「……ッあ……痛いッ…ぁううッ!!!」  
のしかかられ、頭が固い地面に叩きつけられる。両腕を押さえつける手を  
払おうとするが、ベッタリと粘液に濡れたソレは幾ら暴れても  
まんじりとも動かない。寧ろグイグイと細い手首に食い込んで。  
京子は足をバタつかせた。黒のローファーが覆い被さる相手の膨れた腹に食い込む。  
ぽこ、と可愛い音が荒野に響いた。  
「あ、ぅ……うあ、あ!」  
悔しくなってもっと蹴る。恐怖と驚愕に打ち振る頭。 
肩で切りそろえられた黒髪が散り。白く整った顔に乱れて掛かる。  
足を上げる度に制服の灰色のスカートが捲れあがって、  
黒いストッキングに包まれた細い足が露になってゆく。  
ぼたぼたと相手から滴る汚液に塗らされる白いブラウス。  
赤系のレジメンタルタイ。  
押さえつけているのは相撲取りほどもありそうな、でっぷりとした大蛙。  
大蛙の肩越しに見えるのは――ありえない色の空。三つの月。  
 
★  
 
「帰ろうと思うの。」  
寮内。談話室一隅。 
京子は膝に参考書を置いたまま、  
普段の通り冷静な声で言い。久美は目を見開いた。 
久美は京子とは対照的な、少し華やかな感じの髪の長い少女だ。 
さっきまでは談話室奥の、二年生グループの中央にいた。 
「待ちなさいよ、京子。外は。」  
「異世界だとか、貴女も信じてるの?」  
京子はいつもの"信じられないわ"という顔をする。  
京子を学園から遠ざける、あの表情だ。  
貴女はいつも説明の時に参考書を読んでいたんじゃないの!  
咄嗟に窓を仰ぐ久美の視線を追うように、京子も顔を動かす。  
「酷い天災があったんだとは思うわ。  
 だったら尚更、こんな学校なんかにいる場合じゃないの。  
 特別講習も始まるのよ。」  
京子は寮から更に受験塾に通っている。国立高校出身の京子には、 
海の花女学園の授業だけで平気だなんて"信じられない"らしい。 
久美はそれは半ば意地だと思っていた。  
転校して何ヶ月もたつのに、前の学校の制服を着続けるように。  
灰色のボックススカートのブレザーは、  
知的な顔立ちの京子に似合っていたのだけど。 
「今更何処を受験するっていうのよ!」  
「…………私、皆みたいに"お嬢さま"じゃないから。」  
"お嬢さま"という単語を嫌悪感たっぷりに京子は発音する。  
京子の家だって相当の資産家の筈なのに。お嬢様という言葉に含まれる  
優しいとか控えめだとかいう、女らしいイメージ全てを嫌悪し尽くすように。  
「いいの、ついてきてなんて言わないから。」  
言葉に詰まった久美の前で、京子は参考書に栞を挟むと、鞄を手に立ち上がった。  
「さよなら、久美。」  
 
★ 
 
少女のか細い脚では、腹を蹴られても大蛙は痛くもなんともないらしい。 
抵抗は闇雲。もがく脚にスカートが捲れ上がって、白い腿が覗き。  
化け物は京子を地面に押さえつけたまま、  
ねろねろと白濁の唾液を垂らす大口を開き、醜い頭を近づけた。  
――食べられる!  
京子は強く目を閉じた。  
狼に襲われば死ぬ。熊に襲われば死ぬ。最悪の結果は常に死。  
だったら、災害の後に出歩いた私が悪いんだわ。  
京子はそう納得して 
――この生物は地球上のものではないという事実は完全に無視して――  
覚悟を決め。瞑った瞼の睫を震わせ。 
と、突然にぬちゃりとした"何か"が首筋に触れる。  
「ひゃ、ぁ……、うッ、あァ!!」  
反射的に目を見開く。大蛙の横に長い口から、3本の太い舌がネロリと伸びていた。  
先が尖り、蛇のようなソレは京子の白い頚部を這いまわり、顎の下から、頬へと伸びてくる。  
「やめ…て、きもちわるぃッ……ぅ、くぅんッ……あッ」  
顎の下をなぞられて、京子は身を跳ねさせた。耳朶へと舌の一本が伸び、 
乱れた黒髪から覗く小さな耳たぶを舌がねぶる。ぬちゅぬちゅ、ぬちゅぬちゅ、と酷く 
"いやらしい"音が耳元で聞こえ、ビクビクと身が生理的に震える。  
「何……なん、なの、…んッ……んぁ、嘘、ッあ」  
ぴちゃ、ぴちゃと肌を味わうように大蛙の舌が鎖骨を撫で、襟元から胸へと忍び込もうとする。  
「いやッ……ひあ、何するの、やめてぇ……!」  
捲れあがったスカートから覗く白い太腿。  
半ばまでの黒のストッキングが蛙の体液に濡れ始めていて。 
剥きだしの脚はすうすうと風を感じる。  
大蛙の動きがおかしいと気付いて――このときになって初めて、京子はそれを"恥かしい"と感じた。 
眉根を寄せ顔を赤くして、膝を閉じようとする。でも、それはもう無駄。  
既に大蛙のでっぷりとした体が間に入り込んで、京子の脚は大きく開かれたままだ。  
「なん――でッ、何なの……!………んッ、んぁッ……」  
大蛙の膨らんで湿った腹が下着越しに股間にぐりぐりと当たる。  
白い腹の中には何かがいるようだ。もぞもぞ、もぞもぞ、 
小型のバイブレーターのような動きが、京子の秘部にくすぐったさとは違う、焦れた感覚を与える。  
「――やめ、やめて、いやよ、いやぁ。んんッ、う――、離してぇ……」  
襟元からブラウスを濡らし入り込む触手状の舌。  
京子の背がのたうち、白のブラウスが土に汚れて擦れて。レジメンタルタイが千切れ。  
飾りの少ないブラジャーの間から長い舌が潜り込み、小ぶりな京子の胸を  
外側からなぞりあげ、ぷるんと震わせる。グロテスクな舌は胸の先の尖りに巻きつき。  
その間も秘部をやわく擦るような動きは止まらず、京子はそこに熱が集るのを感じる。 
「あんッ……ぁ、あふ……やめ――ァ、んァ、」  
ばかみたい。  
目の前にいるのは大蛙。  
なのに、なんで私、日本語で話してるの?  
「んく、んッ……ふぁ、ア……触らない……で、あッ……」  
目の前にいるのは化け物。  
なのに、なんで股間を震わせ、下着を弄る"何か"が動く様子は、  
満員電車の痴漢と同じなの?  
「ああ、ぉ、お願い……嫌ぁ、アッ……ぃやあああッ……」  
なんで。  
私の上げる声は、こんな安っぽいドラマみたいなの?  
蛙の下腹部から生えた四本の小さな触手が白の下着を剥ぎ取った。  
くちゅくちゅと、屈強な男の指程の太さの触手が  
股間をまさぐり、陰唇の襞を広げたり閉ざし、器官を確認する。  
下着越しの緩やかな愛撫で、薄いピンク色の襞は微かに湿り気を帯びているものの、 
誰にも触れられたことのない肉襞は(京子でさえ、好んで触れたことなどない) 
ぴったりと合わさり、硬く閉ざされていた。 
「……んぁッ、あ、――ぅん……う――くぅッ…」  
四本の触手は執拗に閉じた花びらをなぞる。 
触手は熔けたオブラードに包まれたようにねっとりとしていて、  
淡い色の秘所をすぐにぐちゅぐちゅに濡らし、滑りをよくした。 
肉の間に割りいる指程の触手。ぐちゅり、と鳴る肉の音。 
京子は眼を瞑り、いやいやと首を振る。こんな音、自分の体から聞こえて欲しくない。 
「あんッ、ア――、そこ、触っちゃ……ッあァんッ……!」  
なのに。否定できない熱が秘所から上がり。 
クリトリスを太い触手にクチュッと押し潰された瞬間、京子の体が跳ねる。  
緩んだネクタイが捲れ上がり、蛙の涎に濡れた頬に重なった。  
見開いた眼に滲んだ涙が吸い取られてゆく。  
「ひッ、あ、はぁあ、あ――、やだ、や……ァああんッ……!」 
大蛙の体が、更に深く京子にのしかかり。喘ぐ顔に影が落ちた。 
 
★ 
 
廊下沿い寮の談話室に、集う生徒達。  
ここにいる誰もが不安で。一人じゃ怖くて。かといって何もできなくて。  
外を映すカーテンを堅く閉ざし、観葉植物の植木鉢を円形に並べて、  
その中でうずくまり、何を話すでもなく。  
久美も昼はそこにいた。暗い事が苦手で世話焼きの久美は、  
積極的に話題を振った。女の子同士ならそりゃ恋愛話だけど、  
彼氏なんか思い出したらさみしくなるから却下で、  
カラオケ持ち歌披露会とか、一番最初に踊れるようになった歌だとか。  
(久美、実はハナジョに入らなかったら――歌手になりたかった。  
ルックスだって華のある方だし、声量だってちょっと自信があったし。)  
今は歌も歌わず、作り笑いもせず、壁際で、――ちょうど夕方の京子のように  
一人で座っている。  
集団は京子がいないことになんて気づきもしない。いや、いた方がたぶん驚く。  
いつだって違う制服を着て見下した目で人を見て、輪に溶け込まなかった子。  
無理矢理に近づいて、無理矢理に教科書と参考書の間に割って入ったのが久美。  
「ダメ。」  
久美、長い髪を押えて立ち上がった。  
「――おいかけてやる。あのガリ勉。どうせ足が遅いんだから。」  
そして、こっそり、ロビーを抜ける。 
泣きそうな女生徒達の目は久美に向かない。 
かつんかつんと靴音だけが遠ざかった。  
 
