狭い路地を幾度も曲がり、ようやくの思いで追っ手から逃れた二人は、  
運河の端にたどり着いていた。  
 荒い息をついている少女を気遣いながら、侍女であるシーラは河の端に  
浮かんでいる小船を指差して囁く。  
「セシリア様、こちらへ」  
「ええ」  
 先に船に乗り込み、櫂の先端を水面に押し付けバランスを取ると、セシリア  
に乗り込むように促す。  
「お気をつけて」  
 少女が腰を下ろしたことを確認すると、シーラは櫂の先端を突いて、岸から船を  
押し出した。  
 東から昇り始めた下弦の月が夜空に眩く輝き、運河の水面に淡い銀色の煌きを  
生み出している。  
 
「ルナは無事かしら」  
 港へと続く運河をゆっくりと下りながら、少女は沈痛な面持ちで言った。  
「恐らく、捕らわれてしまったと思います」  
 シーラは首を左右に振って言った。あの絶望的な状況で無事を信じるのは、  
元々無理があったし、気休めという一種の嘘が言える性格でもない。  
 
「そう…… 」  
 セシリアは哀しげな瞳を浮かべて視線を落とした。  
「だからこそ、セシリア様は無事に脱出しなくてはなりません」  
「シーラ!? 」  
 強く諌めるような言葉に、少女は驚いた。  
「王女様には、亡命先のローランドで、王国再興の軍を興して頂かなくては  
いけません。そして、ルナ様を救出するのです」  
 
「あ…… 」  
 セシリアは、自分の身体は一人だけのものではないと、今更ながらに気づか  
された。身命を賭して守ってくれた、ルナや護衛の兵士達の想いに応える義務が  
あった。  
「ごめんなさい。シーラ」  
「こちらこそ、僭越なことを申し上げてしまい、申し訳ありません」  
 瞳に力が戻った少女に安堵しながら、シーラは鏡のような水面に跡を刻み続ける。  
 程なくして視界が拡がり、小船は広い港へと躍り出た。橙色の光を周囲に放ち  
続ける灯台の麓に佇む一隻のガレー船が、すぐ近くに迫っていた。  
 
 
 口の中に入り込んだ、触手の皮膚から滲み出す粘液の気色悪さに、ルナは顔を  
歪める。  
「んくっ…… 」  
 先端が動いて、喉の奥深くまで突きこまれる。  
(うぐっ、ごふっ)  
 気管支に入った粘液に激しく咳き込みながら、ルナは深い海の色をした瞳から  
涙が零れるのを堪えて、理不尽な陵辱に耐える。  
 
「んくっ、んぐぅ」  
 薄暗い地下室の中、四肢を拘束されて口腔内を犯されている少女のくぐもった  
呻き声だけが延々と響いている。  
 触手は、暫くは一定のリズムを刻んでいたが、やがて不気味な脈動を数度繰り  
返して、動きを速めていく。  
(!?)  
 激しさを増した触手に驚いて、栗色の髪を大きく振り乱した瞬間、先端が大きく  
膨らみ、薄桃色の液体が口内に注ぎ込まれた。  
 
「ごふっ! 」  
 ルナは、甘い匂いをした液体を吐き出そうとするが、唇はしっかりと塞がれて  
おり、ひたすら飲み下すことしかできない。  
「んぐっ、ごくっ」  
 強烈な匂いに何度も咽びながら、大きく喉を鳴らす。そして、体液を完全に  
飲み干した後、ようやく少女の唇は開放された。  
 
「けほっ、げほっっ」  
 口内に残った体液の残滓を床に吐き出しながら、ルナは激しく咳き込んだ。  
 床に点々と描かれた液体の跡からは、甘い匂いが立ち込めている。  
「ランディーヌの体液は、特殊な性質を持っていましてね」  
「変なもの飲ませないでよっ! 」  
 ラングレーは、嫌悪の視線を向けて叫んだ少女に対しても、微笑を絶やさずに  
言葉を続ける。  
「強力な媚薬と同じ効果があるのですよ」  
「びやく? 」  
「王女様にはご縁がありませんか? 夜の生活をより良いモノにするお薬のこと  
なんですが」  
 若い将軍の表情には、幾分かの憐れみすら表われている。  
「馬鹿馬鹿しいわ」  
 吐き捨てるように言ったが、少女の身体は既に変化を始めており、数分も  
経たないうちに、陰部が異様な熱を帯び始める。  
 
