エルフはエルフでもダークエルフの方
ひとつ俺の奇妙な話を聞いてくれ。
俺は最近まで傭兵をしていて、各地の戦場を転々としていた
まあ、ある日を境にその傭兵家業の終わりが来てしまうその話を…
俺が入っていた傭兵団はかなり小規模なもので、30人ほどしかいなかった
まぁ、傭兵団と名乗る割には人数が少ないのは少数精鋭だと思ってくれ。
あれはしけた町に雇われて警備をしていたときだ、
「なぁ、ハンスそろそろ山菜が旨い時期だな?」
そういってきたのは傭兵団の団長サーセンだ、この人は年が俺と大して変わらない
26〜7位のはずなのに剣の腕はかなりのもので、傭兵団のなかでかなうものが居なかった。
「またですか?団長、この間も山菜が食いたいとか言って
森に入ったものの、敵兵が居て山菜取る処じゃなかったはずですよ?」
「あ〜、あの時は驚いたな。皆に山菜を山ほど食わしてやる!とかいって
戻ってきたときには、敵兵から奪った金や武器、防具なんかを持って帰ってきたんだったな。」
がっはっはと笑いながら、俺の背中を叩く。
「だが、今回は心配ねーよ。戦場がここからだいぶ南下して俺たちも
そろそろ、河岸を変えようと思ってるからな。ここの連中は保守的で俺らが居なけりゃ
とっくにここが戦場に巻き込まれてるなんて想像もせずに俺たちを追い出したいらしいからな。」
「ですね。まぁ、地方のこんな小さな町じゃそんなものでしょ?」
ちげぇねぇ、と顔に笑みを貼り付けながら俺の耳元にこう囁いた。
「でな、この間町の中を散歩しているときに耳に入ったんだがよ?
この村の近くにエルフが居るらしいんだ。知ってるか?エルフ。」
じつはこのとき俺はエルフがどんなものかあまり知らなかった、知っていたのは
きれいな顔をしていて、スラッとしていて耳が長いくらいにしか知らなかった。
「はぁ、話しには聞いたことがありますが、みたことはないですね。」
そうハンスが言うと、サーセンはいやらしい笑みをしながらこう囁いた。
「なぁ、一匹捕ってきてくれねーか?」
「はぁ?視たこともないやつを取って来いって。団長そりゃー無理ってもんでしょ?」
なにを馬鹿なことを、と言うように片手を挙げてその場を離れようとしたところで
肩を掴まれてしまった。
「まぁまぁ、ハンス君よく聴いてくれたまえ。その噂には続きがあってな…」
話の内容は、こういうものだった。
なんでも、この村の近くに住んでいるエルフと言うのは近くを通りかかった
旅人や、村の青年などを時折さらっているようなのだ。
しかも、その基準がと言うのが、体格が割りとしっかりしていて日に焼けて肌は浅黒く
きれいな顔をしているということだった。
自慢じゃないが、自分の顔は人並みより少し上くらいには思っていたが
まさかそんなことでお呼びがかかるとは…
「でだ!我がサーセン傭兵団の中で腕っ節も剣の腕も中の上、とはいえそこいらの
十把一絡げなやつらよりは腕の立つお前に攫ってきて欲しいんだよ。」
「はー。いいですけど、攫ってきてどうするんですか?俺らの慰み者ですか?」
「いや、ただ単に俺が見たいだけ。というか興味本位?」
「いや、疑問符で返されても困るんですが。それならなおのこと団長が行ったらいいじゃないですか?」
「おれか?俺じゃだめだろ?見た目的にw」
あー、確かに団長は体格はいいとしても、おせじにもきれいな顔立ちをしているとはいえなかった。
というわけで宜しく、と言いなぜか籠とその籠に隠せるようなショートソードを一本、
村の青年が着ているような服を手渡され、愛用のロングソードと鎧を剥ぎ取られてしまった。
「アホだ、あの団長は、エルフを攫って来いって見たこともないのに、捕まえられるわけねーだろ!
それに、「「エルフさーんどこですかー?」」「「ハイここですよー。」」
なんて簡単に出て来るわきゃねーっての。しかも金にもならない、ただ見たいだけとか。
なんなの?馬鹿なの?死ぬの?」
ぶつぶつと、文句を言いながら森の中へと分け入っていく。
「だいたい、戦場が移動したなら俺らも早く移動しないと俺らだって食いっぱぐれちまうよ。」
などと言いながら、手ぶらで帰るわけにも行かず山菜をつんで籠の中へといれていく。
日も傾き始めそろそろ帰ろうかと思った矢先、何かが空気を切り裂くような音を聴いたかと思うと
左腕に鋭い痛みが走る。
「くっ。弓?敵兵か?つい、山菜取りに夢中になっちまった。」
そうつぶやくと、近くの茂みに身を隠した。
しかし、敵兵の気配はなく鳥の鳴く声と風が木の葉を揺らす音しかしない。
何だ…なぜ、確認しに来ない?村人の格好をしているせいか?