★  
 
「う、あ。……あ、ッは、」  
もがいていた京子の足からだんだんと力が抜けてゆく。  
体を突き動かしているのは、ただ性への嫌悪。  
電車の中の痴漢、外でのナンパ。嫌い。  
女子高もお嬢様も、"女"――"性"を見せびらかすものなんて、大嫌い。  
だから、自分の女性器を"何か"が弄るなんて、全くもって、許せない。だけど。  
「んッ――、う、ぅあ、重……ッは、は、あ!」  
水泳の息継ぎのような切れ切れの息に、次第に艶が混じり。肌が火照りを帯び。 
逃げようなく、京子を快楽が追い詰める。  
蛙の小さな触手は、割れ目を何度も何度もなぞり上げ、次第に花びらの奥の  
小さな肉穴へと触れてゆく。じわじわ、じわじわと、それはまるで  
いやらしい中年男の愛撫のように。京子の顔の上で、蛙のたるんだ顔が揺れる。  
ぶちゃッと唾液が顔に落ちる。  
「――んッ! ぅ、うッ……」  
顔を振り、やたらねばつく、米のような匂いのする唾液を払おうとするも、  
量の多いソレはいやがおうでも口に入る。入ると、甘い。気分が、とろんとする。  
触手の先端がクリクリと肉芽を弄る。ぴくっ、ぴくっと濡れたブラウスに包まれた  
腹が揺れる。ツ、と割れ目から蜜が滲みはじめる。  
大蛙の四本の触手が、不意に広がった。その間、白い腹の鰓のような部分から、  
ヌ……とうなぎのように太いものが生え始める。 
太さは8cm程。全体が粘液に濡れ、純白なのにおぞましい。所々に浮く節。  
全部で40cmは軽く長さがあるだろうか。 
ぶるん、ぶるんと体を揺らし、体液を撒き散らすと、その頭は真っ直ぐに京子の秘所に向う。  
「え、あ…… な…に……?」  
腕を押えられたまま顔を起した京子が見たのは、のたうつ白の異形。  
性器なんて、美術書の彫刻でしか知らない。で、あれは全然その形と違う。  
でも、直感でわかる。薄く節くれだって、血管の浮き出たグロテスクな  
アレは間違いなく生殖器、男性器だ――……  
「いやァ、いやあああッ!! 離して、離してぇえ!!」  
ここに至って。京子の抵抗は強く――哀れなものとなる。  
巨大な蛙の水かきのある手に両手首を押さえつけられ、  
ブラウスもタイもぬめぬめのした舌で千切られ。暴れるも 
所々破けた黒のストッキングに包まれた足が、蛙の腹にぽこぽこと当たるだけで。  
脱げたローファーが、押し倒された時に投げ出された鞄の側に転がった。  
口の開いた鞄からは参考書とノートが荒地に散乱して。  
ひちゅぐちゅと涎を垂らす口が動く。笑っているように見える。  
「やめてぇ、イヤ、イヤ、もう、殺してよ、殺してぇええ!!」  
京子の元から白い顔が蒼白となる。 眼を瞑り、顔を逸らして。それでもどろりと 
顔にかかる粘液と、大蛙の生暖かい息が京子の触覚を犯す。 
夢だと、逃げてしまいたい。気を失ってしまいたい。なのに、  
大蛙の男性器は容赦なく京子の花びらを押し開き、グ!と肉孔に頭をつきたてた。 
――酷い、痛み。  
「ひぁああッ、ア、あぁッ、痛いぃ、いやああ、あ……」  
ずぶずぶと粘液に濡れた肉塊は京子の中に入ってゆく。もがいても、もがいても。 
長いそれは赤い肉を開きながら侵入を止めず。  
邪魔な皮があった。男性器の先端が口を開き、牙でぶち、と千切り取った。  
「ぎ、アア、ぃやあああ、ぁ――ッ、ぁぁぁあ、ッん――ッ!」  
破瓜――否、処女膜を食われた痛みに京子の体がのたうつ。 
到底考えられない太さのものに貫かれた京子の脚は大きく開かれ、 
細い膝がガクガクと震え。ねじるように左右に開かれた  
肉襞は怪物の淫液にたっぷりと濡らされ、ヒクヒクと別の生き物のように 
慄いている。痛みと苦痛に浮き上がった腰から、大蛙の性器が流す  
透明の粘液がぼたぼたと垂れていた。涎よりももっと、強い匂いがする。  
「ひあ、ああ、あ、あぐ、あ……!」  
痛い。痛い。痛い。  
京子は目の前の、この化け蛙にでもいいから抱きつきたかった。  
そうすればこの体を貫く痛みが消える気がして。  
でも、腕は地面に押さえつけられ、もがく度に小石で手の甲が切れて。  
大蛙の性器はぐねぐねと動きながら、ゆっくりと前後し、 
京子の膣内を蹂躪する。先端が膣壁を突きまわり、時に強く抉り。 
幹が敏感な入口を捲り上げ、肉洞を埋め。 
快感を混ぜながらも、堪えきれない痛みに小ぶりの胸が喘ぎに跳ね、瞳から涙がぼろぼろと零れた。  
「……アァ、あん、あッ……たすけ、て――ァ、たすけて……」  
――誰が来るっていうの。  
自分の声が答えた。さみしそうに笑っている。  
久美は、止めたのにね。 
止めてくれたのにね。  
 
★  
 
長い髪をポニーテールに纏め、部活用の紺のジャージ(下は勿論ブルマ。だって寒いもん)と 
白い半袖Tシャツ。制服用の靴を脱ぎ捨て、運動靴を履き。 
久美は、走っていた。手には、掃除用のモップ。程好い大きさの胸が、たぷたぷと揺れる。  
化け物が出るという情報は、この段階では噂程度にしか伝わっていない。  
「京子! 京子!!」  
荒野に自分の声ばかりが響く。辺りは閑散として。 
畜生。でも、これなら。本格的に暗くなる前に  
京子を発見できるかもしれない。だってあたりは何にもなく、  
なんにも、いないんだから。だから。動いてるのがきっと京子。  
そう思いながら、ただ前を見て久美は走り――  
ぬかるみに、足をとられ、転んだ。  
ぬかるみ? 寧ろ砂埃が立つ程の荒野だってのに。何よ、突然。  
足を汚す泥を払いながら、久美は月を見上げた。――三つの月。  
ここが異世界だっていうの、もう認めるしかないのかもしれない。  
SFやファンタジーに疎い久美には、  
実のところ「地震の影響で月影が三つ」という  
京子の説明の方が、しっくりくるのだが。 
でも、京子は逃げてる。久美はそう思う。  
もう一度パン!と足首の泥を落として立ち上がりかけたとき。  
京子は手に茶色のヒルがこびりついているのに気がついた。  
違う、泥だと思っていたのが、ヒルだったということに。  
「ひぁ、……この――!」  
流石に手でなんてつかめない。手をぶんぶん振って払おうとして、  
無理ならモップの柄で叩き落とそうとして。  
モップの柄にも、何匹もヒルの姿。もぞ、もぞと連中は久美の体を目指し  
動きを始める。  
「ぅあ、あ!」  
自分の手を地面に叩きつける。潰れて! 何匹かのヒルは離れたが、  
どうしたか避けたヒルが久美の胴体に張り付く。  
「く――、……ッ、……!」  
きゃあ、なんて、悲鳴、誰があげてやるもんか。  
久美は唇を噛む。気持ち悪さを押し殺し、モップを杖代わりに立ち上がろうとする。  
ジャージの上、べったりとついたヒル。もぞ、とTシャツの隙間から  
久美の肌に入り。久美の素肌の上を軟体動物が這う。  
「ひゃ……んッ!」  
濡れたものが脇腹を擽る動きに、思わず、高い声が上がる。  
モップの柄についていたヒルが、久美の胸に落ち、べったりと張り付く。  
「ッあ。あ――、」  
ぬるりとした感触。キモチワルイ。――でも、久美は走ろうと足を上げ。  
動くしなやかな足を追うように、地べたからぞろりとヒルの大群が這い上がる。  
何十もの舌に舐め上げられる甘い、堪えきれない感触。 
びくん!と走る戦慄に、久美の長い髪が揺れる。  
「ひあ、ア……ッあ、ァん、こ……の、エロ……虫ぃッ……!」  
モップの柄で払っても、払っても、きりなく久美へとヒルが群がる。 
白い頚部をヒルが吸う。 
大きな胸の谷間でヒルがぷるぷると蠢く。 
豊かな乳房を、引き締まった尻肉を八方からヒルが擦り上げる。 
「何、あ、なんなのよぉッ……ぁ、アんッ、ひゃぁん……ん――ッ!」 
ちゅる、ちゅぷ、と、軟体の動く濡れた音がたつたび、久美の体が震える。 
立ってられなくなりそうな久美、モップに縋りながら、無理矢理、大地に身を支え。  
「あ、アん、んッ……んあッ――あッ……!」  
豊満な胸を包んだTシャツがもぞもぞと奇妙に動く。  
脂肪分の多く、暖かい部分をヒルは好むのか。久美の胸へと何十ものヒルが集った。 
幾つもの濡れた舌が。いやらしい指が。久美の豊かな胸を犯してゆく。  
赤い乳首をヒルが絡める。何匹かが乳房に噛みつく。 
「ぁう、ア、ッぁ、はぁあああん……んぁ、ぁあんッ……」 
痛いはずなのに、唇から甘ったるい声が漏れた。 
ちゅう、と噛まれたソコから何かが注入されていく。  
胸が重たい。熱い。嫌悪感と快感に、全身がぐっしょりと汗ばんでいく。  
ああ、でも。  
久美は首を振る。ポニーテイルが揺れ、後れ毛が頬に張る。 
京子が、待ってるよ、あたしを。  
あの子、本当は、声かけて欲しかったんだから。  
――それが自分の思い込みでも。喘ぎながら、久美は歩を踏み出した。  
 
★  
 
ずちゅ。ずちゅ。ずちゅ。  
リズミカルな粘着音が、荒野に響いていた。  
京子を犯す大蛙。その男性器は膣内を蹂躪し尽くし、子宮口を容赦なく抉り。  
「ああ。ア、おなか、おなかがア、あッ、うあ、ぁアんッ……!」  
痛みは、快感に消されていた。大蛙の体液は、人間の痛覚を麻痺させるらしい。  
嬌声をあげながら、――それが自分の最後の仕事のように、京子は考えていた。  
考えるのをやめてしまったら、終わってしまう気がした。  
散らばったノートや参考書が体液に塗れもう使えないように。  
ぐちゅッ。子宮口が押される度に、数式を。  
ぬちゅッ。化け物の男性器が節くれだつ度に、構文を。  
ぷちゅッ。愛液が飛び散る度に、化学式を。  
そして、抜き差しが激しくなる度に、こうなった、理由を。  
化け物に犯される理由を。  
「んぁ、アぁん、あッ、破れちゃ、あ。食べ、ちゃ……んあッ……」  
京子の考えでは、異生物が人を犯すということは、ありえない。  
だって地球上のどんな生き物だって、そんなことはしないのだから。 
性行為は生殖行為。生殖に繋がらない性行動を取る生物なんて。  
でももしも。  
人間とDNA交配できる生物がいれば?  
進化のどんずまりで、異種間でDNA交配するしかない生物がいれば?  
異世界の私達は――最高の、可能性を秘めた、DNAだ。  
進化の為の、えさだ。  
だったら。納得、できる。  
「ぁん、ア! あぁあんッ!!」  
何度目か判らない絶頂に京子、押し上げられ、思考が散る。  
体が弛緩した瞬間、ズチュ……と京子の子宮口を、8cmの異物が貫いた。  
「ぁ・う、あが、あッ――あ、あ、ひ、あ……!」  
体がブリッジのように反り返り、流れた黒髪が喉の震えに慄いた。  
怪物の性器が赤い子宮の中を覗き、ねっとりとした頭で壁を緩く緩くなぞり、  
処女膜を食いちぎった口が、また開く。  
「い、ぅあ、あん――! くッ……ぅ、ぐ、ん――ッ……」  
圧迫に苦しげな声が上がる。びくん、びくん!と京子の体が跳ねる。  
子宮壁に噛み付き、頭を固定した性器の節が大きく膨れあがり、京子の  
陰唇が左右に大きく開かれる。初々しかった花びらは擦り切れ真赤に充血し、 
半ば捲れ上がり、奥の媚肉がはみだしている。  
間からたらたらと流れる透明の体液。  
「ふあッ、あ、あ、ぁ――!!」  
節くれだった性器が乱暴に京子の秘所を抉りながら何度も前後し、  
彼女の腰を持ち上げ――子宮の最奥に、勢いよく精液を放った。  
「ァ、い、い――、何、ゃ、ア、ああぁあああん――ッ!!」  
その衝撃に京子はまた達して。ぎゅッと化け物の精液を溜め込むように、 
ヴァギナを締め付ける。反り返る喉。奇麗に揃えられた髪は乱れに乱れ。 
白濁の液の中の精子は小魚ほどに大きく、京子の腹の中でぴちぴちと跳ね、 
化け物の肉棒の犯す胎内を、更に凌辱した。 
………受胎したんだわ。 
霞む意識の中で、京子はそう確信した。  
新しい遺伝子。進化の、えさ。  
だったら、納得、できる――……   
子宮を跳ね回っていた精子の一部が子宮口から溢れ、膣内で性器と絡み、また 
締め付ける陰唇をこじ開けるように膣から零れ。京子を内側と外側から嬲り。  
京子の人としての意識は、ここで、終わる。  
 
