ぱぱから、きゅうに ひっこすことになった と、いわれたの。
4がつから あたらしい おうちだって。
ようちえんの 3ねんかん いっしょのおともだちと おわかれかいを できないで、ひっこすって ヒドイよね。
あたらしいおうちは、かぐも、しょっきも、ぜんぶあるから。と、あたしの、ぶんぼうぐ、ふとん、そして、ふく、などを持って行くって。
マンガとか、おもちゃはダメだって。つまんないよ
にもつをバッグやはこにつめて、そしたら、よるごはんのあと、おとこのひと?が じどうしゃで きたの。
「あしたのあさ、はやいから ねなさい」といわれたけど、あのひと、だれ?きになって、よく、ねられないの。
4じに ぱぱに おこされた。
きがえると、すぐ きのうの くるまに、にもつをいれて。
あれ?あたしのだけ?ぱぱのは?
いつものじかんに しょくじをして、ぱぱはでかけたの。
くるまのひとから
「持ち物、これで良いの?
まだ載るから、これに入れてきな。パパさんにヒミツで、宝物や玩具、本とか。
本を先に入れて、玩具が後が良いよ」
と、くるまのついた おおきなバッグをわたされたの。
こえは おねえちゃんみたい。おにいちゃんとは ちがうかんじ。
バタバタ、ドサドサとマンガやふぁんしー をいれていると。
べつのバッグをもってきて、「これも使って」といったので、ぬいぐるみや おにんぎょうを いれたの。
それで、あたらしく バッグ3こをくるまにのせたの。
7じすぎに、そのくるまで、でかけたの。
――
親の希望で私立の男子校に幼稚園から通い、高校生になった 4月 1日、日曜日の午前 9時、幼稚園児くらいの女の子を連れた客が訪ねて来た。
父の海外転勤で両親とも不在。しかも時差で真夜中から早朝に変わる時。
何も聞いて無い。俺
しかし、渡された手紙には両親の連名で、引っ越しの、日にち、時間、が指定されている。しかも、この家で同居しろ。
今年から小学校、手続きしろ。
戸籍は入れて有る。
などと書かれている。コンピュータかワードプロセッサでの印字なので真偽のほどがわからない。
電話をかけた。が留守番電話らしい。
現地の言葉か?まるで聞き取れない。
さて、困った。
追い返すつもりで、話をし出すと、昨日の朝からずっと車で移動、昨晩から今朝は東名高速足柄で仮眠。
子どもが限界だという答えが来る。
確かに、くたびれて、不機嫌だ。
両親不在、の話も知ってる様子。
「将来のお嫁さん、となる女の人です。今は妹として大好きになって下さい。」
と、追い討ち。
急に言われても、応対が出来ない。