そんなことを思っていると、だんだん視界が霞んでくる。
「くそ、毒か!だから確認もしないのか!つか、こんなところで死ぬのかよ…
ダセェ、死に方だな…」
気がつくと見たことのない家の中だった。粗末なあばら家と言っていいだろう。
今寝ているベッドがひとつ、椅子とテーブル、小さな食器棚があるぐらいで
ここは猟師小屋なのだろうか?
「目が覚めたようだな。」
奥のドアが開き、一人の女が入ってきた。背はたかく魅惑的な彫刻のようにメリハリのある体型、
浅く日に焼けた肌。そして何より、美しい顔立ちをしている。こんな粗末な場所にはそぐわない、まるで
貴族のようなそれで居て、野生的な魅力のある顔立ちをしていた。
「ここは?というか、あなたは?私を助けてくれたのですか?」
彼女はベッドに腰掛け顔を近づける。
「私の名はフィーリ、ダークエルフだ。聴いたことあるか?ニンゲンよ。」
そういうと、長い髪をひとつに束ねポニーテールのように纏めると長くとがった耳が出てきた。
そういえば肌の黒いエルフも居るとかいってたっけか?ってか、ダークエルフってなんだ?
ぶっちゃけ、しらねーぞ。
「い、いや、知らない。ダークエルフとはなんだ?エルフとは違うのか?
ってかその前に、この腕を縛っているものを解いてくれないか?」
フィーリはダークエルフを知らないと言ったことに驚いているのか、目を丸くしてしばらく固まっていたが
そのうちクックックと笑い出した。
(なんだよ、そんなに面白いことを言ったのか?つうか、笑うとかわいいな)
などと思っていると、
「すまんな、なにも知らずにこの森に入ってきたのか?エルフの噂とか聞かなかったのか?」
「いや、知ってはいたが実際に見たことはないし、その…エルフを捕まえようと
思って、この森に入ってきたからな。」
そいうと、フィーリは声を上げて笑いだした。
「アハハハ…エルフを捕まえようと山に入って、逆にエルフに捕まってしまうとは、
面白いな、ニンゲンは。なぜニンゲンを攫うのかとか考えもしなかったのか?」
そう言うと、頭の上で腕を縛られているハンスの上に乗っかってきた。
「た…確かにそうなんだが、この腕を縛っているのと関係があるのか?」
「ふふふっ、関係あるとも。それは逃げられないようにするために縛ってある。」
そう言うと淫らな笑みを浮かべながら、フィーリは着ていた服を脱ぎ始めた。
「ちょ、ま、まてって。何で服を脱いでるんだ。あーあれか?風習か?エルフは助けたやつの前で
裸にならなきゃいけないとか…」
(あ、あほか俺!んなわきゃねーだろ!だいぶ混乱しているな。冷静になれー冷静にー)
そそくさと、服を脱ぎ捨てたフィーリはハンスの服を脱がせていく、と言うより剥ぎ取るの方が正しいだろうか?
「ずいぶんとエルフに偏見を持っているようだな、んっ…まぁ、私はエルフといってもダークエルフなんだがなw
なら、事の前に説明しておいてやろう。私たちの一族は年に一回んんっ…はぁ、獣たちと
同じように発情期に近いものがある。んっ……んふっ、普段なら、その時に一族のものと関係を持ち
一族を増やしていくのだがな、私はまだ子供が欲しくないので…はぁ、
その時期は、ダークエルフの隠れ里より出て好みのニンゲンを攫っては慰み者んんっ…にしていたんだ。
そして、今年はお前がその役目だ。」
そういいながらハンスの体に舌を這わせていく。
「ちょっ、えぇ?慰み者って。もしかして…」
そういいながらもフィーリの舌に反応して股間に熱い滾りを感じていく、
(おいおい、つうかこりゃー願ったりかなったりだがよ、何なんだこいつはヤベーな
頭がイカレテルゼ。そいやぁ、攫われたやつが帰ってきたとかそう言う話しは…)
その内フィーリは自分の指を肉穴に突っ込み、じゅぼじゅぼとスケベな音を立てて自慰に耽り始た。
「んふぅ…、ニンゲンよなかなかいい匂いがするな、まるで、獣のような…
なかなかよいものを見つけたかな…」
自慰にふけっていたその手をハンスの股間に伸ばしていく、
「ふふっ、なかなかよい物を持っているではないか。」
「そ、そらどーも、うっ…な、なぁ、ひとついいか?」
フィーリの愛液で濡れたその手でハンスのチンコを掴むと塗りこめるようにしごいていく、
「質問なら、今のうちだぞ…んんっ…」
そう言うと、ハンスの口をを塞いだ。
「むぐう?!」
冷たくて、柔らかくて、そしていい香りのする唇が、ハンスそれに重なっている。
突然、キスを奪われたことにハンスの脳は一瞬真っ白になった