《蟲神の巫女》――それは大陸中央の文明社会を拒み続ける、野蛮な辺境に根付く信仰。  
 教会の力も及ばぬ大陸の深奥で、原始的な暮らしを頑なに守る土着の民……その異教の巫子。  
 今回、俺ことアスハル=ブームが皇帝陛下から命ぜられたのは、蟲神の巫女を連れ帰る事。  
 俺の騎士人生の中で、最大の大冒険かと思われる、未開の地への危険な調査行がはじまった!  
 
 ――筈だった。  
 
「おやアスハルさん、今日もお仕事かい? 本当に帝國の騎士様ってのは忙しいんだねえ」  
「アスハルさーん、今夜も一緒に飲みましょうや! また珍しいお話、お聞きしたいんでさぁ」  
「あっ、アスハルさんだー! それっ、みんなかかれーっ!」  
 ……城の偉い学者達が言う『凶悪な辺境の蛮族』の正体が、この村に住む人々ってか。  
 どうも、話が違う……ここは平和で、多分に文化的で……それは、確かに原始的だが。  
 男女共田畑を耕し、男は狩りをして女は機織に精を出す、典型的な自給自足の暮らし。  
 余りにも拍子抜けで、腰から仰々しい鋼の剣を下げている俺が、まるでバカみたいである。  
 じゃれついてくる子供達を適当に相手しながら、俺は笑う他無いねハッハッハ……はぁ。  
「今日もククルゥ様のところですかい? アスハルさんも鈍感……いや、熱心だねえ」  
「は? ええ、まあ。任務ですので」  
 思わず自分で言ってて、この任務という奴が馬鹿馬鹿しくなる……が、逆らえはしない。  
 蟲神の巫女は万病を払う神通力を持っているからだ。  
 そして今、皇帝陛下はこうしている瞬間も、恐るべき死病に蝕まれておいでなのだ。  
 そんな訳で、今日も俺は巫女姫のククルゥに会うべく、もはや通い慣れた道を急ぐ。  
 俺は長い石畳の階段を登り、蟲神の社に辿り着くと、今日こそは色よい返事を期待して戸を開いた。  
「おろ、アスハルではないか。何じゃ、ワシは今日はちと忙しいのじゃが」  
 人を食ったような微笑で俺を出迎えた麗人は、蟲神の巫女……その巫女姫であるククルゥ。  
 長い漆黒の髪に淡雪のようなキメの細かい肌が眩しい。  
 全裸でも堂々としたもので、どうやら神事の最中らしかった。  
 俺は整った小さな顔に並ぶ、大きな深紅の虹彩の瞳や、蕾の様な唇、形良い鼻に見惚れてつい……  
 彼女が一糸纏わぬ裸であることに気付くのが遅れ、慌てて目を逸らして口ごもった。  
「まっ、まま、待たせて貰うっ!」  
「うむ、よしなに」  
 膝まであろうかという黒髪を翻して、ククルゥは静々と社の奥へと戻ってゆく。  
 そこでは彼女に、この村の巫女に助けを求める年寄りの姿があった。  
 俺はまた、今まで何度も見た……自身も体験した奇妙な光景を今日も目の当たりにするのだった。  
 
 見るからに弱々しく救いを求める民は、齢六十を過ぎようかという老婆だった。  
 跪く老婆の前に立ち、ククルゥは己の身体を上から撫で回すように手を這わせてゆく。  
 たわわに実った豊かな胸の双丘も、その下で細くくびれた腰も通過して……下腹部へ。  
 薄っすらと暗部が茂る少し上へと右手を置くと、彼女はいつも通り肩幅に脚を開く。  
「ティセ、薬管を持て」  
 凛とした良く通る声で、静かにククルゥが左手を横へ伸べる。  
 呼ばれて出てきた少女を、俺は始めて見た……滞在して一ヶ月経つが、この村の者ではないのか?  
 ティセは年の頃は十四、五位の、可憐だがどこか儚げな、短く切り揃えた藍色の髪の美少女だった。  
 巫女装束の彼女が、ククルゥへと竹で出来た薬管を渡す……非常に原始的な、竹を利用した小瓶だ。  
 ククルゥは受け取るなり口で開封すると、慣れた手つきでその先を股間にあてがう。  
「では、蟲霊湯を……ん、んっ、ぁぁぁっ……」  
 濡れた睫毛を伏せがちにして、僅かに頬を赤らめながらククルゥが小さく喘ぐ。  
 同時に、薬管の中へと彼女の秘裂より迸る光の筋が湯気を立てて注がれた。  
 これが蟲神の巫女の力、万病に効く霊薬の正体である。  
 俺は実は、それを身を持って知っているのだ……その、ああいう形ではなく、直接……  
「これを飲ませるがよい。案ずるな、そなたの孫はただの猪月熱じゃ」  
 適量を出し終えると、ククルゥは栓をして薬管を老婆に握らせて微笑む。  
 老婆は俺の前で、何度も何度も礼を言って頭を下げながら出て行った。  
 
