レンガの露出した壁に、コンクリートの床、悪寒を引き起こすような寒気。如何にも囚人が囚われていそうな石の空間だったが、そこに囚人はおらず、見目麗しい猫人がいた。地毛は灰色で、ところどころに黒いラインが入っているオーソドックスな模様だ。
だがオーソドックスなのは模様だけだ。彼女は地面の足枷によって股を開かされており、天井から吊られた手枷で両腕を後ろに縛られている形になっている。自然、頭はうなだれるようになり、屈辱的な姿勢を取らされていた。しかも素っ裸である。
そんな猫の周りを歩いている虎人がいた。彼は鞭を手にして、猫のことを執拗に見つめていた。彼は威圧的な声で、猫に問う。
「……それじゃあ、『もふもふ』の品詞を言ってみろ」
猫は、消え入るような声で答えた。
「も、もふもふは、形容詞だと思――」
「馬鹿抜かすんじゃねえよ!」
途端に虎が手を上げて、鞭が飛ぶ。それは的確に猫の尻を打ち、猫は鋭い痛みに喉の奥で呻いた。
「形容詞は必ず活用できるんだよ。例えば『汚い』は、『汚く罵る』みたいに活用できるだろうが。『もふもふ』はどうなんだよ? あ?」
「か、活用できません……」
「そうだろ? じゃあもふもふは形容詞じゃないのは明らかだ。じゃあ正しくは何詞だ?」
「わ、分かりま――」
「この白痴め!」
すぐさま鞭が飛び猫が悲痛な叫びをあげる。何発打ったか正確には分からないが、猫の尻はすっかり赤くなっていた。
「正しくは副詞なんだがお前の脳はすかすかだから不安だな……副詞の特徴を言ってみろ」
「活用できなくて、動詞を修飾――」
「違う!」
動詞じゃなくて用言だ、と叫ぶ声の直後、鞭が空を切り、猫の横腹をとらえる。短い悲鳴と共に、内出血によってじんわりと赤い直線が形成されていく。
「いいか、『もふもふ』が活用できないのは明らかだろう。そして、『もふもふしたケモノ』と言う文だったら『もふもふ』は動詞『した』を修飾しているだろう。活用しなくて用言を修飾する。どう考えたって副詞だろうがボケが」
「……」
「分かったら返事をしろ!」
虎の怒声に猫の体がビクンと震える。分かりました、とほとんど空気だけの声が猫の口から発せられた。
「分かりましたから、どうか鞭だけは……」
「……ほう」
虎は声のトーンを急激に落として言い、猫の耳を引っ張って無理やり顔を上げさせた。
「お前はまだそんなことを言うのか? お前は間違いを犯したんだぞ? せっかく俺が連日連夜お前にこうやって国語文法を教えてやってるのに。無礼だとは思わないか?」
猫は目に涙を浮かべ、口の動きだけで、はい、と答えた。
「だよなあ。無礼を働いたやつは罰せられて然るべきだろう? 無礼を働いた奴はその罪を贖うべきだろう!」
猫が畏縮して何も答えられないでいるのを良いことに、虎は自分の思うような方向へ状況を傾けていった。全ては、被虐趣味のあるこの猫を自分のものにするためだ。なぶって、罵って、楽しんで、こいつをイかせてやりたい。
「何も言い返せないか……じゃあ、お前の贖罪のために、俺が直々に罰を与えてやるよ」
そう言って虎は猫の耳を離した。マリオネットのように猫ががくんとうなだれる。痛みと疲れで息切れしている様を見れば、かなり感じていることだろう。何しろ被虐趣味のある猫だ。きっと秘部もぐしょぬれだろう。
「そうだな……お前がオルガズムに達する羞恥の姿を2ちゃんねるにでも晒すか」
すっかり生気を失くしていた猫が、顔を上げて、必死に喚きだした。
「お願いです! それだけはやめてください!」
「さっき、鞭だけは、って言ったろう」
虎がたったそれだけを言っただけで、猫は言葉を失って、口をつぐむ。悔しがるように蛾眉を歪め、虎から目を反らす。虎は勝ち誇った笑い声を上げた。
「きっと喜ぶぜーケモナーの奴ら。S気質のないやつは目を反らすかも知れないが」
そう言いながら、用意しておいた三脚とデジタルビデオカメラを引っ張り出し、手際よくセッティングしていった。
