「うぅ・・・」
『矛盾山の村』の宿の一室、ベッドの上で姉御はうなされていた
その脇で、女魔道士団”ラピスラズリ”の正装、青いローブと
ブローチをつけた二人の女性が見守る
オレンジ色のブローチをつけた銀髪ツインテールの少女魔道士が
金色のブローチをつけた女性に尋ねる
「先生・・ ちぃ姉さんは、どんな状況でしょう?」
黒髪の先輩魔道士が、ぼんやりと輝く手を寝ている姉御の体の上に翳し
問診を行っていた
「ひどいわね 青ゼリースライムを使われた挙句、子宮の中までも・・・
普通なら発狂してるところよ」
「そんな・・・
それで、姉を回復させることは?・・・」
「メドゥーサ」
「はい」
「家族の一員であるあなたが癒しの術の基本的な心得がある点は
彼女にとって幸いなことです
姉君の身と心から邪悪な魔術による邪気を祓い、肉体的な面を解せるのは、
妹のあなたしかいません」
「私が、姉さんを・・・」
「そうです
正直、ここまでの状態に陥ってしまっている場合、家族や恋人に
処方する術がなければ、一生性的な接触は不能のままでしょう
勿論、異性を受け入れる精神での深い面はまた別の話ですが
取り合えず、完全な肉体への接触拒否を払拭せねばなりません」
「ちぃ姉さん・・」
「そんなわけです
では先ず、あなた自身、より深く癒しの術について知らねばなりません」
「・・・はい!」
メドゥーサに選択肢はなかった
姉を救うためならどんな試練にも耐えるつもりであった
団内での序列を表すブローチがコトン・・コトン・・とテーブルに置かれ
床に青いローブがファサ・・ファサ・・と散乱した
テーブルを挟んで、姉の寝ているベッドの隣のベッドに後輩魔女は
裸身を横たえていた
やはり全裸の先輩魔女が筆を挿した染料入りの壺を持って近づく
「それでは始めます 気を楽にして」
「はい」
先輩魔女は壺の中の染料を筆でよくかき混ぜ、しっかりと筆先に
含ませると後輩の素肌にぽしゅ・・と乗せた
「ん・・」
妙に生温かいオリーブ色の染料と、筆の感触にくすぐったげに
青紫色の吊り眼を細める
この染料は魔物の血液に数種類のハーブを混入させて製造する
ラピスの魔女の秘薬の一つである
また筆も七種類の動物・魔物・人間の毛を使って拵えられた特製品である
先輩魔女は後輩の素肌に肩から順に奇怪な文様を描き始めた
両肩から仄かな胸の谷間を通り、すっきりとした腹の上へと筆先は
オリーブ色の線画を描いて行く
「あぅ・・」
「動いてはだめ! 我慢なさい」
腰の辺りを毛先に撫ぜられて、思わずぞくっとさせる後輩魔女
彼女の呼吸を注意深く観察しながら、乱れぬよう一筆、一筆
慎重に描いて行く先輩魔女に叱られる
不思議な染料はまったく滲むことも、垂れることもなく
十代半ばのまだまだ青さの残る肌に文様を浮かび上がらせていた
やがて筆先は、ほっそりとした太ももに差し掛かった
「んんん!・・」
無駄な肉のない太ももの上から外側にかけてすらすらと線が描かれ
抽象的な画となっていく
姉同様、この場所が敏感な彼女は思わず眉間に皺を寄せる
これまでに描かれた場所は一様にじんわりと熱を持ち、
それだけでもむずむずするというのに太ももを撫で回る生温かい感触は
さすがに堪え難かった
「まだまだ、これからよ
一番敏感な個所に記す作業が待ってるのだからね」
そういうと膝、脛、そして足の裏へと筆を滑らせた
「きゃ!はは!」
「ほら! じっとしてなさいと言ってるでしょ!」
「だ・・だってぇ・・」
先輩魔女はこれまでよりずっと微細な筆を取り出した
「はい、それでは脚を開きなさい」
「・・・はい」
幾分の不安の色を声に滲ませながら大きく脚を広げ
毛のまばらな未開の少女の部分を先輩の前に曝す
ぬつっ・・と筆先が当てられた
「わう!・・」
大きく身が跳ねそうになるのを必死で堪える
と先輩魔女はお構いなしに太ももの内側から若葉と未開の園を挟むように
反対側の太ももまで、すぃぃ・・と神秘的な図形を描いていく
「あ・・ああ・・」
股の間のじ〜んとした感覚に、これまでとは違う熱っぽい息を吐く少女
さらに身体を裏返され、うなじから背筋を一直線になぞられる
「うひゃ・・」
小ぶりでツンと張った尻にも、魔物の顔のような文様を描かれ
もう一度、表にされ最後に額にも図形を描き、ようやく筆が離れた
「さて、それでは施術を開始します」