★ 
 
精子、いや人間の感覚では精虫と呼ぶのが相応しい半透明の生き物は、 
京子の卵子を喰らい、急速に細胞分裂を始めていた。薄らと膨らみ始めた腹を 
守るように、今は大蛙は後ろから京子を貫いている。 
ぶちゅ、ぶちゅ、ぶちゅ、と響く卑猥な音。 
大蛙は京子より大きく背も高く、太い性器を突き立てられた体は宙に浮き、 
自重で更に串ざしにされた体は突き上げの度に大きく悶えた。 
だらりと垂れ下がった両足、淫液に濡れた爪先がふるふると震えて。 
受胎した獲物を逃がさぬよう、 
両腕は長い舌に絡め取られ罪人のように頭上で固定され、 
胸にも戒めのように赤黒い舌が巻きつき。醜い舌の色は 
京子のほんのり色づいた肌の白さを一層引き立てた。 
「んぁ、ああ、ぁあんッ――ア!」 
膣から零れた精虫はせめて雌の匂いを求めるように京子の秘部に集った。 
充血したはなびら、薄皮に包まれたクリトリス、菊座へと続く細いライン。 
全てが精虫の弄りものとなり、ぴちぴちと精虫が跳ねる様は 
ソコ自体が淫猥に蠢いてるようだった。 
「あん、あん、ア………あッ、ぅあ、ひゃあんッ……!」 
一匹の精虫が京子のクリトリスの皮を剥き、小さな合わせ目に跳ねる頭を突き入れる。 
敏感な器官の剥き出しの媚肉の間で、踊り食いの小魚のように精虫は跳ねた。 
「きゃァあッ、アアッ、ぁああんッ、あ――ッ! あ――ッ!」 
電撃のような快感が、京子の背を這い上がる。極太の男根を挟んで 
少し外股に開かれた細い脚がビクビクっと踊る。震える足が、まだストッキングを履いたままなのが、 
逆に痛々しい。何度も何度も爪先が内向きに張り詰め、強制的な絶頂を示す。達しても達しても、 
貫かれ弄られる京子の精神は絶頂の寸前にあった。簡単な刺激で、直ぐにイく。 
……そんな言葉も、京子は知らないが。 
「ひぅッ、あ、きちゃ、あぅッ、――ッぁ! きちゃうぅぅうッ、あ! あぁあんッ!」 
溢れ出す交尾の匂いに釣られてか、夕暮れの荒野にゆっくりと 
異形の影が集り始めた。 
小豆色の大蛙の同種のものが数匹、それの雌だろう、 
同じ色で上から押しつぶしたように背が低く、頭の若干平べったいものが数匹。 
化け物は京子を犯す大蛙の周りに集り、ギョロリと頭の高いところについた目で 
交尾の様子を眺めると、其々におこぼれに預かろうとあさましく動いた。 
雌蛙の大きな口から伸びた舌は雄蛙より細く長かった。半透明で、全体は蛙の卵のような形状。 
口内でとぐろを巻き、何Mか判らない。どろどろと唾液に濡れ、とても醜い。 
先端がホウキのように分れた舌が京子の肌に伸ばされ、 
脚といわず腹と云わず啜り舐めはじめた。特に体液が零れる部分は念入りに。 
「ぃぁッ、あッ、ハぁあんッ、ぁんんんぅうッ……んァ! ア!」 
細い糸のような触手が、精子に塗れた京子の肉襞をくちゅくちゅと犯す。 
精虫の入り込んだクリトリスさえ、外から細い触手に弄られた。ぴくぴくする肉芽を 
外からなぞりあげる細い糸こんにゃくのような半透明の触手。中で赤さを増す雌の肉。 
雄蛙よりもねちっこく、繊細な愛撫に汗ばみ、ぐったりとした京子の体がひくひくと震える。 
その振動に京子を貫く性器の太さが増し、節くれだち。 
表情に冷静だった少女の面影はもう無い。苦しげに官能に眉を寄せ、 
瞳を蕩かせ、頬を紅潮させ。赤く染まった唇をだらしなく開き。声を押えることもせず。――できず。 
顔のつくりが知的なだけに、それは一層卑猥な有様だった。 
「ふああ、あッ、あッ、ァ、また、くる、何か、あん……何か、きちゃぁあ、 
 あ、あ、ひゃあ、ゃ、そんなとこまでえええ、はぁッ……アア、」 
泡立つ愛液は双丘の間の菊座にまで流れる。雌の細い舌はソコを求めて、 
じわじわと尻肉の間を擽り。分れた先端がニュルッと後孔に侵入する。 
ねばついたものにつるりとした腸壁をなぞられる感覚に、京子は思わず腰を前に 
突き出した。ぶちゅうっと異形の性器との結合部から淫液が散る。 
「あ、あ……ぁ、ぅあ。これ――あ、これぇえええ……!」 
快感にじわりと散らされた花びらから愛液が流れる。すぐに大蛙の淫液と混じり、 
ピストン運動にじゅくじゅくとあわ立つ。 
ソレを求めて前に集る分れた舌。もっと押し出そうと、窄まりの間から 
奥へと入り込む何本もの細い半透明の触手。 
「ぁああん、ア、あ、すごい、これ、きちゃう、きちゃぁうううッ……!!」 
大蛙の催淫効果と、前を執拗に弄られた効果もあったのだろうが、 
京子はアナルを犯され、簡単に達した。達しても尚高みから落ちきれず、 
ハァハァと犬のように息をあらがせ、もっとと求めるように腰を揺らしている。 
肛淫の素質があったのだろう。一生気づかぬ筈であったが。 
清楚なくすんだピンクの窄まりさえ今は淫液にだらだらと濡れ、 
含んだ触手を奥へと求めるようにヒクヒクとあさましく蠢めく。 
その間から更に割り込む触手。ずぶ、と動く本体。 
「ああ、ア、……ひあ、ぁん、あぁああんッ――!」 
悶える京子の体に、他の雄蛙の性器が伸びてゆく。同じように8cm程の太さのもの、 
もっと太いもの。一様にウナギのようにぬるりとして純白で、所々が節くれだち、 
興奮の証か先端の口をぱっくりと開いて、牙と長い舌状のものを剥き出しにしてヴァギナに迫る。 
ねばねばとした長い性器を内腿に絡ませるもの。 
捲れあがった花びらを擦り上げるように京子の股に挟まり激しく前後に蠢くもの。 
群がる精虫ごとクリトリスを口に含むもの。 
「ひぁあッ、ア、あ、くぁあああッ、 
 あ、あン!……はぁ、んぁああ、あ―――ッ!!」 
人間の体に耐えられる官能では、既にない。 
さらに、つい一時間も前までは完全な処女だった京子には、 
思考を終わらせるだけでなく、頭を真っ白にするもの。全てを洗い流すもの。 
何度も何度も火花が目の前で散った。ビクビクッと全身が痙攣する。 
一匹が業を煮やしたか、ぎちぎちに開かれたヴァギナへと口を閉じ鋭くした 
頭を押し当て、ぶるんと身を震わせた。 
「ひあああ、ぎ、あ……が、ア――!!」 
無意識に、体を守るために京子の脚が開く。萎えた膝が防御の為にブルブルと 
震えながら左右に動き、上がる。ぐちゅっと動く肉壁。その襞の、 
ほんの小さな隙間をついて、二本目の性器が京子の中へと押し入った。 
「あああぁぁああぁあぁああ! んぁあああああッ、あ―――ッ!!!」 
千切れそうな程に陰唇が伸ばされ、大穴が股間に空いた。ギシ、と骨盤の軋む鈍い音。 
絶叫。終わらない断末魔。 
「あああ、あが、ア、あぅ、う……うあああ、 
 あ、あんッ、入って、入ってぇえええええ!!」 
二本の性器は寄り添うようにべったりと重なり、絡みながら京子の肉洞を進み、 
狭い膣内を圧迫し、子宮口まで一息に貫く。出産の時さえ、こんなにも 
人間のヴァギナは開くまい。ひく、ひく、と捲れあがった花びらが、 
悲鳴のように震えて、涙のように淫液を流す。 
「あ、あぅ………ア――、ひぐッ、――はぁぁああ……ぁんッ!」 
零れる淫液を舐め取る雌の細かい舌。吸盤のように張り付く先端。 
アナルへとずるりと潜る舌の本体。3cmほどの太さに閉じていた皺が開かれた。 
「あぐ、あん!……ッぁああ、あ、アァアアアアッ、あん、ぁ、んああ………!」 
これは終わらない断末魔。 
だから、二本絡みあった化け物の性器がグチュグチュと前後に動く度、 
真っ白になった京子の意識に浮かぶ映像は、きっと涅槃を照らす走馬灯に違いない。 
――憧れの高校に入学が決まった日。野暮ったい灰色の制服も、京子には誇らしかった。 
――偏差値一覧表。見なくても東大合格は決まっていたけれど、不安で何度も見に行った。 
――海の花女学園への転校を言い渡された日。初めて京子、父親に叩かれた。部屋で泣く。結婚の為なんて。 
「あうッ、あん――、あ、んぁ、ア……ひあ、ア……ッ……」 
ひくひくと膨らむ腹。二本の性器は細胞分裂を促すように、 
子宮を突きまわる。大蛙は多胎らしく、既に妊娠三ヶ月ほどに、 
京子の腹は膨れあがっている。 
――海の花女学園の華やかな制服。お嬢さまと言われる同級生。 
「あん――んッ、んぁああ。あ、……んッ…熱いィ…」 
――鮮やかな制服の色さえ、腹立たしかった。私、貴女達と違う。灰色を着続ける。 
アナルを犯す舌に強請るように京子の腰が揺れる。その身の捩りを快感に感じてか、 
律動を激しくする太い男性器。大蛙の醜く大きな腹がぶるぶると震え、 
京子の細い背を圧迫する。グイ、グイと前に押される体。突き出される胸。 
乳首をくびりだすように雌の舌が絡む。乳腺を探っているのだ。 
――クラスの端。一人で本を読む京子。慣れていた。 
細く分れた舌の先が乳首の先を突きまわる。硬くなった赤い尖りはぷるぷると揺れ。 
――不意に声をかけていた少女。……顔は、思い出せない。明るい声。 
乳輪を締め上げると、触手が先にある小さな点をつき、乳首の中へと潜りこむ。 
「んぁあああッ!!――ッ、つふ、ふぁ、ア!」 
入るべき場所で無い場所、普段なら孔さえない場所を貫かれ、 
京子が強い悲鳴を上げる。おぞましい触手は京子の乳首の中で蠢き、 
ねちっこくその構造を調べ上げる。形は変わらぬまま、 
ぐにぐに、ぐにぐにと別の生き物のように小ぶりの胸の先端が跳ねる。 
男の愛撫を待ちわびるように。そして、それはすぐに快楽に変わる。 
「ぁアん、あん、ッあ、ア―― ひぁ、ひぎ、あ、アぁん……!」 
ちゅぷッ……と京子の小さな胸から、母乳が零れた。 
雌蛙のホルモンと女性ホルモンの近似だろうか。或いは近似したものを 
作る能力がこの異形にはあるのか。遅れて、逆の胸からも母乳が滴る。 
甘い匂いに群がる舌。乳牛の乳でも搾るように、小さな乳首が 
細い糸のような触手に締め上げ、絞られる。ちゅぷ、ちゅぷ、と溢れる白液。 
――呼ぶ声に嫌々顔を上げる京子。やっぱり、少女の顔は見えない。長い髪。 
「ぁああん、ア――あ、あふぁ、ふぁあん、ふあぁ……」 
ちゅうちゅうと絞られる母乳を飲まれる感覚は甘く。 
ぎゅっとアナルが締まり、入りこんだ舌が苦しげにのたうつ。 
母乳を悦ぶように、腹の中の"子"が子宮を蹴る。 
――開かれていた本。生物史。カンブリア紀。そこで一気に広がる進化系統図。 
京子の意識は終わってしまったけれど。 
だけれど、京子は満ち足りて、終わった。 
カンブリア紀の、進化の、遺伝子の、爆発。 
そこにいるんだと、見なしたから。京子はそう納得、したから。 
 