「後で隣の部屋からパソコン持ってくるぜ。ケーブル伸ばせばなんとか持ってこれるだろ」
そう言いながらセッティングを終えると、ビデオカメラの録画ボタンを押した。猫の悲痛な姿が1と0の情報に変換されていく。
「こちらがうちに住みつく猫、もとい寄生虫です。鞭で打てば打つほど濡れていくド変態です。こんな奴生きててもしょうがないのですが、せめて体だけでも役立てたいからと言うことで、性奴隷になってくれるそうです」
罵られる猫は何も抵抗できず、言われることを聞くことしかできない。虎は猫の横に立つと、おもむろに猫の股に手をやった。猫が驚いて身をよじる。
「いやぁっ、やめてくださいっ」
「黙れよゴミ。寄生虫ごときが俺に楯突く権利があると思ってんのか?」
虎はたったそれだけを言って猫が抵抗するのを無視した。秘所の辺りをまさぐって、嫌がる猫の反応を楽しむ。
「ぐしょぬれじゃないか……俺今まで鞭で叩いたり罵ったりするしかしてないのによ。どういうことなんだ?」
猫の答えを待たず、陰唇にそっと指を這わせると、猫は甘い声を漏らして抵抗する力を抜いた。
「……はっ。やっぱりお前はエロいことしか考えてないんだな」
「そんなこと……」
「ほうほう、じゃあこれはどうだ?」
すかさず虎が猫のクリトリスを軽くつつき、猫を黙らせる。猫の耳が心地よさそうにピクピクと揺れた。
「まあ副詞と形容詞の区別すらつかない程度の脳味噌じゃ性欲まみれになるのも仕方ないよな」
そう言いながら膣の中に指を滑り込ませる。漏れる愛液ですっかり潤滑性が増していた膣の中に指を滑り込ませるのは容易だった。肉壁が虎の指を締め付ける。
「良い反応だな……」
ここばかりは素直に感心しながら、指を出し入れしながら、余った手を申し訳程度の胸にやり、乳首を摘み上げる。できるだけ喘ぐまいとこらえていた猫は、たったこれだけのことで我慢しきれなくなった。
「う……ふにゅぅ……」
静かなこの部屋ではたったそれだけの声でも良く耳に届く。くちゅくちゅと虎の指が蠢く音と、猫の喘ぐ声とが、全て記録されていく。
猫がいよいよ悶えようかとした頃に、虎が指を膣から引き抜くと、愛液が纏わりついて銀色に光った。
「ふん、もうそろそろ挿入しても平気かな……」
虎はわざわざ猫に聞こえるように言っておきながら、白々しく聞いた。
「おい、俺はもうこれで結構満足なんだけど、どうする? ここで終わりにするか?」
猫はしばらく答えず、無言でいた。こういう時にすぐ返答したら興醒めと言うものだ。虎は猫が答えるまでじっと待っていた。
頃合いに、猫は一字一句丁寧に言った。
「私を、犯して、気持ち良くしてください……」
「おー、良く言えたな。ご褒美に……」
虎は淫乱な猫が満足するような秘密兵器を持ってきていた。ビデオカメラや三脚を入れていたダンボール箱の中から目的の物とローションを取り出し、猫の目の前にそれを見せつけてやる。
「こいつをぶち込んでやるよ」
それはバイブだった。勿論の普通のものではない。牝馬向けの巨大なバイブである。猫の二の腕ほどはあろうかと言う長さに、拳ほどの太さ。とことんリアルを突き詰めて、血管まで再現したグロテスクな外見。
そのくせ、無数の突起がついているうえ、クリトリスを同時に攻めるように二股になっている。モーター部分は普通よりかなり大きく、かなりの重量を持っているため、付属のゴムパンツで固定できるようになっていた。遠隔操作ができる優れものである。
恐怖で、猫の瞳孔が縮む。
「きっと凄いぜ。これだけでっかいモーターだ。すんごい震えるんだろうなー」
「い、いや……やめて……」
虎は全くそれに取り合うことなく、猫の視界からはずれた。ひたひた足音を鳴らしながら尻の方へ行き、ローションの蓋を取り外して、たっぷりとバイブに垂らす。なんと言ってもこの大きさだ。愛液程度では挿入できたものじゃない。
