1:  
深い霧のたちこめる、なだらかな丘。瑞々しいオリーブの葉が露を一滴たらし跳ね返り揺れる。  
そんな朝靄の中、風に乗り微かな声が途切れ途切れに聞こえる。  
 
「どうか、どうかあの子をお守り下さい・・・。」  
年のころは17、8か一心に枯れた十字架に祈りを捧げる美しい少女。  
瞳は深い青、柔らかなウェーブを描くプラチナに近いブロンド。  
祈りの言葉を捧げる唇は紅も引かないのに美しい薔薇色で彩られ  
濃紺のベールと濃紺のワンピースにその華奢な体は包まれている。  
張り詰めた表情で跪き、祭壇を見上げた。  
 
ここは、もう何十年も前から使われることの無い崩れかけた教会だ。  
誰も花を飾る者も無く、誰も教えを説く者もいない。  
そして、誰も祈る者もいないはずだった。  
何故なら、ここは廃村されて人がいなくなった土地だったからだ。  
ならば、この少女はどこからここへやって来たのか。  
それは後に分かるだろう。  
 
 
「お願いします。私の命と引き換えにでもかまいません。どうか・・・どうかお助けを・・・」  
「ここには、神なんかいないぜ。」  
祈る彼女の頭上からしゃがれた声が振って来る。  
唐突な侵入者に少女は驚きそちらを向く。  
 
「なっ・・・・・!!何故!・・・」  
「だから、ここは神の領域じゃないって・・・キヒヒ・・・」  
大きな醜い羽をはばたかせ、先の折れた十字架に腰をかける生き物がいた。  
巨大なコウモリのような恐ろしいその姿は正しく悪魔だった。  
 
「・・・・・!近寄らないで悪魔!ここから立ち去りなさい!」  
懸命に虚勢を張って少女は胸から下げたクロスを悪魔へ掲げた。  
 
「っと・・・・・そいつは物騒なものを持ってるね・・・クフフ・・・」  
赤いワイン色の目を糸のように細めて悪魔が楽しそうに笑う。  
「お前のようなものがいるべき所ではないはずよ!!」  
「それより、お嬢さん。困っているんだろう?知ってるぜ。俺は。」  
「なっ・・・お前に話すようなことは何も無いわ!早く消え去ってちょうだい。」  
今にも噛み付きそうな勢いで少女は悪魔に言い放つ。  
しかし、その強気の裏腹には恐怖が含まれている。  
悪魔に気を許してはいけない。  
 
そんな話を聞くような状態ではない少女を見据えて  
悪魔はおおげざに肩を上下させてため息をついた。  
「はぁ〜・・・せっかっくお嬢さんの望みを叶えてあげられるかと思ったのにねえ。  
 しかたない、話が通じないようでは強要するしかないようだね・・・。」  
「なっ・・・何をたくらんでいるの・・・私には神がいるわ。お前には何も出来ない。  
 これでも、見習いだけどシスターのはしくれ。  
 悪魔の言葉など耳を貸すものですか!」  
そう言うとポケットから小さな小瓶を取り出す。  
キラリと光る硝子の小瓶には透明な液体が満たされていた。  
 
「ほぅ・・・聖水ね・・・」  
ニヤリと悪魔が笑うと、少女の手に握られたその小瓶が砕け散る。  
「きゃっ・・・!・・・そんなっ・・・・!!」  
「ひっかけられたら火傷するんでね。まあ、効かないけど。んで、次は・・・・」  
悪魔の黒い指がスッと伸びる。  
すると、首にかけてあった鎖が割れカツンと床にクロスが落ちてしまう。  
「あぁっ・・・なんということを!!」  
予想外の出来事に慌てる少女。急いで床に落ちたクロスを拾おうと手を伸ばすが  
急に何かの力に抑えられ、まるで腕が動かない。  
 
「・・・・クックックック・・・・・・・さて、行こうか・・・お嬢さん?」  
バサリと音を立て、悪魔が飛び立ち、不自然な体制で固まる少女を  
その真っ黒な翼で包み込んだ。  
 
「あの・・・お姉さまは?」  
「あら、ダニエル・・・起きてきて大丈夫なの?」  
「うん・・・僕・・・大丈夫。でも、お姉さまがいないの・・・」  
「そう、セシルはね、食料の買い物に行ってもらったのよ。だから、少し時間がかかっているのね。」  
「そうなの・・・じゃあ、寝てまってるよ・・・」  
「ええ、そうしなさい。じきに戻ってくるから。大丈夫よ。」  
 
