いれば十分ですよ」  
という相手の男の答えに、少女は無表情で答える。  
「まー、凄いですことー」  
その棒読み口調に、男の眉がピクリと上がる。  
「参ったね。そんな顔をして、"誰かさん"みたいな口をきくんだから」  
男の目が本気に変わる。  
「…虫酸が走る」  
 
「ふん…まあ、どう思われようと構いませんわ」  
と、言いながらも少女は少し不愉快そうだ。  
「あ、そうだ。一応、名乗っておきますよ。僕はケン」  
ケン。どこかで聞いたことのある名なような気もした。  
「ケン…?まあ、どうせあなたのことなんかすぐ忘れてしまうでしょうけど」  
ふふふ、と男、いや、ケンは意味ありげな微笑を浮かべた。  
「…忘れないと思いますよ。」  
ケンの目が怪しく光った。  
「サヤちゃん」  
 
END  
 
 

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