ローションを塗りたくった後、陰唇にバイブの先を当てた。猫が震えている。虎は満足げに微笑みながら、ゆっくりとバイブを挿入していった。
「あうっ……くっ……」
拡張済ではあったものの、猫の膣は極端に大きいわけではなかった。ゆっくり挿入してやらないと、血を見ることになる。流血だけは虎も御免だった。はやる気持ちを抑え、慎重にバイブを挿入していく。
ローションの効果もあり、バイブはなんとか根元まで挿入することに成功した。クリトリスへの攻めも万全である。すかさず虎は猫にゴムパンツを穿かせ、そのバイブを固定することにする。黒くテラテラと光るそれは、官能的だった。
「ひうっ……」
ゴムパンツを穿き終え、猫の膣は異物で満ち満ちていた。もう余裕はないだろう。気持ち良いのか痛いのかどちらともつかないリアクションだが、どちらにしても虎にとっては悦びである。
そして、バイブとしての能力を発揮させる時が来た。
虎はバイブのリモコンを手にして、最強のボタンに手をやった。
「それじゃあ……スイッチ、オン!」
バイブのモーターが唸りを上げる。今どきのバイブではありえない轟音だ。その分振動は強力だ。その振動は目に見えるほどで、
「くはっ、ああぁぅ!」
猫はあまりの激しさに絶叫を上げた。わざわざ付属品があるのも頷ける。バイブにつられるかのように猫自身も下半身をぶるぶると震わせ、パンツの間からみっともなく愛液を垂らす。ほとばしる愛液は内股を伝ってあっという間に猫の脚を湿らせていった。
「うあぁ、はぁあん!」
目に大粒の涙を湛えながら、だらしない享楽の表情を浮かべる猫。熱い吐息は性感に溺れている証拠だ。
虎は彼女だけが愉しんでいるのが気に入らなかった。
「おら、口の方が暇なんだったら奉仕しろ」
そう言って猫の目の前に立ち、自分の怒張した物を彼女の小さな口にぶちこんだ。
「んむっ、ぐぅ……」
苦しそうに呻くのを無視して、虎は腰を押し付ける。本当はもう一人男を呼んで前も後ろもペニスで埋めてしまうのが良いのだが、仕方無い。口内まで凌辱する。
調教しただけあって猫の奉仕は上質だった。歯を立てないのは勿論のこと、どこをどう刺激したら良いか、どのように舌を這わせるのが良いかを熟知していた。尿道口を舌先で舐められる度、腰が砕けそうな快感に襲われるが、攻める立場としては耐えなければならなかった。
「相変わらず上手いな……」
虎は猫の頭をぐしゃぐしゃと撫でてやる。猫は暴れるバイブと男根に満たされた口蓋に必死で応答することはできなかったが、惚けたような瞳を見ればご満悦なのは明らかだ。
「ふにゅ、ふぅぅ……」
猫が一際気持ち良さそうな声を上げる。尻尾が落ち着きなく揺れている。虎はすっかり堕落したこの猫を見て麻薬のような優越感に浸っていた。虐めれば虐めるほど喘ぐ馬鹿猫だ。背徳的な悦楽に夢中になっても仕方ないだろう。
抑え切れなくなって、腰を前後に揺らす。猫の体も揺さぶられて、バイブに前後の動きが加わる。ますます高まっていく快感に猫はすっかり虜となり、塞がれた口で悦びの声を上げていた。
虎は猫の耳を弄くり回してやる。もう彼女の絶頂は近かった。彼女の癖で耳が寝てくるからすぐわかるのだ。本当は舐めてやるのがいいのだが、指でも彼女は耳で感じてしまう。これで最後だ。虎は執拗に耳を攻め、
「んぅっ、んん……!」
虎の指に耐え切れず、猫がとうとう絶頂に達した。脚は痙攣し、毛は逆立ち、唾液がどっと分泌される。舌にも力が込められ、猫につられて虎も射精に至った。唸るような声を上げて猫の喉へ精液を注ぎ込む。それはきつい雄の臭いがして、猫はむせて吐き出そうとした。
「うぐっ……」
「全部飲め!」
虎は猫が精液を吐き出そうとしているのを悟り、上顎を押さえて自分の精を無理矢理嚥下させる。猫はオルガズムの快楽の中、健気に虎の命令に従い、一滴も精液を漏らすことはなかった。
射精を終えると虎は自分の物を引っこ抜いた。その時ばかりは口角に精液が散ったものの、猫はなお残った精液を飲み下そうとしていた。