 俺も最初は半信半疑だったが、こうして実際生きているのだから効果はあるのだ。  
 それと言うのも恥ずかしい話だが、慣れぬ辺境の地で疫病にかかり、俺は行き倒れた訳で。  
 空を覆って古木が茂る、原初の樹海に独り沈み、俺は武勲や名誉とは無縁な死を呪ったものだが。  
 運よく村の民に見つけられ、この社へと運び込まれた挙句……じかに蟲霊湯を頂戴した訳だ。  
 これこそが確かに、皇帝陛下をお救いする方法に違い無い、のだが。  
 蟲神の巫女は、その頂点に君臨する巫女姫ククルゥは、なかなか首を縦に振らない。  
 
 ――少しだけこの古の民が奉じて崇める、蟲神の巫女について俺は頭の中で整理した。  
 彼女達は蟲巣に……本国の医者達が言う『膀胱』なる泌尿器に蟲神を宿している、らしい。  
 蟲霊湯という薬を病人や怪我人に無償で与え、その村の民の精神的な支えとして祀られる存在。  
 蟲神の巫女は純潔の乙女でなければならず、幼少期より厳しい修行と食事制限が課せられるそうだ。  
 その身に蟲神を招いて宿す為、肉や魚は一切食べず、日に僅かな果物と清水を口にするだけとか。  
 しかしククルゥの裸を見ればまぁ、程よく肉付き引き締まった、えもいわれぬ色香が全身から……  
 いかんいかん、が……彼女は巫女姫故に最も多くの蟲神を宿し、誰よりも強く――そして美しい。  
 
 まあ、一見して未開の野蛮人のマジナイ、かつ淫靡で卑猥、倒錯的だが……兎に角神事は神事だ。  
 それも済んだらしいので、俺は今日もなんとかこの巫女姫様を説き伏せようと身を乗り出した。  
「アスハル殿、もう暫し待たれよ。今日はティセと《蟲神渡りの儀》を行わねばならぬのじゃ」  
 初めて聞く単語だが、蟲神渡りの儀とは? 俺は目のやり場に困りながらも、待つことにする。  
 そして蟲神の巫女に関する報告を本国に提出する義務があるため、俺は仔細を記憶することにした。  
 
