俺の彼女は獣だ。  
 
比喩じゃない。本当に。  
 
 
「ただいま〜。」  
「おかえり。」  
 
帰ってきたのは小さな可愛い彼女。  
同棲中の彼女にはちょっとした秘密があった。  
 
「ねぇ、ちょっと目瞑って?」  
「?」  
「いいから!ちょっとだけ。」「???」  
 
目を瞑ると彼女が前から首に抱きついてきた。  
普通に抱きつくだけじゃダメなのかな?と思っていると…  
 
カチャ  
 
「おー!にあうにあう!かわい〜」  
「何だよコレ!?」  
 
首輪だった。真っ黒な首輪。  
 
「みればわかるでしょ?くびわ♪」  
「な…っ」  
「とーちゃんにつくってもらったんだっ!ふたりがナカヨクなりますよーにって。」  
 
首にピッタリくっついているが、どうやらゴムっぽく手で引っ張ると結構伸びた。  
 
「違っ何でくびゎ…」  
 
―――ドクン。  
 
 
何?今、心臓の音がものすごいハッキリ聞こえたけど…。  
 
「はい、リラックス〜」  
「ぇ…?」  
 
そう言って彼女は俺から少し離れると、腰を下ろしていきみ始めた。  
 
「ん…っ」  
「どうした?!」  
「だいじょうぶぅぅ…っ」  
「いつものか?」  
「ぅ…ん…っ」  
 
苦しんでるというより、感じてるように見える。  
 
「はぁ…んっ……あんっ」  
 
それにしても…いつ見ても不思議な光景だ。  
何もやってないのに、目の前の女が感じているようにクネクネ動いている。  
 
「ん〜…っ」  
 
いっそう力を入れたと思うと、なんと彼女の尾てい骨からぐぐぐと肉が盛り上がり、動物のしっぽのようになった。  
 
「んんんっ」  
 
お尻だけでなく他の骨格も変わっていく。  
足も腕も動物みたいな曲がり方だし、顔も鼻から耳にかけ前に出てきている。  
耳も尖りはじめて、横長くなった。  
 
「あぁっああんっっ」  
 
喘ぎ声が大きくなっている。  
俺はいつもこれを呆然と見守るしかなかった。  
 
骨格が獣と人の間のような奇妙な形になると、産毛のような金髪が全身にうっすらはえてきた。  
お尻からもりもりと肉がはえてくる。  
 
「あああぁー!!はぁ…ぁ…ん。」  
 
しっぽの毛が一気にはえると共に、彼女はイった。  
軽くだが、俺は何もしてないのに…なんだか複雑な気分…。  
 
「…どう?」  
「どうって…いつもどうり、可愛いよ?」  
「ちがうー。そっちが!」  
「???」  
 
え?うーん。可愛い。可愛いよ。  
キツネ…キツネ娘。  
顔はどことなく人間の時の面影があるし、人間の時よりエロいかも。  
 
「あ、たってる♪」  
「う…っ。」  
 
彼女と出会ったいきさつは複雑といえば複雑。単純といえば単純。  
ざっと話すと、子狐を助けた所、その親狐に恩返ししてこいと言われてきたのが彼女。  
けど所詮は人と獣、なかなか彼女としては「俺が満足すること」ができてないと思っているらしく(結構満足してるんだけど…)  
こうして同棲してる訳。  
狐ってマジで化けるんだね。  
 
「ふふ〜くびわコウカだっ」  
「え?」  
 
彼女はうつぶせになると、俺の目の前に毛がびっしり生えたお尻を突き出した。  
さっきイったせいか毛が濡れていて、それがまたエロい。  
 
「…きて。」  
 
獣化を見せられ、実は先走り液を垂らしているほど興奮していた俺は、愛撫でとか何もなんにも考えずに、ただ彼女の秘所へペニスを突っこんだ。  
 
獣だから愛撫でなんていらないんだけど。  
 
相変わらず締まりの良いそこは俺のペニスをしっかり包み込む。  
 
「ん…っ」  
「動くよ?」  
「…うん。」  
 
最初はゆっくり。  
焦らすように前後する。  
その時、俺は体に異変を感じた。  
 
 
熱い。  
 
 
興奮してるから、なんて熱さじゃない。中からジワジワくる熱さ。  
 
「っ!なんか…俺…」  
「んっいいっのっそのまま…っ」  
 
足が、腕が、顔が、尻が、熱い。  
ゆっくり腰を動かしているのを、むちゃくちゃにしたい気になる。  
 
「ん!?」  
 
彼女が、自分しっぽを俺の腰にまきつけた。それだけでも不思議な気分だが…  
そのしっぽで俺の尻の穴を刺激し始めた。  
 
「……っ!」  
 
アナル開発はしていない。  
が、なぜか今日は感じてしまう。  
今までこんなことしなかったのに、なんで突然!?  
 
しっぽの先で穴の周りを触ったりしている。  
と、急にしっぽを2cmほど中へ突っ込んだ。  
 
「んっぁああ!」  
 
それがキッカケか、腰の動きがどんどん速くなる。  
速くなるのに合わせ、尻の穴への刺激も大きくなり歯止めがきかなくなった。  
 
「いいっよおお!あん!!」  
 
俺は快楽を求めるというより、何かに動かされている気がした。  
 
「ああああああ!!!」  
 
声を出さずにはいられなかった。俺にも変化が始まったのだ。  
足がゴキゴキと音をたてて骨格を変えていく。爪は長く細く、足は太くなっていく。  
その間も腰の動きは速くなっていく。熱さをめえに移したいかのように、俺は無我夢中だった。  
腕も足同様の変化を見せるが、足ほど太くはならない。  
顔は彼女よりも更に前に突き出し、耳は上に向かって伸びていきピンと立った耳になった。  
俺は立っていられずに、バックの形から更に彼女にのしかかるような形になった。  
 
まるで獣の交尾だ。  
 
 
そう考えると更に興奮してきた。  
 
「ぁああ!き…!きゃ ウゥん!」  
 
いつもならとっくにイってるほど荒々しいセックスだが、2人共まだイっていなかった。  
彼女は俺に我慢しているようにも見える。獣声も出てるし。  
 
骨が変化を終えると、次は体中から灰色の毛が生えてきた。  
毛と同時に彼女のいじるアナルの上あたりに熱が集まり、肉棒が…いや、しっぽになる肉が突き出してきた。  
 
「あああ!で…る!でるよ!!」  
「きゃあん!ああん!ま…だ!」  
 
限界が近い。  
さっきはえたしっぽに毛が生えようとしているらしい。  
 
「もう!!イっく!!!」  
「…きてぇ…ああああ!!!」  
 
腰を更に速く振る。  
2人共何かを叫んでいる。  
俺のしっぽに毛が一気にはえると共に、イった。  
 
 
「はぁはぁ…な、に…これ…」  
「もっとちかづきたかったの。」  
「………。」  
「?」  
「どっちかってと…俺がお前に近づいてない??」  
「なにが?」  
「…いいや。」  
 
 
俺の彼女は獣だ。  
 
色んな意味で。  
 
 

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