「都お菓子が食べたいな」
「お菓子…ですか?」
「ああ…あるかな?」
「スミマセン今から買ってきますね…篤守さん何が食べたいですか?」
普段篤守さんはあまり甘い物を召し上がらないので、お菓子を用意する事がなかった。
そうだよね…仕事が大変なんだから、偶には甘い物が食べたくなるよね。次からは常備しておこう。
そう言って私がコートを取りに自室に戻ろうとすると、篤守さんが私の腕を掴んだ。
「無いんだね…じゃあ都を食べさせてもらうよ」
「え?」
ゴツンッという鈍い音と共に、驚く間もなく私の視界は反転していた。
後頭部を強かに打ちつけた私は頭をさする。い…痛い…。
「あ…あの…私をって?…んっ」
言い終わらない内に篤守さんが私の唇に自分の唇を重ねてきた。
「あ…ん〜っ…あつっ」
重なり合うそれから唇を離し、雇い主を呼び掛けようとするが
また唇を重ねられ、まともに言葉を発する事ができない。
寧ろ、無理やり口を開こうとした瞬間、咥内に舌をねじ込まれ、返って息苦しくなる。
「…んん…はぁ…」
息ができない程に何度も咥内を舌で蹂躙され、角度を変えて何度も口付けをされる。
頭もぼーっとして何も考えられない。知らず知らずの内に私も自身の舌を篤守さんの舌に絡ませ、
歯列をなぞり互いの唾液を飲み下すように舌を唇を絡ませ合っていた。
苦しいからかなのか、生理的に流れたのか、私は無意識に涙を流していた。
やっと互いの唇が離れた時には、私は体が火照ってその場から動けなくなっていた。
「都…泣いてるの?嫌だった…?」
私の涙に気付き、篤守さんが涙を舌で舐めとる。その仕草すら扇情的で厭らしかった。
「ち…違います…その頭を打って痛かったから…だと…思い…ます…」
余りに間抜けな言い分に段々と語尾が小さくなっていく。
痛かったのは事実だけど、そうじゃない気持ち良すぎて何も考えられなくて…。
恥ずかしくてそんな事言えないです。顔を真っ赤にして私は篤守さんから顔を背けてしまう。
「痛かった?その…すごく都としたくて…ごめん」
あっさりと恥ずかしい台詞を吐く篤守さん。あの…こっちが照れてしまいます。
ていうかキャラが可愛くなっています。あ…そのまま頬に口付けないで下さい。
「痛いなら止める?都のここ…こんなだけど」
頬に口付けながら篤守さんがスカートの中に手を入れてくる。
そのまま下着の中に手を侵入させると、恥毛の上を上下にさすってくる。
「んあ…やぁ…」
クリトリスに触れるか触れないかの所を何度も擦られて、私は身を捩る。
「嫌…か…ごめん…やっぱり痛くて無理かな」
「ちが…!?」
私が顔だけ篤守さんの方へ向き直ると、意地悪そうな厭らしい笑顔を浮かべた悪魔が私の上に覆い被さっていた。
「こんな美味しそうなお菓子を前にお預けは酷いな…都」
今の間は何ですか。口を開く前に篤守さんのキスによって、私は口を塞がれていた。上半身を抱えられ、向き合った姿勢で何度もキスを繰り返しながら、
篤守さんがメイド服の背中のファスナーを下ろすとブラジャーをたくし上げる。
そのまま胸の先端を口に含み、開いている胸を揉んでくる。
「あん…やぁ」
半脱ぎ状態の格好での行為に、背徳感から余計に感じてしまう。
「あ…篤守さん…この格好…恥ずかしいです…」
篤守さんの頭を抱きしめながら、私は口を開く。
「いつもと違って興奮するんだね…都のここさっきより濡れてる」
そう言うと悪魔のような笑みを浮かべ篤守さんがクリトリスを指で弄る。
「や…ダメ…!!」
胸と下半身からの刺激に体がビクッと反応してしまう。ヤダ…変な感じがする。
「篤守さん…私…もう…限界です」
体がムズムズして、膣に欲しい。篤守さんが欲しくて仕方ない。おかしくなっちゃう。
「何が限界なの?」
そう言いながら悪魔は私を寝かせて、ニヤニヤしながらスカートを捲り上げ太ももを舐める。
「言ってくれないとわからないな」
「ん…あん…は…恥ずかしいです…あ…ダメ…」
下着を脱がし、篤守さんの指が秘所に入ってくる。そのまま、浅く動かす。
違うんです。そんなのじゃ物足りない…。もっと奥に…。指一本じゃ足りないんです。
もっと…違うんです。二本でも足りない。もっと太くて堅くて…。
止まっていた涙が溢れ出す。苦しくて楽になりたくて頭がモヤモヤする。
「都…どうして欲しい?言って?」
さっきまでの悪魔な笑顔と打って変わって、切ない顔で篤守さんが聞いてくる。
その表情が愛おしくて仕方なくて、私は篤守さんと自分自身の望む言葉を発した。
「お願い…篤守さんが欲しい…篤守さんのが欲しいのぉ…篤守さんのでガンガンに突いてほしいの!」
私は顔を両手で隠しながら叫んだ。
「まぁ…及第点かな?」
そう言うと篤守さんは固くなった自身の肉棒を私の秘所へとあてがうと、一気に奥に侵入した。
「〜!?」
目も眩むような快感に私は声にならない声を上げる。
篤守さんが何度も腰を打ちつけ、角度を変えて浅く深く良い所を擦り上げる。
「…くっ…都…」
「篤守さん気持ちいい…あぁ…やぁ」
「都キツい…」
「篤守さん…篤守さん!」
彼の人の名前を呼んだ瞬間、私は頭が真っ白になっていた。
どれ位経っただろう…気がついた時にはベッドに横になっていた。篤守さんが隣で寝ている。曲がりなりにも雇い主の布団で寝るわけにもいかず、
布団から抜け出ようとしたら篤守さんの腕に掴まえられた。
「どこに行くの?」
「お…起きてたんですか?あの…同じ布団で寝るのは流石に…と思いまして」
チラッと篤守さんの方を見ると、目が怖かった。事後の雰囲気じゃないんですが。
「ここに居ろよ」
そう言うと私は、グイッと再び布団の中へ引き込まれる。
「俺だって都が欲しくて仕方ない…離したくない…」
「篤守さん?何か言われました?」
小さな声で何を言っていたか聞き取れず、篤守さんの顔を覗き込むとキスされた。
「もっと欲しい」
さっき見た切ない顔で迫られ、私は拒む事ができなかった。
頭がボーっとする。体がベトベトして気持ち悪い…。お風呂入りたい。
結局、篤守さんは全然離してくれず、朝までコースだった。これが世に言う太陽が黄色いってやつなのかな…。
裸で抱き合った時の方が何倍も煽られ攻め立てられ、私は何度も…。その瞬間嫌な汗が流れた。
あれ?布団でした時、避妊してなかったような…。