私は二階堂 景子。  
人呼んで痴漢列車のK子。  
満員電車の中で敢えて痴漢を誘い、示談金を踏んだくるのが私の手口さ。  
もともと露出の高い服は好きだし、スタイルにも自信がある。  
自慢にはならないが、趣味と実益をかねた天職だと思ってるよ。  
 
 
今日も通勤ラッシュでごったがえす満員列車に乗り込む。  
男ってのはアレだろ? 朝は生理現象で勃っちまって、特にムラムラしてんだろ?  
ははっ、私にとっては良いカモさ。  
 
私は片手を吊革にかける。  
当然、腕を上げた分、服がずり上がって、私のキュートなおへそが露わになる。  
たかがヘソだ。そんなにエロいわけじゃない。  
でも、分かってるよ。ムラムラしてる男ならこう考える。  
「あのヘソからオッパイまでは今、何の障害物もないな」ってね。  
そう。これに気付いてからは男どもはもう私をエロい目でしか見れなくなる。  
 
ここからは私の本領発揮だ。  
電車がグラリと揺れると、さも足をもつれさせた振りで、  
隣にいるスケベそうなおじ様の通勤カバンへ、ちょっとだけスカートをひっかける。  
分かりやすく言えば、カバンの角が私のスカートの中に入り込み、めくり上げている感じだ。  
めくり上げているんだよ? もちろん下着が見える。尻が見える。  
 
ほら、座席に座っていた高校生の男子がたった今、私の状況に気付いた。  
もはや目は私の下着に釘付けだ。顔を真っ赤にして可愛いことだね。  
隣のサラリーマンも自分のカバンを押し付けて、私のスカートをめくろうとしてる。  
最初に利用したおじ様もだ。今周りにいる男どもが朝っぱらから一致団結して私のお尻を丸出しにしようと頑張ってるよ。  
 
ははっ堪らないね。興奮するし、このうえお金まで貰え――  
 
「かんちょー!」  
「ぃひゃぁっ!?」  
   
っ!?!? え? 何? かんちょー!?  
強烈な刺激が私のアナルを襲った。  
見れば私のすぐ後ろに小学生らしき小さな男の子がいる。  
 
「かんちょー! かんちょー!」  
「ぃうっ!? ちょ、待っひゃぅ!?」  
 
なんだ、このガキは!?  
ガキは執拗にかんちょーを繰り返し、私のアナルを痛めつける。  
お前みたいなガキからじゃ、金絞り取れないだろ。早くどこかに行っちまえ!  
……あ、あんまり責めるな! ……気持ち良くなるだろうが!?  
 
「かんちょー! かんちょーーッ!」  
「ぁひぃっ! んぁ! んぁあぁぁ!?」  
 
わけが分からないままふらふらと私は次の停車駅で逃げるように電車を降り、駅の公衆トイレに逃げ込んだ。  
そのときやっと気付いたのだ。  
 
「ショ、ショーツに穴があいてる……」  
 
あの小学生がかんちょーであけたのか?  
いや、さすがにそう簡単に破れるわけもない。  
じゃあ、つまり……  
 
「私、朝からずっと、尻の穴 丸出しだった……?」  
 
それに気付いた瞬間、私はトイレの中で声を殺し、盛大な絶頂を迎えた。  
 
趣味が、変わりそうです……  
   
 

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