(や、いやっ )  
 膣口に生まれた蕩けるような感覚が、周囲に拡がっていく。  
「んっ 」  
(やだあ、あついよぉ)  
 太腿をぎゅっと閉じて、ルナは拘束された身体を捩った。  
 粘性を帯びた愛液が膣口から生まれて、白い下着に染みを付けていく。  
(んっ…… かき回したいっ)  
 膣口に自分の指を何本も突き入れながら、嬌声をあげる姿を脳裏に思い浮かべて、  
慌てて首を振った。  
(駄目、流されちゃ。奴の思い通りになっちゃう)  
 一時的に理性を取り戻して、卑劣な手段を厭わない敵を睨みつけて叫ぶ。  
 
「お前なんかの、言うとおりになるもんですか! 」  
「何時まで持ちますやら」  
「くっ」  
 冷笑を崩さず、愉しそうに眺めている男に苛立ちながら、少女は強まり続ける  
劣情に耐える為に歯を食いしばる。  
 しかし、触手から分泌された体液は、未成熟な身体と精神を確実に蝕んでいく。  
「んんっ」  
 頬を桜色に染めながら、色気を帯びた声が地下室に響き渡る。  
(だめっ、したい、したいよっ)  
 膣から溢れ出した愛液は、下着を濡らしただけでは足りず、抜けるように白い  
太腿に零れ出す。  
「んくっ…… あふっ」  
 少女は太腿を強く擦り合わせて、熱くなった陰部を刺激しようともがくが、全く  
物足りない。  
 
(したいっ、あそこをかき回したいよぉ)  
 動揺を見透したように、ラングレーは囁いた。  
「ルナ様、我慢はお身体によろしくありませんぞ」  
「欲しくなんか、ないっ…… んあっ」  
 何とか否定の声をあげるが、膣口が蕩けるように熱くて、ひどくむず痒い。  
(いれたい、いや、挿れて欲しいよぉ)  
 高まる一方の欲求を、羞恥心とプライドで懸命に押し留めるが限界に近い。  
「んんっ、くうぅん」  
「王女様、ぐしょぐしょですな」  
「やっ、言うなあっ」  
 ルナは、栗色の髪を振り乱しながら、可愛らしい声で叫んだ。太腿をつたった  
愛液は膝から足首へと流れていく。  
 
「私のせいじゃないっ…… はぅ」  
(そう、あの化け物が変なモノを飲ませたから、いけないんだ)  
「あうっ、んんっ」  
(もう我慢をやめようよ。化け物のせいなんだから、貴方は悪くないわ)  
 揺れる心の隙間から、内なる悪魔の囁きが生み出されてしまい、空中に揺らめいて  
いる太い触手を、物欲しそうな目つきで眺めてしまう。  
(アレが中に入ったら、どんなに気持ちがいいんだろう )  
 脳裏に浮かべた淫らな思いを打ち消そうとするが、上手くいかない。  
(ぐちゃぐちゃに、して欲しいよぉ)  
 欲情に溺れそうになりながらも、懸命に踏みとどまる少女を見つめて、男は  
わざとらしい口調で囁く。  
「よく頑張っていますね。でも、本当は挿れて欲しいのでしょう」  
 
「んあ、いやあっ…… いれてほしいなんて、全然、思ってなんか、ないっ! 」  
 蜜で溢れた太腿を淫らに擦り合わせながら、ルナは絶叫した。  
 
「本当に強情な王女様ですな」  
 ラングレーは、崩れそうで崩れない少女に辟易して、両肩を竦ませた。  
「ランディーヌ、少しばかりご奉仕してやれ」  
 男の声に応じて、今まで何もしなかった触手が動き始め、少女を薄く護る  
白いブラのホックを外していく。  
 微かな金属音を奏でた後、支えを失った下着は音も無く床に落ちる。  
 膨らみかけの乳房が、ラングレーや兵士達に無防備に曝け出され、ルナは羞恥で  
紅く染まった頬を背ける。  
「もう少し成長していただきたいものですなあ」  
「う、うるさいっ」  
 溢れだす愛液に塗れた太腿を閉じ合せて、敵国の総指揮官を睨みつけようと  
するが、心の堤防が今にも崩れそうになって瞳に力が全く入らない。  
(もう、限界だよ)  
 再び生まれた内なる悪魔の言葉は、より説得力を増して響いてくる。  
(仕方がないよ、誰だって無理だよ)  
 それでもルナは、甘い誘惑を懸命に首を振って追い出そうとする。  
(こんなところで…… 負けてたまるもんですか! )  
 最後の気力を振り絞って、淫らな感情を必死で押さえつける。  
 しかし、どこまでも気丈な少女を嘲笑うかのように、伸びた触手は淡い  
膨らみの先端を押し潰した。  
 
