プールから上がるときって、もう少し水の中にいたいなって思う。  
体は疲労感に包まれているのに、もうちょっとだけ、泳ぎたいなって……  
でも、水泳部でもないボクがいつまでもココにいるわけにもいかない。  
ボクがプールを使えるのは、放課後と水泳部の練習が始まるまでの僅かな時間しかないから……  
 
誰もいない更衣室で紺の水着を脱いで全裸になる。  
「かなり泳いでるからかなぁ…… なんか擦り切れてる。」  
今まで着ていた水着を手に取ってみると、胸の所と股の所が結構……  
 
「あ、もしかしてコレって……」  
お兄ちゃんが……激しく……したから……  
 
昨日、『水着を着てみてくれ。』って、言われて……  
それだけなのに、お兄ちゃんかなり興奮して……  
 
胸の所の擦り切れは、手形と歯形…… 股の所のは…………  
「…………。」  
 
思い出したら、体がまた熱くなってきちゃった……  
さっきまで水の中でかいていた汗とは違う汗が体を伝っていく。  
 
 
ダ、ダメだよ… こんな所でしちゃったら…  
もうすぐ水泳部の人たちが来るんだよ… みんなに、見られちゃう… だから……  
 
「はぁぁ……」  
そう思う心とは裏腹に、冷たい床にへたり込む体。股の間に右手が挿し込まれていく。  
 
水着の股の所…… 染みが付いてる。 一回洗濯したぐらいじゃ取れないのかな……  
お兄ちゃんが、イッパイ出すから… 毎日毎日、ボクの中にも外にも、イッパイ出すから……  
 
「んぁ… んんん……」  
水着を噛みしめて声を抑える。  
……指じゃ、我慢、でき、ない……  
 
お兄ちゃんが欲しい… お兄ちゃんに、思いっきり抱きつきたい…  
お兄ちゃんのオチンチンを奥まで挿れて、一緒に、イッパイイッパイ、気持ちよくなりたい……  
ボクの膣内にも口にも射精されて、体中でお兄ちゃんを感じたい…………  
 
けど、噛みしめた水着からは、塩素臭い水の味しかしなかった……  
 
 
がやがやがや……  
ハッ! 水泳部の人たちが来ちゃった!! は、早く着替えないと……  
 
「あれ〜? あんた、まだいたの?」  
「ス、スイマセン。すぐ帰りますから……」  
「そう。 ……早く着替えないと風邪ひくよ?」  
「は、はい…」  
 
あ、あせった〜〜…… 今度は冷や汗が体を伝っていた。  
 
ジュースで水分補給しながら駆け足気味で家路を急ぐ。  
さっきので、体が火照ったまま……  
 
家に着いたら、お兄ちゃんに、してもらうんだ……  
お互いの気が済むまで… ボクの体の熱は、お兄ちゃんにしか静められないから……  
 
だから、早く家に帰らなきゃ……  
 
どの種類の汗とも違う液体が、ボクの足の間に伝っていた……  
 
 
終わり  
 

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