――例えソレが全くの勘違いであっても。 
京子は、今、やっと自分の"雌"を――"性"を、認めた。 
突き上げる揺れる体。跳ねる髪。信じられない速度で、膨らみを増す腹。 
白い意識の中、過ぎる、明るい声の、誰かの笑顔。………消えた。 
 
★ 
 
あまりに多いヒルの数に、久美はとっくにジャージを脱ぎ捨てていた。 
それでも、Tシャツとブルマから伸びる発達した四肢に張り付くヒルの数は無数。 
それは久美の体液を啜ったか、何を得たのかぷっくりと膨れあがり、 
現実界のユムシとひどく似ていた。肌色で、まるで 
幼児〜少年の性器のように、先端の尖ったふっくらとした虫。 
ご丁寧にこのヒルは皮を被ったように全身に細かな皺があり、 
蠢くたびに先端の尖りがヒクヒクと動き、更に少年の性器に酷似していた。 
そんなおぞましいものを豊満な胸と言わずむっちりとした太腿と言わず、 
全身に張り付かせて――  
股間さえ小さな何匹もの虫、というか幼い男性器に犯されながら、 
久美は歩いていた。脚を動かす度に胎内の虫が跳ねるのが判り、 
何度も軽い絶頂に押し上げられかけ、長い髪が項に張り付くほどに汗を掻き。 
白いシャツの下、ヒルに噛まれた乳房が中に何かいるかのようにもぞがゆく。 
折れたモップがなきゃ、もう立ってられなくて。 
――ああ、こりゃあもうダメだな。あたし。 
妙に冷めてそう思うのだけど。 
でも、もう来てしまったしさ。京子に、会うまでは。 
「……ッ、……久美、さんの意地、って……やつですよ。」 
誰も聞く者はいないのに、つよがった声でそう言って。 
もう一歩。進んだ時。 
「ひ、……ゃあああああッ……!!」 
思わず、久美は悲鳴を上げた。胸が。不意に、グッと膨らんだのだ。 
「ぃ、いやああ、いや、いや、ぁああ、あ……ッ!!!」 
白いシャツの中に、誰かの手がある! 背後に誰かいる!! 
久美がそう思ったのも無理はなかった。突然、双乳の脇から、ちょうど人間の指ほどの 
触手が、うねうねと何本も生えていた。先端は、ユムシそっくりである。 
――ヒルは、噛んだ乳房に産卵していたのだ。 
「ぃやああ、いや、ああああああああッ!!!」 
初めて。こんな悲鳴を久美は上げた。なまじ声量があるだけ、声は荒野に木霊する。 
変わる。自分の体が人外のものに変わってしまう。 
「嫌、嫌ッ、こんなの嫌ぁあああッ……!」 
絶叫する久美の背が弓なりにしなる。 
まるでそんな久美に見せつけるかのように、ヒルの幼虫はTシャツの一部を食い破り、 
わきわき、わきわきと人の指そっくりの形を動かして、 
久美の乳房を揉み始めた。自分が寄生する地に相応しいか見定めるように、 
丹念に、丹念に。 
「ぁん、ア、あ―――……いゃあああ、やぁ……ッ……ァ……!!」 
泣き叫ぶ久美になど構わず、男性器そっくりのヒルは止まった脚の上を 
ゆっくりと這い上がる。膝の裏、太腿、ふくらんだ脛。この大地の温度も湿度も 
ちょうど良かった。震えているのだけが問題であるというように、 
ヒルのいやらしい形の頭が揺れた。 
――もう、だめ。あたし……だめだよ。 
久美の目が力なく色を失い、モップを握りしめていた指が、解けた。 
からん、と倒れる木の棒。遅れて、スローモーションのようにゆっくりと、 
前に倒れる体。ばさりと散るポニーテイル。投げ出されるカモシカのような脚。 
華やかな顔は地面につき、乾いた野に、久美の涙が吸い取られていく。 
「ぁあ………ア、あ――」 
久美の足音がなくなると、変わりに風に乗るように、粘液質な音が聞こえ始めた。 
それに混じって、泣くような、叫ぶような女の声も。 
「――きょ………こ……?」 
あの子も、こんな目に、あってるんだろうか? 
あの、ネンネが? 恋話一つしない子が? 
砕け散った瞳の焦点が、グッと集る。嫌が上でも人目をひきつける、久美の目になる。 
ずりッ。 
久美の手が、動いた。乾いた土くれを掴み、前に這った。 
ヒルが多く張り付いた脚は巧く動かない。でも水泳の時のようにバタつかせて。 
スニーカーの底が、地面を蹴る。 
胸の触手は久美を苛むのを止めない。発生から急速に成長してゆくそれは 
今は10cm程の長さになり、さながら巨大なミミズである。 
それがTシャツの上から乳首の存在を誇示するように撒きついて。 
怪物の体液と汗で透けたTシャツの上から赤い果実をひっぱって。 
這えば、胸も地面にすれて。痛くて、気持ちよくて。 
「ッく――、あ、ぅ、あ……ぐッ……」 
けどね。 
ずーっと体育5の久美さんを、なめないで欲しい。 
手をいっぱいに伸ばす。前の土を掴む。肘を強く曲げる。体を前に引きずる。 
じたばたともがく脚の間から逃げるようにヒルが飛び出、ブルマと太腿に 
挟まれ苦しげに身悶える。挿入に失敗した性器みたいに。 
それでも久美は這う。這って、きっと走れば10秒も掛からない、緩い丘を越え。 
グェグェと、鳴く、異形を影を月光に見た。 
大蛙。化け蛙。相撲取りのような腹。太い手足。たるんだ皮膚。 
おぞましい、三本の舌。節くれだち、人間では到底考えられない太さの性器。 
その醜い化け物が取り囲むのは――灰色の制服の一人の少女。 
舌に全身を絡め取られ、弄られ。細い脚の間に恐ろしい太さの性器を 
二本突き刺され。腹を妊婦のように膨らませ。全身を、犯され尽くす京子。 
淡い光に照らされた肌は、淫液と汗に濡れ、美しく白く。 
「……かえ……ろ……京子、」 
――お互い、こんなになっちゃったけど。 
じたばたと、ブルマと脚の境目では何匹ものヒルが蠢いて、幼虫が胸から生えて。 
――でも、帰ろう。京子。それで。今度は。 
久美は、苦しげに、震える手を伸ばす。 
じわりと、これ以上零れないと思った涙が、大きな瞳に滲んだ。 
「ぁあ、ふァ、あ――……んァ、あ……ぁああんッ……」 
甘い声を上げる京子の、かすんだ瞳が久美を映す。 
涅槃に行ってしまった京子には、眼前の久美が、先程脳裏を過ぎった少女だと、 
気づくことはできない。ただ、視覚が受け止めるだけの影を見、 
体が受け止めるだけの快楽に声を上げ。同級生の前で、大きく身を捩り悶え狂い。 
京子の痴態は、一種グロテスクなまでにいやらしく。 
でも、久美は。 
それを、キレイだと、思った。 
もう何も構えていない京子を、ホントに、キレイだと思った。 
「――きょ…ぅ…こ……」 
呟き、微かに微笑んだ久美の背に、雄蛙が迫っていた。 
 