オリヴィエは優しげな微笑でダニエルの頭をなで、寝室へ向かわせる。  
その細い背中を見送って心配そうに窓の外を眺める。  
確かに、買い物へ出てからもう5時間。そろそろ戻っても良い頃だ。  
ここから町まで馬の足で1時間半。セシルは乗馬が得意なので  
風向きによっては2時間で往復できるかもしれない。  
 
彼女達は、フランスからイギリスへと馬車で移住をしている途中だった。  
セシルとダニエルは年の離れた姉弟。オリヴィエはその姉弟の  
乳母のような存在でセシルの家に代々仕えている下働きの女性だった。  
実は彼女らの両親は不慮の事故で亡くなってしまい  
父親の兄である叔父の家に乳母と共に引き取られる予定なのだ。  
 
セシルは敬謙なクリスチャンでもあり、両親が亡くなったと同時に  
シスターを目指し始めている。  
この3人での旅は少々危険をはらんでいたが、  
お嬢様として育てられたセシルは真面目で淑やかでもあり、  
乗馬も、フェンシングも上級の腕前だったので、叔父も安心して任せて大丈夫だと思っていた。  
ところが、旅の途中に弟のダニエルが体調を崩し、熱が下がらない状態になってしまう。  
町へ着く度に医者にかかるが原因は不明なのだ。  
とうとう倒れてしまうほど具合が悪くなった時、丁度良く空き家があり  
そこで停泊することになった。  
それが、今のこの屋敷だった。  
 
お昼になったというのに低く垂れ下がる雨雲を見てオリヴィエは不安を覚えるが  
セシルをただ待っているしか術は無かった。  
 
もし、彼女達が先に町へ着いていたならば、この廃村に立ち寄ることはなかっただろう。  
何故ならそれは、この村はある日一瞬にして全ての住人が消えてしまった村だったからだ。  
その原因は未だに知られてはいないものの気味が悪すぎて誰も近寄るものはいなかった。  
 
 
2:  
「ここは・・・・どこ・・・・・・・・・・薬を買わなくては・・・」  
セシルはぼうっと重い頭を抱えながら起き上がる。  
弟の病気の薬を求め町へ向かう途中、  
偶然教会を見つけ神に祈りを捧げていたのだ。  
 
「あっ!・・・・・私・・・悪魔に・・・」  
「・・・・ククク・・・・・・お目覚めかな・・・・・・・・・・」  
喉の奥で笑う不快な声が部屋の隅の暗がりから聞こえてくる。  
古びた城の一室のような石造りの部屋、中央にあるベットで彼女は寝かされていたようだ。  
そして、その声の主はゆっくりと安楽椅子から立ち上がり蝋燭の光に照らされる。  
「あなたは・・・・・・だれ・・・?」  
「ああ・・・そうね、俺だよ。分からない?」  
首から下はカラスの羽のような羽毛で覆われ、まるで燕尾服を着ているように見えた。  
頭は人間のそれに似て漆黒の髪が束ねてある。  
顔は、恐ろしく白く、薄い唇にツンと通った鼻筋冷たい表情。  
切れ長の目に縁取られた赤いワイン色の瞳・・・  
見る人によっては美しいと形容するだろう。  
 
「・・・・・あ・・・・悪魔なのね・・・・・そんな姿で惑わそうとしても無駄よ・・・」  
かけられていたシーツを胸元で掻き集め身構える。  
「ふふん・・・そう、いやこの見てくれはこっちの世界のものだよ。  
 わざわざお嬢さんの為に変身したわけじゃない。」  
「・・・?こっちの世界??」  
ベットの脇にあった、鉄でできているであろう重そうな椅子を引き寄せ悪魔は腰掛けて話し出す。  
「そう、お嬢さんの世界でいう魔界って所だ。  
 天界もあるようだけどね。んで、ここは俺の屋敷。」  
「・・・・??魔界・・・?なっ・・・なんで・・・」  
「なんでって・・・暇だったからさ・・・。」  
そう言って硬くシーツを握り締めたセシルの手を悪魔が握って引き寄せる。  
「触らないで!!一刻も早く私を元の場所へ戻しなさい!!」  
恐怖に引きつりつつも柳眉を逆立て悪魔を睨み付ける。  
しかし、またもや不思議な力が加わっているのか、とられた手を引き戻すことが出来ない。  
「面白いお嬢さんだ。あんたがいた場所・・・あそこは魔界に通じる風穴がある場所なのにね。  
 しかも、そのどまん前でブツブツと不快な言葉を吐いてたでしょ。」  
「何を言っているのか分からないわ。」  
握られた手から鳥肌が立つようなおぞましさを感じながらも言い返す。  
 