いよいよ先輩魔女が乗りかかってきた、ぴったりと寄り添う女同士の肌
「せ・・先生」
「肌に描いた文様を全て身体の内に浸透させます
ここからは我慢はかえってよくありません
感ずるままに身も心も開放するのです、いいわね?」
「う・・ ふう〜・・」
ベッドの上で溜息を漏らす少女
その肌の上を彼女より一回りほど年上の女の肌が揉むように蠢いている
先輩魔女は呪詛を唱えながら、指で、 太ももで、 乳房で・・
後輩魔女の肌の文様や図形を適度な強さと優しさで圧し摩る
「このように、全身を使ってスキンシップを図りながら
行うことが・・重要なの」
「はい・・先輩 ふふ・・ん いい・・心地・・」
マッサージされた個所の文様が、ぼぅ・・と彼女の体の中に溶け入って
消えていく
その瞬間、その部分に炎のような感覚が走り、嗚咽が流れる
「は!・・ぅ」
やがて、全ての図形、文様は彼女の体内に浸透し
描かれる前の元の綺麗な肌に戻っていた
しかし、少女は身体の表面を紅潮させ、熱そうな溜息をしきりに吐いていた
「あ・・ 熱い・・ 何かが・・ 身体の・・中を・・ 流れて・・いくぅ」
「中々良好な反応です」
「せ・・ 先生・・ わ・・私の・・ 体・・ いったい・・・」
「今、あなたの体の中を魔法のエキスが駆け巡り
古い血、悪い血、邪気を漉き取っているのです
しばし、そのまま」
「ふ・・ ううん・・」
体内で起こっている異様な感覚に眼を細め、身体をもぞつかせる後輩に
さらに説明を続ける
「ゼリースライムを利用した清拭は所詮表面だけのもの
この濾身術では体の内側から、汚物や老化物を取り除き
表面をも清浄させます
その際、心の通う相手であるほど高い効果を得られるのです」
「さて、それでは、あなたの体内に溜まった悪い血を吸い出すと
いたしましょう」
先輩魔女は、口を一度濯ぐと、はぁはぁ・・と息を荒げる後輩魔女の肌に
顔を近づけた
後輩の肌のかつて文様のあった場所に、ちゅっ・・と唇をつける
次いでずぅ〜・・と啜り上げる音が窄めた口の中で響いた
「あぁ・・ん」
肌を吸われて、声をあげる後輩
先輩は口一杯に何かを吸い取ると傍らの壺の中に、でろぉと吐き出した
塗る前の染料の色と殆ど変わらない液体だ
「ふむ、まだ若い所為か、それほど汚れた色はしてないわね
匂いもないし
まあ、あなたくらいの年齢だと新陳代謝が旺盛ゆえ
自然に老廃物は体の外へ出て行くからね
おまけに異性とのイザコザも未体験で、心が荒ぶ理由もなしと
いうわけだわね」
やや若さに嫉妬気味の彼女、再び後輩の体に吸い付く
「ふふ・・・ なんでこんなにスベスベなのかしら
ちょっと悔しいわね・・・」
「ああん・・」
つねるように吸われて、十代魔女っ子はくすぐったさに身を捩った
そして体中くまなく先輩のキスマークだらけにされていくのだった
最後に布で綺麗に拭き取られる
「はい、これで終了です どう? 今の気分は」
「はい、先生・・ 何だか身が軽くなったような」
ぺろりと自分の肌を舐めてみる
「うふふ・・ 赤ちゃんみたいにすべすべ
自分の肌じゃないみたい」
「さて、それでは、今度はあなたが私に行う番です
文様の型は、そこの教本を見ながら・・
最終的には全部、丸覚えしてもらいます
では始めましょう」
先輩魔女がごろりとベッドに横になった
自分とは段違いに成熟した女の裸体をまじまじと見つめる後輩魔女
「ふふ、 あなたと違って、私はそれなりに悪い血が出ると思うわ
ここしばらくぶりだから
赤黒いどろどろで、鼻の曲がりそうな匂いがするかも 覚悟してね」
「・・・先生、そんな楽しそうに言われても・・・」
********************************
一週間が過ぎた
「ちぃ姉さん、おはよう 気分はいかが?」
明るい笑顔で妹魔道士が尋ねる
「あぁ・・ メドゥーサ、あまりいい気分でもないな」
「あらそう でも食欲はあるみたいね」
「体の具合は悪くとも、腹だけは減るからな・・
それにしても今朝は、心なしか静かな気がするが」
「うん、 大姉さんがハリバッドさん達連れて、仕事に出かけたのよ
一週間ほど戻らないそうです」
「・・・そうか」
「ところで姉さん、今日は起きたまま治療を施そうと思うの」
唐突に提案する妹、これまでは姉が寝ている時に例の濾身術の一部を
行っていた
