ただいま〜。  
――カチャ  
「動かないで下さいね」  
 金属音と同時に額に突きつけられる銃口。そして妻の非情な命令。  
 ……帰ってきて早々ホールドアップとは一体何事だ。  
「ふふふ……何事だと思います?」  
 見に覚えがない。  
「本当に?」  
 あぁ  
「じゃあコレは何ですか?」  
 そう言って妻は一枚の写真を見せてきた。そこには俺と一人の女性が並んで歩いているのが写っていた。その女性はこの状況から解ると思うが妻ではなく、背が低く年は見た目20±2ぐらいだろう。という女性だ。  
「さ、ただハいてもらうのも何だし、ゲームをしながらしましょうか」  
 妻は手に持っている一丁、腰から一丁、更に車椅子から一丁出す。  
 ちなみに妻の持っているのは、SAAというどこぞの山猫が使ってそうな代物だ。  
 そして、某少佐よろしくその銃でジャグリングを始める。  
「まずは……この女がどこに住んでいるのか教えてもらいましょうか? あ、勿論聞いてないことは言わなくて結構ですからね?」  
 ヤバい……完全にキレている。選択肢が一気になくなっってしまった。『後に悔いる』から『後悔』何だなと改めて実感する。  
 とりあえず妻の質問に答えることにしよう。〇〇県〇〇市〇〇だ。  
「……では彼女とはいつ頃知り合ったのですか?」  
――カチンッ!  
 質問すると同時に引き金は引かれ、空ぶった撃鉄の音がする。  
 ちょっと待てお前はご――カチンっ!  
 俺が四歳の時からですからこれ以上引き金を引かないで下さいお願いします。  
「大丈夫ですよ。一発しか入ってないんですから」  
 せめてそこは嘘でも良いので入ってないって言ってくれ……。  
 嫌な予感というか俺の第六感が危険だと叫んでいる。  
「次の質問です。あの女とはどこまでいきましたか?」  
――カチンっ!  
 うっ……キスすらしてませんっ。  
「よろしい。では他に彼女のような関係はいますか?」  
――カチンっ!  
 だんだん慣れてきた自分が怖い……。はい、いません。つーか浮気なんてしてな――カチンっ!  
 もうやだ……。  
「最後です。彼女の名前は?」  
 どうやら俺が答えるまで引かないつもりだろう。そのせいか、答えるタイミングを見失った。  
「どうしたんですか? 言いたくないんですか? 言いたくないなら言いたくないで結構ですよ。私が必ず見つけてあげますから……ふふふ……」  
   
 ちょ、ちょっと待――カチンっ! カチンっ!  
「でもなるべく貴方の口から聞きたいですからね……名前は 何 で す か ?」  
 ……そいつの名前は城島さやか……俺の妹だ。  
「え……?」  
 連絡もせず、上京してきたんだ。俺に道案内をしろとまで言ってきてな。  
 我が儘な奴だとは思いつつ何せ兄妹だ。昼休みを利用して近くの店で昼飯を奢ってやったんだ。  
 この写真はその帰りだ。  
「……ごめんなさい」  
 そう言って妻はジャグリングを止め、俯いてしまった。  
 まぁ、今日は発砲しなかったし、そんなに怒ってないからさ。  
 だが今度からは俺の言うことを少しは聞いてくれ。心臓に悪い。  
「うん……ごめんなさい」  
 さ、飯を食うぞ。ほら、手を出せ。  
「うん……」  
 おいおい、元気出せよ、な?  
「うん……」  
 ……今日久しぶりに夜の運動をしようと思うんだが、俺の要求聞いてくれるか?  
「うん……って、え?」  
 よし、じゃあとっと食うか! 夜が楽しみになってきたな〜。  
「ず、ずるい!」  
 何とでも言え。もう約束したんだからな。  
「うぅ……お願いだから、以前みたいなのは止めて……」  
 却下だ。さて……まずはこれを今すぐ、これをやってもらうかっ!  
   