「フフフ・・・まあいいじゃない。楽しくやろうよ・・・お嬢さん名前は?」  
「・・・・・・・お願い・・・弟が待ってるの・・・薬を早くしないと・・・」  
「ああ、知ってるよ。そう、お嬢さんの弟は死にかけてる・・・。そうだろう?」  
セシルの目を見つめながら掴んだ彼女の指先を自分の口元へ持っていき、舐め始める。  
「・・・っ!!いやっ・・・・何をするのっ・・・・離して・・・」  
異様なものを見せ付けられたかのように彼女の目は恐れに染まり見開かれる。  
 
悪魔はそのまま敏感な指の間へ舌を沿わせ人差し指から中指、中指から薬指とゆっくり舐めていく。  
「・・・あぅぅっ・・・お願い止めて・・・・」  
「・・・・ククッ・・・感じやすいね・・・生娘の味がするよ・・・・」  
「・・・離してっ・・・早く帰らないと・・・・」  
「うん、弟死んじゃうよね・・・・だからさ、俺が何とかしてやるって言ってるのに。」  
ニヤリと笑いながら小指を口に含み爪の根を軽く噛む。  
「やっ!!・・・・ぁ・・悪魔に何もしてもらうことはないわ・・・私は・・・神を崇拝する者・・・」  
「そんなこと言って、早くしないと死んじゃうよ?ただでさえあそこは妖気が漂う土地。  
 こうしている間にもどんどん魂が吸い取られてるかも・・・ククク・・・」  
「そんなっ!!そんな・・・・酷い・・・酷いわ・・・・」  
「悪魔だからねえ。酷いさ。ね、俺に任せなよ。悪いことはないと思うよ?」  
「・・・・・・・・・・」  
泣きそうになりながら、邪悪な悪魔を見つめることしかできない。  
 
魔界からの脱出の方法も分からなければ、今選択の自由もこの目の前の悪魔に支配されている。  
「迷ってる暇は・・・ないと、思うよ?」  
愉快そうに笑うワイン色の瞳に少し真剣さが増した。  
「・・・お願い・・・・・・私はどうなってもいいわ・・・弟を助けて下さい・・・」  
シスターを目指す立場であるセシルは舌を噛み切るような思いでこの言葉を告げた。  
そう、神への冒涜を自ら行ってしまったようなものだから。  
「うん、分かった。」  
 
無邪気な様子で頷いた悪魔は壁にかかる鏡に向かい何かを呟く。  
すると、淡い光が鏡の中に現れ、弟の姿が映る。  
悪魔は何かを呟きながら右手の人差し指を額に当てる。  
熱を出して眠る苦しげな弟の表情が大きく写りこんだと思ったら  
突如、ゆっくりと安らかな表情に変化していくではないか。  
青さめていた頬にばら色の赤みが差し苦しげな呼吸も、静かな呼吸へと変わっていくのが分かった。  
「あぁ・・・・ダニエル・・・・・・・」  
その様子を見てセシルは口元を押さえながら嗚咽する。  
 
