第六話:戻れない日々  
 
カプセル内の液体が抜けていき、由梨の身体がカプセル下部に降りていって台に載って出てくる。  
由梨は液体に浸かっていたせいでビショビショに濡れたまま眠っていた。  
教授は由梨の身体を拭きもせずそのまま見守るだけだ。  
するとトビラが開き、人が入ってくる。  
「おお、来たか。早速で悪いが由梨ちゃんの体が濡れているからすみずみまで拭いてあげてくれ」  
教授が言うとその人物は恭しく頭を下げてタオルを使って丁寧に由梨の身体を拭いていく。  
綺麗になると、さらに由梨に丁寧に下着をつけさせ、制服を着せた。  
よく見るとその人物も由梨と同じ制服を着ている。  
何者かがコンピュータを操作し由梨の意識を覚醒させる。  
眠っていた由梨の意識が徐々にはっきりしてきた  
(う・・・う〜ん・・・・・・)  
「目が覚めたかい?由梨ちゃん」  
教授の声がして由梨は一気に目が覚めた  
「せ、先生・・・!!」  
先ほどの教授の姿を思い出して恐怖と怒りがこみ上げてくる。  
「気分はどうだい?」  
教授は何食わぬ顔をしている  
「・・・わたしが眠っている間に何をしたんですか?」  
由梨が強い口調で問いただす  
「ほう・・・君はやはり頭がいいな。カプセルに入れる直前のことを覚えていたのは君が始めてだ」  
教授は関心したように言う  
カプセルという言葉を聞いてふと歩美のことを思い出したゆりは教授に掴みかかる  
「歩美は!歩美を返して!」  
普段見せない物凄い形相で睨みつける  
「わたしはここにいるよ、由梨・・・・・・」  
すると背後から制服を着た歩美が現れ、掴みかかるゆりの肩を叩く。  
さっきから身体を拭いて、由梨に服を着せてあげていたのは歩美だった。  
「あ、歩美・・・・・・よかった。無事だったんだ」  
親友の姿を見て、ホッと胸をなでおろす  
「由梨・・・!ごめんね。本当にごめんね・・・・・・わたし、捕まっちゃって」  
歩美の両の瞳から大粒の涙がこぼれる  
「歩美・・・歩美のせいじゃないよ」  
「うん・・・」  
二人が泣きあっていると、教授が後ろから声をかける。  
「これからのことを説明してあげるからこっちを向きなさい」  
教授が言うと、由梨と歩美はすぐに反応して教授のほうを見る。  
(あれ・・・?)  
由梨は言われた通り教授のほうを向いたが、何か違和感を感じた。  
「君達には他の女の子の準備ができるまで特別プログラムにしたがって日々を過ごしてもらう」  
そう言って二人についてくるように言う。  
 
