〜エルフ教授の人間界探検記〜  
 
『ふむ、人間は、こう言ったものが好みなのか』  
>>759を、読んで、目を白黒させている。  
『まだまだ、私の知らない世界が多いようだ』と、服装を整える。  
彼女の人間界に行く時の服装は、人間界で買ってきた雑誌をもとにすることが多い。  
自分に背格好の似た、モデルが来ている服を、自分なりに森にあるものを使って作る。  
だから、彼女の流行は、常に数年遅れることが多い。  
『かわいらしく、初々しくだな…』と、選んだ服は、ちょっと前(?)にはやった、セーラー服にルーズソックスという姿である。  
確かに、今どきの都会の女性はあまり、こんな恰好をしないので、逆に目立ってしまったりする。  
そんな彼女は、流行りの場所だと聞いて、ある街に行くことにした。  
いつも、耳を見られて失敗しているので、今回は髪の毛を編み込む際に、耳を巻きこんでいるので、ちょっとの衝撃では、耳は出ないだろう。  
しかし、内側に編み込んでしまっているので、若干聴力に問題が出るかもしれない。  
街に出た彼女は、今どきではあまり見ない、制服をミニスカートにして、ルーズソックス。  
他の人から見たら、何かのネタか、コスプレか、田舎から出てきたばかりかの、どれかに思われるようだが  
カメラマンや、付き人が居ないので、田舎から出てきた子だと、勘違いされているのかもしれない。  
早速、街中で声をかけられた。  
『おじょうちゃん、どっからきたの?僕たちが、街を案内してあげようか?』  
2人組の学生風の男だった。  
『(ふむ、手始めにこのあたりでいいか?)ん?どこを案内してくれるのかしら?』  
『おじょうちゃんが、今まで見たこともないような場所を案内してあげるよ!』  
『(私の見たこともない場所?これは面白い)え?ほんと?じゃぁ、お願いしちゃおうかな?』  
と、二人の男についていくのである。  
 
早速、二人の男は、視線を交わし合って、私の両脇に立つ。  
『で、おじょうちゃんは、どっから来たの?』  
『お小遣いとか、足りてる?』  
と、矢継ぎ早に質問を浴びせてくる。  
曖昧に答えながらも、どうやら、この二人から三万円の小遣いをもらえるらしい。  
なかなか、良い人のようだ。食事代まで出してくれた。  
しかし、この、ファーストフウドというものは、何度食べてもなれないものだ。  
動物性の油脂を練りこんだような、薄っぺらい肉を味付けでごまかし、歯ごたえもないようなパンに挟んで売ってる。  
また、芋をあげたものも、あまり質のよくない油を使っているようだし、おまけに塩の使い方を間違えている。  
まぁ、おごってもらって、文句を言うのは筋違いなので、謝礼の意を示し、美味しそうに食べるふりをする。  
『おじょうちゃんとこには、こんなお店はあったかい?』  
『(こんな、まずいモノを出したら、すぐにつぶれてしまうだろう?)ん?無かったよ。』  
『どうだ、美味しいだろう?』  
『(どんな、味覚をしているのだ?)うん、面白いね!(お前らの味覚が、だが)』  
『面白いんじゃなくて、美味しいんだろ?』と、笑っている。  
『じゃぁ、食べ終わったら、少し休憩していこうか?』  
『(早速きたね、でも、少しからかってみるか)わたし、まだ、全然疲れてないから、もっとあちこち行こうよ』  
『俺たちの方が、疲れちゃったよ』  
『(あはは、わかりやすい言い訳)じゃぁ、仕方がないね。休憩しよ!』  
そういって、休憩施設のある場所に、3人で入っていくのであった。  
さて、ここからが、本番だね。>>759の言う通りにできるかしら…  
 
『あんまり、慣れてないから、優しくね!(こんなものか?)』  
『ん?その言い方、かなりなれてんじゃねぇか?』と男A  
しくじったか?難しいものだな…  
『いや、やめて、そんなつもりじゃ…(こっちの方がいいのか?)』  
『いやいや、いきなりノリを変えられても困るな。』と男B  
確かに、言われてみれば、そうだな…それじゃ、最初の方向で続けるしかないか  
『あたし、先にシャワー浴びてきます(こうかな?)』  
『一緒に浴びようぜ』と男A  
『いやぁ〜ん(よしよし、わかってきたぞ)』と、身をくねらす  
『やっぱり、こいつ、慣れてるな』男B  
『(ああ、めんどくさくなってきた、さっさと終わらせるか)あ〜ん、もう、そんなこと言ってると、帰っちゃうよ!』  
『わかった、わかった、それじゃ、早速やろうよ!』男A  
どうやら、こっちの男は、慣れてるみたいだが、もう一人のほうは、なんだか嫌な奴ね。  
『(次に行きたいし…)じゃ、どっちからするの?早いところ、やっちゃって』と開き直る。  
こんなのは、ちょいと、腰に力を入れて、ひねれば、楽勝ね  
『うを、すっげぇ〜しまる、これって、名器なじゃないのか』男A  
『あは、ほめられちゃった。』照れ笑いをする私。  
『をを、すっげぇ〜可愛い、やっぱり、こうでなくては!』男B  
『(こいつの趣味はわかりにくいな、次から気をつけよう)次は、もっとじっくり楽しませてくれるかしら?』と男Bを誘う  
『そこまで言われたら、男の恥だぜ。ひぃひぃ言わせてやるぜ!!』と男B  
 
『をを、すげぇ〜ぜ、ほんとに名器だ!』男B  
『(念のため、聞いておこうか)わたしは、ひいひい言った方がいいの?』  
『いらん事を聞くな、今いいところなんだから…』と、声も上ずってきて、せっぱつまってきてる  
『(せっかくなんで、あわせてやるか)ひいひいひいだめぇ(棒読み)』  
『なんだか、それ、感じわりぃ〜ぞ』と男Bが言う  
『(なかなかめんどくさいやつだな)じゃぁ、黙ってるよ。』  
『平然と応えられるのも、なんだか、ムカつくな…っく、もうだめだ…ぐはっ…はぁ、はぁ…』  
『(じゃあ、どうしろというのかしら?)ん、ごめん。じゃぁ、わたし帰るね。お小遣いありがと!』  
『バイバイ…』唖然とした二人は、かろうじて、そう応えた。  
 
ん〜、なかなか>>759の方法って、難しいものだな。  
また、出なおすとするか…  
彼女は、妖精界の門を開けて、帰っていくのであった。  
 
〜〜エルフ教授の東京探検記・男の魅了術前篇〜〜より、抜粋  
 

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