悪魔は次に鏡へ手をかざし、また小さく何かを呟くと弟の映像が消え、普通の鏡に戻った。  
そして、気だるげに振り向く。  
「・・・・これで彼は死なないよ。あの土地から出なければね・・・・・。ククク・・・・・・・・・・・」  
悪魔の表情そのままを体現したような笑顔でセシルに言った。  
「そんなっ・・・・じゃあ、叔父様の所へ行けないと・・・・」  
「そんなこと知らないね。俺の魔力がいつでも有効なのはあのへんだけだもの。死ぬよりかマシでしょ?」  
「だって・・・でも・・・」  
「それよりさぁ・・・俺今ので相当疲れたんだよね・・・」  
「え・・・あぁ・・・だ・・・大丈夫?」  
さすがに限られた条件付きとは言え、弟の健康を取り戻してくれた相手に  
先ほどのような邪険な言葉は吐けない。  
「まあ、大丈夫だけど、お嬢さんの元気を分けてほしいな。」  
「げ・・元気?私の?」  
「そう、分けてよ・・・・・魂の生命力を・・・・」  
そう言うと悪魔は陰が移動するように静かにセシルの横へ座り  
彼女の顎を掴み自分に向かせる。  
「ねえ、名前は?」  
「ぅ・・・・・せ・・セシル・・・」  
催眠術にかかるようにワイン色に燃える瞳に吸い込まれるまま、自分の名前を口にしてしまう。  
「そう、セシル・・・良い名だね・・・」  
悪魔が自分の名前を口にした途端、ビクンと体が完全に支配されていくのが分かる。  
今までは体の一部しか自由にされなかったのに。  
自分から、首を伸ばし悪魔へ口付けをしていく。  
脳の深い部分では強い拒絶を感じるが、痺れたように行動は言うことをきかない。  
悪魔の冷たい舌先に自分の舌先を絡めていく。  
そして、手が勝手に動き出し、悪魔の手を握り、自分の胸へと導く。  
悪魔の手がそのままセシルの修道着の上から弾力を確かめるように揉み始める。  
深い口付けを悪魔のほうから打ち切るとセシルの首元へその冷たい唇を埋めてゆく。  
「あっ・・・・・はっ・・・・・・・・・・・・・・・ぁ・・・」  
鋭くなっている犬歯を軽く首筋に当てながら耳たぶの下まで舐め上げ、  
そして鎖骨のほうへ往復する。その危うい刺激がセシルの背筋にゾクゾクと  
何かを這い上がらせる。  
 
そして、悪魔は胸を揉んでいた片手をセシルの細い足をなで上げ修道着を一緒にたくし上げる。  
そのまま一気に何も身に着けていない胸まで手を伸ばし  
先端の淡い蕾を親指の腹で転がすようにした。  
「んんっ・・・・・・あぁ・・・・・・・」  
「感じてるの・・・・ここが気持ちいいの?」  
「あぅっ・・・・・」  
荒い息をセシルの首筋に吐き出しながら悪魔は問う。  
それに対し彼女は目を閉じ左右に首をふる。だが、その態度とは裏腹に  
頬は上気したように赤らみ可愛い唇は薄く開き熱い吐息をもらす。  
「生娘なんて・・・久しぶりだなぁ・・・・・この美しい体に悪魔の刻印はさぞかし似合うだろう。」  
うっとりと悪魔は呟いて、両方の真っ白な乳房に手を伸ばし、ゆっくりとセシルの体をベットへ押し倒す。  
そして、その黒い指の間からこぼれる桜色の乳首に口付け吸い上げる。  
「やっ・・・あぁっ・・・・・!!」  
いきなりの激しい刺激にセシルはたまらず声を漏らす。  
「ククク・・・興奮してきたんだね。こんなに乳首が硬くなってる・・・」  
形の良い乳房を掴み両の乳首の先端をを交互に舐める。  
その度にセシルの体がビクビクと震えた。  
しばらく胸への愛撫が続き、悪魔の舌が徐々に下降してゆく。  
それと共に、セシルの顔をまたいだ。  
彼女の目の前には大きく太くそそり立つものが存在していた。  
はじめて見る男性器を目の当たりにして、騒ぐことは無かった。  
いや、普段ならきっと悲鳴をあげていたに違いない。  
しかし、自分を自慰する行為すら知らなかったその穢れの無い手がゆっくりとそれをそっと握る。  
そして、当たり前のように口へ導いて舌を突き出し先端から包むように這わせる。  
「フフ・・・・なかなか上手いじゃない。セシル・・・・」  
悪魔も負けじと下着を脱がせた彼女の股間に顔をうずめ、ぴったりと閉じた花びらを  
指先で開き大胆に舌を這わせる。  
「んんんっ・・・・・!!」  
彼女は清い身で一生を捧ぐことを両親が亡くなった時から神に誓い続けてきた。  
それが、恋した男の手で暴かれるならまだしも、最大の天敵である悪魔に  
たった今蹂躙されてゆく。  
 