勿論、本人はそんなエロチックなことをされてるとは知らない
「別に構わないが、何やら不可思議な治療のようだな」
「え? なんで、そう思うの?」
「おまえの目つきでわかる
その三日月眼は企んでる時の表情だ」
「え?・・・」
「安心してください まあ、不可思議なのは確かに当ってるかも
しれませんが、我々を信じてください」
横から、先輩魔道士が助け舟を出す
彼女がいなければ、疑り深い姉は自分の面子もあり
治療を承諾しなかったかもしれない
「それでは姉さん 寝巻きを全部取ってください」
「ん? そうか」
するすると着ているものを脱ぎ捨てる姉
爽やかな色気と成熟した艶っぽさの融合した輝くような肢体が露になる
「ふふ、惚れ惚れするほど長い足・・ 何時見ても素敵・・」
「ん? ・・・からかうなら、着るぞ」
「あ、いえ」
短気な姉をどうにか宥めて、仰向けに寝かせる
そして、例の壺入りの染料と筆を取り出した
「それを、まさかおまえが塗るのか?」
「そうです姉さん」
「妹さんの腕を信じてあげてくださいな、私が徹底的に指導しましたので」
「う、・・そうか」
姉御自身姉さん子で、上の長姉に逆らえない性格
同年配の魔道士の台詞が長姉と被り、大人しくせざるを得なくなる
「それでは、ちぃ姉さん、 じっとしていてくださいね」
姉の素肌にオリーブ色の染料をたっぷり含んだ筆がぽしゅ・・と乗せられた
身を持って教わった通り、肩から線を描き始める
か細い手指が筆を巧みに操り、オリーブ色の線画はほどよい膨らみの
谷間を縫って、しなやかな腹筋の上をトレースする
きめの細かい肌の上に神秘的な文様をすりすりと描いて行く
「ん・・」
「姉さん、くすぐったいですか?」
「いや、少しな・・」
「うふふ、でも私よりずっと我慢強いです」
「・・・妙な・・インクだな 変に温かくて・・
おまけに全然、垂れも滲みもしない・・ 何で出来てるんだ?」
「秘密です、姉さん」
妹の筆先は、姉の男女別なく溜息をつかせる長大な美脚へと走って行く
「んお!」
「あ! 姉さん、動かないで」
毛先に太ももを撫ぜられ、妹の時と同じようにぴくんと跳ねる
「さすがに・・ かゆいというか・・ ぞくぞくしたぞ」
「姉さん、我慢願います 姉さんの場合、特に膝までが長いので
慎重に描かないといけないから、少し時間かかるけど・・」
「・・・あっさり、言うじゃないか・・ 何の意味がある模様か知らんが・・
んく!・・」
姉の苦情を無視して、白く長い均整のとれた太ももの上に妹は
ゆっくりと鮮やかなオリーブ色の線を引いていく
「ふふ、やはり姉妹ね・・」
脇で見ている先輩魔道士が微笑ましさに顔を綻ばせた
ようやく上腿に描き終わった妹の筆は、膝から脛、足の裏へと滑って行く
「く!ははは!・・・」
「ああん!姉さん線が曲がってしまうじゃない・・」
「つくづく姉妹ね」
また先輩魔道士が笑った
「それでは姉さん、脚を開いてくださいな」
微細な筆に壺の染料をまぶしながら姉を促す
一瞬、ちらりと横目で先輩魔道士の顔を見てから無言のまま脚を開く
どのみち開かされることになることを承知してのことだった
「見れば見るほど、長い脚
ええと・・ 付け根から膝までの大体4/3の位置は・・ この辺ね」
「う!」
ぬつっ・・とした感触を太ももの内側に受けて姉が跳ねる
「姉さん、我慢して・・ ここは大事な図を描かなきゃならないから」
「くぅ・・」
妹は真剣な眼差しで筆を操る、艶やかなキャンパスがぴくんと跳ねる度に
筆を止めやり過ごす
毛先が恥丘の上に差し掛かる
((ここが・・・舎弟さん達と、深く愛しあった姉の・・・))
繊細なタッチで姉の香り立つ濃い桃色の丘にオリーブ色の複雑怪奇な
細い筋を描き込んで行く
本人の表情をちらちらと観察しながら、慎重すぎるくらいに筆を運ぶ
そうして姉の女の花園を挟んで反対側の太ももまで神秘的な図形が
浮かびあがった
「うん、よく描けてるわ 私より上手いわね」
「えへへ・・」
作業を覗き込む先輩に褒められ照れる後輩
「照れてないでさっさとやれ!」
「あ、はい・・ 姉さん では、うつ伏せになってください」
うつ伏せになった姉の短い髪を手で避け、うなじから背筋に
筆を走らせる妹
「あら、姉さん、くすぐったくないのね
普通ここを撫ぜられるとぞくぞくするものなのに・・
