悪魔の召還に失敗した。  
 
いや、正確には召還そのものには成功したのだがその召還した悪魔との契約に失敗したのだ。  
後に残ったのはわずかばかりに増した我が魔力と、召還の際に魂「だけ」喰われた生贄だけ。  
 
 
・・・・・ああ、もう一つあったか。  
 
物心付いたときにはすでに日課になっていた、つらい修行の無い自由な生活が。  
 
ウチの家の歴史を紐解くと、その始まりは中世ヨーロッパにまでたどり着くらしい。  
 
魔女狩りが盛んに行われ、疑わしきものは老若男女問わず異端審問に掛けられたのち、  
火あぶりまたは拷問にて死なされる、そんな時代。  
 
いかに強大な魔力を持とうとも、  
その魔力と魂の器である肉体を破壊されてなおこの世にとどまれる魔術師は居ない。  
 
すでに一族のほとんどが狩りつくされ、ほぼ唯一の生き残りとなったウチの先祖は  
命からがらこの極東の島国まで逃げ延びて、「九条史伝」と名を変えここを安住の地としたらしい。  
 
そして一族の再興をはかり、また血が途絶える事の無いようにいくつかの掟を遺していった。  
 
そんな掟の一つに以下のようなものがあったのだ。  
 
 
 
九条家に生を受けし者は齢16を数えるまでその「力」を隠し、  
その歳に達した時、悪魔と契約し「力」を高めるべし。  
 
 
俺はその掟の通りに小さな頃から修行をし、日常生活  
――特に学校など――では「普通」に暮らすように心がけさせられていた。  
 
そして先日、俺の16歳の誕生日。  
 
親からプレゼントとしてもらった「生贄」を使って悪魔を召還し契約する儀式にのぞんだ。  
 
・・・・・その儀式が成功すれば、飛躍的に増大した魔力によって行える「隠匿」  
をした状態でと言う制限があるが、日常における「力」の行使が解禁されたのだが。  
 
 
生贄の魂を使って召還された悪魔は何故か、その血肉を対価に俺の魔力を増大する契約には応じなかった。  
 
見た目普通にヒトに見えたその悪魔(一応ソレっぽい角・羽・尻尾付き)が、  
不機嫌を隠そうともせずに「ふんっ」とそっぽを向き、さっさと姿を消したときには唖然としたものだ。  
 
 
 
当然儀式を失敗させた俺は「失敗作」として勘当、家を追い出された。  
 
まあ、元々出来の悪かった俺より、神童だのなんだのと幼い頃からもてはやされた弟が継いだ方が俺たちの実家、  
ここら一帯の魔術師を統べる「本家」にとっても都合が良かったに違いないだろう。  
 
・・・・・・・・そう考えるとアレは、俺の問題ではなく誰かさんの工作だったんだろうか?  
 
 
まあとにかく俺は、親子の縁を代償に自由の身となったわけだ。  
 
家追い出される時に、社会に出るまでには十分すぎる金は持たされていたし、  
学校通うに丁度いいマンションも借りる事ができた。  
 
その学校も長期休暇に入った今、俺はこうして惰眠をむさぼっているわけだ。  
 
 
・・・・・・外気温が最高に達する時間まであと少しという時間に目が覚めた。  
昨日の夜が涼しかったからつい冷房を切って寝たのだが、  
どおりで寝苦しかったわけだ、外気温相応に室温も上がっているので汗でびっしょりになっている。  
 