悪魔にとっては対峙する神へ誓いを立てた少女を無残にも奪い去るこの時が  
とてつもなく愉快なことだった。  
まるで肉食獣が獲物の喉元から鮮血を貪るように濃密に彼女の秘所を吸い上げ舐めてゆく。  
「フッ・・アアアァッ・・・ンンッ・・」  
甘く鼻をならすようにセシルは悪魔の攻めに喘ぎ、  
更に夢中に口の中のものを舌先でチロチロと刺激する。カリの部分に沿って動かしたり  
後ろの筋道を指と舌で根元から先端へ何度も往復させる。  
その愛撫に一段と悪魔のソレが硬くなっていく。  
セシルのほうも処女とは思えないほど愛液にまみれ始めてきた。  
悪魔の舌先が頂点を舐め取るように動かされる度に指の挿入されたそこから  
トロリと粘液が流れ出、それがアヌスのほうにまで達しポタポタとベットのシーツに染みを残す。  
「そろそろ、いただこうかな・・・・」  
唇に付着した彼女の愛液を舌でぬぐいながら悪魔が体制を起こす。  
彼女は上気した表情で荒く息をつき、喪失を宣言する言葉に対して何も言えなかった。  
セシルの体を反転させうつ伏せにし、腰を持ち上げ挿入しやすい体制に移す。  
「や・・・・・・ぃや・・・」  
体が重い鉛のような感覚で動けなかったが、脳裏に沸き起こる不快な拒絶感から  
彼女は首を振り悪魔の進入を拒む。  
それを無視するように、真っ白な柔らかい双丘を手で掴みながら先ほどまで  
弄って湿らせた秘所をぱっくりと押し開き、自分のそれをあてがった。  
「!!ぁいやっ・・・!!」  
その声が終わる前に一気に悪魔は太いそれを挿し貫く。  
途中、処女である証の抵抗があったが勢いにまかせて一番奥まで侵入してしまう。  
「アアアアアッ!!!」  
稲妻が突き抜けたように彼女の脊椎に電撃が走る。  
痛みと、今までに感じたことも無いような感触をセシルは体の自由を奪われ  
ただただ受け入れるしかなかった。  
結合されている部分は極限まで開かされているのが分かるくらい  
ぴったりと悪魔の肉棒に内のひだがまとわり付いている。  
腰を引くとそのひだが伸びて付いてきた。  
 
かなりの締め付けに悪魔は快楽を更に貪るように腰を突き動かす。  
「くあぁっ・・・!!あはああぁぁ・・・・・!!アアッ!!」  
焼けるような感覚を突き上げられる度に感じ、彼女は身もだえ、  
無意識の涙をこぼしながら、シーツを握り締める。  
体が揺らされるのと同期して、大きく揺れる乳房の先端がシーツに擦れ、  
臀部を掴んでいた悪魔が彼女のクリトリスへ手を伸ばし、  
指の先で小刻みに刺激する。  
「いやぁぁっ・・・はぁぁっ・・・・あああっ・・・・!!」  
性感帯全部から沸き起こる物凄い快感にいつしか秘所の痛みもかき消され  
快感への波に合流してゆく。  
悪魔は、セシルの体を貫きながら、彼女の体を横に体制をなおし、  
片足を肩に担いで、怪しく揺れる乳房を握り締めながら更に  
打ち付ける速度を上げていく。  
「やあああっ・・・・!!!」  
「うくっ・・・・・」  
挿入されたものの当たる位置が変化し、彼女は急激に上り詰めさせられた。  
内壁がビクビクと勢い良く収縮され、悪魔のものを痛いほど締め付ける。  
セシルはその時、熱い何かを体内に感じる。  
そう、悪魔は彼女の奥深くに自分の欲望の種を撒き散らしたのだった。  
自分は悪魔に汚された・・・そう思うと彼女の思考は絶望に染められていく。  
それと共に、へそ下の子宮の上あたりのなだらかな皮膚に  
黒く、禍々しい悪魔の紋章が浮かび上がってきた。  
その印を悪魔は認識し、愉快そうにそこを手で撫で、結合を解いた。  
 
その後、悪魔が満足するまでセシルの体は散々弄ばれ、  
意識が朦朧としながら眠りに落ちた。  
 
 

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