「ひゃんっ」  
 乳房の先端から電流が奔り、ルナは甲高い悲鳴をあげて身体を震わす。  
「やんっ、くはっ」  
 敏感な部分を簡単に探し当てた触手は、固く膨らんだ乳首をゆっくりと  
苛んでいく。  
「やっ、んあっ」  
 軽い痺れが神経を侵して、甘い喘ぎが口から漏れる。  
(らめぇ、イきたいっ、いきたいよぉ)  
 触手の動きは、最初の戦闘の時に加えられた乱暴さが微塵も感じられない程、  
丁寧なものに変わっている。  
「んくぅ、はうんっ」  
 慈しむような責めを受ける度に、淫らな気持ちが膨らんでいく。  
(もっと、もっとたくさん欲しいよぉ)  
 優しすぎる責めは、却って物足らない。蜜で溢れた陰部をもどかしそうに  
擦りながら、ルナは物欲しそうな視線で見つめてしまう。  
 しかし、触手は決して少女の本能が欲しがる下半身には触れず、膨らみ始めた  
胸への愛撫を淡々と続けるだけである。  
 
「どうしてっ、くれないの? 」  
 痺れを切らし、淫らな言葉を漏らしてしまって、慌てて口を噤む。  
「何かおっしゃいましたか」  
 ワザとらしく耳に手をあてて、先を促すラングレーに嫌悪の表情を向けながら、  
弱々しい口調でルナは言った。  
「なんでも、ないっ…… んはあっ」  
 すっかりと役に立たなくなった下着から漏れ出す、粘性を帯びた愛液の熱さに  
震えながら、ひたすら耐え続ける。  
 
「んくっっ、んあっつ」  
 ルナの脳裏に何本もの触手に犯されて悦ぶ、淫らな自分の姿が浮かび上がった。  
 ほんの数分前までならば、おぞましくて、嫌悪すべきだったはずの光景が、  
現在では大変素晴らしいものに思えてくる。  
(アレが中に入って、すごく、気持ちいいのっ)  
「んくっ、ふあんっ」  
 尖った乳首や、薄い色をした乳輪への愛撫を続けている触手の先端を、朦朧と  
する意識で眺めながら、少女の思考は迷走を続ける。  
(太いモノが、私のアソコに突き込まれて、ぐちゃぐちゃにして。いっちゃうんだ)  
 普段は考える事のない、淫らな妄想が次々と生まれて、羞恥という最後の砦を  
確実に突き崩していく。  
(もう、十分頑張ったから。これ以上、がんばらなくていいんだから)  
 優しすぎる悪魔の囁きが、脳裏を覆い尽くした時、かつての勝気な少女の  
口からは信じられないような言葉が吐き出されていた。  
 
「お願いっ、いかせて! わたしの中をかきまわしてっ!」  
 
 全てをかなぐり捨てて絶叫する少女のもとへ、ラングレーはゆっくりと  
歩み寄った。そして、耳元で優しく囁く。  
「セシリア様は、何処に行かれました? 」  
「はうっ…… しらない」  
 濁りを帯びてしまった濃紺色の瞳を潤ませながら、ルナは幼児のように首を振る。  
「おっと、質問が良くありませんでしたね。セシリア様と、何処に逃れる予定  
でしたか? 」  
「…… 」  
 躊躇う少女に、ラングレーは冷たく言い放つ。  
「おあずけですよ」  
 男の言葉とともに、触手は乳首への動きを止める。  
「言うっ、いいますから。お願い、止めないでっ」  
 たちまち堪らなくなってしまって、少女はついに口に出してしまう。  
「ふ、船でローランドへ逃げるの」  
「船の名前は? 」  
 男の口調は何時の間にか真剣なものに変わっている。  
「レスティナ、レスティナ号よっ」  
「ありがとうございます」  
 ラングレーの表情は元に戻った。  
 