男性に比べて女性のオルガズムは長い。虎がバイブを回収しようとすると、まだ膣がひくひくと蠕動していた。ゴムパンツを下ろしても、膣圧でバイブはずり落ちない。これほど愛液が分泌されているのにバイブが落ちないほど締め付けているのだ。相当気持ち良いのだろう。
虎は猫のオルガズムが収まってバイブが自然に落下するまで、じっくりと猫の痴態を眺め、バイブを回収するとビデオカメラを止めた。
「すっげえ良いAVだな、こりゃ」
淫靡な息遣いをしている猫に向かって言った。余韻に耽っているようだ。しかし、彼女も徐々に理性を取り戻してくる。
「や、やめてください……」
「今更何を……まあちょっと待ってろ。隣の部屋からケーブル伸ばしてパソコン持ってくるわ」
そう言うなり虎は猫をそのまま残して扉を開け放ち、直ちにノートパソコンを持って戻ってきた。スタンバイにしておいたためか、ノートパソコンは既に「ケモノうpろだ」と言うサイトを表示している。ブラウザはFirefoxだ。
ビデオカメラからSDカードを抜き、パソコンに挿入、エンコードや圧縮を行っているうちに、虎も猫も普段の冷静さを取り戻していった。それだけ猫は恥ずかしさが増すということである。
「よし……アップ完了」
ケモノうpろだがアップロードの完了を告げるや否や、虎は2ちゃんねるビューアを呼び出して適当なスレを探す。
「どのスレがいいか……ん? 亜人の少年少女の絡み? ここがいいだろうな。sageのチェックボックスをはずして……と」
虎は2ちゃんねるビューアの書き込み機能を呼び出し、今しがたアップローダにアップロードした圧縮ファイルのURLを貼り付けた。頭のhを消さない直接リンク、である。
Shift+Enterを押して間もなく、規制に巻き込まれることなく書き込みに成功した。
588 名前:虎×猫[age] 投稿日:2009/05/31(日) 19:49:12 ID:kmNsex10veR
本物の獣人のSM撮影に成功しますた。動画だからスレチですが、もふもふしていってください。
http://www.beastxxxuploader/realanimal/42981693/atigerbeatacat.zip
パスは「mofumofu=fukushi」です。
「きっと今頃あいつら、もふもふもふもふ連呼しながらお前の恥ずかしい姿見ておかずにしてるんだろうな。お前の住所も貼っておくか? 変態が押し掛けてきてセフレには困らないだろうよ」
猫は今にも泣きだしそうだったが、歯を食い縛ってこらえていた。ここまで分かっているとはかなりの熟達者だろう。マゾヒストの鑑とでも言うべき態度だ。
今ここであからさまに喜びでもしたら、性的欲求でなくぶん殴りたくなるものだ。
「さて、ageたからレスつくのも早いだろう……お、やっぱり」
虎がスレの更新をチェックしてみると、スレのタイトルが青くなった――新着レスがついた印である。
「本物の獣人のアダルトビデオなんて見たことないだろうからなあ、祭になるかもな……」
虎がいやらしい笑みを猫に向けると、猫はこらえきれなくなったかのように啜り泣き始めた。一年間調教しただけのことあって、演技力も抜群である。虎は満足してパソコンに視線を戻し、新着レスを見てみる。
589 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2009/05/31(日) 19:49:54 ID:QZPGfhjK
揚げ足とって悪いんだけど副詞じゃなくて形容詞じゃないのか
虎は絶句した。「デジャヴ……だと……!」
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にゃんにゃんお! ,(^ω^ ) ,-''"; ;,
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