★ 
 
まるで、夢でも見ているかのように、犯される京子を見つめていた久美。 
その久美の髪に、ぼたり、ぼたりと雄蛙の粘っこい唾液が滴り落ちた。 
驚きに振りかえる間もなく、長い舌が跳ね。両腕がギリリと体の前で縛り上げられて。 
「―――ッ! ぁ、ぐ……うッ……」 
悔しげにうめき声を上げるも、体格差は圧倒的過ぎて。 
背後からのしかかる大蛙は久美をうつぶせに地面に押さえつける。 
大きな乳房が生えた触手に揉まれながら、荒地に擦りつけられ形を変える。 
強く触手の巻きついた乳首は長く伸びた様で――感度も、鋭く。 
もがくだけで胸から強烈な性感が上がり、久美の抵抗を封じ込む。 
「ぃあッ……ッく、ふぁあああんッ……!」 
大蛙は余った舌で久美の背筋を舐め上げると、 
その長大な性器をグリグリとブルマ越しに押し付けた。 
「くぅうんッ……んッ……――!」 
声を堪えようと久美が唇を噛む。久美に大蛙の男性器は見えないが、触覚で 
それが恐ろしく太く、歪つで、おぞましいものであることは判る。 
大蛙には先の様子で人間の性器の位置はわかっていた。 
執拗にブルマに包まれた尻肉を汚れた先端でつきまわすと、 
膨れた腹を揺らし、グイと挿入するような腰の動きを見せた。 
「ひッ――!! ……ぁ、」 
60cm以上もある巨根が久美の脚の間へと入り込んだ。むっちりとした太腿の間に。 
安堵の息を落とす間もないまま、激しい抽挿が始まった。 
歪で節くれだった熱い性器が、布越しにグイグイと久美の秘所を擦る。 
「あッ、ぁん、んぁあ! 嫌ぁ…嫌、嫌、はァあんッ……ぁんッ!!」 
素股のようなスタイルで、はちきれそうな太腿と秘所の間をグジュグジュと前後する異形の男性器。 
突き上げが深くなれば、それはぷるんと揺れる久美の胸さえ突き。 
紺のブルマの奥の膨れあがったヒルが、圧迫に苦しげにびちびちと暴れ。肉芽の 
包皮の中に逃げこもうと頭を潜りこませ。 
「きゃアぁッ、ひぃいいいッ!!  
 ひァ、ア、やだッ……ひぁ、ふぁあんッ……ふァあ……!」 
秘所を熱塊に擦られる快感と、クリトリスを貫かれる強烈な性感。 
加え、ぶるぶると膣内で蟲が暴れまわる悦楽に、耐え切れず久美は身を捩った。 
絶え間なく上がる嬌声。ポニーテイルが揺れ、ぱたぱたと大蛙の醜い顔に当るが、 
抵抗になる訳もなく。あまりに激しい大蛙の律動に、ブルマと水色の下着が柔らかな尻肉に食い込み、 
久美の性器の一部が露になる。――まだ淡い色の花びらの間から、醜いヒルが頭を覗かせ。 
凌辱の惨さを物語っていた。ブルマに失禁でもしたかのように、染みが広がっていく。 
今の久美は、嬌声を上げ、雌の匂いを撒き散らす新しい四つん這いの獲物。 
周りに、雌蛙がゆらりと集まり始めた。大きな口を開き、長い舌をだらりと伸ばして。 
じゅるッ。久美の胸、股間、太腿。ありとあらゆる場所に半透明の舌が絡みついた。 
さながら生贄の姫を縛る鎖のように巻きついていき。じゅくじゅくと蠢き、全身を嬲る。 
雌蛙は人の体液と――ヒルを、食すのだ。彼女らにとって久美は、体液とヒルに塗れた 
ただの"餌場"に過ぎなかった。ヒルの多く入り込んだ胸、膣、太腿を、 
先端の割れたぐっしょりした舌が這いまわる。激しく擦り上げられる肉襞の間から、 
細い舌が何本も膣内に入り込み、逃げようとするヒルを捕らえようと暴れ狂った。 
「ぅあ、ぁア、ア! 入っ……て、ひァ、だめ、だめぇええええッ……!!」 
雌蛙の舌の先端はいそぎんちゃくに似ていた。粘液に濡れた細い筆にも。 
そんなもので、さんざんヒルに嬲られたばかりの敏感な全身を、 
内部も外も弄りまわされる。股間を激しく擦られながら。 
幾十にも重なる淫獄の責め苦。 
ヒルに引っ張られる乳首でさえ、大蛙の割れた舌に包まれ、 
細い触手が京子と同じように乳腺を探ろうと乳首に先端を突き入れていた。 
「ひぁ、あんッ……ぁ、ぁん、んぁああ! ぃやああ、ぁアんッ…!」 
長い舌に食われそうになったヒルは、久美の肌の上でバタバタと暴れる。 
窄まった先端から赤い頭を突き出すと、白濁色の汚液を大蛙に噴きだした。 
それはまるで人間の性器から精液が噴き出す様そっくりで。 
久美の全身は擬似性器によってたちまち白く汚れされていった。 
「ぁッ……ァん、ッ――うあ、あ………」 
久美の頬からぼたぼたと白濁液が落ちる。 
体に白液が浴びせられる度に、何かが壊れていく気がする――…… 
舌に縛られながらも、指は土くれを掴んでいた。 
その、細い指から、抵抗の力が抜けてゆく。 
「ひぅ! ひッ――…ぁん、あ……! 嫌ぁ、嫌ァぁあああ……」 
白のTシャツは捲り上げられ、露な乳房も乳首も触手に縛られ、真赤に吸われ、 
大蛙の性器に押し出された剥き身になった陰核は、 
細い触手にぬるりと包まれ何度も揉まれ、陰唇は肉襞の一枚一枚まで凌辱され。 
擬似性交のように、ぐちゅぐちゅと音の鳴る程、股間をいいように犯され。 
久美は腰を高く突きあげ、何度も何度も身を反らし――達した。達するしか、できなかった。 
「……はァんッ、ん! んぁあ!! ……ひッ、イクぅ、ぁう、うぁああ、 
 イクよぉ、化け……物に――嫌ぁあああ、ぁあんッ……イッちゃうぅう……ッ!」 
久美が悲鳴を上げ、ヴァギナを強く締め付けたと同時。 
粘膜を擦り上げていた太い性器の先端が、閉じようと蠢いた肉襞を抉った。 
熱い。ただ、そう感じるしかできず。 
「ひ――ぁああああんッ、ィッ……!!」 
久美の視界が、真っ白になる。 
ぷしゅうッ……と音をたて、押し広げられた肉襞の間から、久美の体液が潮を吹いた。 
同時に、久美の縛り上げられた乳首から、射精の様に母乳が噴きだす。 
乳首の内部に入り込んだ触手は、乳腺を直に刺激し、母乳を搾りだしていた。 
甘ったるい液体が、どろりと久美の体を濡らしてゆく。 
「はぁッ……はあ、は――……ァ……」 
潮吹きなど体験したのは初めてだ。強烈な快感と強烈な疲労感。 
乳首からはまだだらだらと母乳が零れ、乳房を濡らしている。 
頭を深く下げ、束ねた髪を地面に垂らし、朱に染まった項を露にし。肩で何度も息をして。 
それでも、久美を化物が許すはずはなかった。――久美も、わかっていた。 
「は、はいんない!! はいんないよぉッ……!!」 
肉壁を抉った大蛙の性器が、ブルマの間から久美の胎内に押し入ろうとする。 
哀れにも陰唇は布地と性器に挟まれ真赤になり、捩れ、 
硬く熱い肉にグリグリと開かれかかっている。のしかかる重さを感じながらも、 
膝がもがいた。縛られた手が逃げようと前に這った。爪の間に土が入り込む。 
がりがり。 
がりがり。 
――久美は、男性経験がない訳ではなかった。 
まだ皆にヒミツだけど、夏に、彼氏とね。うん、その。 
……平凡で、幸せな初体験。 
だから余計。この太さが、長さが、異常だとわかる。 
「無理ぃいッ……壊れ、あたし壊れちゃうぅッ……! イッ……ぐ、あ――、」 
グッと大蛙の太った体が重く久美にのしかかる。 
幾ら久美が暴れようと、コトはそれだけで"終わった"。 
「ひ……ぁ"あ"ぁぁあああぁぁあん――ッ! ア――ア……!」 
ほんの、それだけで、久美の秘裂は無残にも広げられ――直径10cmはあろう 
大蛙の性器が、ずぶずぶと肉を押し開きながら、肉洞を埋めていった。 
ブルマの紺の布を汚し、引きちぎれる寸前まで、押しのけながら久美を貫く白の異形。 
ミシ、ミシ…と腰骨の軋む音。脱力し、だらしなく、しどけなく開いてゆく脚。 
突然の侵入者に、ヒルが膣内で暴れ始め。ローターのように、震動して。 
少年の性器に似たヒルを入れれば、久美は今何本の性器に犯されているのか。 
「ぅあ、ア――、ッあ…………」 
痛みから逃げようと久美の体がバタつくのさえ、ヴァギナを抉る大蛙には悦。 
大蛙の性器が快楽に節くれだつのに比例するように、 
大きく見開いた久美の目は、硝子玉のように色を失い。 
「ぅあ、あう――ア、が……太…ぃいい、あ、こ……ンなの、ゃああッ……!」 
化け蛙は躊躇なくピストン運動を始めた。まだ、長大な性器は全てが入り込んではいない。 
寧ろ、体外にある方が多い位だ。淫液を撒き散らしながら、屹立を押し込むべく 
大蛙が腰を振る。その度に、久美の全身が大きく前後に揺れ、悲鳴に近い嬌声が荒野に響き渡った。 
「あ――ッ! ぁが、だめッ、ひ……ぎぃい、ぅアん、あ――ッ!!」 
角度を増した巨大な屹立は、身軽な久美の体を次第に持ち上げていく。 
腕を高く戒め、後ろから貫きながら晒すように――さながら、久美の目の前の京子のように。 
そのしなやかな脚に絡みつく他の大蛙の醜い、白い性器。 
じわりと久美の神経を大蛙の体液が犯してゆく。痛覚が、人間としての感覚が麻痺してゆく。 
「ひぅッ、あッ……あくぅううッ……ぅア、あ……ぁああんッ……!」 
じゅぶッ、と久美の重さで、更に性器が膣内を抉る。牙を剥いた異形の性器の先端が、子宮口にぶち当たる。 
「やぁああんッ、ぁん、凄ぃぃい、 
 イくぅ、なんで、ゃだあ……イク、イっちゃううぅううッ……!!!」 
たわわな乳房から飛び散る白液。 
――京子。 
涙と悦楽に霞んだ瞳が、眼前の同級生の姿を捉えた。 
ぽっこりと、臨月に近い腹を揺らしながら、――同じように化物に犯され尽くす彼女。 
――助けてあげたかった。 
打ち砕かれ、散り散りになっていく人の意識の中で。 
久美はそれだけを思った。 
――助けてあげたかった。貴女だけでも、帰らせてあげたかった。 
――今なら。貴女、きっと皆と一緒に笑ってくれた。 
だけれど、今の京子の美しさは、凌辱され尽くしたからこその美しさだと。 
薄々、久美も気づいていた。だから、これは叶わぬ夢。夢みるだけの、夢。 
過去形の、夢。 
幾筋もの涙と淫液が、乾いた地面に落ち―― 消えていった。 
 
★ 
 
びくッびくッと京子の大きな腹が揺れた。中には何がいるのか。 
今やスカートやブラウスの釦は弾けとび、膨れあがった腹は細い体に不釣合いで。 
薄く白い京子の皮膚を破かんばかりの勢いで、"中"の何かが腹を蹴る。 
ついに産まれるのだ。……京子と化け蛙の子が。 
子宮内の動きを察した男性器の1本が、ぐにゅッとカタチを歪め、膣内から這いでようとした。 
「ァ……ぁん、あ――!!」 
肉壁を逆に擦られる感覚に小さく背を震わせながらも、京子が悲しげに眉を寄せる。 
――入っていたのに。 
――折角認めたのに。 
ずちゅッと性器が精虫を撒き散らしながら抜けきってしまえば、 
空虚さに心細げに濡れた子犬のような目を左右に巡らせ。 
どうして、ココに男性器がないのか、自分を満たしてくれるものがないのか、 
問うように赤い唇をぱくぱくと動かし。背後の大蛙に、縋る視線を向け。 
脱力した膝が、小さく動く。子供が地団駄を踏むように。 
京子の不安を映すように、膣はパックリと口を空け。だらだらと淫液を零していた。 
奥にあるのは嬲られ充血した赤い肉洞。そこから這いでようとするかのように、何かが動いている。 
膣壁の顫動とは異質の、リズムを異にした動き。 
来るべき衝撃に備え、京子の体を支えようと、京子の膣内から抜け出した1本が 
ぐるりと後ろに回りこんだ。ぶるん、と蠢く頭から滴るのはもう化け蛙の体液だけではない。 
透明で甘い果実の匂いのするそれは、明らかに京子の愛液。人外の快楽に堕ちきった少女のもの。 
真っ白のウナギのような性器は、快楽に全身を節くれだたせたまま、 
釦が弾け腰骨に引っかかる灰のスカートの下に入り込んだ。そして、京子の白い双丘を 
何度か擦り上げる。その度に性器と舌にがんじがらめにされた獲物がヒクヒクと震える。 
「くん――ッん、んぁ、アん………」 
明らかに京子には肛虐の資質があるとしか云えなかった。此れだけ犯されても尚、 
アナルに触れられると更に甘ったるい声を、唾液塗れの唇から上げるのだから。 
薄紅の窄まりには既に雌蛙の舌が突き立てられ、じゅくじゅくと卑猥な音と共に抜き差しが繰り返されている。 
だが、雄蛙の怒張はそれを押しのけるように、尖った頭を菊座に密着させ。 
グン!と大きく跳ねて、十分に濡らされきった排泄孔を貫いた。 
「ふぁあああ……んぁあアッ!! あぁあァァアあッ! あ――ッ!」 
淫液に濡れ、ぐったりと弛緩していた体が、ピンと反り返る。 
切り揃えられた黒髪が跳ね。白い喉は曝け出され、快感にひくひくと震え。ブラウスの間から覗く赤い尖りから、 
ぷちゅッ……と母乳が飛び散って。雌蛙の舌に汚された白い腿が、痙攣する。 
――怪物の性器が腸内を進む度に、数秒と間を置かず、何度も何度も京子は絶頂に追い上げられた。 
「ひ、ひァ、ア……、――ッ! ………ッ!!」 
最早声も無く。唇をいっぱいに開き、華奢な体を怪物との肛交に悶えさせ。 
自由を奪われた足が、爪先が、びくびくと震える。 
細い体に何故あんな太いものが入るのか。見るものにそんな疑問を抱かせる程の 
太い暴力的な性器を、膣と後孔に受け入れ――清楚な黒髪を乱し、涎を零して、京子は喘いだ。 
或る程度の深みにまで達すると――京子の直腸を犯し尽くすと、 
長大な性器は動きを止めた。ただ、精子の動きなのか、ずぶッ……ずぶッ……と表面の節が 
蠢き。その度に動きに巻き込まれた雌蛙の舌が、腸壁の細かな繊毛さえ、じっとりと 
快楽に染めてゆき。 
「ぁあん……んッ……んッ――ふ……ぁ、………?」 
ぱっくりと開いた膣穴から覗く赤い襞に、大きな震えが走った。 
垂れ流される淫液を舐めていた雌蛙の舌が、蠢き動きを止める。 
そして、続きを予期してか、京子の太腿に何重にも絡みつくと、すっかり力の抜けた足を 
左右に持ち上げた。所謂、M字開脚の姿勢。後ろに重心のかかる姿勢に、更に肛門を犯され、 
唾液を零しながら京子は甘さに身を任せ。 
「――……子、京……子ぉ……ッ!」 
泣き叫ぶように、誰かが呼ぶけれど。 
京子にはよく聞こえなかったし。 
自分がこれからどうなるのかは、よく知っていたから。 
納得済みだったから。 
だから、大蛙の言いなりに膝を曲げ。 
頚部を舐めまわす細い触手の与える悦に身を慄かせながらも、ぼんやりと、下を見ていた。 
「ん――……んッ、あ……ッ……! あぅッ……ック――!! はぁッ、はッ……」 
痛みが麻痺すれば、あるのはただの衝撃。 
何かが腹から、細い肉洞を通り出ようとする。その衝撃。 
ぐんッぐんッと突き上げるそれは、京子の全身を電気ショックのように揺らして。 
京子の呼吸がだんだんと急き、けだものめく。 
二本の異形の性器がそれを支える。力が篭っているのか、白い肉に浮き上がる節がより深くなり。 
促すように、太さを増した性器が膣を勢いよく、抉った。 
「んぐぁあ、あッ――…… ひゃあぁぁあああああんッ………!!」 
破水。――潮吹きのように京子の膣から水が飛び散る。混じる精虫。びちびちと、久美の顔を汚して。 
そして赤い媚肉を抉り、繊細な花びらを水かきで掻き分けながら出てきたのは、 
30cm程の大きさの、びちょびちょに濡れた薄小豆色の蛙。 
「ぅあああ、あッ、ぁん!!……ひぐぅ、ひッ……ぅああぁんッ…!!」 
びちゃりと一匹。ぶちゅりと二匹。ぐちゅッと三匹。 
仰け反った京子の眉が苦しげに寄る。嫌々と何度か頭を打ち振る。 
一匹一匹が産まれたその瞬間から母体を凌辱するように、 
クリトリスを頭で突き、陰唇を手で抉り、肉壁を足で蹴り飛ばし。醜い体液を撒き散らして。 
四匹。五匹。………何匹もの大蛙の子が、京子の膣から産まれ落ちた。 
羊水を求め、京子の秘所にぞわりと雌蛙の半透明の舌が群がる。糸こんにゃくに似た細い触手が 
ぬらぬらと真赤に充血し、擦れた秘裂を舐め上げ。その空洞に押し入ろうと 
絡み合い近づく何本もの雄蛙の白く長い男性器の先端がヴァギナを突く。 
「ひァ、ぁ……ぁああ、アッ……ぁ、ぁ、……!!」 
出産を終えたとて、京子に休む間などなかった。まだ一匹が這いでようとする中で、 
白いウナギ状の性器が何本も彼女を貫こうと群がるのだ。 
びしゃりと地面に落ちたその蛙の顔は、口こそ横に長く大蛙に酷似していたが、 
顔面は赤くしわくちゃで、人間の赤子そっくりで。 
快楽に喘ぎながらも、久美は恐怖の悲鳴を上げた。長く―長く――長く―――! 
少女の絶望の悲鳴と、怪物の宴の奇声のなかで。 
京子だけが、ひそやかなほほえみを浮かべていた。 
 