「えっ…… あっ!? 」  
 ルナは戸惑い小さく口を開ける。数瞬の刻が過ぎた後、致命的となる情報を  
漏らしてしまった事に気づいて、猛烈な後悔が押し寄せる。  
「卑怯者っ」  
 少女の非難の声はひどく小さなものだった。  
 
 力なくうなだれた王女の華奢な肢体を満足そうに眺めると、ラングレーは背後に  
並んでいた兵士に向けて、厳しい口調で指令を放つ。  
「レスティナ号だ。今度は絶対に逃すな! 」  
「はっ」  
 命令を受けた兵士達が駆け出していく。  
 二人きりになったことを確認すると、ラングレーはあどけない少女の顎に手を  
かけて幼子をあやす様な口調で言った。  
「ルナ様。よ〜く、お出来になりました。」  
「ごめんなさい…… 」  
「ランディーヌと存分にお楽しみください。私はこれにて失礼いたします」  
 満面の笑みを浮かべながら一礼すると、ラングレーは真紅のマントを翻し、  
軍靴を鳴らしながら去っていった。  
「ごめんなさいっ、お姉さま」  
 錠を閉める金属音が、心に重く響く。とどめも無く溢れた涙が雫となって  
頬を伝うが、拭うことはできない。  
 散々、おあずけを食らわされていた触手がゆっくりと伸びて、白い下着の上を  
撫で始めた。  
 
 
 静寂に包まれたアスティリア港の一角に、大型のガレー船、レスティナ号が碇を  
おろしている。夜半に昇った月光に照らされた、3本のマストからは淡い影が長く  
伸びている。  
 
「出港はやはり、明日になるそうです」  
 セシリアが寝所として借りた船室を訪れていた、黒髪を肩のあたりで切り揃えて  
いる、二十代後半とみられる侍女がゆっくりと告げた。  
「そう…… 」  
 今や亡国の王女となってしまった少女は、程良く成長した胸に両手を合わせながら、  
不安を隠しきれずに呟く。そして、船室に嵌め込まれた小さな窓を不安げに眺める。  
 闇に包まれた街の中を、大勢のアルシメイラ兵たちが、少女の身柄を血眼になって  
探しているはずである。  
 
「先程、艦長と話したのですが」  
 曇り硝子のような表情を浮かべる、セシリアを気遣わしげに見つめながらも、  
シーラは理知的な口調を崩さずに言葉を続ける。  
「夜間に船を出す事は難しい、とのことです。風がありませんから帆を張ることは  
不可能です。櫂で漕いで出るにしても船員達は既に寝ていますし、この時間の出港は  
ひどく目立ちます」  
 
「出る方が危険ということかしら」  
「港には百隻以上の船が碇をおろしています。敵兵も今夜中に全ての船を探索する  
ことは、到底できないはずですが」  
 侍女の表情に、今ひとつすっきりしないものが表れているのを、セシリアは読み  
取ったが、これ以上は異議を唱える事はしなかった。  
 
 シーラは、少女が頷くのを確認してから、再び言葉を紡ぐ。  
「今日のところはゆっくりと、お休みくださいませ」  
 そして、小さくお辞儀をして身を翻し、船室のドアを閉めようとした時、  
「待って」  
と、蚊の鳴くような声が聞こえた。  
「お願い、一緒にいて。怖くて眠れそうにないの」  
 少女の表情はひどく青ざめており、自分の両腕で抱きしめている身体は、  
震えていた。  
 
 
「ひゃん」  
 かつては白かった下着から染み出した愛液を、薄緑色をした触手が吸い上げる  
淫靡な音が、地下室の壁にこだまする。  
 幼い少女の股間と、弾力のある太腿の隙間に差し込まれた触手の粘膜が蠢いて、  
痺れるような快楽を、ルナに与え続けていく。  
 
「んんっ、ごめんなさい。お姉さま」  
 狡猾な敵、ラングレーの言葉の罠に、まんまと嵌ってしまった己の愚かさと、  
媚薬と同じ効果のある、触手の体液を飲まされた結果とはいえ、性的な欲望に  
いとも簡単に屈してしまった身体を呪いながら、何度も姉に向かって何度も  
許しを乞う。  
 しかし、ひたすら少女を弄び続ける触手の他に、謝罪の言葉を聴いてくれる  
者はいない。  
 