さて、それでは姉さんのお尻に顔描いて・・」
「おい、これは本当に治療なんだろうな?」
「ほ、本当です! ふざけてるわけじゃないです
それじゃ、もう一度仰向けになって、おでこに描いたら終わりです」
すっかり文様だらけになった己の体を眺め、溜息をつく姉
「まるで、刺青だな・・ ん? なんだメドゥーサ、おまえも脱ぐのか?」
ローブを外しはじめた妹に、あからさまに不審の色を浮かべる姉
「姉さん、実は・・・」
遂に治療の目的と今後の処方内容を告げる妹と先輩魔道士
案の定、姉は燻ったが、粘り強く説得を続ける
「あたしは別に・・男なんざ、もう・・・」
「姉さんお願い 前向きに考えて・・・」
それでもどうにか治療を続けることだけは承諾させた
やはり年配魔道士の説諭が大きかった
「あたしの気は・・ こんな治療くらいで、変わらないさ・・」
「姉さん・・ どうか、気を静めて・・」
そっぽを向く姉の長躯に全裸の妹の小柄な体が、ぴたりと寄せられた
顔の造詣こそよく似ておれど、まるで体格の違う姉妹
妹は姉に覆い被さるというより、チョコンと纏わり付いてる印象
「それでは、姉さん 姉さんの体の中の悪いものを濾過させるね」
妹の肌が姉の肌の上でうねうねと蠢かし、描かれた文様を圧し擦り始めた
「ん・・・」
揉み合う女同士の肌、姉は心地良さに思わず声が出そうになる
「姉さん・・ 我慢しないで・・ 自然に感じてね」
小柄な体が長身の上を伸び上がるように精一杯駆使され
その肌に描かれた文様を刷り込んで行く
「く!・・うぅ・・」
ぼぅ・・と、マッサージされた文様が体内へ浸透してゆく度
その部分に炎のような感覚が走り、姉の口から嗚咽が流れる
自分に乗りかかり、懸命に身を捩る妹の瑞々しい肌の感触・・
妹の縦長の臍が、姉のより縦長の臍をまさぐり
発育途中の胸の膨らみが、美しいカーブを描く乳房と揉み合う
放散される甘酸っぱい少女の香り・・
いつしか姉の身から力が抜け、安らかな息が毀れた
「ふぅ・・ メドゥーサ・・・」
「何? 姉さん」
「おまえは、 相変わらず軽いな・・・」
「姉さんは父さん似・・・ 私は母さん似だから・・
一生小柄なままかも・・
スタイル抜群の姉さんがうらやましい・・・」
やがて、小さな妹は長い姉の全身をくまなく這い回り、全ての文様を
その身中深く溶け込ませたのだった
「くぅ!・・ 熱いぞ! 体の中を・・ 何か、流れてる・・ような・・」
「姉さんの体の中を魔法のエキスが循環しながら、悪い血や邪気を
漉き集めてるの、もう少し我慢してて」
「ぬぅ・・」
姉は長大な身体をひくひくと痙攣させるように震わせていた
((不思議だ・・ 身体は痺れてるのに・・
何か段々楽になっていくような・・・))
「それでは姉さん、お待たせ
今から姉さんの中の悪いもの・・ 私が全部・・・」
元の白さを取り戻した姉の肌に妹の可憐な唇が近づき、
ちゅぱっと吸い付いた
「な! おい・・」
驚く姉を他所に、頬を窄めてずぅー・・と吸いたてる妹
すぽっ・・と頬を膨らませた顔を離し、傍らの壺にでろぉ・・と吐き出す
壺の中を覗き込んで先輩魔女が鑑定する
「うん、だいぶいい色になってるわ
四日前、寝てる時に処方した時は、すごい色と匂いだったけど」
「でも、まだ例の魔道士によって染みつけられた邪気が残ってるわね」
「・・・あたしは寝てる時に、こんなことをされていたのか
もしかして、妙に気持ちいい夢を見ていたのはこれの所為か」
「まあ、ほんとに? いい傾向だわ
さあ、メドゥーサ お姉さんの清浄をお続けなさい」
「はい!先生」
ちゅぱ・・ ずずぅ〜・・
姉の身体の上で、淫靡な吸う音が鳴り響き続ける
「ふぅ・・ なんだか、妙な気分だ・・」
と、唐突に妹の唇が姉の乳首をちゅっと捕らえた
「わ! そこは、文様は無かっただろうが!」
「うん、ごめんなさい姉さん あんまり綺麗だったから、つい」
「ふぅ、 ふざけるなよ・・」
妹の柔らかい唇の感触は尚も続く、姉の身体を纏わりついて丹念に
磨いて行く
揺れる銀色のツインテールをくすぐったげな眼差しで見つめる姉
「・・子供のころ、よくじゃれあったな
解剖するのはあたしのほうで、おまえによく泣きべそかかせた」
妹の唇は長い脚の間に潜り込み、股の付け根に狙いつける
「やれやれ・・ そんなところを本当に吸われるのか」
「一番大事なところです では」