「すまぬティセ、待たせたな。では今より御主に蟲神を授ける。覚悟はよかろうな?」  
「姫姉様、この体は既に蟲神様と民の物……故郷の為にも私、蟲神様を受け入れます」  
 何やら厳かな雰囲気で、俺は思わず緊張に生唾を飲み下してしまった。  
 ティセは子供ながら静かに、しかし確かに決意を伸べると巫女装束を脱ぎ捨てる。  
「アスハル殿、御主はワシ等のことを調べてるのであろ? もっと近う、こっちへ来るがよいぞ」  
 え? あ、いや、儀式の邪魔にならないのかな……それじゃまあ、ちょっと奥にお邪魔して、と。  
 やはりティセは本当にまだ子供だ、無毛の恥丘に薄い胸、薄っすらと肋骨の浮き出た脇腹……  
 間近で見れば痩せているがしかたがない、蟲神の巫女は肉も魚も小さい頃から食えないからな。  
 しかしながらティセは堂々としたものだ……当然か、巫女になれば大勢にさらされる裸だからか。  
「では、これより蟲神渡りの儀をとりおこなう。ティセ、もっと気を楽にするがよいぞ」  
 そう言ってククルゥは微笑み、先程同様にヘソの下あたりに右手を当てて眉根を寄せる。  
 今、彼女の中で……蟲神の巣となった膀胱の中で、一匹の蟲神が蠢き尿道へと這い出たようだ。  
「ん、ふっ、ふうう……んっ、こやつめ、太……んんんっ! はぁ、かように立派に育ちおって」  
 不安げに見守るティセの前でククルゥは腰を突き出し身悶えながら震えていた。  
 忽ち股間の花びらは濡れそぼり、男を知らぬ純潔の秘裂に粘度の高い液体が光る。  
 そうしている間も、一匹の蟲神が尿道を蠢き、その狭い肉路をこじあけ外を目指していた。  
「はぁ、んんぅ! アスハル殿、見ておるか? こやつは先月生まれたばかりでの……んぁっ」  
 包皮に包まれたククルゥの陰核の奥から、何かが顔を覗かせた。  
 それはビクビクと身を震わせるククルゥの尿道口から、ズルズルと生えてきた……蟲神だ。  
 愛しげにククルゥが股間に手をやると、その細く長い蟲はしなやかな白い指へと絡みつく。  
 太さはせいぜい3ミリ、長さは10センチといったところだろうか?  
 その粘液に濡れた体は鮮やかな蒼で、それ自体が脈打つ度にぼんやりと発光していた。  
「はぁ、はぁ……ふふ、やんちゃよのう。どれ、ティセ……さあ、こっちへくるのじゃ」  
 おぞましさと神々しさが同居する蟲を、ククルゥは心から愛しているようだった。  
 僅かに怯えるティセを招いてその肩を抱くと、指の蟲神へキスをして、それをティセの鼻先へ。  
「さ、これがこれから御主に宿る蟲神じゃ。手を……自分で招き入れねば儀式にならぬゆえ」  
 ティセが恐る恐る、震える指を差し出して蟲神に触れれば、ニュルリと軟体が移動した。  
「ひあっ! こっ、これが蟲神様……熱い、これが、私の中へ」  
「恐れるでない。尿道より蟲巣に達して根付けば、御主の体の一部になるのじゃ。さあ、ティセ」  
 ティセはまだあどけなさを残す少女だったが、意を決して頷くと、未発達な股間へと指を滑らせた。  
 蟲神は自分の為に幼少より作られた、肉体改造されたといってもいい乙女の匂いをかぎつけた。  
 宿主たる巫女の蟲巣……つまり膀胱を目指して、尿道口へと鎌首をもたげるや突進する。  
「んくぅ! あ、あがっ、ぁ……だっ、駄目……おっき、裂けちゃ……んんんっ!」  
「ティセ、力を抜いて身も心も開くのじゃ。案ずるな、こやつは御主を巫女と認めておる」  
 優しく抱きしめるククルゥにしがみ付き、その真っ白な背中の柔肌に爪を立てて悲鳴を上げるティセ。  
 俺は想像を絶する尿道姦の痛みに、自分の股間が疼いて思わず前屈みになってしまった。  
 騎士ともあろうものが、なんと淫らで不埒な……しかし目の前でティセの絶叫は続く。  
「あ、ああ……姫姉様、もう駄目、壊れちゃ――ひぎぃっ! だめっ、そこ開けちゃらめぇぇぇ」  
「蟲巣に到達したようじゃの。あと少しの辛抱じゃ……良く頑張ったの、ティセは良き巫女になろうぞ」  
 藍色の髪を撫でながら、ククルゥは実の妹を見守るような眼差しで、胸の中のティセを見下ろした。  
 蟲神が完全に膀胱に入り込むや、ティセは大量に失禁してククルゥに抱かれたまま意識を失った。  
 