 
★ 
 
「ぃやぁあああああああああああああ――ッ!!」 
悲鳴。 
絶叫。 
それは、己が身が異形に変えられた以上の衝撃で。 
化け蛙の激しい突き上げを感じながら、久美を何度も頭を打ち振った。 
首を振って、目を閉じて、悲鳴を上げて。それでこの光景が終わってくれるなら。 
だがそんな久美の儚い希望を踏みにじるように、 
産まれたての濡れた子蛙達は地面を不器用に這い、久美の体へと集り始めた。 
ぬちゅり。濡れた手が肌に触れる感触までが、これが現実だと久美の頬を叩く。 
「ぁうッ、ア、嫌、嫌、嫌ぁあああ――ッ!!!!」 
生理的な嫌悪だった。これが人間と大蛙の合いの子だという保証は何処にもない。 
単純に大蛙の幼生期はこんな姿なのだ、とも考えられる。 
だが、そんな理性など吹き飛ばす程に、久美はこの半分人間の顔をした蛙が 
おぞましく、汚らわしかった。 
頭を打ち振る久美は、先程吹きかけられた大蛙の小魚程の精子――精虫が 
唇から歯列へと入りこんでいくのさえ、気付きもせず。 
 
赦して。赦して。赦して。 
泣き叫び、心の中で誰への、何のかさえ判らぬ赦しを乞いながら―― 
同時に久美は、奇妙な感覚を味わっていた。 
辛さでもなく悲しみでもなく、ましてや身を襲う官能でもない、何処か涼しげな感覚。 
この現状から全く乖離したもの。 
肉感的な下半身に、子蛙が群がる。水かきのある手がぺたりと太腿を撫でる。 
無理矢理に高められた性感は、それにさえビクリと反応してしまう。 
"久美って、頼れるよね。" 
"久美に相談して良かった!" 
ほんの数日前までは、級友の笑い声を聞いていた耳には、 
今や淫猥な水音と喘ぎ声しか聞こえない。 
「ゃだ、ゃんッ…… 来ないでぇ……」 
声がぶるぶると震える。 
冗談でしょ。久美さんの声、こんな弱くない。あたしは弱くない。 
強がっても強がっても、目に溜まった涙が視界を歪め。 
歪められた視界の中で異形が己の足をよじのぼり、 
大蛙の生殖器にずぶずぶと犯されているソコへと手を伸ばそうと、群がり。 
"どうしよう、どうしよう……久美。" 
"私達、帰れるよね!?" 
――帰れる。帰れるって! 大丈夫だってば! 
最初にソコに到達した子蛙はべろりと長い三本の舌を伸ばし、 
淫液に塗れた結合部をピチャピチャと舐め始めた。 
赤子のような顔に真横に切り裂かれた口から伸びる舌は 
人間のように濁ったピンクで。 
「ひぃッ……! ぃ、嫌ぁあああッ、ア、ぁん……ッ…あッ……!!」 
雌蛙の舌とも、いやらしい形のヒルとも違う、少しざらついた 
乾いた舌の感触に、久美が切れ切れの嬌声を上げる。子蛙は口を潤すように 
大きく開いた口で陰唇を食み、舐めしゃぶり。 
遅れてあがってきたもう一匹も、同じように容赦なく散らされた花びらを 
口に含むと、思い切りひっぱり、先端の割れた舌でベロベロと愛撫した。 
「ひぅッ、あ、ァん―― ィッ……ぃうううッ!!」 
久美がポニーテイルを乱して泣き叫ぶ。 
連続して達したのか垂れた足が痙攣し、秘肉がぎゅっと引き締まる。 
化物の巨根を飲み込まされた久美の肉襞は千切れそうな程はりつめていたが、 
それを更に曝け出すように子蛙が左右に引く。ぐちゅりと捲れ上がった奥から、 
突き上げの度に淫液が垂れる。それをさも美味そうにが舐めしゃぶる無数の醜い小さな舌。 
「イやああ、あ、あ―――ッ! ゃだ、もう来ないで、来ないでぇえ、 
 あ、ァう、ぅ……ひくッ、ィくう、ぃやあああああああ――ッ!!!」 
"久美、助けてね。" 
"久美" 
"久美" 
――皆、あたしを頼ってくれた。あたしだって、頼られるのが嬉しかった。 
――あたしにできることなら、なんだってしてあげたかった。 
――久美さんは強いから。皆がそう思ってるし、何よりあたしだってそう思ってるから。 
子蛙の一匹が、ヒルの入り込み、形を歪めた肉芽へとにじり寄った。 
その腹には雄同様の小さな触手が既にあり―― まだ未熟な、とはいえ、 
2cmの太さはあろう真っ白な性器がそそりたつように伸びていた。 
「ひぁああッ、ア――!!」 
内部をヒルに嬲られる肉の真珠を、子蛙の腹の小さな触手がわしづかむ。 
そして、間の肉の割れ目に向かい、そそりたつ生殖器を一気に突き入れ。 
「ぁううッ、あ――――ッ!! あぁあぁアァあああんッ!!!」 
硬く熱い鉄の棒が全身で一番敏感な部位に突き刺さる。 
中でヒルが悶え、暴れ、白濁液を吐く。 
ぐぐ、ぐぐ、と肉芽の中で子蛙の生殖器が伸びてゆく。 
同時に既に剥き出しの媚肉の塊のようにさえ見える久美のクリトリスも同化し、 
伸び、肥大してゆく。2cm――4cm――8cm――…… 
子蛙の細胞がまだ不安定だからなのか、体液の問題なのか、やはり半人間だからなのか。 
わからない。わからないけれど。クリトリスが伸びれば伸びる程、空気に晒されるだけで 
耐えがたくなる性感。1mmソレが伸びるだけで、連続した絶頂が久美を襲い、 
ガクガクと体が揺れ、もう呼吸もままならないのに、 
自分のものとは思えない悲鳴と嬌声が、自分の唇から迸る。おびただしい涙と共に。 
「ひぁあああッ、アアアアッ、あ! あぁあああああ――ッ あ――ッ!!!」 
"ねえ、久美。" 
"久美。" 
"久美、" 
――でもね。皆。 
――あたしだって、……あたしだって、泣きたかったんだよぉお………!!!! 
 
久美が、そう認めた頃には。 
既に長大な男性器といってもさしつかえないのないものが、 
その股間から生えていた――。 
 
★ 
 
ソレが子蛙のものなのか、久美のものなのか、よくわからない。 
ただ長さ30cmに及ぶソレに管が通っている感覚は確かにあり、 
肉芽を貫いた子蛙は根元に張りつきながら、自らの性器でもあるソレを 
細く長い舌でちろちろと舐めている。それに身を捩り、嬌声を上げるのは久美。 
「ひぃいうッ、ぅあ、ひあッ……あひッ、ひ……ひぐ……!!」 
何度達したか判らない。数えられる筈もない。 
ただヴァギナからは異常な量の愛液が零れ、大蛙の肉柱を濡らし、 
(まだそう呼べるなら)クリトリス全体からもじっとりと透明な液体が溢れ出している。 
舌が小さく動く度に、久美は逃げようとするかのように激しく前後に腰を振った。 
グチュッグチュッと久美の中を大蛙の肉棒が犯す。だけど、その性感より 
伸びた肉芽を弄られる方がよっぽど辛い。突き上げに子宮が突かれるより、 
揺れる体に肉芽が当る方が余計感じる。伸びたソレは興奮したようにそそりたち、 
捲り上げられたTシャツや、久美のくぼんだ腹を蜜で汚していた。 
「あひぃい……ッ!!」 
じゅるッ……と雌蛙の舌が久美のソレに巻きついた。 
「ぎッ……ぁ、あう、ぅア……!」 
ぎり、ぎり、とゆっくりと絞めていくかのように、螺旋上に半透明の長い舌が巻き付いてゆく。 
ぬるりとした感触。生暖かさ。 
「ぃうううッ、イく、ぃッ………!!!」 
大きく久美の体が仰け反った。戻るかと思えばまた。爪先まで完全に反り返らせ 
(スニーカーはとっくに地面に落ちていた) 
ありえない高みに何度も何度も押し上げられ、落とされる。 
「ひぅううあ、ア、ゃめ、ア、しッ……扱かないれぇええええ――!!」 
30cmのクリトリスから零れる甘い蜜を啜るように、雌蛙の舌が肉芽を激しく扱き上げる。 
ちゅく、ちゅくという甘い音は次第に激しい音に代わり、音に呼ばれるように他の 
雌蛙の舌や、今や赤い頭部を剥き出しにしたヒルがぞわぞわと久美の新しい器官を貪り始めた。 
「ひぁあ、あ、ひぅッ、いぅッ、イクッ――ア、ぁああんッ、ア! らめ、 
 ぃぁああ、ア! ぁうううッ、ふあああああああ――ッ!」 
それは異常な光景だった。 
久美という少女の胸から触手が生え、露な胸をわしづかみにしているだけでも 
十分に異常なのだが、その少女が後ろから抱かれるように大蛙に貫かれ、 
自らもブルマの間からペニスに似た大きなものを生やし、 
それに長い舌や、少年のペニスに酷似した虫が集るのだから。 
目を背けたくなるような淫靡な光景を、三つの月が照らす。 
「うぁああ、ア、あ! ひく、ひくぅううッ……! ぃああああァアア!」 
久美の新しい器官には半透明の舌が幾重にも巻きつき、ヒルが何匹も先端部に寄生していた。 
ずりずり、ずりずりと包皮を蠢かすような奇怪な動きでヒルが動く度、強い快感が 
久美に押し寄せる。舌に食われそうになったヒルはまた精液のような白液を出し、 
それが潤滑油となって、雌蛙の舌がじゅくじゅくと滑らかに早く久美を扱き上げる。 
なんて循環。なんて無間地獄。 
「ひぅ、いッ……ぃう、いぅううッ、あ――ッ!!」 
ペニスそっくりの器官から淫液を飛ばしながら久美は身を跳ねさせ、 
大いに大蛙の性器を絞り上げ、喜ばせた。 
ズブッズブッと久美を貫く大蛙の動きが速くなる。 
子宮の奥を何度も何度も突き上げ、擬似ペニスを縛り上げられた久美の体を 
大きく揺らし――大蛙は久美の子宮壁に叩きつけるように、深く彼女を貫くと、 
一気に大量の精液を子宮の中に打ち放った。 
「ィッ……ひぁああああッ……!!」 
熱。加え、含まれる精子のあまりの大きさ。 
久美は絶叫し、身を仰け反らせた。ぐい!と擬似ペニスが前に引かれ、 
巻きつく舌の締め付けが強まる。甘い蜜を垂らす柱を逃がすまいと1本の下が 
鈴口のような媚肉の割れ目に突き刺さり。 
大蛙の吐精とほぼ同時に、久美の肉の中の管が膨れ上がり、 
久美のクリトリスの先から、勢いよく子蛙の精液が迸った。 
「――――ッ! ぁ、あ――ッ!! あ――ッ! 
 ぃうううッ、ィッ、ひぅうううッ……!!」 
やわらかで、敏感な肉の間を抉るように飛び出す、液体と 
小魚程の精子。一度の精液の中に無数に含まれる精子が一匹 
クリトリスだったものを抉る度に、たまらない熱が久美の意識を焼き、 
絶頂へと突き上げた。びちびちッ……と何匹もの精子が久美の体と 
元クリトリスの上で跳ねる。 
「ひぃぁ、ア、ふぁああ、イッ……ひぐ、ひあ、あ………」 
精液を放ってもまだ子蛙の性器と一体化した久美のクリトリスはそそり立ったままで、 
見た感じ、太さこそ3,4cm程度なものの、長さは40cmを越していた。 
「あは、は、はァ、あ――……」 
喘ぎの間も、何度も何度も久美は達した。意識が焼ききれるには十分な程に。 
もう、何が、なんだか、わからない。 
 