すると素直に教授の後についていく由梨と歩美。  
(あ、あれ・・・?)  
またしても違和感を感じる由梨。  
由梨も歩美も特に何の抵抗もなく、教授の言うことを聞いて後について行こうとしているが  
由梨や歩美の心情として教授の言うことを聞いて素直について行こうと思うこと自体が不自然だった。  
歩美の顔を見てみると、何度も首をひねりながら難しそうな顔をしている  
「由梨ちゃんと歩美ちゃんは何で素直に言うことを聞いているのか疑問に思っているね?」  
教授が二人の心を読んでいるかのように的確に言い当てた。  
「君たちはカプセルに入れられて、脳の手術を受けたんだ」  
(えっ!?脳って・・・)  
脳の手術をされたと聞いてゾッとする二人  
さらに由梨は剥き出しにされた歩美の脳をその目で目撃しているので、  
その記憶がフラッシュバックしてきて吐き気を催す。  
「君たちの脳をスキャニングして全てのデータをコンピュータに送った。  
そしてコンピュータを操作して脳に情報を送り二人を操っているんだ  
それからこのコンピュータのデータをいじって電波を送れば君たちの脳そのものを書き換えることもできる。」  
教授の言葉がよくわからない  
「それって、どういうこと?」  
歩美が由梨の気持ちを代弁してくれる  
「もっと分かりやすく言うと、君たちは我々の意のままに動く人形になったのだよ」  
(そんなの、嫌!!!!)  
そんなことは信じないとばかりに逃げ出そうとする由梨だが、逃げ出すことができない。  
正確に言うと逃げ出そうとは頭で思っていても、実際にそれを行動に移すことができない。  
(そ、そんな・・・)  
「ちなみに今、由梨ちゃんと歩美ちゃんは二人ともわたしから逃げようとしたね?」  
「えっ!!?」  
二人の声が共鳴する。  
「ハハハ、君達が頭で考えてることはリアルタイムにコンピュータに送られて、  
その情報は私のところに送られてくる。  
それから、君たちの考えや思想までも一時的になら変えることだってできるよ」  
そう言って教授が通信機に何か指示を出すと  
由梨と歩美を見ると、二人ともぼーっとした顔をして何か考えているようだった。  
歩美(お相撲さんのまわしが取れちゃったらどうなるのかなぁ?)  
由梨(今日の晩御飯はザリガニのオムライスにしよう)  
急に不自然なことを頭で考えた二人だが、それが変なことだとは全く思わなかった。  
「ハハハハハ、今二人とも何か変なことを考えただろう?そんな風に思考も操作できるんだよ。  
しかも、操られた本人は操られていることに気づかない。正に操り人形というわけだ」  
教授の言葉で、ようやくさっき考えたことが異常だと気づく由梨。  
「そんな・・・・・・やめてください」  
必死で懇願する由梨と歩美だが、教授がそれを無視して歩きだすと  
二人もそれについていかなくちゃいけない気がして、おとなしくそれに従った。  
 
しばらく教授についていくと加奈と再会した。  
「加奈!!」  
二人が同時に声をあげる。  
「歩美、由梨!!」  
抱き合う3人。だが、再開を喜ぶ間もなく3人は外に連れて行かれる。  
3人が連れていかれた場所は体育館だった。  
中央には身体検査の時に使う道具が所狭しと置いてあり、周りには100人あまりの男がそれを囲んでいた。  
その中央に連れて行かれる。  
「これから君たちがすることは、身体検査だ。もちろんみんなの前でな」  
「ええええ」  
3人が悲鳴をあげる。 嫌がる3人を教授は無理やり言うことをきかせる。  
「まずは体重を測りましょう」  
教授が宣言すると、3人は順番に体重計に乗っていく  
(あああ、嫌なのに、いやなのに・・・)  
3人とも細身ではあるが、男達が見てる前で体重を測ることなど到底耐えられるものではない。  
「杉村歩美ちゃんは36kg。とても軽いですね〜」  
「おおおおおー歩美ちゃんは36kgだって〜」  
その数字を聞いて何故か異常に盛り上がる男たち  
「嫌ぁ、やめて〜言わないで〜」  
決して重くはない。むしろ軽いのだが、それでも女の子にとって体重は人に知られたくないデータの一つだ。  
「次はレントゲンをとりましょう。3人とも上を脱いで」  
3人は順番に胸をレントゲンの機械に当てていく  
レントゲンの機械によっておっぱいが押しつぶされ、つぶれる様子も男たちに観察される  
「おおおお・・・加奈ちゃんのおっぱいがつぶれてる・・・」  
(見ないで、見ないでよ〜)  
「続いて胸囲を測りましょう」  
由梨たちのバストにメジャーが当てられ、男達の前でその数字が公開されていく  
「佐倉由梨、83cm」  
「由梨ちゃんは83cm!!」  
「スリムそうに見えて意外とでけぇぇぇぇ」  
(え、え?83cm・・・?!)  
由梨はバストサイズを公開されたショックなど忘れて驚いていた。  
(私、4月に測った時は78しかなかったハズなのに・・・)  
由梨は胸が成長して嬉しい反面、戸惑っていた。  
一方、加奈は恥ずかしそうにしていただけだが、歩美は由梨以上に困惑しているようだった。  
「あの、歩美・・・?どうかしたの?」  
そのあまりの焦燥ぶりに思わず声をかける由梨  
「・・・縮んだ」  
「え?バストが??」  
「・・・うん」  
背が低かったがそれなりにあったおっぱいが何故か縮んで小さくなっていた。  
よく歩美のおっぱいを見てみると、由梨の目からみても確かに縮んでいるように見えた。  
「胸が縮むなんて・・・」  
歩美はショックで言葉もでないようだった。  
 