剃られた跡がまだまだ生々しい、陵辱の疵を残す場所に
妹の口がちゅくぅ・・と咥えついた
「う! くぅ・・」
「んん・・ ねぇふぁん・・ ぜんぶ・・ きれいに・・」
身を逸らす姉、じゅる!ちゅる!ちゅる!・・垢と邪気を吸い捲くる妹
実はここを清浄するのは今回が初めてであった
((ん・・ ん・・ 姉さん・・ 姉さんを犯した男の邪気・・
全部、この私が・・ 吸い出してあげるね・・・))
ず!・・ ずず!・・
一心不乱に姉を啜る妹
「くぅぅ! もぉ、いい! もぉよせ!・・ あ・・ ああ・・」
いつしか姉は、あの声を上げ始めていた
でろぉ〜・・・ 壺の中に口一杯含んだものを吐き出す妹
「うわ!」
「げほ! げほ!」
一同、猛烈な匂いに咳き込む
ことに妹は異臭に耐えながら吸引を続けていた所為で、涙と鼻水まで
滲ませていた
先輩魔道士が鑑定するまでもなく、外に捨てに行く
「・・・あんな、臭い物が・・ あたしの中に・・」
「えほ・・ けほ・・ ええ、あれが邪悪な魔術によってもたらされ
姉さんの身中にはびこる邪気を含んだ匂いです
例の男以外受け付けないよう永遠に身体を縛り続けるものです」
「・・・」
「勿論、一度や二度で取りきれるものでないから
毎日、私が姉さんを清めます」
「・・おまえ」
相変わらず咳き込んでる妹を見つめる姉、その目は明らかに当初
治療を嫌がった表情は失われていた
「ふふ、いい雰囲気になってきてるわね
さあ、あと少し、 メドゥーサ、お姉さんを綺麗にして上げなさい」
「はい・・」
外から戻って来た先輩魔道士が姉の変化に好感触を得る
妹はうがいをしたあと、再び姉の身体に取り付く
「最後の仕上げよ姉さん、目を瞑ってくださいな」
言われた通りに従う姉、妹が姉の額にキスした
彼女の頭の中にはびこる邪気の吸出しにかかる
「姉さん・・ 舎弟さん達のこと・・ 思い出してあげて・・
あの卑劣な魔道士に・・ 負けないで」
じゅじゅぅ・・妹の口の中から、何とも言えない嫌な匂いが漂い出す
「姉さんを苦しめる・・ 悪い気・・」
妹は何食わぬ顔で、それを己の口の中に吸い取り続けた
「終わりました姉さん 気分はいかが?」
久しぶりに見る姉の爽やかな顔を見ながら尋ねる妹
「そうだな・・」
すっ・・と姉の手が伸びて妹の腕を掴んだ
「あ!」
軽々と引きずり込まれる小柄な身体
「ね・・、姉さん」
「さんざん治療してくれて、ありがとうな
お礼に、今度はあたしがお医者様になってやろう」
「え? あ!」
あれよという間に、くちゅぅ・・と湿った音が響き、
妹の唇は姉の唇に掠め取られていた
「あんな臭い物をさんざん味あわせてしまった
・・・さぁ、舌を出せ」
姉の剣幕におずおずと舌を伸ばす妹、それに姉の舌が絡みついてきた
「んん!・・・ ねえ・・さん・・」
くちゅくちゅと接吻を交わす姉妹
「ね・・えさん・・ 子供のころとは・・・だいぶ違う・・・
こんな・・ふうに・・ 舎弟さん・・たちと くちづけを・・」
「だまれ・・ おまえの唇は・・ 昔から・・あたしのものだ
さあ・・ 口の中・・綺麗にしてやるぞ・・・」
姉は妹の頭を抱えて、その舌をさんざん舐めしゃぶり、涎を試飲すると
同時に自分の涎を喉に流し入れた
「ぷはぁ〜・・ はぁはぁ・・」
「まだまだお礼はこれからだよ、メドゥーサ」
「あ・・ 姉さん 相変わらず過激な照れ隠し・・」
姉は妹の身体に取り付き、その唇が膨らみかけた胸を捕らえる
「あ! ああん! 姉さん」
「さっきのお返しだよ」
ツンと張った、無垢の乳房を姉の口が揉みしだく
「ああぅ! 姉さんも・・ こんなふうに・・」
「んぐ んく あたしは・・ もお、男なんか いらない・・」
ドサリと妹を押し倒し、シーツに磔にする
「姉さん・・ だめ・・ そんな考え・・」
「メドゥーサ、 童心に帰ろう」
「う! うぅん・・」
姉の長大な手足が妹の華奢な身体を絡め取り、指と舌で肌を撫ぜ始めた
「ふふ・・ かわいいケツしてんね・・ 我が妹は」
「あ! いや! ちぃ姉さんん!」
逃げ出そうともがく小柄な体躯を体格差でなんなく押さえ込む
姉に青さの残る尻を舌と指で可愛がられる妹
「やだぁ! やめて! おならが出ちゃうぅ」
「かまわん 許す」
あくまで妹の尻を姉は長い舌で舐めまわしオモチャにする
「今度は前だ」