とりあえずシャワー、いや風呂につかる事にしよう。  
 
 
「おはよう、ノエル」  
 
寝室のドアを開けつつ挨拶をするが、返事は期待していない。  
と言うか返事があったらむしろびびる。  
 
果たしてダイニングの椅子に座ったままのノエルは、  
虚ろな瞳を床に向けたままただただボンヤリとしているだけだった。  
 
―――傍から見れば。  
 
ノエルと初めてあったのは先日、召還の儀式の前だった。  
 
儀式に使う為の生贄として両親から贈られた、それが彼女だったのだ。  
どこか遠くから攫われて来たのだろう、足がつくようなヘマを両親がするはずも無い。  
 
そして前述の通り、彼女の魂は悪魔召還の際に失われた、永久に。  
 
契約が行われていれば彼女の血肉は全て悪魔に捧げられ、彼女の痕跡は全て消えるはずだったのだが、  
結局身体だけこの世に残ってしまった。  
 
彼女の状態は現代医学的に言えば「脳死」だろう。  
 
器である肉体が破壊されれば魂は現世にとどまる事はできないが、逆もまた然りだ。  
魂が失われた肉体は、自発的な鼓動や呼吸すら出来ずに死に至る。  
 
そんな彼女がまだ生きているのは――この魂のない状態を生きているといっていいなら――  
俺が力を使っているからに他ならない。  
 
悪魔が去った後、すでに仮死状態に陥っていた彼女の身体に魔力を送り込み、  
強制的に鼓動と呼吸を行わせて蘇生させた。  
 
魂の無い身体が、魔力をプールしておくのに絶好の器だと気付いたのはその時だ。  
試行錯誤を繰り返した結果、今や俺の魔力の8割以上を彼女の身体に溜め込んである。  
 
その状態で俺自身の魔力は回復していくのだから魔力の総容量は1.8倍以上になった計算だ。  
 
そして溜め込まれた魔力は、そのままノエルの身体を動かす動力にもなっている。  
最初はまるで自分の身体が2つになったかのような感覚に戸惑ったが、  
手足の延長として扱うというのは、こんな状態のことを言うのだろうか?  
 
慣れてきた今では簡単なプログラムを組んで勝手に動かしているような状態だった。  
 
 
ああ、ノエルと言う名前は俺が付けた。  
雪のように白い肌に漆黒の髪と瞳がよく映えていたから、フランス語の「ノワール」をもじった。  
 
生贄になる前の彼女はずっと気を失っていたから、本名やその他の事を知るのはもはや不可能だ。  
まあ、儀式の前はこんな事になるとは思っていなかったのだから仕方ないが。  
 
 
 
そこまで考えたところで、一度思考を止める。  
 
風呂(自動)のスイッチはすでに入れてあるから、そろそろ入れる頃だろう。  
寝汗でべたつく肌が気持ち悪い、早いところ汗を流してしまおう。  
 
風呂場へ向かおうとして、ふと思いついてノエルの身体に溜め込んだ魔力を少し使うことにした。  
 
 
慣れてきた今では簡単なプログラムを組んで勝手に動かしているような状態だった。  
 
 
ああ、ノエルと言う名前は俺が付けた。  
雪のように白い肌に漆黒の髪と瞳がよく映えていたから、フランス語の「ノワール」をもじった。  
 
生贄になる前の彼女はずっと気を失っていたから、本名やその他の事を知るのはもはや不可能だ。  
まあ、儀式の前はこんな事になるとは思っていなかったのだから仕方ないが。  
 
 
 
そこまで考えたところで、一度思考を止める。  
 
風呂(自動)のスイッチはすでに入れてあるから、そろそろ入れる頃だろう。  
寝汗でべたつく肌が気持ち悪い、早いところ汗を流してしまおう。  
 
風呂場へ向かおうとして、ふと思いついてノエルの身体に溜め込んだ魔力を少し使うことにした。  
 
ふぅ・・・・・・・・・  
 
一人湯船につかり、魔力をコントロールする。  
・・・・・・昔から嫌いだった修行がこんな形で役に立つとは、皮肉にしても酷すぎる。  
 
やがて風呂場の扉が開き、一糸纏わぬ姿のノエルが入ってくる。  
相変わらず光を失った瞳と、表情を失った顔のままで。  
 
むろん俺が魔力を使って身体を動かしているだけで、さすがに表情を作るなんて芸当は到底できない。  
 
このマンションに住み始めてから彼女の身体を洗った事が無い事を思い出して一緒に入ることにしたのだった。  
 
 
うぅむ、ノエルの裸体は初めて見るがいいプロポーションをしている。  
歳は俺と同じくらいだろうが、学校の女子と比べてあきらかにつくべきところに肉がついているといった感じだ。  
 
