第三話:悪魔の鎌首
翌日、加奈は目が覚めると全身汗だくだった。
それになんだか手から変なにおいがしている。
(う〜〜気持ち悪いぃぃ)
加奈はベッドから起き上がるとその場でパジャマを脱ぎ、全裸になって風呂場に駆け込んだ。
朝学校で由梨や歩美と会う。
「おっはよ〜歩美、由梨!」
「おはよう〜」
「ねえねえ、聞いた?隣のクラスの支倉さんが寝ている間に万引きして病院で検査されることになったんだって」
歩美の言葉に由梨と加奈が怪訝な顔をする
「寝ている間に万引きってどうゆうこと?」
「夢遊病みたいなものかな〜 それで検査と処分を受けるためにしばらく授業には出られないらしいよ」
「へえ〜」
朝の授業は体育だった。 準備運動に校庭を走る。
「はぁはぁ、もう限界」
加奈が走り終わるとすぐに倒れこむ
「まだ準備運動じゃないの。加奈体力なさすぎ〜」
由梨がだらしなく倒れこむ加奈をみて笑う
「あれ?今日は水野さんすごくゆっくり走ってるね?」
歩美がゆっくり歩きながら校庭を回る水野を指差す
「本当だ。いつも元気に全速力で走るのにね」
「体調でも悪いのかな?」
3人以外の女の子も彼女の様子を見て心配そうにしていた。
「先生、ごめんなさい。体調が悪くて・・・」
お腹のあたりを押さえて腹痛を訴える水野。
「ああ、そうか。保健室で休んでこい」
そのまま水野はその日の授業を全て欠席した。
昼ごはんを食べ終わり、午後の授業が始まってしばらくすると由梨は便意を感じ始めた。
(トイレ行きたいけど授業終わるまでくらいならガマンできそうね)
授業中にトイレに立つことは男でも恥ずかしいと思う人がいるくらいだから
当然女の子はもっと恥ずかしい。 できるなら授業中にトイレに行くことは避けたかった。
(大丈夫、まだ大丈夫)
そう思ってガマンして授業を受け続けた。
授業もちょうど中盤に差し掛かった頃、急に異変は起きた。
由梨はお尻のあたりに何か違和感を感じる。
(なんかお尻のあたりが変・・・)
違和感を感じていると、腸の中に溜まっている排泄物が突如下に動いている感覚がした。
(あれ?なんで下に出て・・・ってきゃぁぁぁぁぁぁ)
腸に溜まった大便は肛門のところで遮られることなくそのままひりだされ、由梨の肛門から出てきてしまったのだ。
抑えが聞かずどんどん出てくるウンチ。
由梨の水色のパンティの内側に茶色いものが溜まっていく。
イスに押しつぶされないよう、中腰になりつつさらに慌てる。
(どうしようどうしよう)
予想外の事態にパニックに陥る由梨。
「せ、先生、トイレ行って来ます」
教授の返事も待たずにスカートを抑えてトイレに駆け込んだ。
「あれ?なんか臭くない?」
「生理か〜???」
「いや、漏らしたんじゃねえか?」
その様子を見たクラスメイトからはそんな言葉が漏れていた。
トイレにたどり着いた由梨は、まずパンティに付着した排泄物を流し
流し台で石鹸を使ってパンティを手洗いする。
(うううう・・・授業中におもらししちゃうなんて・・・)
由梨は情けなさと恥ずかしさで涙を流していた。
(それにしても一体どうなってるの・・・?)
由梨は自分の肛門に手を当て確かめてみた。
すると肛門は閉まりきっておらず、穴をあけたままだった。
いつものような締め付けがなく、ゆるんでおり、
閉めようと思ってもずっと開いたままだった。
指をどけても収縮せず、広がったままの状態が続く
(ウソ・・・・・お尻が壊れちゃったの?)