「それでは姫姉様、私そろそろ行きます。粗相の非礼はでも、何とお詫びして宜しいものか」  
「よいよい。蟲神は蟲巣に入ると、蟲霊湯を作る為にそれ以前の内蔵物を全て出してしまうのじゃ」  
「では、こうしてる今も、蟲神様は私の中で蟲霊湯を作っているのですね」  
「修行で覚えた通り、落ち着いて蟲神を心を交わし、蟲霊湯の種類を出し分けるのじゃ。よいな?」  
 半刻で目を覚ましたティセは、ククルゥと沐浴をした後、既に巫女装束の上から旅支度を調えていた。  
 俺はといえば自主的に手伝って、ティセが漏らした大量の、最後の小水の後片付けをしていた。  
 彼女も今日から、立派な蟲神の巫女……今後彼女より迸るのは、霊験あらたかなありがたい蟲霊湯。  
「そういや、ティセは他の村の人間だったのか。故郷は遠いのか? 今日は疲れたろうし明日でも……」  
「アスハル様、そうもいきません。故郷で私を、蟲神の巫女を待つ者達がいるのですから」  
「よい心掛けじゃ、ティセ。励むがよいぞ……御主と御主の村に、蟲神の加護があらんことを」  
 ティセは最後に、未だ全裸のククルゥと抱擁を交わして、その豊穣なる胸の谷間に顔を埋めた。  
 綺麗に切り揃えられた藍色の髪の頭を、ククルゥも優しく抱きしめ別れを惜しむ。  
 さっき聞いた話では、蟲神渡りの儀は巫女姫にしか、つまりククルゥにしかできないそうだ。  
 巫女姫は、自らの膀胱内で蟲神を繁殖させることのできる特別な巫女でもある。  
「さて、ティセ。掟に関しては解っておろうが……帰ったら先ず長に巫女となった事を告げよ」  
「はい、姫姉様。私の村では、巫女が生まれるのは五年ぶりです。皆、喜ぶと思います!」  
「うむ、次にじゃが……ティセ、御主は好いた男はおるかえ?」  
「え、えっ!? 姫姉様、それは……」  
 蟲神の巫女は純潔が第一、処女でなければならないのだが……同時に厄介な問題があるのだ。  
「蟲神が根付く程に、巫女の体は疼いて火照る……解っておろうな?」  
「はいっ! ええと、その、修行で、習いました……んと、ムラムラするから……お尻で」  
「そうじゃ、巫女は男も選び放題ぞ? せいぜいこの小さな尻で沢山の男をなかせてやるがよい」  
「ひあっ! も、もうっ! 姫姉様ったら」  
 ティセの尻を撫でながら、その谷間へと指を走らせるククルゥ。  
 鼻にかかった声を漏らして、身を仰け反らせたティセが頬を膨らませた。  
「では、姫姉様。お名残惜しいですが……アスハル様も。おさらばですっ!」  
 名残を心底惜しむように、一際強くククルゥを抱きしめると……ティセは弾かれたように離れた。  
 大きく頭を下げると、涙を堪えて社を駆け出していく。  
「あんな小さな子供が、か……大したもんだ」  
「初々しいのう、昔を思い出すわい」  
 目を細めて、陽光へと溶け消える小さな背中をククルゥは見送った。  
 その横顔はまだ、せいぜい二十代半ばにしか見えないが……彼女の年齢は聞いた事がない。  
「さて、待たせたの! しかしアスハル殿、今日もまたワシを尋ねて……はて、何用かのう」  
 とぼけてくれる……毎日毎日、どうか帝國まで来て欲しいと頭を下げているではないか。  
 しかしククルゥはいつものそ知らぬ顔で、怪しげに俺の顔を覗きこんで微笑む。  
 それはもう、万花がほころぶような美しさ……可憐にして妖艶、聖女と情婦が入り混じる。  
「ゴホン! ククルゥ、頼むっ! 今日こそ良い返事を……皇帝陛下の命が掛かってるのだ」  
「さて、どうしたものかの……ワシは基本的にこの社を動けぬ身。まあ、それはいいとして」  
 良くない、良くないのだ、勅命こそが騎士の魂――任務の遂行こそが俺の存在理由だから。  
「久々の蟲神渡りの儀で、ワシも随分と疼いておる。御主の都の話もまた、聞きたいものぞ」  
 しどけなく裸体を俺によりかからせて、胸の中でククルゥが見上げてくる。  
 俺はやれやれと溜息を吐き出すと、肉感に溢れつつも華奢な痩身を両腕で抱き上げた。  
 ――因みに俺は、この村に来てからほぼ毎日、ククルゥの相手をさせられていた。  
 