表にくるりと返され、太ももを抱え込まれて少女の部分に
鼻を挿し込まれる
「あん!」
「・・・ここに、男の汚い物を挿させやしない・・・
おまえにはそんな思い、絶対させない」
綺麗な縦筋をぺろりと姉の舌先が穿った
「く!・・」
蕾みを姉の口に摘み取られ、華奢な肩をプルンと震わせる妹
「あぅ・・ はぅぅ・・ いい・・加減に・・ して・・
大姉さんに・・ 言い・・つけるから・・」
「ふふ・・ 一丁前に溢れて来た」
肩をわなわなと震わせながら滴らせる妹を、姉はじゅるじゅる・・と賞味した
「うん 美味いぞ」
「くうぅ!! ちぃ姉さん・・ 昔からいじわるぅ・・」
「なん・・だと? いじめっ子から、守ってやってたというのに
・・もっとやってやる」
「あ! ふぅ・・」
「今のところは仕方が無いわね、
人肌を受け入れるようになっただけでも上等」
じゃれあう姉妹を置いて、先輩魔道士はそっと立ち去った
「はぁ・・ はぁ・・ ちぃ・・姉さん・・ もぉ、やめよ・・」
「だめだ」
妹は姉の気の済むまで愛玩された
この日以降、治療と対で二人の日課となるのだった
また一週間が過ぎた
「はぁ・・ はぁ・・ ちぃ姉さん 大姉さんと舎弟さん達・・
帰って来た・・そうよ」
「ふぅ・・ そうか」
窓から差し込む朝の光に包まれながら、姉妹は隠すもののない白い肌を
輝かせていた
「姉貴には・・ ばれるな あたし等の・・やってること」
「それでは、今度から・・控えめに・・」
乱れたシーツの上に横向きで重なり合う長さの異なる裸身
姉は妹をしっかりと抱いていた
あれから治療の甲斐あり、姉の身体からは殆ど邪気が出なくなっていた
妹のほうは、姉の指と舌ですっかり悦びを得られるようになっていた
「それじゃ・・ 最後の仕上げいくか」
姉のしなやかな指が、妹の蕾みを挟んだ
「あう! いや! 声で舎弟さん達にも、ばれちゃう!」
「こうすれば問題無いさ・・」
「あ・・・」
姉は妹の口を己の唇で、むちゅ・・と封をした
「んん!・・」
妹をいかせることに悦びを感じる姉の指がせわしくなる
「ん! んん!!・・」
「んふ・・ いっちゃいな・・」
「んんん!! んんっ!・・ん〜〜〜〜〜!!!」
妹はいかされた
姉の口の中で舌をぎくぎくと痙攣させ、股の間の姉の指を
潮でべとべとにさせた
*******************************
・・・さらに一週間が過ぎた
村を見下ろす丘の上に腰掛け、ぼんやりと風景を眺める短足舎弟
大姉御と足長舎弟は連れ立って仕事に出かけて行った
彼は今回は足手まといになりそうだと申し出て、誘いを断り
居残ることにしたのだ
「あの事件から三週間か・・・」
あれ以来、姉御の顔を見ていない
彼女と出歩き始めて一年あまり、これまでは一日足りとも
言葉を交わさない日はなかった
今回彼が旅を断ったのは、日毎に脳裏に膨らんでいく不安が
耐え難いものになり、仕事にとても集中出来ないと感じたのが
理由であった
「姉御・・・ もう二度と、顔を合わせちゃくれねえのか・・姉御!」
舎弟は頭を抱えた
「あなたがハリバッドさん?」
不意に話し掛けられ、そっちを向く短足舎弟
「え? ああ、これはラピスの魔道士さん 何か用っすか?」
黒髪の大姉御と同年輩の魔女は彼の隣に腰を掛けた
一呼吸おいて口を開く
「あなたなら彼女を完全に元通りに出来ると思うの」
唐突な物言いに呆けた顔を緊張させる舎弟
「どういう・・ ことっすか?」
「最近、彼女、寝言で”ハリバッド”とよぶことが多いのよ
聞くとあなた、彼女の最初の男性なのだそうね」
「へい、成り行きでそうなりました」
舎弟の顔をじっと見つめる魔女の目が険しくなる
「彼女はあなたに救いをもとめている
でもそのこと自体に本人は気付いていない
しかし、今手を打たないと、そんな思いも風化してしまう
可能性が高いの
あなたにそれに応える勇気があるかしら?」
「へい! もちろん!」
「簡単じゃないわよ
激しい罵倒暴言、時には手を上げられる
彼女の性格からして大いにあり得るわ、 あなた、耐えられる?」
『ハリバッド』こと短足舎弟は、くっ!と襟を正して見せる
「馴れてますから、そんなぐらい」
*******************************
「・・・なんだ、おまえは」
「姉御・・ お久しぶりっす」