(ラングレーがいてくれたら、全部、奴のせいにできたんだ)  
 孤独な地下室で後悔に苛まれるよりは、陰険なサディストの言葉に  
反感を覚えるほうが遥かにマシとすら、思えてしまう。  
 例え敵であっても、誰かが傍にいて欲しかった。  
 
「はぅん、んああっ」  
 膣口からは、触手の愛撫によって生まれた、新たな愛液が滴り落ちて、  
少女の太腿に、はしたない跡を加えていく。  
(すごく、気持ちいいよぉ)  
 ルナは、太腿をしっかりと閉じて、股間の下を前後に動く触手に密着させる。  
そして、快楽を一摘たりとも逃すまいと全神経を集中させる。  
 
「らめぇえ。はうっ、ひゃっんん」  
 触手の粘膜に刻み込まれた無数の凹凸と、少女が穿いている濡れた下着が擦れ  
合い、淫らな音が響きわたる。  
「んんっ…… もっとっ、もっと欲しいのぉ」  
 ルナは、更なる快感を求め、甘えた声をあげる。  
(誰もいないから、声出してもいいんだ)  
 
「ひゃう、大きいのぉ、太いの挿れて、ぐちゃぐちゃにしてよお 」  
 媚薬に惑わされた少女は、細い身体を捩りながら、触手に向かって膣中を掻き  
回してくれるように、幾度もねだる。  
「お願いっ、じらさないでっ、私の中を貫いてっ」  
 ルナは完全に淫乱なお姫様に変わり果ててしまっている。もし、彼女の痴態を  
眺める事ができた民衆がいたとしたら、王家に対する尊敬の念など一瞬で吹き飛  
んでしまうに違いなかった。しかし――  
 
(ルナ、どうして言ってしまったの? )  
 妓館の踊り子のように激しく腰を振りながら、よがり声をあげ続ける少女の  
脳裏に、哀れむような表情をした姉の姿が、突如、浮かび上がる。  
「お、お姉さまっ!? 」  
(違うんです。そんなつもりはなかったんですっ)  
 裏切り者を見つめるような姉の視線が、氷の刃のように突き刺さる。  
 
(貴方が喋ってしまったから、レスティナ号は敵に見つかってしまう)  
 容赦ない事実の指摘に、苦悶の表情を浮かべる。  
「ひゃん、触手の媚薬が、私を…… 変にさせて、お姉さま、ですからぁ」  
 拘束された四肢を激しく捩りながら、見えない姉に向かって何とか弁解を  
しようと涎で溢れた口を動かす。  
 
(本当は、私のこと疎ましく思っていたのね)  
 寂しそうに 『セシリア』 が笑う。  
「あうっ、ですから、違うんです。んんっ、わたし、お姉さまだけが  
好きなんです」  
 絶え間ない触手の愛撫に喘ぎながらも、何とか言葉を紡ぐが、脳裏に  
生まれた姉は、決して優しい笑顔を見せてはくれない。  
 
(それなら、何故、貴方の大切な部分が濡れているの? )  
 『セシリア』 が、冷ややかな目線を股間に向けながら、ルナを問い詰める。  
「んんっ…… お姉さま、言わないでくださいっ」  
 少女の言葉に合わせるように、2本の触手が同時に延び、染みだらけになった  
下着の布地を摘むと、少しずつ引き降ろしていく。  
 
 ひんやりとした地下室の空気が陰部に直接触れて、ルナは微かな尿意を覚え  
ながら、可愛らしい声をあげた。  
「駄目ぇ、みえちゃう、お姉さまっ、見ないで」  
 視線を逸らそうと顔を背けるが、どうしても下を向いてしまう。  
「いやっ、いやああっ」  
 あまりに淫らな自分の下半身の厭らしさに悲鳴をあげる。膝まで降ろされた  
下着と、股間の間に愛液の糸が生まれて、細長く伸びて途切れる。  
 
(貴方は誰だって、何だって気持ち良くなればいいのね)  
「いやああっ、お願いっ、言わないでぇ」  
 少女の叫び声とともに、お預けを食らわされ続けた鬱憤を晴らすように、触手は、  
ごく薄い陰毛に覆われた場所を乱暴に舐めあげる。  
「ひゃん、あうっっつつ」  
 触手の粘膜が直に、敏感なところを刺激して、弾けるような悦楽が未熟な少女の  
身体を襲い、形の良い唇から溢れた涎が零れ落ちてしまう。  
 