一、王道の裸エプロンで羞恥プレイ。  
   
二、女体盛りでマニアックな羞恥プレイ。  
   
三、バイブでじらしながらの放置プレイ。  
   
四、挿入したまま食事をする、かなりマニアックな放置プレイ。  
 
「ぁ……りゅ、柳さん……」  
 我が愛しい妻が顔を真っ赤にし、上目遣いで俺に尋ねてきた。勿論、それだけでも充分可愛いのだが、今この状況を楽しまずして何時楽しむ事にしよう。  
「ん〜〜何だい? 凛」  
 わざとらしい口調で妻の名前で返答する。ベッドの上で呼んでやるように。  
「んっ……柳さん……も、もう……」  
――ジュリ……  
 そう言って妻は(足が不自由なために手を支えにして)動かそうとする。  
 当然、そんな事はさせない+虐めたくなるので意地悪をついついしてしまうのだ。  
「だ〜〜め」  
――グチュウ!  
「ひぁああ!」  
 浮いた腰を手で押さえつけ、沈ませる。妻――凛は突然の強い快感にやや失神気味だ。  
「はぁ……はぁ……りゅうさぁん……はぁ……なんでぇ……」  
 それは凛が嗜虐心を煽るからさ。と内心のろけてみた。  
 さて、物分かりの良い人は気づいたのかもしれないが、今凛は挿入状態で俺の腕の中にいる。  
 格好はTシャツ一枚で下は何も履いていない。しかし、少し大きめのTシャツは挿入しているところを微妙に隠している。これが余計にエロさを醸し出しているのだ。  
 ちなみに靴下は履いている。これは譲らない。  
「今回は我慢が出来ない凛の為に、我慢強くする訓練何だから俺が食べ終わるまで駄目なの」  
 まぁ、半分本当だから嘘は言ってない。だからセーフ。  
「じゃ、じゃあ……早く食べ終わってください……」  
 そう言って、凛は俺に先程より強く抱きついてきた。  
 足が不自由な凛は足で支えるという事ができないので、必然的に俺に抱きついた体勢になってしまう。  
 そうなると大きすぎず小さすぎずの凛の胸が俺の体に押し付けられ、思わず襲いたくなったがぐっと我慢する。うん、俺偉い。  
「はいはい」  
 無論、そんな気はないし、俺は意地悪なのである。故に、  
「あ、醤油」  
「ひぅっ! あ、あんまり動かないでぇ……」  
醤油を取るふりをして腰を動かしたり、  
「ほら、凛も食べない?」  
「ぁああ!? いき、いきがぁ……」  
わざと耳に息を吹きかけてみたり、  
「おっと、手が滑った」  
「ひゃぁんっ! わ、わざとしないでぇ!」  
コップの中にあった水を背中に垂らす等々をして凛の反応を楽しむのは仕方のないことなのだ。  
「……りゅうさん」  
「ん?」  
 あらぬ方向を向いて物思いに耽っていると、急に凛が呼んできたので俺は凛を見る。  
「りゅうさん……」  
 
 凛はとろーんとした上目遣いで焦点がギリギリ俺に向けられた。口は半ば開いたまままるで食事を待つ雛のようにこちらを向いている。  
 物欲しげにこちらを見る凛はそれだけで理性の壁を破壊してくる凶器そのものであるかのように感じられた。  
「私、もう……」  
 凛は雀が鳴くように小さく、しかしよく聞こえる透き通った声で俺の胸に寄りかかった。  
 凛の手は段々と艶めかしい手つきになり、腰はわずかにだが確かに上下へと振り、かつグチャグチャと水音を立たせながら更には熱い吐息をこれでもかと俺の胸板に吹きかけてくる。  
 よく保ったなと思うほど俺は今まで襲わなかった自分を誉めたくなった。  
「おねがい、りゅうさん……もう、がまんできないの……うごいてよぉ……りゅうさぁん……」  
 凛は本当にギリギリの状態らしい。だが飯が食べ終わるまでという約束だし……どうしよう……。  
   
一、我慢するけど食い終わるまでは無理でした。つまり何が言いたいかというとデザートをいただきます。本当にありがとうござ(ry  
   
二、まだだ! まだ(躾は)終わったわけではない! でも耐えるのは無理だから今すぐベッドへ直行。しかし躾は続き、その間愛撫で寸止めしながら。つまりS全開。  
   
 
 

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