部屋に通され、三週間ぶりに顔を合わせるコンビ
しかし姉御は目も合わせようとしない
「出て行け・・ 部屋が臭くなる」
「姉御・・」
「出て行けと言ってるのが聞こえないのか!!」
水差しの中身を顔にぶっかけられる
「ひどい! ちぃ姉さん! あんまりよ!」
横で見ていたメドゥーサをまあまあと押し留める舎弟分
そして姉御ににこやかに頭を下げた
「それじゃ、また来ます」
「二度と来るな!」
わずか一分の面会であった
「お疲れ様」
部屋から出てきた舎弟分を労う黒髪魔女
「きついなぁ・・ 今までさんざん罵られ馴れてるつもりで
いたっすけど、あんな顔の姉御は初めてだ・・」
「仕方が無いわ
今の彼女にとって全男性が敵だから
時間がかかるけど、頑張って」
翌日・・
「来るなと言っただろう!!」
やってきた舎弟分に前日同様、水差しの中身をかけようとした
しかし生憎空だったので、ことんと傍らに置いた
「出てけぇ!!!」
すごすごと退散する舎弟分
「ふぅ・・ 今日も一分で追い出されちまいました」
「いえ、今日で確信したわ 彼女があなたを必要としてることをね」
「はぁ?・・」
さらに二日後・・
「またお前か、そうやって毎日顔を出せば
あたしの気が変わるととでも思ってるのか」
「いえ姉御、単に挨拶に寄ってるだけっすよ
それじゃ、俺はこれで・・」
「待て!」
始めて引き止められる舎弟分、しかしその後姉御の口から飛び出したのは
凄まじい罵詈の数々であった
「間抜け面さらして、よくノコノコ来れるな!
結局のところ、あたしと寝たいだけだろ!お前は最低だ!人間の屑だ!
魔物以下だ! 生きてて恥ずかしくないのか!」
「ち!・・ちぃ姉さん! そんな!・・いくらなんでも!・・」
脇で聞いている妹のほうが耐えられなくなって口を開く
「いいんすよ 馴れてますんで」
俯いたまま、押し留める舎弟分
「二度と来るな! 今度来たら鼻っ面へし折るぞ!!」
部屋の外
「ふへ・・」
「大きな進歩だわ あなたの萎縮してるふうな態度も最高の出来よ
振りでもいいから大切なことだわ」
「あれは自然すよ、条件反射てやつっすから」
ぼりぼりと頭を掻く舎弟分であった
村を見下ろす丘の上に腰掛け、ぼんやりと風景を眺める短足舎弟
そこへ黒髪の女魔道士がやってきた
「・・今日は十五分一緒にいられたなぁ」
「焦りは禁物よ」
青いローブが横に腰掛ける
「大姉御達、今ごろどうしてるかな
ミラーの野郎はきちんとサポートしてやがるだろうか」
「だいぶ離れた町まで行ったようね
何しろ私らに支払う治療費は高額だし、割引してあげるわけにも
いかないのよそんな権限私には無いから」
聞き流しながら、ふぅ・・と溜息をつく舎弟分
「・・・このまま、俺は姉御と二度と・・ 何だか自信が無くなってくるな・・」
「わかりました では私に任せなさい」
「は?」
「私が自信をつけさせてあげます、さあこちらへ」
少し離れた茂みの中
「はぁ・・ はぁ・・ う!・・ ふぅ」
「んぐ・・ ぬく・・」
木の幹に金縛りにされた舎弟分が下半身全部脱がされ
そこに黒髪を後ろに避けた魔女の頭が咥えついていた
「う・・ ぐぅ ひでぇ・・ 金縛りにして・・ やるなんて」
「んく んぐ・・ 溜めすぎは・・ よくないのよ
焦りの元と・・なり 失敗を・・よぶの」
紫のルージュを引いた唇が男根を頬張り、上下動させる
魔女の舌がふんだんに涎を含ませ、ぬろぬろと竿中に塗りつける
「抜くわよ・・・」
窄めた口が思いきり彼を扱き立てとどめを挿した
「うぉ!!」
魔女の口の中にどっ!と迸らせる舎弟分
ごく・・ごく・・ 彼のザーメンを味わう魔女
力無く、がっくりと木の根元にへしゃみ込む舎弟分の目の前で
ラピスラズリの団内でも比較的高位を表す金のブローチと
青いローブがふぁさ・・と魔女の足元に落ちる
よく熟れた白い裸身が両手で黒い長髪を掻き揚げて見せる
「うぅ・・」
じゅる・・と思わず舌なめずりしてしまう舎弟分
「さぁ、今度は私の体で抜きなさい」
魔女は、艶やかな身を草の上に投げ出した
「くちゅ・・ぅ・・」
魔女と深く口付けを交わす舎弟分
同年輩でも、大姉御のような大雑把な性格と正反対で、
クールかつ知性的な唇とむぐむぐと吸い付き、ねっとりと舌を絡ませあった
草の上で寝そべる魔女の肌の上を舎弟分の鼻息が滑って行く