その様子を見て腹を抱えて笑う教授。  
教授は4月からずっと寝てる間に2人の胸の大きさを変化させる薬を毎日注射していたのだ。  
 
羞恥の身体検査を終えた3人は更正施設に戻ってくると、体育館のような巨大な部屋に入っていった  
そこには3人が改造される時に入れられたカプセルに似たものが大量に置かれていた。  
その中には全裸の女の子が入ってるカプセルもところどころある。  
「これは・・・」  
歩美と由梨がその異様な光景に唖然としていると、加奈が二人に説明した。  
「1学期が終わって女の子が全員改造されるまでは、改造が終わった女の子はこのカプセルに入って  
夜を過ごすの。最初は怖かったけど、起きた時は頭もスッキリしていて疲れは全部とれるよ〜」  
加奈の説明を聞いても少しも安心できなかったが、逆らうことはできない。  
カプセルの下には名前が書かれている。 入る場所は決まっているようだ。  
「わたしたち3人は隣同士だよ」  
そういう加奈は自分の名前が書かれているカプセルの前までくると、その両横に由梨と歩美の名前が書かれたプレートもあった。  
3人がそれぞれ自分のカプセルの前に立つと、カプセルの横の機械から電波が送られてきて勝手に服を脱ぎ始める  
「きゃっ!!」  
思わず叫ぶ歩美と由梨  
「ああ、ここに立つと自動で電波が送られてきて勝手に身体が動いて入る準備をするんだよ」  
機械に操られてブラジャーを外しながら加奈が説明する。  
同じ服を脱ぐにしても、どうせなら自分の意思で脱ぎたかった・・  
歩美と由梨は自分の意思で身体が動くことのありがたみを感じるのだった。  
全裸になると、立っている床が地面に沈み、下を通って3人の身体がカプセルの中に入っていく  
すると下から薄いピンク色の透明な液体があがって来て、それと同時に口に酸素マスクが当てられる。  
酸素マスクから送られてきた気体を吸うと3人はすぐに眠りに落ちていった。  
眠っている女の子達の下半身にはそれぞれ3本のホースが接続され、寝ている間に排泄物をこしとって溜めていく  
教授が以前名前と日付を書いて保存していたアレを自動的に行っているようだ。  
・・・この日の夜にも何人か施設内に運ばれてきて手術を施されていた。  
一学期の終わりも近いようだ。  
翌日眼が覚めて着替えを終えた3人は、付属の大学に連れて行かれる。  
3人が着いた場所は美術室で、カンバス(キャンバス)を持った美術部の大学生が何人か椅子に座って待っていた。  
3人が入ると拍手をして大学生たちが迎えてくれる。  
「付属高校1年C組、佐倉由梨です」  
「同じく、杉村歩美です」  
「円谷加奈です」  
3人は何をさせられるのかわからないまま自己紹介をさせられる。  
すると部長らしき男が現れて3人に指示をする  
「僕は部長の宗田だ。今日は3人に絵のモデルになってもらうよ」  
心の中でビックリして抗議しようとする3人だが、口から出た言葉は別の言葉だった  
「はい、一生懸命がんばりますのでよろしくお願いします」  
そう言って丁寧にお辞儀をすると、大学生達はひそひそと話し始める。  
 