人前でウンチを漏らしたという事実に赤面している余裕は由梨にはなかった。
穴が開きっぱなしの肛門はそれだけショックの大きい出来事だった。
(ほ、保健室に行こう・・・)
パンティを袋に入れ、ノーパンのまま保健室に向かう。
トイレから保健室まではかなり遠かった。
非常に施設が充実した学校であることが皮肉にも由梨に羞恥を与えた。
由梨がトイレに入っている間にちょうど休み時間になってしまったため、
廊下や中庭、さらには階段で多くの生徒とすれ違う。
そのたびに見られてるんじゃないか?と気が気ではなかった。
特に中庭で風が吹いてスカートがまくれ上がりそうになった時には心臓が止まるかと思った。
「失礼しま〜す」
なんとか保健室にたどり着いた由梨は保険医の笑顔に迎えられる。
保険医の笑顔を見た由梨は急に涙が溢れてきて、こらえきれずに泣き出してしまった。
「おやおや、どうしたんだい?」
その様子を見てちょっと慌てたようだったが、すぐに冷静になる保険医。
由梨は恥ずかしさをガマンしながら、泣いてしまった勢いに任せて全てを話した。
「なるほどね。お尻が広がったまま閉じないなんて・・・僕も聞いたことがない症例だ。」
その言葉に不安が膨れ上がる
「とりあえず多分ここじゃどうにもできないだろうから付属の病院で見てもらおうか」
病院という言葉にますます憂鬱になる。
「それじゃ早速病院に行こうか」
保険医は急いで出かけようとするが、由梨はそれを止めて言った
「あの・・・パンツ・・・・・・貸していただけませんか?」
顔を真っ赤にして保険医に頼むと、保険医はごめんごめんと言いながらでっかいうさぎのプリントが
してある子供用のパンティを持ってきた
「あの・・・・・・これは・・・」
それをみて由梨は何かの間違いじゃないか?という気持ちを暗にこめて聞いてみる
「ああごめん。子供用のパンツしかなくてね。これでガマンしてくれないかい?」
(この歳でウサギパンツだなんて・・・)
それでも履いていないよりはマシだと思いこませ、由梨は小さくてきついうさぎパンツを強引に履いた。
付属の病院で保険医に連れられるがまま病院内を歩く由梨は病室の入院患者の真新しいネームプレートをみて驚いた。
(あれは夢遊病で運ばれたっていう支倉さん・・・)
支倉はどうやら入院することになっているらしい。
病室の中をさりげなく見てみるが、中には誰もいない。
病室内も綺麗にベッドメイキングされており、何も物が置かれていなくて使われた形跡もない。
まだ支倉はこの部屋に入ってないようだ。
由梨が病室に入ると医者に早速見てもらった。
「これは大変な病気ですね」
医者の言葉に血の気が引く由梨だが恐る恐る聞いてみた。
「治るんですか・・・?」
「治るには治るんですが、これは非常に症例が少なく難しい手術なので莫大な費用がかかってしまいます」
「どれくらいですか?」
「・・・少なく見積もって3000万ほどですね」
「さ、3000万!?」
その途方もない数字に思わず耳を疑う
「何かの間違いじゃないんですか?ほら0が一個多いとか、2個多いとか」
できれば2個違いであって欲しかったがこの際一個でも良かった。
30万と300万の違いとは比較にならないほど300万と3000万の違いは大きい。
「残念ながら・・・保険もききませんからね」
呆然とする由梨
「そんな費用、出せるわけない・・・」
由梨の家は貧乏というわけではないが、3000万などという大金はとても普通の家に払える金額ではない。
「そうですよね・・・でも治さないと生活が大変ですし、へたをすると大腸ガンになるかもしれません」
(大腸ガン!!!)
「そんな・・・」
ガンという言葉ほど患者に衝撃を与える言葉はない。
その2文字の言葉は死の宣告と同義のようなものだ。
「いやだ、まだ死にたくない・・・」
ガタガタと震える由梨
「大丈夫です。すぐに腸を治せばガンは防げます」
「でも、お金が・・・」
絶望的な状況にどんどん顔色が悪くなっていく由梨
「そうですね・・・・・・一つだけお金がかからない方法があるんですが」
ためらいがちに医者が言うと由梨は興奮を抑えきれない様子で尋ねる
「どんな方法ですか!?」
「学用患者になることです」
「学用患者・・・?」
聞きなれない言葉に思わず聞き返す
「はい、学用患者という制度は病院の研究のために無条件で協力する代償として、どんな手術でも無料にする制度です。手術費に比例してその研究の協力の幅は変わってきますがね」
医者の言葉に迷わず由梨は返答した。
「なります。学用患者になります」
「ちょっと待ちなさい。どんなに嫌なことでも拒否することができないんですよ?