滅多に日に焼かない病的なほど白い肌に包まれた乳房に、尻に、腰に
彼の舌が指を走らせ涎と手垢のマーキングを施していく
「ふ・・ うぅん・・」
こなれた女の部分に鋭い刺激を受けて、ようやくクールな面持ちを崩し
甘い息を漏らす魔女
やがて、男の腕は普段ローブの影に隠された異様に白い太ももを掴んで
思い切り広げ、くの字に折り曲げる
「あねご・・すまねぇ・・」
言うや否や、全開させられた濡れそぼった場所を、固く屹立した男根が
勢いよく貫くのであった
「おぅ!」
「は!・・あぁ・・」
遂に肉体の結合に至った名も知らぬ男女、
しばし脱力し、やがてゆっくりと火を入れて行く
抱き締めあった二つの肉体はずぶずぶと一時の快楽の淵へと沈んでいった
ざわざわ・・と風が草木を揺らす、そこに男女の嗚咽が混じる
茂みの陰で、若い冒険者の浅黒い腰が歳上の女魔道士の生白い腹に
果敢に打ち込んでいた
「は! は! おれは! つくづく! 駄目な! やつだぁ!」
「あ! あ! そんな! そんなこと! ないから・・」
陽光の下で情交に現を抜かす舎弟分と女魔道士
女の乳房が、長い黒髪が、男の動きに合わせて汗を光らせながら乱れ飛ぶ
「この! 性・・交渉は! あ! あくまで! ストレス! 解消!
く! ふ! さぁ! 存分に! 身を・・軽く! しなさい!」
「う! く! あねぇ・・・ ごぉ・・・」
舎弟分は己の胸中を曝け出し、姉御に邪険にされる哀しい本心を
女魔道士の優しく包む肉体に叩きつけ捲くった
「う!! ぬぅ!!・・・」
そして導かれるまま、そのしとどに溢れる温もりの中で、悶々と滾るものを
どっぷりと抜くのであった
「は・・ ふぅ・・ 濃い・・」
己の膣の中で熱く戦慄く感覚、ごぽごぽと溢れ返る感触
女魔道士は普段のクールな面持ちをすっかり綻ばせ、歓喜の息を吐いた
「勘違いしないで、あなたを面白半分にからかったわけじゃないの」
落ち込む彼の肩をぽんと叩く
「連日連日、あれだけ罵倒を受けて、ストレスが堪らない筈はないわ
気がつかないうちに精神を蝕まれてしまうものなの
あなたはよく耐えてる、大したものよ」
「そ、そうかな・・」
ようやく顔を上げる舎弟分に、優しい笑顔を浮かべる魔道士
「立ち直りが早いところも良いところね
実のところ、私も異性との抱擁は久しぶりだったから、
とてもよかったわ」
魔道士は舎弟分の額にちゅっとキスした
姉御と舎弟分が久しぶりに対面するようになってから10日余り経った
「おい・・・
あたしの鎧やら靴やら装備一式、持ってきてくれないか」
姉御の鋭い視線が実に一ヶ月とちょいぶりに舎弟分に指示を出した
「あ・・ へい!姉御! ただいま!」
短足舎弟は飛んでいって、姉御の冒険衣装を持ち寄った
「・・・手入れが行き届いてる・・
まさか、おまえが・・?」
舎弟分はにっこりとうなづいた
「すまない・・ ハリバッド・・」
姉御は深々と頭を垂れた
魔獣皮で出来た鎧を纏い、ロングブーツに長大な脚を通す
「新しい弓を手に入れないとだな
姉貴達が帰って来次第、出発する!」
「へい!」
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村外れの三叉路、大姉御と足長舎弟、姉御と短足舎弟とメドゥーサ、
それにラピスの黒髪魔道士が向かい合っていた
「仕事として役割りを果たしたまでです
感謝されるに値しません
メドゥーサ、あとはあなたが姉君の面倒を見るのですよ、
それではご機嫌よう」
黒髪魔道士は魔女のシンボルであるフードを被ると、
返答も待たずに歩み去って行った
そして、何時の間にか、すっかり出来上がってしまっていた
大姉御と足長舎弟もここで別れて二人だけで旅立っていくのであった
「姉貴・・ 世話になり・・ました」
「なんだいエウ、らしくもなく敬語なんか使っちまって
元はと言えば私の責任、治療費のことは何も気にするな」
足長舎弟のほうを向く姉御
「・・姐さん、世話になりっ放しで、結局役立たずのまま
別れることになってしまってほんとにすいません」
「ミラー・・ 姉貴を頼んだぞ」
「は!姐さん!これより一命かけて師匠をサポートします」
大姉御は横でやり取りを聞きながら思わず鼻を鳴らす
「はい、はい、十年早いよ さてそれじゃ行くかね」
「はい!師匠」
姉御達は各々が小さくなるまで見送り続けていた
(終わり)