「えっ、高校生? 絵のモデルなんて大丈夫なの?!」  
女子の部員が驚いたように言う。  
「だよな、犯罪じゃねぇの?」  
「でも、せっかくモデルになってくれるって言うんだし、いいんじゃないかな?」  
「それに、めちゃめちゃカワイイし!!」  
「うんうん」  
どうやら大学生達は男も女も、モデルに来てくれた女の子たちが予想外にカワイイ女の子だったので喜んでいるようだ。  
「はい、それじゃあ早速始めようか。服を脱いで」  
(ええええええええええ)  
3人が驚く、が声にも表情にも出せない)  
そして部長の言葉に部員達はみんな一気に静まりかえる  
「お、おいおい部長。女子高生にそんなタチ悪い冗談。セクハラだぞ」  
「そうよ、そうよ。変態、サイテー」  
口々に部長を非難する部員たち。  
この部員達は付属高校の卒業生ではないし、全員が一年生なので部長の言葉が冗談にしか聞こえない。  
だが、部長は実は付属の卒業生で、学園の息がかかった人間だった。  
付属高校時代、全国大会のコンクールで何度も優勝している。その実績があるため誰も彼が部長で  
あることに異議を唱える者はいない。  
大学生達がブーイングを部長に浴びせる一方、由梨達は大学生達が非難する声を一通り聞いた後で  
それを否定するかのように「はい、わかりました」と笑顔で答える  
(ちょ・・・何言ってるの断るのよ!!)  
「えええっ!?」  
部屋中から再び驚きの声があがる  
「な、なんだ冗談か。アハハハハハ面白いな君たち」  
笑う部員達を尻目に、由梨達は制服に手をかけ、部員たちの前で脱ぎだした  
(身体が・・・勝手に・・・・・・止めて、止まって〜)  
「な、ちょっ!?」  
「本当に脱いでるよ・・・」  
部員達が驚くなか、制服の上を脱ぎ、スカートを脱ぎ、下着姿になると  
それまで呆気にとられていた男子部員達はごっくんと生唾を飲み込む。  
女子部員までもが固唾を呑んで注目する中、由梨達はブラもパンツもためらうことなく一気に脱ぎ去った  
女子高生の綺麗な身体が大学生達の前にさらされる。  
「綺麗だ・・・」  
思わずそう感想を述べる者もちらほらいた。  
「さあ、何をやっている。みんな絵を描く準備をしなさい」  
有無を言わせぬ部長の言葉に、部員達は気圧されて結局絵を描くことに同意してしまった。  
「それじゃあ部員を3つに分けるから3人はそれぞれ1グループの専属モデルになってくれ」  
そう言って部長は1グループ5人ずつの3つのグループに分ける。  
そして5人が半円上に広がる中、その中心に立つと部長にポーズを指示される  
「由梨ちゃんはお尻を皆のほうに向けて四つんばいになって、性器が見えるように片足を上げてくれ」  
部長のありえない指示に再び驚く部員たちだが、由梨は今度は事務的に返事をした  
「はい、わかりました」  
そういって自分の性器を大学生達によく見えるようにして足を上げる  
(ああ、やめてそんなに足あげないで!!)  
「うぉぅ・・・」  
女子高生の綺麗な性器を間近で見て思わず感嘆の声をあげてしまう男達。  
女子部員達もすっかり由梨たちの美しい身体に魅了されてしまっている。  
 
「加奈ちゃんはこのイスに座ってもらってM字開脚して手で広げてくれ。部員たちは加奈ちゃんの  
膣の中を正確に描くように」  
加奈は言われた通りイスに座り、足をM字に開いておまんこを手でよく見えるように開く。  
(ダメダメ、開いちゃダメェエェェェ)  
部員達は無言でその様子を凝視している。  
「歩美ちゃんはまんぐり返しをしてお尻をよく見せてくれ」  
(まんぐり返しって、何・・・?)  
意味を知らない歩美だったが、身体は勝手に動く。  
「は〜い」  
歩美はいつも通りの間延びした返事をするといわれたとおりのポーズをする。  
(お尻、お尻の穴がみんなに見られて・・・!!いやぁぁぁぁん)  
寝転がって足を頭のほうに大きく伸ばし、肛門と恥部が丸見えになる非常に恥ずかしいポーズだ。  
それを横目で見つつ部長は小型のコンピュータになにやら打ち込む。  
すると、歩美の肛門の締め付けがなくなり、どんどん入り口が広がっていった。  
(ふえっ!?な、どうなってるの??)  
肛門や尿道を改造されているのは由梨だけではなく全員改造されていたのだ。  
歩美の肛門は、大きな大便が出る時くらいに拡張されて、そのまま固定された。  
(嫌、やだ。そんなとこ広げないでぇぇぇぇ)  
女子部員は顔をしかめるかと思ったが、知的好奇心が勝っているのか興味深げに歩美の肛門の中を見ている  
「それではみんな描きはじめてくれ」  
部長の号令を受けてみんなが卑猥な絵を描き始めた。  
自分の秘所を見られ続けている由梨はその羞恥で感じ始め、愛液が秘所から垂れてきた。  
(ぁぁぁ、見られてる。・・・見られてる・・・)  
同様に加奈も濡れているようだった  
由梨の綺麗な恥毛の一本一本が丁寧にキャンバスに描かれると、  
横では加奈の膣壁の皺の一つ一つがリアルに描かれて行く  
中でも一番異様なのはやはり肛門の中を強調するように描かれている歩美だった。  
美術部学生の本領が発揮され、どのキャンバスにも写真より正確なくらいリアルに卑猥な画が描かれていった。  
「よし、だいたい完成したようだな」  
作業は12時間にも及んだ。 完成した絵は写真と見間違うほどの精巧なデキだが  
どの絵も残念ながらコンクールには出せそうにない。  
「お疲れ様です」  
笑顔を振りまきつつ帰っていく3人とは対照的に、大学生達は疲労困憊でぐったり倒れこんでいた。  
3人が去った後、美術部生たちは誰からとなく絵をみながらオナニーをはじめ男女でセックスをする者まで現れた  
異常なアトリエの狂宴は2次会へと突入し、この日をきっかけに大学の美術部員は壊れてしまい  
部長の手により一人ずつ学園と部長の命令なら何でも従う奴隷になるよう洗脳されていった。  
この美術部出張の本当の目的は、大学の付属出身生以外を落とし、洗脳するきっかけを作ることにあった  
毎年脳の改造を早めに終えた女子が講義やサークルに送り込まれ、  
大学の息がかかった者たちと共同して陥れていくのが恒例行事となっていたのだ。  
 
