『しょせん人間なんて、ちょっと、笑顔を見せて、しなを作れば、どうにでも操れるんだよね。』  
『でも、時折ルーンマスター』  
『変な奴に捕まると、大変な事になるから、あまり下手を打たない方がいいね。』  
やはり、どの種族も、女性が三人集まると、すぐに盛り上がってしまう。  
すでに、3日3晩も酒場で盛り上がっている女3人組は人間ではなかった。  
どうやら、彼女たちは、最近、男を騙して、酒代を巻き上げるという事をしているらしかった。  
お金を持っていそうな男が入ってきたら、テーブルに誘って、さんざん誘惑して、酒代をおごる事を約束させられて、酔いつぶされて、翌朝には3日3晩分の酒代を請求されて、目を白黒する男が、泣き寝入りするという、情けない事件が多発していた。  
そりゃ、人間と時間の使い方が異なるエルフなら、3日程度は全然無駄話に費やす時間として、短すぎるわけではなかったからだ。  
 
そんな事件の解決と、エルフ三人娘の捕縛を依頼されたのは、ランスロットと言われる、熱血漢の騎士であった。  
昼間から、酒場というのは、騎士としてどうかと思いながらも、仕事の為と、平民と貴族の間みたいな服装で酒場に入っていく。  
ターゲットは、すでに多くの盃をひっくり返していた。  
『あ〜ら、おにいさん、私たちと一緒に飲まない?』  
『ゆっくり、あたしたちとお話をしない?』  
『おにいちゃん、かっこいいね!』  
お姉さん風のエルフ、妹風のエルフ、幼馴染風のエルフと、エルフも色々と萌え属性の勉強をしているみたいで、どんなタイプにも対応できるコンビのように見えた。  
席に座って飲み始めると、会話の内容を聞きながら、誰が一番合うのかというのを、即時に判断し、トイレに立ったり、注文の品を取りに行ったり、微妙な席替えをしている。  
結局、彼女らの判断は、むかいに幼馴染風のエルフ、左手にお姉さん風エルフ、右手に妹風エルフという布陣がベストだと判断したようだ。  
三人が三様に酒を勧めてくる。  
普通に飲んでいたら、元々早いペースの彼女らの3倍のペースで飲むことになる。  
これは、普通の男だったら、速攻ノックアウトだった。  
しかも、普通に飲みたくなるように、勧めかたも手慣れていた。  
ゆっくり飲んでいたつもりだが、それでも、彼女らの2倍のペースで飲んでいる。  
時折、お姉さん風エルフが俺の太股に置いた手で、やんわりとなでてみたり。  
むかい側の幼馴染風のエルフが、足をくみ変える時に、俺の事を脚の先でつついてみたり。  
妹風エルフが、俺の腕にしがみつくようにして、肘が自分の胸に当たるように甘えてみたりと…  
悪い気はしない。むしろ、これなら、みんなが泣き寝入りするのもわかる気がする。  
『奥の別室で、飲み直さないか?』そんな感じで、俺が誘うと、3人とも眼で合図を送りあう。時間にして2秒とかからなかったが、彼女らの打算が終わり、奥の部屋で飲むことに。  
そして、お姉さん風エルフが『ねぇ、お酒、おごってもらってもいいかしら?』等と、しなを作りながら、聞いてきたので、『このあと、俺を楽しませてくれたら、全部出してやるよ』と、返す。  
彼女らの瞳に、炎に似た熱気が宿る。  
部屋に鍵をかけて全員が裸になった瞬間に、彼女らは再度布陣を変える。  
お姉さん風エルフが、俺の右側に移動し、口移しで、先ほどよりずっと濃い酒を飲ませる。  
妹風のエルフは、机の下にもぐりこみ、上目づかいで、俺のモノをなめるというより、先っちょをくわえる。  
幼馴染風のエルフは、俺の耳を噛みながら、ちょっと毛の生えた、俺の乳首を指で攻めてくる。お姉さん風エルフは、俺が逃げれないように、俺の肩のあたりを、ほかの二人に比べて、やや豊満な胸で、はさんで、ロックする。  
足までからめて、逃げる余地は全くない。しかし、俺の反応はいまいちだった。  
これだけの、状況で、骨抜きにならない奴がいるなら、それはそれで、素晴らしいというような環境だが、俺には絶対的に足りない部分。それはサディスティックな部分であった。  
しばらくして、彼女らの先制攻撃が終わり。俺の反撃のターンに移った。  
 
もそもそと、呪文を唱えて、攻撃に疲れた彼女らに魔法をかける。  
攻撃が終わった後なので、抵抗力も低下しているようだ。  
そして、俺は反撃の準備を整えた。  
3人を3人とも、机に並ぶようにあおむけで足を開いて縛る。  
3人の足が重なるような感じで、クロスして縛る。  
3人を同時に攻める距離を確保するとなると、この広さが限界なのだ。  
妹風エルフを真ん中に、左右にお姉さん風エルフと幼馴染風エルフを固定する。  
まだ、目を覚まさないうちに、攻撃を開始する。  
つばをつけた、妹風エルフにいきなり挿入し、激しく動かす。  
残りの二人には、左右の手の人差し指と中指を入れて、こねるように動かす。  
最初に気づいたのは、やはり年の功なのか、お姉さん風エルフ。  
そして、残りの二人はお姉さん風エルフの悲鳴に近い喘ぎ声と、強烈な快感で、現実に無理やり引き戻す。  
3人の喘ぎ声が、3様に響き渡る。部屋の中で大合唱だ。  
『はは、性騎士の孫にして、大魔道師の息子たる、このランスロットに、人もどきがたぶらかそうなどとは、3年早いわ!』  
3人が絶頂する時を見計らって、高らかに名乗りを上げたのであった。  
そして、衛兵を呼ぶと、3人のエルフ娘を檻に入れて、城下に送るのであった。  
酒場の主人には、今回の飲み代の請求を持って、騎士詰所に持ってくると良いと、伝えといた。  
 
2日後に、請求を持ってきた酒場の主人は、ぼったくりの共犯として、逮捕されるという、後日談がおまけについた。  
 
終わり  
 

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