 ククルゥは満足気にしたり顔で、頬を染めながら俺の胸に人差し指で八の字を描き続ける。  
 そんな彼女を抱いたまま、俺は毎日通い慣れた巫女姫の寝所へと足を踏み入れた。  
 寝台にそっとククルゥの身を横たえるなり、匂い立つ甘い体臭に俺は覆い被さろうと……  
「待つのじゃ、アスハル殿。暗い場所でまぐわうなどはしたない……少し待つがよいぞ」  
 これだ……まったく文化圏の違いって奴は……この地方では、帝國とは逆らしい。  
 ククルゥは寝台の四方に立てられた燭台の蝋燭に火を灯した。  
 柔らかな光が揺れて、完璧な巫女姫の造形美に陰影を刻んでゆく。  
 俺はその姿にしばし見惚れてしまった。  
「アスハル殿も脱がれよ。ワシはもう、中の蟲神が疼いて堪らぬ……はよう鎮めてたもれ」  
 俺は慌てて我に返ると、もどかしげに服を脱ぎ出す……その、なんだ、ククルゥは、嫌いじゃない。  
 命の恩人だし、気まぐれで気位が高くわがままだが、全ての民を想う気持ちは本物だ。  
 ――正直、俺は帝國に連れ帰るのは忍びないし、俺自身帝國に……いや、駄目だ! それはいかん!  
 迷いを捨て去るように最後の一枚を放れば、ククルゥが俺の胸に静かに飛び込んできた。  
 その濡れた大きな瞳は、蝋燭の明かりに揺れてじっと俺を切なげに見詰めてくる。  
 どちらからともなく唇を重ね、舌と舌を絡めて互いの呼吸を貪るように分け合った。  
「よう滾っておる……アスハル殿、よくぞ毎日まあ飽きぬものよな。ほれ、こんなに硬くしおって」  
「ククルゥ、お前が誘ってるんだろうが。ったく……」  
 俺はしかし、それを一度も拒まなかった……拒めるものか、こんな、ええいくそっ!  
 いつものように俺は、ククルゥの背中に手を這わせて、背骨をなぞって尻へと指を這わせる。  
 柔らかな桃尻の割れ目に指を差し入れると、穢れた排泄孔とは思えぬ感触が俺を飲み込んだ。  
「んっ、ふ……そのゴツゴツとした指が好きなのじゃ。ふふ、どれワシも慰めてしんぜよう」  
 尻の穴をほじられながらも、鼻を鳴らしてククルゥは俺の股間に顔を埋めた。  
 雄々しく昂ぶる劣情の肉塊へと頬擦りして、透明な粘液が先走る穂先を桜色の唇で飲み込む。  
 俺は巧みな舌使いに息を荒くしながら、挿抜する指を二本にしてククルゥの直腸をかき回した。  
「あっ、んんんっ! はぁん、そこじゃ……そ、そこぉ。ああ、アスハル殿……たまらぬぞえ」  
 俺の指が動く度に、ククルゥはビクビクと身を震わせながらも、懸命に舌を使って俺を吸う。  
 俺も押し寄せる愉悦の波に射精感が高まり、体の奥底から込み上げる熱いものを感じていた。  
 しかし寸前のところでククルゥは口を放すと、俺の剛直を手にして根元を強く握った。  
 思わず俺は情けない声を出してしまい、同時に力がこもって指を菊門の根元まで突き立てる。  
「ひうっ! ふふ、もう爆発寸前じゃな。アスハル殿、ワシの中に注いでたもれ……」  
「へいへい、解ったよ……ったく、緩いくせにこの尻、キュウキュウしめてきやがる」  
 俺はククルゥの尻から指を引き抜くと、その開きっぱなしになった肛門へと顔を寄せた。  
 熱い吐息を零すククルゥの呼吸に合わせて、開いたり閉じたりを繰り返す淫らな窄まり。  
 蟲神の巫女はその身に蟲神が宿れば、その性欲は常軌を逸した旺盛さに滾るらしい。  
 しかし巫女は純潔を守るべく、幼少期からの厳しい修行には当然、鶏姦の為の拡張と開発が含まれる。  
「どれ、今日はひとつ趣向を凝らしてみるかの。ふあ、あっ……アスハル殿」  
 俺は性器として開発され尽くした、桃色の肛門をシワの一つ一つまで丁寧に舐めていた。  
 しかしククルゥが呼ぶので、その乱れた漆黒の髪を手に遊ばせながら振り返った。  
 
