或る夕方、巡回にあたっていた一人の婦警が拉致・暴行される事件が起こった。
幸い事件は首謀者らの別件逮捕によって収束したものの、被害者の婦警はその1年後、姿を消した。
理由は、彼女の自室から発見された、この一冊の手記が物語ってくれる。
※
男達の数は8人、うち5人の手に凶器が見えた。
すぐに銃の安全装置を外して構えるべきだったのかも知れない。
逆上させる事も考えられるが、威嚇にはなった筈だ。
だが私は凶器を携えた集団を前に、ただ恐怖で立ち尽くし、彼らの促すままに車に連れ込まれていた。
目隠しをされたままでも、車が人気の無い場所に向かっているのが解った。
救援は期待できないだろう。
恐怖は大きさを増すばかりだったが、その中で私は決意を固めた。
私は犯されるだろう。
だがその折に、私は絶対に声を上げない。
この男達をただ喜ばせるような真似はしない、と。
案の定、廃工場に連れ込まれた私は服を引き裂かれ、後ろ手に縛り上げられて女の部分を犯された。
私は声を上げなかった。
男達の逸物は軒並み大きく、十分な潤滑の無い身には痛みを伴った。
また暴行を受けるうちに次第に愛液が滲み出し、身体が火照り始めて凄まじい快感が巡りもした。
しかし私は奥歯を噛み締め、相手を睨み続けた。
私とて警官である前に若い女、セックスの経験ぐらいある。
多少輪姦されるぐらいで音をあげることはない、と確信していた。
ただ、やはり私は初心だったのだろう。
それはあくまでノーマルなセックス……女性器を使った場合での目算だった。
私が声を上げないとなっても、男達はただ楽しそうに笑うだけだった。
「へぇ〜、お姉さん鳴かないね。オマンコ慣れてるんだぁ。
…じゃあ、もう本命の方イッちゃおうか」
そう言って彼らが尻肉を押し広げた後、私は自らの未熟さを思い知らされた。
直後の仔細はあまり記したくはない。
……イチジクのような容器から直腸の中に数度、薬液を注入された後、
アナルパールという球のついた紐を尻穴の中へと押し込まれた。
巨大な質量が次々と腸を埋め尽くす感覚は名状しがたい。
男達はそれをひくつく私の尻穴へ押し込むと、次に勢いよく引きずり出す。
排泄を強要する強烈な動きは非情の一言に尽きた。
その間も口には逸物を咥えさせられ、髪を掴んで前後させられたのでえづき上げるしかなかったし、
背後から淫核を執拗に愛撫する者が居たため、意識を混濁させながらも二度ほど達してしまった。
腹部の鳴動は次第に抑え難くなり、アナルパールの抜き差しは緩まることがない。
私は耐えた。
だが何度目かにパールが押し込まれ、腸の奥で何かが破裂するのを感じた瞬間、明確な限界を迎えた。
パールが引き出される時、私の括約筋はもう奔流を押しとどめる力を残していなかった。
侮蔑の視線を受けながら熱く蕩けた排泄を晒したその瞬間、決して認めたくは無かったが、
私は確かに感じていた。
排泄を晒したショックで茫然自失となった私は、そのまま後背位でお尻の処女を喪失することになった。
挿入の前にオイルでほぐされはしたものの、いきなり太い逸物は尻穴が引き裂かれそうに痛く、
私は恥も外聞もなく泣き叫んだ。肛門に無数の切り傷ができて蠢くようだった。
でも……いつからだろう。その痛みがいつの間にか熱さにすり変わり、私自身の叫びも熱い吐息を吐き出すものに変わっていた。
『あっ、あっ、あっ!あっ!あッ……!』
耳に聞こえるのは紛れもない喘ぎ。
それに気付いた私は声を押し殺そうとしたが、できなかった。
腹のそこから湧き出るように漏れる声。
排泄の孔を使ったおぞましいセックス。それなのに、止め処なく暖かさが這い登ってきて止まらないのだ。
「姉ちゃん、見ろよ自分のカオ。すっげぇ可愛いぜ」
男の一人がそう言って携帯で撮った画像を見せ付けた。
そこには後ろから抱かれ、口を大きく開けて欲情しきった少女の相貌があった。
なんと可愛いのだろう、私自身までそう思った。
『や、やめてめてぇ!もうやめてぇーーーっっ!!』
私は思わずそう叫んではいたが、同時に自らの尻穴がまるで生き物のように、
陵辱者の逸物を“咥え込んだ”事に気付いていた。
私はそれから休みなくアナルを調教され続けた。
「マングリ返し」の状態で拘束され、天高く掲げた尻穴を四つのフックでこじ開けられ、
その狭間に極太の真っ白なバイブを捻じ込まれもした。
子宮を腹の外へ追いやろうかというような質量がぱっくり開いた尻穴で暴れまわるわけだから、
私は数分ともたずに花園から蜜を零し始める。
やがてその蜜が腸液と交じり合って腹を伝い、乳房の下や腋へと溜まってこれ以上ない女の匂いを放ってくる。
長大なバイブは有り余る男の力で私の体の芯を抉り回す。
私はそれに喜び、頭の横に投げ出した脚が震え上がるのを感じながら何度も何度も愛液を噴き上げる。
そのように自由に感じられるかと思えば、もどかしい責めもあった。
“催した”時、私は2つの作業台を跨ぎ、和風便器のように用を足さなければならなかった。
すぐに出るならいいが、そうでない時は肛門からガラス棒を差し入れて直腸や膀胱を刺激される事となる。
ガラス棒の冷たさや緩やかな刺激が、熟れきったアナルを中途半端に燻らせる。
『あ…アナル開発、頂きます!』
摘便の前、私はいつも大きな声でそう宣言させられた。
アナル責め、などと言葉を間違えては大変だ。
以前にそれをした時には、妊婦のようになるまで浣腸を施され、漏らせぬようアナル栓をしたまま、
小一時間ほども尿道を悪戯された。
荒れ狂う便意の中で幾度となく失禁してしまい、人間の膀胱は底なしなのではないかと思ったほどだ。
そんな生活がどれほど続いただろう。
社会の暦ではたかが二ヶ月ほどだったかもしれない。
だが昼夜の別もなく責められ続けた私の体内時間は、何年という月日を数えた。
私を拐した犯人らは暴行罪や公務執行妨害などが付き、すぐに塀の中から出てくることはないだろう。
私の身にもう危険はない。
それでも……もう、手遅れな事がある。
私はもう、普通に生きることが、できない。
※
END