「おはよ、おきたの?」
ほんわかした彼女の声で眠気がさらに増していく。
キッチンから朝飯をつくる音と匂いが漂ってきて、そういえば昨日の昼から何にも食べてないことを
思い出し腹が鳴る。
「あはは、おなかきゅーって鳴ってるよー、お味噌汁でいい?」
おれは頭をぼりぼりかきながら、お玉をふりまわす彼女をまだぼんやりとした目で眺めていた。
「……おう、食えたらなんでもいい」
ぶっきらぼうなおれの言動は、ときに敵をつくりやすいが、彼女だけは出会ったときから変わらず
優しくふんわりと受けとめてくれていた。
細い腰にエプロンが似合う。その後姿を見るのもひさしぶりだ。
それにしても昨日あんだけ腰震わせてイきまくってたってのに、朝から元気なやつだな……
おれはよっこらせ、とベッドから降りると洗面所よりも先にキッチンに行った。
彼女が長い髪を揺らせながらこっちを振り向き、子供みたいな屈託の無い笑顔をみせてくる。
「今日はねー、わかめと、おふと、なすび……」
「どれどれ?」
後ろから抱きこみ、指を彼女の腰にすべらせてみると、身体を硬直させて言葉がとぎれた。
「んー? なすびと、なに?」
肩を小さくふるわせて、おれの指が向かう先から視線をそむける彼女。
「あ…あの、わかめと……」
「そんなえっちなもん朝からおれに食わそうとしてんの?」
エプロンの下に手をしのばせて、服の上から彼女のわかめをなでてやる。
相手を選べば親父ギャグは楽しい。彼女がおれの思うままに恥ずかしがるのがいい。
頬まで染めて、ちがうのちがうの、とおれの馬鹿らしいギャグに必死になって言い訳してくる。
あー朝からなんなんだよ、こいつは。
興奮のままに思い切り強く抱きしめると、彼女の汗の匂いが鼻をくすぐってきた。
「味噌汁どれくらいで出来る?」
「あと、お味噌いれるだけだからすぐ出来るよ」
もじもじしながら答える彼女の首筋にキスをしながら、おれは手を伸ばしてガスの火をとめる。
「? まだ火とめなくてもいいよ?」
「あぶねーだろ、ここでするんだから」
完全に予想外なのか、まだ状況に気づいていない、不思議そうな顔をする彼女の身体をこちらに
向かせ、ロングのスカートをまくりあげる。
黒髪ロングと同じく、これもおれの趣味。ちなみにご飯と味噌汁に海苔のセットもおれの趣味。
ようやく意図を察したらしい彼女があわてて制止してくる。
「いいからお玉そのへんに置いて、スカート自分で持ってろよ」
「え、でも……あの……お仕事行かないと……」
急な展開にとまどっているが、おれの言った通りにする姿が愛おしい。
流し台によりかからせて、下着が見えるまでスカートを自分でまくらせる。
唇をかみしめながら、おれから顔をそむけて震えながら立つ様はまるで、いじめてくださいとでも
言ってるようにしか見えなかった。
いじめてやるとも。存分にな。
さすがに昨日ねちょねちょになった下着は履き替えたのか、さらっとしているが、シャワーまでは
あびていないのだろう、残り香が漂う。
昨夜の乱れようを思い出して狂おしい気分になってくる。
ふとももをさわさわとなでまわすだけでも身体をよじらせ吐息をはく彼女。
「どうした?」
わかっているが聞きたくなるんだよな。
「ん……だって、昨日いっぱい……いっちゃったから……まだジンジンしてるの」
「やらしいなーお前は」
彼女が何か反論してくる前に指でクリをつまみあげる。
軽く布越しに触れただけでもわかる、そのぷっくりとふくらんだ感触がたまらないほどおれを
しめつけてくる。
……一晩中クリ起たせたままだったのか。そしてそのままおれの朝飯つくってたのか……
健気さここに極まれり、だな。
やっぱクリはいいな。
彼女は自分のスカートを握りしめて、相変わらずおれから視線をそらしている。
クリをつまみながらゆっくりと円を描くと、ぬるん、とスムーズに応えてきた。
短く熱い息をもらす彼女の長い髪をかきあげて耳を晒すと、口を寄せて間近でささやく。
「もう濡れてんの? こんなぬるぬるになったままだとまた下着よごれるな。脱いじゃおうか」
恥ずかしがりながらも控えめにうなずく彼女。
あのおっとりとしてた少女でも、結婚すればこうやってキッチンに立ったままでもオッケーな
大人の女になっていくんだな……
親父くさい感慨を抱きながら、それも悪くない、むしろ望むところだ、とおれは思う。
まだそっぽを向いている彼女のあごに手をかけて、強引におれと目を合わさせる。
うっとりとした瞳でおれをしばし見つめると、そっと目を閉じてきた。
お前はおれの虜になってるつもりかもしれないが、虜になってるのはおれのほう。
だっておれ、お前がクリ責めで善がり果ててくれたら、入れなくても満足しちまうんだぜ……
そんなことは言う必要がないから言わないけど。
これから始める行為に想いを巡らせて、おれは興奮のあふれるままに口づけをして舌を
からませ指をクリから離して下着をずらしていく。
脱がせた下着はじっとりと愛液をまとわりつかせていた。
「ん、手遅れ。残念」