研究ですから大勢の人の前で身体をいじられることになりますよ?変な薬投与されますよ?
恥ずかしいこともされるかもしれませんよ?それでもいいんですか?」
「はい」
由梨は迷わなかった。それだけ3000万という大金と「ガン」という言葉は重みがあったのだ。
「後悔はしないね? それじゃあこの書類にサインして」
「私は学用患者になり、どのような研究にも協力します。佐倉由梨」
「それじゃあ印鑑を押してください」
「印鑑なんて持っていませんが・・・」
「血判でもいいですよ。これで指を切って、そのまま押してください」
由梨は言われるままに指を切り、血が滲み出すのを確認すると、
悪魔の契約書に自分の血で印を押した。
「それでは早速手術にとりかかりましょう。早いほうがいいですからね」
「はい!」
手術用の衣装に着替え、手術室に運び込まれる。
由梨はそのまま部屋の中央の台に寝かせられる。
5人くらいのマスクをした人に見下ろされ、囲まれる。
すぐに酸素マスクのようなものを口に当てられる。
「はい、すぐに眠りますよ〜」
(あれ、これ前にも・・・・・・)
どこか・・・で・・・あ・・・っ・・・・・・・た・・・・・・・・・・・・・よ・・・・・・・・・・・・・・・・う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
プツン
意識を失った由梨を見ると、周りを囲む医者たちはすぐに由梨の着ている衣を剥ぎ取り、裸に剥いた。
内診台の上に載せ、足を大きく開けて、肛門を出させる。
医者の一人が肛門の中に特殊な液体を垂らすと、由梨の肛門から教授が差し込んだ器具が溶けて外に出てくる。
この器具は人間の組織に同化するように装着され、普段は元々の組織と全く違和感がないが、この特殊な液体をかけることで剥がすこともできる。
開いた肛門を確認すると代わりに金属の栓を由梨の肛門に装着する。
そして由梨を近くにある大きな機械のところに運ぶ。
機械の上部には金属のパイプが突き出ていて
医者たちはそのパイプの上に由梨を抱えて、肛門の金具にハマるように由梨を座らせた。
ガチャッという音がして由梨の肛門が機械に接続される。
その周りから伸びている細いコードは由梨の尿道と子宮口にそれぞれ装着する
すると物凄い音がして由梨の肛門の中に液体状の何かが流れ込んでくる。
これは以前教授が由梨のお尻に入れた人の肌と同化する器具の素で、これを腸内に入れると腸壁にくっつく。
その物質は由梨の腸・膀胱・子宮内を完全に制圧する。
この器具によって内臓の収縮や弁の開閉などがスイッチ一つで完璧に操作可能になるのだ。
これで由梨の下半身の生理現象は完全にコントロール権限を失い、他人に握られることになってしまった。
学用患者の契約を無視して拒否するようなら生理や排泄を壊し絶対に拒否できないようにさせるのだ。
「よし、思いっきり拡張させろ」
医師の言葉を受けて、由梨の大腸、小腸、膣に子宮はそれぞれ別々に最大限まで膨張させられ、
その後にすぐ元の大きさに収縮させた。収縮も拡張もどちらも成功したようだ。
「最後には排出テストだ」
医者がスイッチを入れると、由梨の膣からは生理の血、肛門からは大便、膀胱からはオシッコが出てくる。
その様子はまるで決壊したダムのようで、眠る由梨の股間から3種類の汚物が無造作に垂れ流しになっている。
「施術は完了だ」
最後に医者は謎の液体を彼女の身体に注入し、オペを終了した。