 振り返れば、ククルゥが股間に手を埋めて恍惚の表情で身震いしている。  
 不意に、ククルゥは股間から放った人差し指を俺の口へと突っ込んできた。  
 ――甘い。愛液を纏った一滴を、綺麗な指が俺の舌の上に置いた。  
 濃密な極上のハチミツにも似た甘味を、俺は飲み下した瞬間に目を見開き灼けた鼻息を吐く。  
 俺の体は突然、燃えるように熱くなり、その中心で痛い程に強張りが充血して漲る。  
「なに、ただの媚薬じゃ。ワシは中に沢山の蟲神がおるでの……どんな蟲霊湯も思いのままじゃ」  
 そう言って笑うククルゥを乱暴に押し倒し、俺は劣情の赴くままにうつ伏せに引っくり返した。  
 そのまま嬉しそうな声をあげるククルゥの柳腰を両手でガッチリ固定する。  
 次の瞬間にはもう、俺は灼熱の肉柱でククルゥを貫いていた。  
「ふふ、その調子、じゃ……あン、はっ、あ……」  
 肉と肉がぶつかり合い、汗の弾ける音が蝋燭の光に溶け込んでゆく。  
 俺は狂ったように腰を振りながら、激しいグラインドでククルゥの腸壁を抉り続けた。  
 魅惑の秘壷は妖しく蠢き、俺自身を強く締め付け搾ってくる。  
 達して大量の白濁をククルゥの中に放ったが、それでも俺は納まらない。  
「そうじゃ、ワシを、貪るがよいぞ……どんどん注いで、孕ませてたもれ」  
 俺は絶頂に何度も登りつめ、その都度大量の精液をククルゥの直腸へと流し込んでゆく。  
 一度達するともう、俺の肥大化した肉欲の権化は、断続的に濃厚な白濁を脈動して送り出す。  
 毎日ククルゥと寝てるのに、どこにこれだけの……これも蟲霊湯の媚薬効果か。  
 俺は抜かずに何度も、夢中でククルゥと繋がり法悦に浸った。  
 常軌を逸した精力の全てを飲み込み、みるみるククルゥの下腹部は妊婦の様に膨れ居ていった。  
「よいのぅ……ワシも御主のような男の赤子を身ごもってみたいものぞ。ふっ、まだ出ておるわ」  
 結局俺は、十を超えてからは射精した回数を数えるのを止めた。  
 
「嘘を申すな、船が空を飛ぶ訳がなかろう。辺境の民とバカにしおって」  
「ホントだって、飛翔艇ってんだ。空気より軽い気体を入れてよ、蒸気タービンでプロペラを……」  
「信じがたい話じゃ、船が空を……世の中は広いのう」  
 果てて萎えるまで何度も射精した後、俺とククルゥの営みはつい先程互いに満足して終った。  
 ククルゥの括約筋が萎えた俺の逸物をひり出すと同時に、大量の精液が勢い良く飛び出したが……  
 しばらく恍惚の表情で菊門から精液を迸らせるククルゥを、俺は愛おしさから抱きしめた。  
 そして今、彼女の膝枕の上で、故郷の……帝國の話を語って聞かせている。  
 見下ろすククルゥは優しく俺の髪を撫でながら、しきりに感心している様子だった。  
「俺と帝國にくりゃ、貸切で乗せてやるぜ? 他にも色々珍しいものを見せてやるし」  
「むぅ、生意気にもワシを誘惑するか。しかしアスハル殿は物知りじゃな、流石は大国の武人よ」  
 無邪気な子供の様に、巫女姫様は本気で帝國行きを悩むような仕草で天井を見上げた。  
 俺はその姿が可愛らしくて、つい喉を鳴らして笑ってしまう。  
「な、なんじゃ、何が可笑しい」  
「いや、すまん……真剣に悩んでるみたいだしよ。そんな飛翔艇見たさに、可愛いなって」  
「悩みもするわ、惚れた男が国へ来いと毎日言うのだ。ワシとて、その、なんだ……揺らぐぞよ?」  
 ――は? 今なんと……惚れたと言ったのか?  
 俺が驚き呆けていると、ククルゥは膝の上から俺の頭を突き落とした。  
 同時に顔を跨いで、その美しい曲線を描く尻を乗せて顔を覗きこんでくる。  
「ふがっ! わ、悪かったよ……お前が妙な冗談を言うから」  
「冗談ではないっ! ワシが見ず知らずの異国人に、呼捨てを許すと思うてか」  
「え、や、そう言われれば、前から無礼だなとは思ってたけど……俺、まさか」  
「それに、じゃ。御主は蟲神の巫女のことを調べておるのじゃろ? 覚えておくがよい」  
 そう言って僅かに腰を浮かすと、ククルゥは俺の口元を湿った淫裂で覆った。  
「蟲神の巫女がじかに蟲霊湯を飲ませるのは、身も心も許す男だけじゃ」  
「え、じゃあ、何であの時、死にかけた俺を……」  
「ひっ、一目惚れじゃっ! 悪いか、ん? 四の五の言うと、腹下しを飲ますぞえ?」  
 蝋燭の明かりに浮かぶククルゥの白い顔が、耳まで真っ赤になっていた。  
「ワッ、ワシは巫女姫じゃ、その気になれば致死毒も作れる。恐ろしかろ? じゃからワシを、の」  
 どうやら俺は、皇帝陛下の勅命を果せそうもない……求愛なのか? これだから異文化は……  
 俺は愛しい巫女姫の、今にも甘い雫が零れ落ちそうな尿道口を、返事代わりに舌で丹念に愛撫した。  
 

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