毎夜悪夢にうなされる妻は俺ではない誰かの名を叫んで目を覚ます
青ざめ、震える睫毛にキスをして肩を抱く
傍に居るよと言ってもその瞳は俺のことを見ていない
誰なんだ、男だろうと言っても 違うの、と言って頭を振るばかり
夫婦だから秘密は持ちたくない、というのは建前だ
本当はただ知りたいだけだ、彼女の瞳の中に居る男のことを