 
**に**たい。 
 
 
「ぅ、ぅん――んッ、んふ……ふ、」 
京子はそんな久美の様子を全て見ていたのだろうか。 
目を開いたまま、自らの胴に巻きつき、頚部をなぞる大蛙の性器の先端に 
唇を寄せていた。先だけを軽く唇で食みながら、幾度もくちづけをくりかえし、 
舌でちろちろと白い異形を舐める。時々は牙と歯をあわしているのだろうか。 
かちかちという音が、濡れた音に混じって伝わる。 
下半身を犯す性器は三本。膣を切り開くように二本がねじりあいながら犯し、 
アナルは浅い部分で1本が異常な速さで律動を繰り返し、腸液と淫液を撒き散らしている。 
出産で少し膣が開いたのか、螺旋のように絡む長い生殖器が抜き差しされると、 
間から僅かに、赤い媚肉が覗く。 
 
 
*子に**たい。 
 
 
距離は、すぐそこだった。二人とも手を伸ばせるなら届く距離で、 
対面で犯されているのだ。互いの痴態を同級生同士、見せ付けあうように。 
さっきの破水のときだって、京子の膣内の精虫が久美の顔にかかったではないか。 
その程度の、距離。かかりそうな甘い吐息。 
 
 
*子に*れたい。 
 
 
大蛙の醜い腹が京子の後ろで蠢くたびに、処女だった京子の陰唇が捲れ上がり、 
白い足の間、甘い、赤い肉が濡れて誘う。 
きっとあの中は暖かく、熱く、キツく、すごく、気持ちがいいに違いない。 
 
 
京子に*れたい。 
 
 
「ぁううん……ッ、ん――、んぅ……」 
京子は悦に溺れた顔をして、しゃぶっていた生殖器の牙が自分の唇を 
少し傷つけたことを拗ねるような、甘い声を上げる。そしてまた、 
唾液塗れの唇を開き、ちゅッと性器に熱く吸いつく。 
あの女は、気持ちいいのだ。犯されて、虜になって、喜んでいるのだ。 
そうでなければ、どうしてあんな剛直に犯され、貫かれ、腰を揺らせる。 
泣きもせず、喚きもせず、蕩けた蜜のような声を上げつづける。 
あの女の足を見てみろ。黒かったストッキングが見る影も無いほど、 
白い淫液に汚れているじゃないか。 
あの女は、犯して良い存在だ。犯されたがってる存在だ。 
 
ソレが子蛙の思考なのか自分の思考なのか、もうわからない。 
ただ。 
 
――京子に入れたい。 
――犯セ。 
 
「ひぃッ………ぁ、あうぅうッ……」 
入れたい! あの熱い中に入れたい――!! 
久美は目を瞑り、がくがくと鳴る歯を強く噛み締めた。 
グイ、と久美から生えた擬似ペニスが、京子の濡れた秘所へと向う。 
まるで全く別の意志をもった、淡いピンク色の触手は、蠢きながらも 
淫液を撒き散らし、宿主である久美を責めたてる。 
久美を犯す大蛙は、射精しながらもまだ動きを止めなかった。 
寧ろ更に強く両手を戒め、三本目の舌でたわわな胸の上を縛り上げ 
己と身をぴったりと密着させ――跳ねた久美の乳房から母乳が飛び散った―― 
精液の量に薄く膨れあがった腹を突き破る勢いで、 
子宮内に結合できる卵子がないのを罰するように激しく、 
太く長い屹立を久美の膣内に打ちつけ続ける。 
「ぁううッ、あうッ、あが……ひ、ひぁッ、ぃくッ、いッ、ぃああッ!!」 
そのあまりの勢いに、捲れあがった陰唇を食む子蛙が振り落とされかけ―― 
結果、強く久美の肉襞が重石を釣るされたように引かれ真赤に染まり、 
彼女は全身を強張らせながら、涙まじりの嬌声を上げる。 
「ひぐッ、ひァッ……イッ……つぁ、あッ、ぁぐ、ぅ……ぅあ、あぅううッ!」 
突き上げと共に、擬似ペニスの先端もまた揺れる。 
一回射精したソコは空気が触れるだけで気が狂いそうで。 
なのに精虫や舌が絡んで。扱いて、嬲って。 
早く、早く京子の、あの甘く、熱そうな秘所に向かいたいのに、 
突き上げの度に狙いは定まらず、彼女の年の割には平たい胸や、 
ずり落ちかけた灰のスカートのごわつく布に触れ。 
「ひぃうッ、あ――、ぃう、ア――!!」 
「んぁ、ぁッ……ゃん……んんぅッ……」 
大蛙の性器でも舌でもない、全く未知のやわらかなものが肌に触れ、 
京子が寧ろくすぐったそうな甘い声を上げる。 
小さく、ぴくんと身を震わせる様は、こんな凄惨な状況の中でも、 
異形に、生殖器に媚びているようだ。 
実際は、化物とのあまりの荒淫に彼女が体力を著しく消耗し、 
もうあまり体が動かせなかったのだとしても―― そう、見えてしまう。 
髪を乱し、頬を染める京子は犯す者を誘っているようにしか見えない。 
 