(別に、私じゃなくてもよかった…… )  
「違いますっ、はぅん。わたし、わたしはっ」  
 空想上の姉は呆れたように、よがりつづけるルナを眺めている。  
(お姉さま、責めないで、ひゃうんっ)  
 うわ言のような声を漏らしながら、許しを求めるが、『セシリア』 は哀しそうな  
微笑を浮かべるだけである。  
 
「あぅ、んふんっ」  
(いつから、こんなイヤらしい娘になってしまったのかしら? )  
 両手を固定されて高く引き上げられ、すらりと伸びた両脚は左右に  
大きく開かれて、別々の触手に戒められる。そして、数本の触手が愛液に  
溢れた股間の上を厭らしく這いずり回る、という街角の娼婦ですら為しえない  
変態的な格好をしていることを思い出され、何処かに置き忘れていた羞恥心が  
一時的に蘇る。  
 
「嫌あっつ、いやああっ」  
 しかし、完全に火がついてしまった身体は、最高の快楽を与える触手を拒む  
事など、瞬時といえども許してはくれない。  
「もっと、たくさん欲しいのっ、私の中に入れて、たりない、足りないよぉ」  
 顔から火がでるような恥ずかしい言葉が、王女の口から立て続けに迸る。  
 
「ひゃあん。んんあああっ」  
 異形の生物による絶え間ない愛撫によって、陰部の奥に潜んだ突起の包皮が  
捲れ上がり、紅く充血した部分が顔を覗かせる。そして、触手の先端が勃起した  
場所を乱暴に擦りあげる。  
 
「んあああっっつっつ」  
 陰核を激しく摩擦された少女は、激しい痛みに悲鳴をあげながら、体を大きく  
捩ってもがく。額には玉のような汗が噴出し、あどけない顔は朱に染まっている。  
「あふっ、んああ」  
 電流のような刺激が次々に襲い掛かり、束縛された少女の肢体は、水揚げされた  
ばかりの鮮魚のように激しく跳ねる。  
 そして、苦痛に歪んでいた表情は次第に、忽惚としたモノに変化を遂げていく。  
 
(ルナ…… )  
 哀しそうにみつめている 『セシリア』 の姿が、だんだんと薄くなり、掻き  
消えていく。  
(お姉さま、ごめんなさい。私は、ルナはとっても淫乱な娘なんです)  
 触手というおぞましい化け物に、責められて快感を覚える自分に、大きな羞恥と、  
微かな喜びを見出しながら、より激しく陰部を擦る触手の動きに併せて、  
腰を動かしていく。  
 
「んあっ、んくぅ」  
(あの、太いものがほしい)  
「お願い、入れて、中に頂戴っ」  
 何度も繰り返された、少女の口からでた哀願に、ようやく応えようと、ひときわ  
太い触手が他を押しのけて、ルナの陰口に先端をあてた。  
 
「熱っ! 」  
 他のモノとは異なる触手の体温の高さに、ルナは悲鳴をあげた。  
(焼けちゃうっ、とろけちゃう! )  
 あまりの熱さに、苦悶の表情を浮かべて逃れようとするが、全裸となった身体は  
もとより完全に拘束されている。  
 極太の触手は暴れる少女を押さえつけるようにして、先端を更に強く押し付けると、  
不気味に脈動しながら膨張を繰り返す。  
 
(嘘っ、そんな、大きすぎっ)  
 ルナは、瞬く間に足首ほどに膨らんだ触手に、脅えた声をあげる。  
「や、やめてっ」  
 しかし、彼女の弱々しい拒絶の声は無視され、人ではありえない太さに膨らんだ  
触手が、未成熟な性器の中へと、強引に捻じ込まれていく。  
「痛たあああああっっ、無理ぃ、無理よっ」  
 身体を細切れに刻まれるような痛みが襲いかかり、少女を激しく苛む。  
「いやあああ、だめ、だめぇっ」  
 奥歯を噛み締めながら、必死の形相で痛みを堪え、膣に力を込めて異物の侵入を  
拒むが、触手は膣の奥へとじりじりと進んでいく。そして。  
 
「嫌やああああっつつっつつ! 」  
 外敵から侵入から身を護る為に備え付けられた、処女膜と呼ばれるひだが、  
強い力で無残に引き裂かれる。  
 ルナは、身体の芯を焼けた鉄棒で刺し貫かれるような激痛に、瞳の前に火花を  
飛び散らせ、幾度も絶叫した。  
 

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