こうして一年の一学期が過ぎていき、全ての女子が捕らえられ脳の手術を完了した。  
部活動は一年女子が全員捕らえられたことで2・3年も堂々と一年の前で練習するようになり、  
校内ではあちこちで異様な練習風景が見られるようになった。  
ノーパンノーブラでラリーをする女子テニス部、脱衣麻雀ならぬ脱衣将棋をする囲碁将棋部  
相手チームにHITが出るたびにマネージャーの女の子が10分間オナニーをする野球部  
下着だけを身に着けて防具をまとう剣道部、全裸で泳ぐ水泳部  
さらには自分の陰毛を抜いて作った筆に墨汁をつけて書く書道部まである。  
 
そんなふざけた練習風景だが、指導は厳しく一流でどの部活もインターハイ全国制覇の常連だ。  
卑猥な練習を真剣な表情で行う部員達の様子は異様な光景だった。  
全寮制で外との通信も禁止なこの学校には当然夏休みなんてものはない。  
この期間は2・3年はどの生徒も将来に必要な専門教育を受ける期間になっている。  
スポーツ選手を目指す人はプロの選手がスパイに来るほど効果的なトレーニングで一気にその実力をあげ  
ていくのだ。  
 
この学校について補足しておくと、女の子の情報の全てを記録したコンピュータはいたるところにおいて  
あり、更新は一時間単位で行われている。  
視聴覚室のVTRの更新も同様だ。  
最初の手術を受けた段階では職員が女の子を直接コンピュータで指示を出して操っている。  
働いている職員は教員、寮の管理人、テナント店員、病院の医師、研究員と多岐に渡るが新人の若い者  
以外は全員がこの狂った学園の実態を知っており、知ったうえで喜んで協力している。  
一学期終了のパートナー選びの日までに個性を強調するため、胸を大きくしたり足を微妙に細くしたりす  
る薬を夜眠っている間に寮の担当者が4月中盤あたりから毎日注射する。  
女の子のオシッコや汚物やウンチが毎日集められているのはただのイカれた教授の趣味で、  
過去の卒業生全員の毎日出した排泄物を全て最新の技術で出した時の質感を保ったまま保存している部屋  
まであったりする。  
この学園には支配者と呼べる者はいない。職員達は己の欲望や目的のために自発的に協力しているのだ。  
この学園は性欲だけでなく、莫大な金も集まるし、違法な研究をしても保護してもらえる。  
世界中に息がかかった者を贈り続けているため莫大な権力もある。  
なんらかの野望や欲望を持つものにとってこの学園は正に楽園なのだ。  
従うメリットは無数にあれど裏切るメリットなどあるはずもない  
 

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