 
俺は湯船から上がりノエルに背を向ける形で座り、そのまま魔力で彼女の身体を操る。  
 
彼女の手で俺の背中に石鹸を付け、彼女の胸を使ってこすらせる。  
俺の背中に押し付けられて自在に形を変える、たぶん標準よりかなり大きいノエルの乳房。  
 
やばい、予想以上に気持ちいいぞコレ。  
 
今までノエルの身体は俺自身の手足の延長といった感覚で使っていただけだったので、  
こんな使い方をしたのはコレが初めてだ。  
 
俺はそのまま彼女の乳房の感触におぼれる様に、背中だけではなく体中にこすり付けさせた。  
前面に回らせて胸や腹、腕は片方ずつ挟み込むようにして肩から手まで、立ち上がって足も腕と同じように。  
 
いまさら言うまでも無いと思うが、俺のムスコは完全にそそり立っていた。  
いくら自分が操っているとは言え、女の身体に触れたのはほとんど初めてだ。  
 
そして俺は立ったまま、ムスコをノエルの胸の谷間に挟み込んだ。  
先端を口に含ませさせ、舌を操って舐めさせる。  
 
うっくぅ・・・・・・・、  
 
えもいわれぬ快感の前に、俺は暴発するような勢いで彼女の口の中に精液を放出する。  
酷く長く感じられた射精が終わり、俺はノエルの口からムスコを離し、さらに魔力で彼女を操った。  
 
・・・・・・コクン・・・・・コクン。  
 
口から溢れるほど大量に出した精液を飲ませいているのだ。  
ノエルのノドが動くたび、俺の精液が彼女の体内に納まっていくと考えると、  
再びムスコに体中の血液が集まっていくのを感じた。  
 
俺は座り直すと彼女を操って俺を跨らせ、そしてそのまま腰を落とさせる。  
 
「入り口」が分からず先端が彼女の割れ目を何度も滑ったが、  
何かに引っかかったと思った瞬間、一気にズルッと入り込んだ。  
 
熱い・・・・・・  
 
初めて味わった女のソコは、ムスコが溶けてしまうかと思うほど熱く、気持ちがよかった。  
 
「・・・・・・・・・。」  
 
俺は初めての体験に陶然としていたがノエルは相変わらず無表情のまま。  
 
完全に腰を落とさせた瞬間、何かを割り裂く感触と共にムスコは完全にノエルの膣に埋没した。  
そしてソコからノエルが純潔であった事を示す血が垂れてくる事を確認した俺は、顔を上げて驚いた。  
 
光の宿っていない瞳、その目からツゥッと透明な雫が一筋、零れ落ちたのだ。  
 
とっくに彼女の「心」と呼ばれるものは失われここにある身体は、  
俺の魔力で無理やり生かさせられているただの肉の塊に過ぎないハズなのに。  
 
彼女は泣いていた。  
 
しかし。  
無表情なまま涙を流す彼女の姿は、逆に俺の嗜虐心を刺激した。  
ムスコにはさっきよりも血が集まり、はちきれそうなほど張り詰めている。  
 
俺は欲望の赴くまま、ノエルの身体を操って腰を振らせさせ、  
俺自身も彼女を壊す勢いで腰をぶつけ、限界が来ると同時に白濁の塊を彼女の膣の奥深くで解き放った。  
 
俺の2度目の射精は、1度目よりも長く続いた。  
見えないが量も、1度目よりも多く出した自信がある。  
 
 
さすがにかつて経験した事のない快感に押し流されての2度の射精に疲労を覚えた俺は、  
さっさと身体を洗って風呂を出るとそのまま寝室へと戻ったのだった。  
 
もちろん魔力を使ってノエルを操り身体を清めさせたあと、  
服を着せて先ほどと同じようにダイニングの椅子に座らせさせたが。  
 
それはほとんど無意識で行っていて、意識の大半は「次はどうノエルを使って遊ぶか」で占められていたのだった。  
 

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