彼女の目の前にその濡れた小さな布を見せつけると、顔を真っ赤にして取り返そうと暴れだした。
いつもならここでいいように躍らせて、その日の気分で好みの体位にもっていくんだが、今日はもう
立ったままって決めてるから、あっさりと返してやる。
「もうっいじわる!」
反応がいちいち真剣で可愛らしくて、誰の目にも触れさせたくない歪んだ執着心をおれに植え付ける。
いいんだ、おれが歪もうが、こいつがおれの側にいてくれるんなら、それでいい。
「なに言ってんだ。いじわるするやつだって知ってるくせに」
おれがそう言うと、彼女は涙目になりながら黙り込んだ。
はは、最高。
おれは腰を落として彼女の濃いめの毛をかきわけクリを探り出すと、ちゅっと挨拶がわりのキスを
した。そのままじわりと吸い上げる。
「くぅ……はぅっ……」
可愛い声が上から降ってくる。
舌を軽くおしあててクリをくゆらせてみると、その揺れにあわせて鳴き声も揺れる。
こりこりとすでに芯が固くなっているクリを押さえつけながら、腰の後ろに両腕をまわして尻のほうから
秘裂を指で広げてやる。
あふれでてきたぬめりを舌にからませクリになすりつけると、ひときわ高い声があがった。
しかしすぐにくぐもった声に変わったので、おそらく服の端でも噛んでいるんだろう。
下から上へゆっくりとなめあげ続けると、彼女の腰がぶるぶるとふるえてくる。
じらすためにクリのまわりへと舌を動かし、ぬめりを広げていく。
クリの上のほうまで固く膨らんでいた。にゅるん、となぞり下ろすと、気持ちいいらしく喘いでくる。
こんなところまで感じるのか。女の身体って不思議だ。
しばらくにゅるにゅるといじっていると、彼女が腰をよじらせてきた。
ふむ、そこまで深くは感じないってことか。じれったくなってくるんだな。
指でぐっと秘裂を押し広げてクリの芯をさらけ出す。
とがらせた舌先でちょい、とつつくと、深い吐息で応えてくる。
小さすぎてうまく吸い付けないが、唇で皮を固定してやるとやりやすくなる。
その小さな核心をきゅっと吸い上げ深く押しつぶすと、彼女の腰がびくびくと動き出し、尻にきつく力が
はいってきた。押しつぶしたまま上下にゆるくしごきあげるとあっけなく達したようで、身体の力が抜ける。
クリをまるごと口に含み、余韻をむさぼれるように舌をあてがい押し付けておく。
彼女の荒い息が整いかけたところで、また舌を蠢かす。
「え? も、もういっちゃったよ……ああっはぁぁぁんっ」
何度でもイッたらいいのに。まったく、何に遠慮してるんだ。
もっとおかしくなれよ……
ねっとりとした舌の動きが彼女の身体をどんどん熱くさせていく。
とめどなくあふれる愛液がおれのあごを伝って髭を濡らす。
彼女の脚がガクガクしてきた。
でもまだやめる気になれないので、腰を押さえつけて無理やり立たせておく。
肉芽の芯を中心に執拗にねぶりあげていると、絶頂を告げる、か細い声が聞こえた。
その果てる瞬間に、ぬぷりと中指を差し入れると、身体をきゅーっと反らせて悶えだした。
熱く噛みつくような締めつけがおれの指を拒むが、お構いなしに中指を曲げてクリの裏側をなであげる。
「やだぁぁぁぁっそれだめぇっいやあああああんっ」
イヤもダメも嘘にしか聞こえん。喜んでんだろ?
変なところで素直じゃないんだから、いじめ甲斐があるというか……おれを暴走させるだけだ。
舌の動きもまったくゆるめず、指を容赦なくこすりあげると、ぴゅあっと何かがふきだしてきた。
フローリングの床にぱたぱたっと卑猥な音を立てて落ちる。
お。潮噴き。そうか、そんなに気持ちいいのか。
これは、ますますやめるわけにはいかねーな。
彼女も自分が何をしたのかわかったようで、逃げるように腰をくねらせて泣き出した。
「やだぁやだやだっいやぁぁぁっもうゆるしておねがいっ……」
どんなに可愛く言おうが、そんなお願いは聞いてあげられないな。
おれは片腕を前にまわしてぬるぬるになった秘裂をひっぱりあげて、クリを深く押しつぶすと、口の中で
舌を剥きだされた芯に少しだけあてながら、びくびく脈打つクリトリスを狂おしいほどにねぶり続けて、
2本にふやした指で中からもしごきあげていく。
彼女が悦楽の悲鳴をあげてよがり狂ってもやめなかった。
全身全霊、悶えまくってのけぞりながら、また、ぴゅぴゅっと潮を噴く。
「いやあああああああっ」
羞恥にまみれたままで快楽の声をあげる彼女は、とても綺麗だった。
「あれ? 潮噴きって知らなかったっけ?」
まだ涙目のまま頬を染めておれに味噌汁を渡してくれる彼女は、自分がおもらししてしまったと思い
込んですごく落ち込んでいた。
そうか、立ったまま激しくイかせたのは初めてだったから、感覚が鋭敏になってたのかもしれないな。
「しょっちゅう潮噴いてんのに」
おれの指摘に初めて知ったような衝撃を受けて、後ろにまわって顔を隠すように抱きついてきた。
「知らないもん、そんなの」
ほぉー、じゃ、今度は撮影しといてやろうな。
その言葉は次の楽しみにとっておくことにして、おれは時計を見ながらあわてて飯を頬張った。
end.