――犯して、いいんだ。 
 
大蛙の荒々しい突き上げの度、精虫を子宮内で攪拌される度、 
久美の意識も、ぐちゃぐちゃになる。 
 
――犯してあげるべきなんだ。 
 
――だって、それにほら…… 
 
「あぁん、あん………」 
ピンクの長い肉芽に脇腹をなぞられた触れた京子が、 
甘い子犬のような声を上げる。粘液に濡れた黒髪は艶やかで、 
声は甘く。形の良い瞳は陶然と細められ。 
くちゅ、と音が鳴る。突き上げに時折開く肉襞の、ほんの細い隙間から、 
久美の肉棒が、京子の中に侵入した。先端にヒルを乗せたまま。 
「ひゃあああアんッ……あッ、あッ……!!!」 
敏感な肉の真珠を、同じ女の、熱い肉に包まれる感触。 
なんて甘く。なんて熱い。触れた一瞬で、久美は腰を震わせ、達して。 
「ふぁああんッ……!」 
まさか三本目が入ると思ってもいなかった京子も、熱い喘ぎを上げ、果てた。 
新しく入ったピンク色の熱いものは、ぬるりとしていて、他の肉棒よりやわらかく、 
化け蛙の生殖器に埋め尽くされた膣内の合間を探るように蠢いて。 
大蛙の突き上げに形を歪めながらも、やわらかく蜜壷を擽る。 
もっと、とせがむように京子は腰を自ら前に突きだして。 
ぐじゅッと深く刺さる擬似性器。久美の、官能が煽られる。 
「ぁうッ、あ――、ひぃあ、ア……ううッ……」 
友達を、犯してしまった。 
その事実には幾ら理性を失いかけたとはいえ、久美を愕然とさせ。 
久美は、唇を噛んで、強く抵抗しようと、した。 
それでも、異性の膣内という甘い官能を得た子蛙が信じられない力で、 
久美の濡れた腰を揺らし、京子の膣内に擬似ペニスを突き入れさせて。 
「ん――ッ、ん――ッ!!!」 
目をキツく閉じた久美の渾身の力での反抗に、 
擬似ペニスの根元を舐めていた子蛙はじろりと頭の上の目で 
久美を見上げ――性器をクリトリスに突き入れたまま、ぐるりと身を反転させた。 
「きゃああんッ……」 
クリトリスを貫く熱の棒が動き、悲鳴を上げる久美。 
頭を久美のデルタに寄せた子蛙は、巨大な生殖器を受け入れ、 
千切れんばかりの久美のヴァギナの中に、その頭をグチュッと突っ込んだ。 
「――うぁああああああッ……!!! ……ッ……がッ……、ア、」 
ばしん!と鞭打たれたように跳ねる肉体。久美の抵抗の全てが解け、 
子蛙の思うまま、じゅぶじゅぶと久美の分身が京子の中に埋め込まれた。 
「ひぁああああッ、ぃやああああ――ッ!! ぁああんッ! あんッ」 
久美に激しい悲鳴をあげさせながら、強制的なピストン運動が始まった。 
白い異形の性器にみっちりと開かれきった膣。そこに僅かな隙間を作るように 
細い擬似陰茎が京子の未熟な胎内を侵し尽くす。 
それは幼子に挿入したときより、おそらく狭く。 
ぎゅうぎゅうと敏感な肉芽が包まれる強い感覚は背を何度も突っ張らせ。 
腰を打ち付けるたびに、熱く。甘く。久美は全身が壊れそうな快感に包まれた。 
「ひッ! ひぁッ!! ひぃあああッ……!! 熱いぃい、熱いぃいいッ!」 
「ふぁあ、ぁん……あッ……あふ……――あふぅ…ぁんッ……ん……」 
京子も弱々しいながら、化物の生殖器を唇の端にのせたまま、未知の快感に喘ぐ。 
その悲鳴まじりの絶え絶えの喘ぎは、余計に久美の熱を煽った。 
じゅくじゅく、と敏感な肉芽だったものが、性感を増した状態で 
熱い媚肉と生殖器の間を通り、子宮口を貫く。中に溢れる精子が、びちびちと 
跳ね回り、ピンク色の久美の分身を嬲り尽くした。 
「ひぃう、あ、あう、う! ごめ、ごめん……京……子ぉ……」 
激しく、もうこれ以上何も入らないであろう京子の膣内を凌辱しながら、 
久美が涙ながらに詫びる。京子は答えない。ただこの新しく入ってきたものの 
ために、一身に腰を揺らして。ぼんやりとしながらも、何処かきょとんとした 
目を一度久美に向けた。でも、久美を"見て"はいないように思えた。 
「京……子――……」 
詫びるように項垂れた久美の体が揺れる。グッとやわらかい擬似ペニスが京子の奥を突く。 
「ゃああんッ……んぁ、あ! んッ――!!」 
京子はぎゅっと目を瞑っただけだったが、久美の突き上げで達したのは見て取れた。 
とろ……と京子から溢れる愛液が、久美の肥大したクリトリスを濡らす。 
可愛い、可愛い京子。ごめんね、ごめんね。こんなことしてごめんね。 
京子への愛情と、謝罪の気持ちが久美に溢れ。――涙が、止まらない。 
突き上げに前に傾いだ久美の体の、双丘をつるりと雄蛙の長い性器が撫でた。 
今迄紺のブルマに覆われ、ただヒルがなぞっていただけの菊座が、 
この激しい突き上げで露になったのだ。小さな窄まりはヴァギナから溢れる淫液に濡れて。 
「ぃッ……ぁ、何――……ひぁ、んぁあああああッ……!!!」 
久美が問うのと同時に、閉じられたソコにまで一息に大蛙の生殖器が突きたてられた。 
灼熱。そして酷い異物感。声が出ない。 
みしみしと閉じた蕾を開いてゆくように、淫液に濡れた白く長い生殖器――太さは 
6cm程だが、他の交尾に煽られたのだろう、節だけはやたらと太い――が、 
久美の直腸を犯してゆく。なめらかで遮るもののない腸内を、 
誰にも触れられたことのないそこを、じっくりと。じわじわと。――久美の苦痛を長引かせて。 
「ぅ、ア、あ……が――う、ぅあッ、ア、ッたぃ……ぐ、」 
喘ぐ久美の唇から、赤い舌が覗く。 
京子がきょとんとした顔のまま、ひくひくと震える赤い舌に己の舌を伸ばした。 
くちゅッ……と唾液を乗せた舌の、先端が触れる。 
暖かく。やわらかく。 
それは後ろからの苦痛も、この地獄のような責め苦も楽にしてくれそうな、優しさで。 
「ん――……、んぅ、んふ……」 
ぴんと伸ばされ、震えるばかりの久美の舌に、 
京子の赤い舌が角度を変えながら軟体動物のように絡みつく。 
先程まで大蛙の性器を舐めていた筈だが、それに抵抗を感じなかった。 
京子の舌は甘くて。動きは優しく。 
「……きょ……こ……」 
久美も全身をガクガクと震わせながら、そっと舌を京子の舌に触れさせた。 
「ぅん……んッ、………ぁ……」 
京子の唇から火照った吐息が漏れ、頬を撫でる。 
それがなんだか嬉しくて。 
ちゅッ、ちゅッとくちづけあうように、お互いの舌を吸い、絡めあう。 
これ、すっごく、きもちいい……… 
ふわんとした意識の中で久美は思い―― 同時に、向うの世界に置いてきてしまった 
彼氏に(一応)詫びようとして。 
……あ……れ……?  
――あたし、もうあの人の名前も顔も、思い出せない。仕草も何もかも。 
久美の動きが止まった一瞬、京子が顔を近づけた。 
ぺろッと犬のような仕草で、久美の唇を舐め上げる。 
「ぁ――……」 
煽られるように、久美は京子の唇を塞いだ。がむしゃらに。 
同性の唇は、しっとりしてとても優しく。お互いの唇を確かめあうなり、 
二人は更に貪欲に、熱い舌を絡めあい、貪り始めた。 
「……ふ……ぁ、んんぅ………ん……」 
「んッ……んふ、ッん――ぅ、は……ぁ、京……子……」 
ちゅく、ちゅく。水音は下肢を激しく犯す化物がたてる音に似ているけれど、 
耳には全く異なって聞こえ。同時に久美の腰の揺れも早く、深くなる。 
京子の奥を。化物よりもっと奥を。全部を――犯したい。 
下半身の孔全てを異形に犯されながら、二人は何度も口づけあった。 
京子の絶頂の震えを感じれば、そっとその舌を食み。 
追い上げられ、呼吸が早まれば――京子が久美の名を呼ばない分、 
何度も京子の名を呼び、形の良い唇を舐め。 
二人の、胸が触れあう。お互い衣服は肩に引っかかる程度で、 
胸はもう剥き出しにされてしまった。 
京子の年の割には平たい胸と、久美の運動には若干邪魔そうな大きな胸。 
今は共に乳腺を開かれ、濡れた乳首同士が、怪物の突き上げの度に 
ぐちゅぐちゅと触れあい。こねまわされ。 
互いの母乳をローションの様にして、膨れた乳首を潰しあうように積極的に擦りあわせ。 
「ぁッ、あん――! あァんッ、あぅうッ……! 
 あんッ! あぁんッ! …ひ、ぃく、京…子、イくぅッ……!」 
「ふぁ、…ぁ……ぁん、んッ、んッ……ふぁ…ア……」 
 
――だって、ほら。 
  あたし、京子のこと……好き、だからいいの。 
――そうでなかったら、追いかけたりしなかったもの。 
 
久美の胸の脇から伸びている触手が、京子の薄い胸をぐいと掴んだ。 
「ぁ……ひゃん……」 
甘い声を、京子が上げる。 
優しくしてあげるから。 
くす、と久美は笑い、痛みに汗のふきだす額に前髪を張り付かせながら、 
京子にそっと口付ける。同時に、胸の触手がさわさわと乳首を触れ合わせたまま、 
京子の胸をもみしだく。大蛙より優しく、やわらかく。 
ぴくぴくと震える二人の赤い乳首は母乳を垂れ流しながら、擦りあわされ、 
別の生き物のように蠢いた。 
ヴァギナに頭を埋めた子蛙による、腰の動きはどんどんと速くなってゆく。 
京子は脚を高く上げられ、膣を限界まで広げられ、大蛙の性器二本と久美の肉棒を受け止めていた。 
もう突き上げに媚肉が捲れる隙間もなく、ただ白く泡だった淫液がどろどろと流れるばかりで、 
余計にむごたらしい。その膣の奥では、散らされた菊座が赤い肉を晒していた。 
ぐちゅ、ぐちゅと卑猥な音が鳴り響き、はぁ、と洩らした息の熱が、互いを煽り立てる。 
「あうッ、ァん……ッ、あ……あ、ひあ、あ…・…」 
「あぁあんッ、んぁッ、きょぅ……こ、あぐッ、あ、あふ、イく、イくよぉお、 
 あ、違うの、なんか、違う、ぅあ、ゃ……――」 
ビクビクッと大きく久美の背中が震え、腰から熱いものが全身を駆け巡った。 
これ、これ―― もしかして。 
ぴん、とたった乳首が新たにまた母乳を吹く。 
「ひぐッ、あ、イ……イう、いうぅううッ、 
 あ、アん、ひゃぁあああァアんッ……!!!」 
びちびちッ……と精虫の跳ねる音をたてながら、大量の精液が、 
久美の肉芽を通り、京子の中に注がれた。 
「ぁく……くふ、ふぁ、あん……ッ………!」 
達した京子の肉壁の痙攣に絞られるように、どくどく、どくどくと 
子蛙の精液は膣内に溢れ、二人の体に灼熱の快感が走る。 
「く―――、ふ、う……うくぅうう……ッ!!」 
本来なら決して体験できない射精感と、肉芽を中から抉られる感覚。 
そして京子の熱い締め付けに、久美は目を瞑り、背を反らす。 
ポニーテイルがばさりと揺れ――結んでいたゴムが、ヒルの歯で、切れた。 
ふわりと、両肩から胸に落ちる茶の長い髪。 
「はぁッ、はぁッ……あ、あうう、あん………」 
久美が精液を放っても、何も終わらない。 
京子を犯す大蛙の性器のうねりは、膣内を満たす熱い液体を味わうよう 
動きが激しくなるばかりで。 
久美もまた、息を吐きかけたと同時に、アナルを深く大蛙に抉られる。 
びちびちと、腹の中で何かが跳ねる感覚―― これは、きっとヒルが腸壁を荒らしているもの。 
「あうぅうッ、ひッ、あ…… 大好き、よ……京……子……ぉ、」 
繋がった二人も、まだ離れない。子蛙がそれを許さず――久美もまたその性感を共にして。 
久美はガクガクと痙攣する体を胸の触手でもって京子に近づけ、 
そっと唇を重ね。 
「京子……だい……すき……――。」 
久美は、これが嘘だと、気付いていて。 
だから、涙を流していた。 
 
★ 
 
ストックホルム症候群。 
吊り橋実験。 
恐怖と、恋慕の動悸は酷似している。 
人は極限状態で、眼前の人間に恋をする。 
それは、生物レベルの話で。 
個人の意志は、介在しない。 
息苦しさと、動悸を、人は簡単に恋だと錯覚する。 
なんて、なんて悲しい程に簡単な、人間の感情。 
 
そして、あたしには、 
……京子を*す口実が、必要だった。 
 
でも、神様。 
……もう、この久美さんが神様なんて頼るのがおかしいんだけど。 
てゆうか、神様がいるんなら、なんでこんなことになったのか、 
首根っこ掴んで殴ってやりたいんだけど。 
 
どうか、どうか、今の一瞬だけ。 
 
あたしが京子を*す今だけは、 
あたしに本当に京子を愛させて下さい。 
あたしに本当に京子に恋させてください。 
こんな、こんな、 
愛されても恋されてもいない状態で、*されるなんて、 
*され続けるなんて、京子があんまりにも可哀想です――!!!! 
 
神様。 
神様………、 
 
★ 
 
「ふぁ、あッ、ひぐ……ひぃ、ィく、あんッ……京……子、 
 あぅん、うん、また、出しちゃう……ぅ、ごめん……ね、あん、んッ、イくぅッ……」 
「ひ…ゃぁ、あん、あ………」 
どれだけの時間が、たったのだろう。 
頭上の三つ月はその位置を変え。それでも、魔物の饗宴は終わず。 
精液に腹を膨らませた少女達を、大蛙達は何本もの性器と舌で、犯し続ける。 
少女二人は、高く捕らえられた指を、微かに触れ合わせていた。 
戒められ、不自由な手首を曲げて。 
胸も、唇も、性器さえも密着しているけれど、 
それよりもっと大切なことであるかのように。 
セックスもキスも、握手も、全部、順番が逆になっちゃったけど。 
そのぶん、ずっと強く―― できるだけの力で、指先を、握り合って。 
 
――制服を、着る京子。鮮やかなマリンブルーはきっと似合う。 
  でも、たぶん恥かしがって、なかなか、見せてくれない。この子、私服も絶対地味。 
 
――クラスの輪の中にいる、京子。普段はたぶん聞き役。でも、ここぞって時には、 
  ちゃんと助言をしてくれる。京子のちょっと違った物の見方は、きっと頼られる筈。 
 
そして、いつでも、あたしが京子の傍にいる。一緒にいる。 
でも、ええと、あたし……、誰、――だっけ……? 
 
「……く……み、…………」 
 
それは、ただの唇の動きで。 
喘ぎ声が、吐息が、偶然そう聞こえただけかもしれないのだけど。 
京子は、優しく穏かな瞳で久美を呼んで笑って―― 
そうっと、長い睫を震わせ――瞼を閉じた。 
涅槃の眠りにつくように。やわらかく。静かに。 
久美は、体全てを揺さぶる震動を感じながら、 
その寝顔にもう一度甘くキスをして。 
己も、そうっと目を閉じる。 
あの夢の続きを見る為に。二人の夢の続きを見る為に。 
 
 
三日目夜点呼 
二年生X組 
清水久美、秋月京子失踪 ―― 生死不明。 
 
END 

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